目次へ
続折々の記へ
続折々の記 2018①
【心に浮かぶよしなしごと】
【 前車の轍・人づくり革命 】 【求メヨ サラバ与エラレン 】 【 ふらつき・臍の緒・戦争放棄 】
【 森友学園・情報の杜(モリ) 】 【 731部隊(戦争の実体!!) 】 【時空は無限】
【 いのちの伝承(生物の本能) 】 【 憲法改正議論 Ⅰ】 【 検索語一覧(3) 】
折々の記 2018①
【 01 】~【 09 】内容一覧【01】 01/11 北朝鮮は戦前の日本の姿のようだ 前車の轍が見えない民衆
01/23 国の教育大綱がおかしい 総理の人づくり革命は噴飯もの
【02】 01/26 求めよ、さらば与えられん 時空の世界から
《新約聖書「マタイ伝福音書」第7章 7》
日本人が知らない太平洋戦争の大嘘
フーヴァー元大統領の回顧録
日米戦争を起こしたのは誰か?
新説・明治維新
昭和天皇が靖国神社A級戦犯合祀への怒りを詠んだ未発表の歌
本と雑誌のニュースサイト/リテラ
【03】 01/27 平衡感覚の老化 実父、義父が残した言葉
01/31 超中立の意識の中で情報をデザインするサイト
昭和天皇の命を受けて組み込まれた9条(戦争放棄)
【04】 02/02 総理大臣のウソ鮮明 森友学園
02/04 お役立ち情報の杜(もり)
【05】 02/03 戦時中の「731部隊」 この真実をどう活かすか
【06】 02/04 時空は無限
【07】 02/08 命の伝承(生物の本能)
【08】 02 08 憲法改正議論 騒がれる改憲を調べてみる
【09】 検索語一覧(3)
さ 腸内菌と腸内免疫力 し ヒバマタ す 蝮の効能
【 01 】01/11
01/11 北朝鮮は第二次大戦直前の日本の姿のようだ 前車の轍が見えない民衆
01/23 国の教育大綱がおかしい 総理の人づくり革命は噴飯もの
01 11 (木) 北朝鮮は第二次大戦直前の日本の姿のようだ 前車の轍が見えない民衆
花もつぼみの若桜 五尺の命ひっさげて
国の大事に殉ずるは 我等学徒の面目ぞ
ああ紅の血は燃ゆる
後に続けと兄の声 今こそ筆をなげうちて
勝利揺るがぬ生産に 勇み立ちたるつわものぞ
ああ紅の血は燃ゆる
君は鍬とれ我は鎚 戦う道に二つなし
国の使命をとぐるこそ 我等学徒の本分ぞ
ああ紅の血は燃ゆる
勤労奉仕の生徒を乗せた汽車は、どんより曇って夕方を思わせる午後十勝平野から釧路へ走り続けた。 少年たちは荒涼とした原野を見ながら … 花もつぼみの若桜 …… ああ紅の血は燃ゆる … 「ああ紅の血は燃ゆる」の歌を歌った。 74年前のことだった。
‘国の大事に殉ずるは’ 殉ずるとは何かも判らず、純情な気持ちをふるい立てる哀調を帯びた歌の流れを感じつつ、若者は歌った。 戦時下の人々の想いはみんな同じだった。 国の先に立って政治を進めた人たちのことは何一つ知らずにいた。
あゝをとうとよ、君を泣く、
君死にたまふことなかれ、
末に生れし君なれば
親のなさけはまさりしも、
親は刃(やいば)をにぎらせて
人を殺せとをしへしや、
人を殺して死ねよとて
二十四までをそだてしや。
肉親の弟へ、姉の与謝野晶子は胸の中の想いを赤裸々にこう詠(ウタ)った。
詩のタイトルは 「君死に給うことなかれ」、 副題として ‘旅順口包圍軍の中に在る弟を歎きて’ としてある。 明治37年のこと、明治政府は富国強兵と殖産興業が大きな柱であった。 だがそんな世の中であっても、彼女は弟の死の拒否を昂然として詠ったのである。 明治の女性の情熱歌人として誰一人として知らぬものはない。 時流に逆らっての抗戦的な歌人であった。
昭和になって世界大恐慌以来、満州事変を始まりとして日本は西欧の帝国主義をまねてなのか軍部の力を急速に強めた。 昭和の初めに生まれた少年たちはそのあおりをもろに受けた。
そして、花もつぼみの若桜 …… と口ずさむこととなってしまった。 学業を投げ捨てて …… 。
‘よらば大樹’ ‘赤信号みんなで渡れば怖くない’ こんな大衆の動きにつけ込んで今では誰でも知っているように、プロパガンダ(propaganda=宣伝。特に、ある政治的意図のもとに主義や思想を強調する宣伝)に誘導され日支戦争、続いて大東亜戦争に国民は巻き込まれていった。
‘井の蛙大海を知らず’ 将(マサ)に日本国中が「烏合の衆」と化していた。 従順な羊の群と化していたのである。
二十一世紀を迎えた今日では、戦前の情報伝達量をみると雲泥の差がある。 情報発信者の数も量も方法も全く異なっている。 毎日の情報は雨あられの質量であり、TVと新聞を中心とした情報に、民衆は無防備の状態にさらされているのです。
総じて言えることは、てんでに動物の集団帰趨本能の流れに身を置いていること ; 別の言い方をすれば個の独立の不安定本能をもっているということだ。 ちょうどそれは光によって輝くダイアモンドでも、もともとの原石なら河原の流石とそう変わりがないということです。
みがかずば玉も鏡も何かせむ まなびの道もかくこそありけれ 昭憲皇太后
昭憲皇太后は、恵那の山里出身の平尾銘(ヒラオセキ)の歌の才能をめでて歌子の名前を授けた賢明な方だった。
日本の国には多方面において学殖を深めた人がたくさんいます。 だが、民衆は有益に情報を知らず、大河の底流を静かに流れわが身を磨く方便を知らずに流されてきていた。
北朝鮮の人たちに何とか手を差し伸べてあげたい。 最近つくずくと思うことです。
01 23 (火) 国の教育大綱がおかしい 総理の人づくり革命は噴飯もの
22日に長野県の発達障害の児童生徒は過去最高となったとテレビで放映された。 そして今後も増加すると思われる、という県教委のコメントも伝えていた。
今までも見てきた限りでは、子供たちどうしの空気はだんだんおかしくなってきた。 子供の喧嘩は昔もあった。 だが、いじめということになると、様相は一変したといえる。 一人の子供を何人かの子供が取り巻いて、といういじめに代わってきた。 しかも、いじめの中身も変わってきていた。
㋑ まずいじめの中身を見ておきたい
「これが “いじめ”」 という茨城県教育委員会のデータがある。 分かりやすくまとめられているので参考としてあげてみる。
http://www.edu.pref.ibaraki.jp/board/gakkou/shochu/shido/izime/zitai.html
いじめの 内容 ・ 特徴 ・ 対応 ・ 子ともの声
これが “いじめ”
“軽い気持ち”が相手には“大きな苦しみ”になるのです!
いじめとは
弱い者に対して個人又は集団で、意識的に、精神的あるいは肉体的な苦痛を与えることであり、いじめられた人は想像もできないほどの深い苦しみを味わうことになります。
発見しやすいいじめ
金銭強要や傷害を加える暴行などの非行を含む問題行動によるいじめ
発見しにくいいじめ
あそび(プロレスごっこ、鬼ごっこ等)、からかい、無視、いたずら、ふざけなど、行動として識別しにくいいじめ
1 いじめの内容(小・中・高合わせたもの)
順位 男 子 女 子 1位 悪口・からかい 仲間外れ、無視 2位 殴る・蹴る 悪口・からかい 3位 仲間外れ、無視 物隠し、物汚し 4位 物隠し、物汚し 言い掛かり・脅し 5位 言い掛かり・脅し 人に笑われたり叱られたり
することを無理にさせる6位 用事を言い付ける 用事を言い付ける 7位 人に笑われたり叱られたり
することを無理にさせる殴る・蹴る
これらの行為は人権を侵害するものであり、ときに尊い命を失わせる大きな罪になるのです。
2 いじめの特徴
◆本人に聞いても言わないことが多い。(自尊心から、親に心配をかけたくないから、チクったとしてさらにいじめられるからなど)
◆学級のみんな、部活動のみんなが加害者になっていることがある。(いじめのターゲットが自分に回ってこないように加害者の立場に立とうとする)
◆いじめの深刻さを認識しないで、からかい、いたずらなどの遊び感覚でいじめる。(本人は屈辱をこらえてにこにこしながら抵抗するが・・・)
◆学校の内外で特定の生徒が数人のグループをつくり、その中のメンバーの一人をいじめのターゲットにしている。(外からは気の合う仲良しグループに見えるが・・・)
3 いじめを見た時、その場に居合わせた時の子どもの対応
(文部省調査より)
順位 小 学 校 中 学 校 高 等 学 校 1位 関わらないようにした 関わらないようにした 関わらないようにした 2位 後でその人を慰めた いじめを応援、参加 いじめを応援、参加 3位 やめるように言った 後でその人を慰めた 後でその人を慰めた 4位 後で先生に話した やめるように言った 一緒にいじめられた 5位 後で親に話した 後で親に話した やめるように言った 6位 一緒にいじめられた 一緒にいじめられた 後で親に話した 7位 いじめを応援、参加 後で先生に話した 後で先生に話した
―子どもの声―
リーダーから「あの子、無視ね」と言われて逆らえないA子さん
私もいじめられた経験があります。私の机だけがぽつんと教室の隅に置かれているのを見た時は、すごく悲しくて泣いてしまいました。「いじめられた経験があるから、いじめを止めるようになった」と言う人もいると思いますが、そういうつらい経験があるからこそ、私は、ますます臆病になってしまいました。リーダー格の人に「あの子、無視ね」と言われたら逆らえないのです。逆らって、またいじめのターゲットになるのはいやなのです。
ゲーム感覚でいじめに加わったB男さん
小学校時代、クラス全員で○○くんをいじめていました。みんなで「バイキン」と呼んだり、「汚い」と言って避け、もし○○くんとぶつかったら、触れたところを振り払うというような動作もありました。どうしてそんなことになったのか、今でも原因ははっきりしません。多分、クラスのリーダーが、「あいつ、ムカつく」と言ったのが始まりだったと思います。というのも、私たちは「いじめ」ではなく、遊びとゲームに参加する感覚だったからです。○○くんの気持ちなんか、考えたこともありませんでした。
だれも信じられなくなったC子さん
ニキビのせいで「気持ちわるうー」、「最低」、「ムカつく」など、言葉のいじめにあった。私が一番信じていた子は、全然助けてくれなかった。いじめっ子がいなくなってから、わざとらしく、しかも笑いながら、「どうしたの?」と聞いてきた。私は、この瞬間、ひとりの“親友”(心の友)を捨てた。そして、大人に相談すると、「いじめなんて気のせい」と言われ、私は大人への信頼も捨てた。もう誰も信じない。
「先生は本当にきちんと対応してくれるの」と悩むD男さん
私たちの学校では、いじめのアンケートを取ったりしていじめ対策を考えているようだけど、私はいじめられても先生には何も相談できないじゃないかと思う。それは、やっぱりイマイチ信用できないからだと思う。先生は私にとって、大げさに言えば人生の支えなんだけど、もしいじめのことを相談して、いい加減にあしらわれたら、その支えが一瞬にして崩れてしまう。それが怖くてなかなか相談できないのです。
使いはしりに悩むE男さん
第一志望で入学した高校でしたが、僕は性格的におとなしく、人前で自己主張するのが好きではないので、頼まれればいやとは言えず、そのうち、ジュースを買いに行かされたり、お金を要求されて、いわゆるパシリに利用されるようになりました。人と会うのが怖くなって、学校も欠席するようになりました。担任の先生は機械的な感じで、家庭訪問に来ても欠課時数のことを報告していくだけで、どうしたらいいのか分からず、長いトンネルの中に入ってしまったようで、とても苦しいです。
文科省ではいじめについてどのように見ているのでしょうか。 調べてみると要約したものがありました。 次のようです。
㋺ いじめ認知件数、過去最多の32万3,808件…小学校で急増
https://resemom.jp/article/2017/10/27/41054.html
文部科学省は10月26日、平成28年度(2016年度)「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸問題に関する調査」結果の速報値を公開した。小中学校、高校、特別支援学校におけるいじめの認知件数は32万3,808件と、前年度(平成27年度)より9万8,676件増加し、過去最多となった。
調査は、児童生徒の問題行動などについて今後の生徒指導施策推進の参考とするため、文部科学省が毎年実施している。そのうち調査開始年度がもっとも古いのは、昭和49年に開始した「小学校、中学校及び高等学校における自殺の状況」調査。いじめについては「個々の行為が『いじめ』にあたるか否かの判断は、表面的・形式的に行うことなく、いじめられた児童生徒の立場に立って行うものとする」と定義している。
小中学校、高校、特別支援学校におけるいじめの認知(発生)件数は、前年度(平成27年度)比9万8,676件増の32万3,808件。昭和60年度の調査開始以来、過去最多を記録した。
学校別では、小学校23万7,921件(前年度15万1,692件)、中学校7万1,309件(前年度5万9,502件)、高校1万2,874件(前年度1万2,664件)、特別支援学校1,704件(前年度1,274件)と、特に小学校で増加が目立っている。学年別では、小学校低学年がもっとも多い。
児童生徒1,000人あたりの認知件数は23.9件(前年度16.5件)。児童生徒1,000人あたりの認知件数の都道府県の差は、もっとも高い京都府(96.8件)ともっとも低い香川県(5.0件)を比較すると19.4倍の差があった。
いじめ発見のきっかけは、「アンケート調査など学校の取組みにより発見」が51.6%ともっとも多く、「本人からの訴え」18.1%、「学級担任が発見」11.6%と続いている。いじめられた児童生徒の相談状況では、「学級担任に相談」が77.7%を占めた。
いじめの態様は、「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」が62.5%ともっとも多く、ついで「軽くぶつかられたり、遊ぶふりをして叩かれたり、蹴られたりする」21.6%。パソコンや携帯電話を使ったいじめは1万783件で、いじめの認知件数に占める割合は3.3%だった。
このほか、小中学校、高校における暴力行為の発生件数は、前年度比2,651件増の5万9,457件、児童生徒1,000人あたりの発生件数は4.4件。学校別では、小学校2万2,847件(前年度1万7,078件)、中学校3万148件(前年度3万3,073件)、高校6,462件(前年度6,655件)と、小学校が増加している。
小中学校における不登校児童生徒数は、前年度比8,407人増の13万4,398人。このうち、小学校は3万1,151人(前年度2万7,583人)、中学校は10万3,247人(前年度9万8,408人)。不登校児童生徒の割合は1.4%。
高校における不登校生徒数は、前年度比984人減の4万8,579人。不登校生徒の割合は1.5%。高校における中途退学者数は、前年度比1,640人減の4万7,623人。中途退学者の割合は1.4%。
(下平) 児童生徒数が年々減少していることを考えると、いじめの増加は国としては由々しい課題です。 どうしたらいいのでしょうか。
㋩ 安倍総理の看板
安倍総理は 「人づくり革命」 という看板を掲げた。 サンドイッチマンはもう一方で 「働き方改革の実現」 や 「憲法改正」 の看板を掲げました。
「森友学園問題」 や 「加計学園問題」 の審議はそこそこにして国会を閉じ、野党のごたごたが始まると国会解散をし、目先を変えて違う看板を掲げました。 国会審議については、 「忖度」 と 「嘘」 がまかり通りうんざりになっています。
年末の12月26日、朝日新聞の社説には国会運営の軽薄さを指摘し、警鐘を鳴らしています。 それを次に掲載します。
クルクル変わる安倍政権の看板
安倍政権5年 創生、活躍、革命の次は
https://digital.asahi.com/articles/DA3S13290324.html
安倍首相が政権に復帰して、きょうで5年になる。来秋の自民党総裁選で3選すれば、通算の首相在任日数が歴代最長になる可能性がある。
長期政権を支えるのは、経済を前面に掲げて国政選挙に5連勝して得た「数の力」だ。
もう一つ、安倍政権に特徴的なのは、次から次へと政策の看板を掛け替えていく「スローガン政治」の手法だ。
耳目をひく政策を打ち出し、取り組む姿勢を強調して、指導力と実行力を演出してきた。
最初はアベノミクスの「3本の矢」だ。次に「女性活躍」をうたい、人口減少が話題になると「地方創生」を唱えた。
さらに「1億総活躍社会」を訴えて「新3本の矢」を繰り出し、「働き方改革」や「人づくり革命」へと続く。
「待機児童ゼロ」「非正規(労働)という言葉をなくす」「介護離職ゼロをめざす」といった華々しい言葉も躍る。
確かに株価は上がり、就業者数は増え、国の税収も伸びた。だが、政権が打ち上げたスローガンは、その名ほどの成果をあげているとは言いがたい。
政府は「デフレ脱却」をいまだに宣言できていない。日銀は「物価上昇率2%」の達成を6度も先送りし続けている。
今年度中が目標だった「待機児童ゼロ」は3年先送り。基礎的財政収支の20年度の黒字化もなし崩し的に延期された。
女性の就業者は増えたが、世界経済フォーラムが先月発表した男女格差ランキングで、日本は144カ国中の114位。G7で最下位だ。
一つひとつの政策に着実に手を打ち、結果を虚心に検証しつつ、工夫を重ねていく。本来あるべきそうした手順を十分に踏むことなく、次の看板に乗り換える。それが安倍政権の「経済優先」の実像ともいえる。
国民はそれでも政権に圧倒的な多数を与えてきた。野党の弱さや選挙制度の特性もあるだろう。だが、政権にとっては、国民の思いや記憶は長続きしないものだと映っているとしても不思議ではない。
安倍政権は、選挙で正面から問わなかった特定秘密保護法や安全保障関連法、「共謀罪」法など、国の骨格を変える法律を押し通してきた。
それで下落した内閣支持率を取り戻すために、スローガンを掛け替えてきた側面もある。
そうやって政権を維持してきた首相が次にめざすのは改憲である。5年の節目に、安倍政権のあり方を改めて見つめ直す必要がある。
㋥ 私の主張
「人づくり革命」 革命という言葉を、こんな意味内容不明で国民が納得する論理が展開していないものにつけて平然としているのは噴飯ものである。 与党議員はこれでも平気で、批判意見が一つとして聞こえてこない。 野党議員からも稚拙な言葉の使い方について文句を言うものもない。
人づくりの基本は母親にある。 どんな願いで子育てに取り組んでいるのか。 いろいろの育児法に関する本が巷に出回っている。
幼児を抱っこしている母親に、あなたはどういう考えで育児をしていますか、とお聞きしてごらんなさい。
どういう考えといっても、イコール=即答とはいかないだろう。 幼児教育ではだれの本を主として参考としていますかとお聞きになってもいい。
十人十色でしょう。
人づくりの基本は母親と父親にある、それは否定できないことです。
昔から言うではありませんか。 瓜のきに茄子はならないのです。 親に似ぬ子はなんというのですか? 答は鬼子しかないのです。 子供の立場から言えば 「子どもは親をえらべない」 という。
教育の基本は親が赤ちゃんをどう育てるかにある
教育 … 教える、育てる、導く、学ぶ、習う、‥‥ 若い母親にとって、まず生まれた赤ちゃんにどう接したらいいか自信はないでしょう。 赤ちゃんもまた、生まれて(さて)どうしたらいいかわからないでしょう。
赤ちゃんはちゃんといろいろ準備ができているのです。 お腹の中で生を享けてから、一番安全で温かい環境の中で、十分な栄養を与えられ、世にも不思議な能力と無限のエネルギーを授かって自分を作り上げ、生まれてからは、自分が接するものからすべて取り入れようとしているのです。
あやせば angel smile (天使のホホエミ)、ニッコリと微笑み返すのです。 自分を取り巻くすべてのものから、自分に必要なものとして取り入れてえらび、自分を作り上げようとしているのです。
言葉も気持ちも音楽もふるまいも、すべて自分のものとしようとしているのです。 信じられないようなこの能力は、生を享けてから約4年言い換えれば満3歳ころまで続くと言われています。
一つの細胞の中の遺伝子には、人としての何万年かかって進化してきた過程を、自分という命が生まれてから、約四年間、大脳旧皮質という部分が担当して一人の人間として生きていく準備が出来上がるというのです。
この基礎となる時期を過ぎるころから、大脳は旧皮質から新皮質へゆっくり移行していくといいます。 新皮質は一人の人としての自分の判断によって自分を築き上げるようになってくるのだといいます。
例えば、音楽でいう絶対音感は5歳あたりまでには習得できるがそれ以降は不可能と言われたり、発音する音声の機能が年齢が長ずるにしたがって非常に困難となり英語の L と R の聞く能力と喋る能力が日本人としては非常に困難と言われるのです。 幼児時代のこうした能力の切り替えの様相を「能力逓減」といい、命が始まってから 100% の能力が5歳前後には 0% になるといいます。
子供の成長については世界中の学者が調査や研究を重ね、その成果が書籍として販売されています。 私がここまで書いたことはそれらを学んできたことによるもので大きな間違えはありません。
ですから、人づくり革命という景気のいい看板を掲げて教育機関の一部修正があるからと言って、革命なんて言うのは的外れもいいとこです。
革命というのなら、「赤ちゃんをどのように育てるのがいいか」を整備し国民全体が取り組めるような構想を取るべきでしょう。
そうでないとすれば、私たちは
親が赤ちゃんからわが子をどう育てるか
このことに個人個人が集中したほうがいい。
できるなら、小さい地域が手を取り合って小さい地域ごと子育てひいては人づくりを進めたいものです。