「血圧が下がる=高血圧が治っている」ではない

病気が治っていると勘違いする

降圧剤を中止すれば血圧は上がる、インスリン注射をやめれば血糖値が上がる状態は病気が治ったとは言えない

健康診断で高血圧に要チェックがはいったとしましょう。普通であれば、すぐに内科クリニックか高血圧の専門医のいる病院を受診するはずです。

すると、様々な検査を行い、高血圧の症状により、内服薬を処方されるはずです。医師の指示どおり、降圧剤の内服を開始します。その次の診察で血圧を測ってもらい、「薬が効いて血圧が下がっていますので、引き続き、きちんと薬を飲むように」といわれ、医者は30日分の降圧剤を処方します。

では、この場合、高血圧は治っているのでしょうか、それとも治っていないのでしょうか。なぜ医者は、「毎日薬をきちんと飲むように」と指示するのでしょうか。

それは、薬を飲み忘れたり、中止すると、また血圧が上がってしまうからです。つまり、現在の状態は「薬を飲めば血圧は下がる」が、「薬を飲まなければ血圧は高い」状態です。

これは、近視とメガネの関係と同じです。近視になって眼科に行くと、近視用のメガネの処方箋が出され、それをメガネショップに持って行くと、近視用メガネができあがります。もちろん、そのメガネをかけると、近視になる以前のように遠くがはっきりと見えるようになります。この状態は一見、近視が治ったかに思えるでしょう。

しかし、メガネを外すとやはり遠くは見えず、近視の状態は変わっていません。

では、近視用メガネで近視は治っているのでしょうか?それとも治っていないのでしょうか?。常識的に考えれ「近視は治っていない」のです。これは「ガードルで締め付けてウェストは細くなったように見えるが、ガードルをはずすと元のぽっちゃりウェストに戻る」のと同じ、あるいは、「シークレットブーツを履くと背が高くなるが、ブーツを脱ぐと背が低くなる」のと全く同じです。

では「高血圧が治る」とはどういう状態でしょうか?

常識的に考えれば、降圧剤を飲まなくても血圧が上がらなくなる状態になることです。たとえば、骨折の治療では、ギプスで骨折部位が動かないように固定するが、骨折した骨が癒合してしまえばギプスは不要になり、ギプスをはずしてももう痛みはなく、普通に歩けるようになります。

同様に、抗生物質で肺炎を治療した場合、肺炎が治ってしまえば抗生物質はもう飲まなくても大丈夫です。

つまり、外傷や感染症では、「治る」とは「治療が不要」な状態になることであり、それが治療のゴールとして定義します。そして医者は、そのゴールを目指して治療を行います。

しかし、多くの代謝性疾患(糖尿病、高血圧、高脂血症など)では、「治った」状態とはならず、ほとんどの場合、ずっと内服薬を飲み続けなければいけません。

これは前述の骨折でいえば、「ギプスをつけている状態」と同じです。ギプスをはずして骨折の痛みがぶり返したら、骨はまだくつついていないことを意味し、骨折は治っていないのです。それと同様で、薬を飲み続けている状態は「治療の途中」と考えるべきです。

このように考えると、糖尿病のインスリン治療は糖尿病を治していないし、慢性腎不全の人工透析治療は腎不全を治していないことがわかrます。インスリンを打ち忘れると血糖値が上がってくるし、人工透析をさぼたら腎不全で命の危険がせまります。

つまり、インスリン注射も人工透析も、その本質的な意味はメガネと同じであり、根本治療とは呼べないのです。

医者から「血圧が下がって高血圧が治ってきましたね」と説明されると、患者としては「自分の高血圧は治ってきている」と思ってしまうでしょう。同様に、インスリン注射で血糖値が上がらなくなれば、医者は「きちんと注射しているので糖尿病が治ってきました」と説明し、それを聞いてあなたも安心するだろうし、治療に満足し、医者に感謝すらするでしょう。なぜ満足・感謝するかというと、「本当に治る」とはどういうことかを知らないからです。糖尿病の治療とは、インスリンを注射することだと信じ込んでいるからです。2 型糖尿病(成人型糖尿病) が、糖質制限だけで「治る」ことを知らないからです。

ようするに、比較対象できる治療がなければ、そもそもその治療がいいか悪いかは判断できないのでも当然です。

関連ページ

糖尿病の糖質制限食に関するサイト

Copyright(c) 糖尿病の矛盾. All Rights Reserved. Design by http://f-tpl.com