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続折々の記 ⑤
【 01 】田中宇     【 02 】田中宇     【 03 】田中宇
【 04 】田中宇     【 05 】田中宇     【 06 】田中宇
【 07 】田中宇     【 08 】田中宇     【 09 】田中宇
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【 01 】
        2021/3/31~2021/7/31まで

 2021/5/17 (月) 国際ニュース解説 

◆イランが初めてイスラエルに反撃。米の衰退を象徴
 【2021年7月31日】中東全域で米国の撤退とイランの影響拡大が加速している。新事態を受けて、3月にはイスラエルに攻撃されっ放しだったイランが、アフガニスタンとイラクからの米国の撤兵の進行が公然化した今回のタイミングで、イスラエルに史上初の反撃を行った。以前なら、イランがイスラエルの商船を攻撃したら、米軍がイスラエルに替わってイランに百倍返しの反撃を行って「中東大戦争」になっていた。だが今回、米国は沈黙している。米イスラエルが中東で勝手に戦争する時代は終わった。

PCR検査をやめ、より巧妙な誇張へ?
 【2021年7月29日】偽陽性満載のPCR検査がこれからコロナ判定に使われなくなると、事態が改善するのか?。たぶん違う。PCR検査は感染症の判定用に使うべきでないと当初から専門家に警告されており、増幅度を過剰に引き上げて意図的に偽陽性だらけにしていることが最初からバレていた。これでは完全犯罪に程遠い。稚拙すぎる。もっと巧妙でブラックボックスが多い検査体制に移行し、コロナ危機の意図的な長期化を完全犯罪にしていこうと国際勢力が考えても不思議でない。次の主流の検査体制は、PCRよりも突っ込みどころの少ない、不透明なものになる。

◆中露のものになるユーラシア
 【2021年7月26日】上海協力機構が7月14日にタジキスタンで開いた外相会談にアフガニスタンも出席し、中国が提案したアフガン和平案を喜んで受け入れた。タリバンに攻められたら崩壊必至のアフガン政府は大喜びで中露の和平案に乗っている。米軍撤退前後に支配地を急拡大して国土の90%を支配しているタリバンは、中露側から圧力をかけられて不満だろうが沈黙している。タリバンは自国に覇権を行使する勢力が米英から中露、とくに中国に替わったことを知っており、新しい親分である中国の言いつけに従ってみせることで、長期的・政治的な利得を得ようとしている。

<1年後の読み返し> 中国と米国覇権
 【2021年7月17日】私の「ドル崩壊」予測は08年のリーマン危機以来、13年間はずれ続けている。だが、はずれているのは時期的なことだけだ。ドルが崩壊への道をたどっているという構図自体は、間違っていないことが何度も確認されている。コロナ大恐慌なのにQEによって株や債券が高騰し続ける現状は、巨大な金融危機の潜在的な進行を物語っている。これは覇権転換の話なので何十年もかけて進む。13年間のずれは大したことでない。さらにあと何年かずれるかもしれないが、ドル崩壊、基軸通貨の多極化は必ず起きる。中国はドル崩壊と多極化の準備を進めている。

◆金融の大リセット、バーゼル3
 【2021年7月14日】実体経済を成長させてきた民間銀行の融資機能を失わせたのも、金相場を引き下げていた民間銀行による金地金の空売りを禁じたのもバーゼル3だ。バーゼル3は米覇権を壊して世界を多極化するが、それを作ったのは、ドル基軸通貨体制の終わりや、先進諸国の経済を破壊する温暖化対策を提案してきた「隠れ多極主義者」「大リセット屋」のマーク・カーニー元英中銀総裁だった。バーゼル3は、金融分野の大リセットである。

◆消えゆく米銀行界
 【2021年7月11日】米国は今後インフレも大都市の崩壊もさらにひどくなり、実体経済の機能不全が進む。このような中で今回、米連銀が「逆レポ」を急増させ、実体経済に資金供給していた銀行の機能を終わらせる動きをしている。これは、米連銀自体が米国の実体経済の維持発展をあきらめ、銀行から実体経済の維持のために注入されていた巨額資金を連銀に還流させるとともに、銀行に逆レポの担保として米国債を持たせて連銀のQE維持のための機関へと変質させる意味がある。

◆敵を次々でっち上げ監視と支配を維持する米諜報界
 【2021年7月6日】米諜報界は、なぜ「国内テロ戦争」の体制を捏造してまで作る必要があったのか。この疑問は、911のテロ戦争についてもいえる。なぜ全く濡れ衣の「ロシアのスパイ」という容疑がトランプ陣営にかけられ続けたのかという疑問についても同じ答えにいきつく。それらの答えは「米諜報界が米国民を監視・盗聴できるのは、その国民が外国のスパイである疑いがあるか、有事・非常事態の時だけと法律で定められているから」である。

コロナの次は温暖化ディストピア
 【2021年6月30日】温暖化問題はこれまで「排出削減が必要だ」といった大枠の話だけだったが、最近それが外出禁止や休業強制マスク義務といったコロナの強制策に触発され、人々の生活を強制的に劣化させて排出削減すべきだという「温暖化ディストピア」を意図的に出現させる展開になっている。コロナと温暖化問題は、ダボス会議が発案した自滅型ディストピア政策の集合体である「大リセット」の2本柱だ。リベラル左派の過激化を扇動して欧米社会の内部分裂を悪化させて社会崩壊へと誘導するの覚醒運動も含め、大リセットのメニューの多くは、米欧先進諸国の経済と社会を自滅させ、中国やその傘下の非米諸国の台頭を誘発する内容だ。

◆放置される米国のインフレ
 【2021年6月28日】米連銀のごまかしや言い逃れから読み取れるのは、連銀がインフレを抑止する能力をすでに持っていないことだ。インフレは放置され、悪化していく。連銀がインフレを抑止できない理由は、究極の金融緩和であるQEをやめられないからだ。インフレを抑止するには、QEの減額や金利の引き上げが必要だが、それをやるとリーマン危機以来12年間(ビッグバン以来35年間)膨張してきた米欧日の金融バブルが崩壊し、株や債券の暴落から米国債金利の高騰、ドル崩壊(ドルの国際信用の失墜)につながる。連銀はQEをやめられない。縮小・減額すらできない。

軍産や米覇権を壊す共和党
 【2021年6月25日】コロナや温暖化といった「大リセット」に関して、米国はいずれ共和党政権になると離脱していき、中国が支配する国連機関が米同盟諸国に自滅策を延々とやらせて多極化を引き起こしていく。EUなど同盟諸国がこの馬鹿げた構図に懲りて逃げ出すと、それは対米自立・米覇権体制からの離脱となり、米覇権崩壊と多極化が進む。共和党は軍産を潰すために政権に返り咲き、同盟諸国を迷惑がらせて対米自立に追い込み、米国の覇権体制を壊していく。トランプは、この流れを作りたい諜報界の多極派によって意図的に不正選挙で落選させられた。

◆G7=ドルと、中国=金地金の暗闘
 【2021年6月19日】米国はインフレが悪化し続け、米連銀はQEを縮小できずインフレ抑止策をとれない。ドルと米覇権は行き詰まっており、いずれ破綻する。米覇権が破綻したら、IMFは、先進諸国でなく中国の言うことを聞くようになる。先進諸国が金地金をIMFに譲渡すると、その地金は中国側・多極側の所有物になる。アフリカ救済のためにG7が金地金をIMFに譲渡せよというマクロンの提案は、長期的に先進諸国を弱体化する。ドルのバブルがパンパンに膨らんでいる今の時期に金地金を手放すのは馬鹿である。

中露の非ドル化
 【2021年6月15日】QEはまだしばらく続くかもしれないが、同時に、世界が米国側(ドル圏)と非米側(デジタル元圏)に2分される「通貨の2極化」も進む。ドル圏=米覇権の範囲は世界の半分に減っていく。通貨の2極化は、多極化の一形態だ。インドやサウジアラビアなど、中国以外の非米諸国がデジタル通貨を作って国際化すると、通貨の多極化になる。ドル=米覇権の崩壊より先に多極化が進む。私はこれまで、ドルと米覇権の崩壊が先で、それが多極化につながるというシナリオを描いてきたが、順序が逆になるかもしれない。

◆中露と米覇権の逆転
 【2021年6月13日】中国とその傘下の一帯一路などの新興諸国は、今後さらに成長して国際的に魅力ある市場になっていく。半面、欧米など先進諸国は、社会成熟化とコロナ危機で経済が縮小し、市場としての魅力が減る。欧米など世界中の国際企業は、先進国市場でなく中国や非米側の市場で儲ける必要が増している。それなのに米国は中国への制裁を強め、中国も報復的な措置をとり始めている。国際企業は、米政府に対して中国制裁に参加するふりをしつつ、中国政府に対しては制裁に参加してないふりをせねばならない。欧州の企業はEUや自国政府に、米国の不合理な中国敵視への参加をやめてくれと言っている。だが、暴力団からと同様、米同盟からの足抜けは難しい。

コロナ独裁談合を離脱する米国
 【2021年6月10日】米国だけがコロナ独裁を崩壊させて国際談合を離脱しても、同盟諸国など他の国々は追随できない。コロナ独裁の崩壊は、その国の既存の権力層の信用を失墜させる。米国のコロナ独裁の崩壊は、民主党政権に対する共和党によるクーデターとして起きている。与党である民主党の信用は失墜しつつある。他の諸国は、米国に追随して同じ惨状になりたくない。コロナ独裁の国際談合は、米国抜きで今後しばらく続く(意外と早く終わるかもしれないが)。いずれ米国抜きで軟着陸していく。これは米国による覇権放棄である。トランプがTPPを離脱したのと似ている。

◆米国を自滅させる「文化大革命」
 【2021年6月8日】左派がイデオロギーを使った内乱を醸成して右派を追い出した点で米中の文革は同じだ。極端で非現実的な信条なのに国内を席巻できたことや、左派の方が極悪なのに右派に濡れ衣を着せて無力化したことも、米中の文革で一致している。米国の文革はまだ途上で、マスコミや政界、学界など既存の権威を自滅的に破壊していく。米国の文革の黒幕は諜報界だが、目的は破壊であり、これから米国の自滅や覇権の多極化が進む。

米中共同開発の生物兵器が漏洩して新型コロナに?
 【2021年6月4日】中国が武漢ラボで研究し、米国も資金を出すかたちで、米中は共同で軍事系っぽいコロナウイルスのヒトへの感染研究を呉越同舟的にやっていた。この研究は生物兵器の開発だった疑いがある。ファウチはこの事業の米国側の責任者だった。武漢ラボで開発されていたヒトに感染するウイルス(生物兵器になる手前のもの?)が2019年秋に漏洩して新型コロナになったと考えられる。

◆金相場引き下げ策の自滅的な終わり
 【2021年5月27日】ロンドン金市場での民間金融機関による紐付けなしの金先物売りのおかげで、ドルはいくら刷っても減価せず延命してきた。だが今回、紐付けなしの金先物売りがバーセル3の適用によって事実上禁止されてしまう。金先物の売りが激減し、下落要素が消えた金相場がこの間に上がるはずだった上昇分を取り戻して大幅に高騰する。ロンドンの金取引に参加する金融機関などで構成される貴金属市場協会(LBMA)は「バーゼル3のNSFRが予定通り適用されると、建玉を解消し切れない金融機関が破綻するなど、ロンドン金市場が大混乱に陥る。適用をやめてほしい」という要請を5月初めに英政府の健全性監督機構(PRA)に提出したが無視されている。

ネタニヤフが延命のためガザで戦争
 【2021年5月24日】今回のガザでの戦争が、それを誘発したネタニヤフにとって、一時的な延命策で終わるのか、それとも2年の政治混乱を終わらせて再び強い政治ができるようになるのか、すでにイスラエル政界では今後の流れを決める水面下の動きが始まっているはずだ。ネタニヤフが追放された場合、次に強力な指導者が新たに出てくるか不明だ。イスラエルは常勝を必要とする現実主義の戦略集団なので、次に良い指導者が出てこないならネタニヤフの続投が容認される。イスラエルは国家戦略の切り替えに失敗すると亡国になるので、上層部(諜報界や政界)は、うわべで内政の混乱が続いても、実質的に戦略立案面の結束を保ち、米国の覇権失に連動してロシアなど非米側との連携を強めていく。

◆仮想通貨を暴落させる中国
 【2021年5月21日】ネット大企業と同様、ビットコインなど仮想通貨は、中共の支配下に入らないものの象徴だ。中共から見ると、仮想通貨は連銀や金融界など米国勢の支配下にある。中共が中国国内での自由な仮想通貨の流通を許すと、それは中国に中共の支配下に入らないものを入れることになる。だから中共は仮想通貨を嫌い、国内流通を許していない。

マスク要らない
 【2021年5月18日】コロナ危機はこれまで誇張一辺倒で、誇張を指摘する人々が強く叩かれて無力化される独裁体制が続いてきたが、ここにきて米国で大きな転換が起きている。この転換の主な原動力は医学面でなく、コロナ独裁を運営してきた民主党側の力の低下と、コロ独を非難攻撃する共和党側の台頭による政治面だ。CDCや民主党の信用低下とともにコロナの誇張が剥げ落ちている。コロナ独裁体制は、もともと誇張や歪曲の上に立っていただけに、いったん低下した信用は化けの皮をはがしてしまい、不可逆になる。

◆金融や覇権の崩壊が加速しそう
 【2021年5月15日】ドル崩壊は、QEをずっと続けるので起きるのでなく、逆に「ドル崩壊するからQEをやめろ」とか「インフレがひどくなっているのだからQE(超緩和策)をやめろ」という要求が高まって中銀群がQEを減額させられて金融危機が誘発されることでドル崩壊になる。QEは、経済面からでなく政治面から縮小させられ、それがドルと米覇権の崩壊を引き起こす。

米国政治ダイナミズムの蘇生
 【2021年5月13日】共和党は、米国にとって害悪でしかなくなっている覚醒運動やコロナ愚策をやめさせることを方針に据え始めた。共和党は、米政界での濡れ衣戦争に惨敗して無力化されてきた状態から離脱し、民主党側の不正や間違い、愚策に反対する新たな政治軸を獲得し、トランプが主導して政治的に蘇生しつつある。米国政治は、民主党=善・共和党=悪で固定されてきた昨秋からの硬直した状態を脱し、2大政党制のダイナミズムを再生しつつある。民主党系の州と共和党系の州との言い合いもダイナミックになってきた。

◆強まるインフレ、行き詰まるQE
 【2021年5月10日】インフレの主因はコロナによる流通システムの混乱であり、中銀群がQEを縮小しても金利が上がるだけで事態を改善しない。しかし、伝統的な経済理論に基づいて、インフレなのだからQEを減らして金融を緊縮に転換しろという圧力が米連銀に対しても強まる。金融システム延命のためQEを続けろという加圧と、インフレだからQE減らせという加圧が交錯していく。

覚醒運動を過激化し米国を壊す諜報界
 【2021年5月5日】米政府がバイデンに代わるとともに、覚醒運動の過激化と拡大が進んでいる。諜報界が以前からマスコミや学術界を傀儡化し、昨秋そこに諜報界の協力で(不正に)圧勝して政権についた米民主党が合流し、さらに民主党左派が主催する種々の覚醒運動が諜報界に牛耳(すり寄)られて傀儡化され、巨大な「軍産マスコミ民主党覚醒複合体」になって米国を支配している。ブッシュ政権のころは共和党が軍産の政党だったが、今や民主党が軍産で、共和党は軍産と戦うトランプの党になっている。

◆イランとサウジが和解。イスラエルは?
 【2021年4月28日】イランが強くなり、サウジもイランの側につくと、イスラエルの孤立が深まる。団結したイスラム側にイスラエルが潰される中東大戦争になるのか。しかし、イスラエルは潰される前に中東全域を核ミサイルで攻撃して破滅させてから自分も死ぬ「サムソンオプション」をやる。イスラム側は、弱くなったイスラエルと和解して平和と安定を手に入れる方を望む。

コロナ危機誇張の要諦はPCR検査
 【2021年4月24日】フロリダ州政府が昨年末、州内でPCRなどのコロナ検査をしている全機関に対し、PCRの増幅度を含む検査の内容と結果をその都度州政府に報告させる通達を出した。フロリダ州は共和党が握っている。連邦政府が民主党になってコロナの脅威を誇張して都市閉鎖やマスク義務化などの愚策を強化する中、共和党は対抗策を強めた。その一つがこの通達で、その意味は、州内の機関がコロナの脅威を誇張する側と結託して高すぎる増幅度(CDCが推奨した40サイクルとか)のPCR検査をやって偽陽性=ニセの感染者を増やしてきたのをやめさせることだった。

◆地政学の逆転と日本
 【2021年4月19日】中露が台頭し、米単独覇権が崩壊して多極型の覇権体制に転換していくのを米国は止められない。中露は、バイデン政権への失望とともに多極化を完成させる気になった。これまで、米英欧日などユーラシア大陸の外側・海洋側の勢力が、中露イランなどユーラシアの内陸側の勢力を封じ込めて弱体化させておくユーラシア包囲網が米英による世界支配の要諦だという「地政学」の理論があった。実はこれ自体が戦争用の詐欺理論だ。内陸側が結束台頭し、海洋側がこれを打破できず劣勢になる今後は、史上まれな地政学の逆転になる。逆転とともに地政学的な対立構造や地政学自体が終わる。

ずっと続く米国の選挙不正疑惑
 【2021年4月14日】共和党支持者の大半は反エスタブなトランプを支持している。共和党が協力しないので米政界を談合式の2大政党制に戻せない。エスタブは米国の政体を、永久に民主党が与党で、共和党が万年野党の新体制に転換する必要がある。昨年の選挙不正を恒久化せねばならない。民主党は連邦政府をすべてを取ったが、地方の各州では共和党が強い。各州はジョージアを皮切りに選挙不正をやりにくくする選挙改革法を出してくる。連邦議会は各州の選挙改革を上書きして無効にする民主党の選挙改革法を可決したい。

◆トルコの奇策がウクライナ危機を解決する?
 【2021年4月12日】シリアやリビア、ナゴルノカラバフなどで、ロシアとトルコが対立している感じで敵対する別々の紛争当事者を支援し、米欧を追い出して紛争を管理していくやり方を見ると、ウクライナ内戦でも、トルコがウクライナ系、ロシアがロシア系を支援する新体制を作り、それまで米欧がウクライナ系を支援してきたのをトルコが押しのけ、露トルコでウクライナを管理していこうとする新戦略だとわかる。トルコはウクライナに軍事支援することで、ウクライナに言うことを聞かせられるようになった。トルコは必要な時にウクライナのはしごを外し、ウクライナがロシアと和解せざるを得ないように仕向けていける。

中露敵視を強要し同盟国を困らせる米国
 【2021年4月10日】菅義偉は、東北人的な自らの気質を利用して、日本政府自体を国際的に隠然化する「いないふり戦略」を進み、米国ににらまれないようにして米中両属を維持したい。だが、米国の民主党政権はオバマ以来マイクロマネジメント的な意地悪さがあり、いないふりをする日本を見逃してくれない。それで米国が、菅の訪米直前に北京五輪ボイコット話を出してくる意地悪をやり出した。

◆米国側が自滅する米中分離
 【2021年4月7日】日独など同盟諸国は米国が世界を単一で自由な市場として維持したので対米従属してきた。米国が世界経済を米中に二分し、同盟諸国は儲からなくなった。対米自立して中立を宣言すれば中露側でも経済活動できるが、米国は同盟離脱による対米自立を許さない。冷戦時代は米国側が発展してソ連側は停滞したので対米従属が儲かった。今後の米中新冷戦は逆に米国側が停滞して中国側が発展する。対米従属は間抜けな戦略になった。

余裕が増すロシア
 【2021年4月4日】今やトルコもイランも反米親露の政権になり、ロシアの影響圏はかつての防波堤を破ってペルシャ湾やインド洋、地中海まで達している。インド洋に出るという革命前からのロシアの夢が達成された。米国の稚拙なテロ戦争が、ロシアの影響圏を史上最大に広げてしまった。プーチンは米国のおかげでスターリンを超えた。コロナで欧米経済が自滅するのを尻目に、今のロシアは経済的にも順調だ。

◆インフレ隠しの悪化
 【2021年3月31日】リーマン危機後、すべてをQEが席巻し、当局がバブルを一定速度で膨張していく今の態勢になり、市場原理は消失し、民間の需給に基づく相場変動が失われ、ヘッジファンドは儲からなくなり店じまいしている。無限に見えるQEのパワーはどこかに限界があり、いずれ限界に達すると、市場原理が戻ってくるのでなく、金融システムやドルの基軸性、米覇権もろともすべて潰れる。米国の金持ちやエリートたちにとって覇権やドル基軸は最も大事なものだ。覇権国である米国が市場原理のダイナミズムで動き、世界から資金を集めて利益を出して永久に繁栄することが、1990年代に描かれた米国の夢だった。今や、そのすべてがいずれ壊れることが運命づけられている。全崩壊は、いずれ確実に起きる。