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続折々の記 ⑦
【心に浮かぶよしなしごと】
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【 05 】10/20
10/20 保守?リベラル? (2017衆院選)加藤典洋さん、井上達夫さん
10/28 民意を担えぬ立法府の敗北 (日曜に想う)編集委員・大野博人
(13面)「戦争の大問題」<それでも戦争を選ぶのか> 丹羽宇一郎著
衆院選、潮目変えた言葉
※ 「大腸がんの食事療法」
10 20 (金) 保守?リベラル? (2017衆院選)A 加藤典洋さん、B 井上達夫さん |
「寛容な改革保守」を掲げる希望の党と、民進党のリベラル系とされる勢力が結集した立憲民主党が、安倍政権に挑む衆院選。対立軸として語られてきた保守とリベラルが、ねじれて分かりにくくなってきているようにも見える。日本における保守とは、リベラルとは。
「リベラル」って何?
A 対米自立か従属か、真の焦点 加藤典洋さん(文芸評論家)
「保守」という考え方は、フランス革命への反動から出てきたもので、理性によって急進的に社会を変革することへの懐疑や、慣習と制度化による漸進的な変化の重要性を説く政治思想でした。
大切なのは、そこに、社会全体に共通の目標が前提とされていることです。つまり、保守と革新はその目標に近づく方法をめぐる手法の対立でした。
その意味では、安倍政権はもはや保守ではありません。
戦後の第一の目標として従来の保守政治が堅持してきた国の独立という大前提、つまり対米自立の目標を、自分の政権維持のため事実上放棄しているからです。
戦後保守政治は、敗戦、占領を経て、独立をどうやって確保するかという問題と常に向き合ってきました。そして、保守本流と言われる、吉田茂、池田勇人、佐藤栄作首相の時代の戦略は、不平等な地位協定を含む日米安保条約の制約のもと、できる限りの自立をめざしつつ、もっぱら経済的繁栄によって国民の自尊心を満足させる「親米・軽武装・経済ナショナリズム」路線でした。
その後も、米国の要求を最小限に受け入れる妥協をしながらも、したたかに独自の外交や政治決定権を回復して日本の国益を追求するという政治目標が、保守政権の中では共有されてきました。
*
ところが、少なくとも第2次安倍政権以降は、これまで堅持されてきた、そうした国益保全のための対米自立に向けた努力が全く見られません。沖縄の普天間飛行場の辺野古移設での米国べったりの姿勢、県民への非情さもそうですが、自衛隊員の使命感と安全を考えたら、米軍に指揮権を委ねたままでの集団的自衛権の行使容認は無責任で、国益に反します。また、米国を忖度(そんたく)し、国連の核兵器禁止条約に参加しなかったのも、原爆の犠牲者の尊厳を守るという国の義務の放棄でした。
安倍政権が掲げる憲法9条に自衛隊を明記する改正も、「自主憲法制定」という言葉によって、あたかも対米自立をめざしているかのように装っていますが、その実態は対米軍事協力のための改正でしかありません。
なぜ、安倍政権がこれだけ長く続いているのかと考えると、歴史的な視点が欠かせません。というのは、近代日本では「国難」を機に排外思想の高まりが80年周期で繰り返されているからです。最初はペリー来航を契機に盛り上がった1850年代の尊皇攘夷(じょうい)思想。次が1930年代の皇国思想の席巻。そして2010年代の嫌中嫌韓のヘイトスピーチ。安倍政権がこの近年の排外的な空気に乗っていることは否定できません。
特に1930年代に皇国思想が噴出してきた時、なぜ、大正デモクラシーに育まれた政党やメディア、文化がこれに対抗できなかったか。現在と重なるその理由を、今こそ改めて考究すべきです。
治安維持法の適用範囲拡大の歴史は、その点で示唆的です。同法の取り締まり対象は当初、共産主義でしたが、それが、社会主義、最終的には自由主義(リベラリズム)へと広がっていきました。
*
今回の選挙で立憲民主党の枝野幸男代表は、当初「私はリベラルであり、保守です」と言っていましたが、その後の毎日新聞のインタビューでは、「保守と対立するのがリベラルと位置付けるなら、我々はリベラルではない」と発言しています。しかしここは踏ん張らないといけない。社会の空気がなんとなく、「リベラル」に対して否定的になってきたからといって、「リベラル」の旗を掲げる党がなくなってしまえば、80年前の繰り返しになってしまいます。
今回の選挙で気づかなければならないのは、本当の選択肢が、保守かリベラルかではなく、対米従属による国益追求か、対米自立による国益追求か、の間にあるということです。
(聞き手・山口栄二)
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かとうのりひろ 1948年生まれ。早稲田大学名誉教授。著書に「アメリカの影」「敗戦後論」「戦後入門」。近著に「もうすぐやってくる尊皇攘夷(じょうい)思想のために」。
B 9条の欺瞞、政権も護憲派も井上達夫さん(東京大学教授)
リベラルと保守という言葉がいま飛び交っていますが、一般市民にはわかりにくいと思います。
欧米の思想の流れでは、両者の区別は政治、経済、軍事外交の三つの面に分けて見る必要がある。
まずは政治面。保守は伝統的な秩序を守るために思想良心の自由や表現の自由なども制約します。リベラルは、異端の個人や少数者の市民的政治的人権を擁護し、それを保障する憲法の遵守(じゅんしゅ)を説く。
経済面では、古い保守は特権階級の既得権保護。対するリベラルは能力主義的な自由競争を擁護した。ところがリベラルが社会経済的弱者救済のために福祉国家を擁護するようになると、対抗して保守は、市場的競争重視の「小さい政府」論に転換した。最近では経済的グローバル化への反動で、保守が保護主義に再転換しています。
軍事外交では、一般的に保守がタカ派、リベラルがハト派と見られますが、実態は違う。米国ではリベラルの民主党政権がベトナム戦争を始めた。いまも人道的介入に積極的なタカ派リベラルがいます。共和党は逆に軍事介入に慎重でしたが、ジョージ・W・ブッシュ政権はネオコン(新保守主義)の影響でタカ派的側面を強めました。
要するに、リベラルと保守の区別は、経済面や軍事外交面で混乱しているが、政治面では明確です。
*
日本の場合も一応そう言える。保守は靖国公式参拝、特定秘密保護法、共謀罪などを支持。リベラルはこれに反対し、表現の自由など市民的政治的人権を擁護する。
ただ、日本のリベラルと称する勢力は、憲法9条を護持せよという護憲派と重なっています。
しかし護憲派は、専守防衛・個別的自衛権の枠内なら自衛隊安保を容認し、戦力の保有行使を禁じた9条2項との矛盾を「自衛隊は戦力じゃない」など種々の詭弁(きべん)でごまかしてきました。自分たちの政治的立場に都合のいいように憲法を歪曲(わいきょく)し、蹂躙(じゅうりん)してきた点では、安倍政権と同罪です。立憲主義というリベラリズムの重要な原理を護憲派も裏切ってきたのです。
安倍晋三首相は戦力保有行使を禁じた9条2項は変えず、3項で自衛隊を明記する改憲案を示していますが、これだと「自衛隊は戦力ではない」という欺瞞(ぎまん)は残ったまま。北朝鮮問題が緊迫するいま、国防を真剣に考えているのか疑問を覚える、いい加減な改憲案です。しかし立憲民主党の枝野幸男代表も、9条2項を残して自衛隊明記という安倍改憲案と大差ない改憲案を2013年に提示した。9条を巡る対立は実は曖昧(あいまい)なのです。
立憲民主党が立憲主義と民主主義を本気で守るつもりがあるなら最低限、護憲的改憲案、つまり「専守防衛、個別的自衛権の枠内で、戦力の保有行使を認める」という9条2項自体の明文改正案を提示して、国民に信を問うべきです。それを回避するならリベラル政党の名に値しません。
税と社会保障の政策でも、対立軸は曖昧です。自民党は消費増税の増収分の使い道を、国の借金返済から教育無償化など子育て世代支援に変えると言う。これは分裂前の民進党の政策の横取り。他の野党も、社会保障充実について異口同音。財政再建問題は棚上げです。憲法、社会保障と財政再建、いずれも政策の対立軸は曖昧化されている。今回の衆院選は、「政策選択肢なき政権選択」です。
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この状況の責任は党利党略で動く政治家にありますが、その一端は、政策の実質よりイメージのよさに動かされる有権者にもある。
イメージ政治を超えた対立軸をどうつくっていくのか。それには政策理念の基盤となる思想が不可欠です。政治、経済、軍事外交全般を貫く保守とリベラルの思想的立脚点を改めて問い直す必要があります。選挙の結果がどうあれ、政治家も国民も、この課題に持続的に取り組まない限り、日本の立憲民主主義の成熟はないでしょう。
(聞き手・平和博)
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いのうえたつお 1954年生まれ。専門は法哲学。著書に「リベラルのことは嫌いでも、リベラリズムは嫌いにならないでください」「世界正義論」など。
10 28 (日) 民意を担えぬ立法府の敗北 (日曜に想う)編集委員・大野博人
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朝日は確信を明示する。
※ (日曜に想う)民意を担えぬ立法府の敗北 大野博人
この選挙は、与党が勝って野党が負けたという総括でいいのだろうか。勝ったのは行政府で負けたのは立法府なのではないか。
解散総選挙とは基本的に、首相や大統領が議会と対立して行き詰まったときに、突破口を求めて国民に問いかける手段だ。いわば行政権力者から議会への挑戦。そう考えれば、今回の結果は行政府に対する立法府の敗北を意味する。
安倍晋三首相は解散の理由に北朝鮮情勢や消費税の増税分の扱いなどを挙げた。けれど、いずれの問題も政府・与党と野党の間に埋めがたい溝があらわになり、議論が暗礁に乗り上げている段階には見えなかった。逆に、森友・加計学園の問題では野党と政府は対決していた。かといって、首相はそれについて民意の判断を仰いだわけでもない。
何を問うているのかあいまいなまま、「政権選択」の選挙だと呼びかけた。野党はそれに乗るかのように「反安倍」で結集しようとしてつまずいた。
国会は政府の支持基盤を再確保するための道具になりはて、与野党の議員たちもそのための選挙にいや応なくつき合う羽目になった。
結果が与党というより首相の勝利だとすれば、政府に対する与党議員の発言力が強まる、とは考えにくい。他方、野党勢力は、希望の党の失速や民進党の迷走などで深手を負った。
政府・自民党は秋の臨時国会は開かない方向で調整を始めたという。「国難」というから主権者が代表として選んだのに、選ばれた与党議員たちは議論する気がないらしい。「国難」はどうした、何のために議席にいるのか。
結局、この選挙を通して、行政府をチェックするべき立法府は、選挙前よりもずっと弱体化してしまった。
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「なんで衆議院に465人の議員がいるのか。それは465個の課題を代表するため。安倍か反安倍かで数を競うためにいるのではない」と、今回の選挙をめぐる状況を批判するのは哲学者の東浩紀さん。「残念なことに、選挙では反政権側の方が数に敏感になっていた」
たしかに、希望の党の小池百合子代表は、月刊文芸春秋11月号への寄稿で「衆議院の過半数、233議席を獲得し、政権奪取を目指します」と宣言していた。そして選挙戦が始まると、その数の1人になりたくて多くの議員が合流していった。
多様な民意を担うべき議員が、安倍か反安倍か、あるいは小池かといった行政権力につながる指導者のイメージを自らも身にまとおうと駆け出す。それでは、立法府のメンバーとしての使命を後回しにし、「465の課題」をたった二つの選択肢に還元してしまうことになる。複雑な社会を代表する議会はとてもつくれない。
行政府に対する立法府の退潮は、日本に特有の現象ではない。たとえばフランスでも、マクロン新大統領が国民議会選挙でも自ら新「政党」をつくって多数派を確保した。行政府のリーダーが議会も手中に収めた形だ。
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内戦や独裁体制が終わったばかりの国で選挙を取材した経験が何度かある。1990年のルーマニア・ブカレストや1993年のカンボジア・タケオでは、人々はスーツや新品のTシャツを着て長い列をつくり順番を待っていた。やっと手にした民主主義や選挙に精いっぱいの敬意を払う人々の姿がまぶしかった。
意表をついた解散総選挙による議会の弱体化を、首相の巧みな戦略だとか、それが議院内閣制だと評することはできるかもしれない。しかし、その行き着く果てにあるのは、行政府の従属物としての立法府だ。それで国民がますます代表されているという感覚を失えば、民主主義は成り立たなくなる。
選挙で与野党が勝ったり負けたりするのは当然だとしても、国民を代表する立法府が敗北してはならないはずだ。
ブカレストやタケオの人々が見せた選挙への期待と信頼を思い出しながら、この選挙で失ったものの大きさを考えた。
※ (13面)「戦争の大問題」<それでも戦争を選ぶのか> 丹羽宇一郎著
東洋経済新報社 1620円
■歴史を知らずに大人になる不幸
一冊の書はときに生命体になりうる。本書はまさにそうだ。
伊藤忠商事名誉理事、元中国大使、日中友好協会会長、それに幾つかの大学で教鞭(きょうべん)をとる。著者はいわば日本を動かす指導層の一人だが、「現代」を生きる私たちに戦争の本質をあえて直截(ちょくせつ)に語っている。日本人は未(いま)だ戦争や歴史の意味を知らないのではないか、依然として主観的願望を客観的事実にすりかえているのではないか、その体質を変えなければ「我々はひとつ間違うと、たちまち戦前の日本人に戻る可能性がある」との懸念が示される。そのためには人に学び本に学び体験に学べと忠告する。
著者自身、まず戦争体験者の体験を聞き、そして現代の戦争とはどのようなものかを知らなければとの地点に立つ。日本が起こした日中戦争や太平洋戦争の実態とはいかなるものだったか、そして中国、北朝鮮の軍事戦略の分析と安易な日本国内の軍事論の危険性を、著者はひとつずつ確かめ警鐘を鳴らす。
光る寸言が幾つも目につく。「日本人の中国嫌いは世界でも異常だ」「彼ら(注=かつての日本軍のエリート)は失敗しても責任を問われない。結果、見通しの立たないような作戦でも平気で立案する」「日本軍は殺人集団であり、略奪集団」「当地(注=レイテ)に眠る人々にとっては戦後はまだ終わっていない」「内心日本が負けることはわかっていたのだ」「国力とは、その国の国民の質と量の掛け算である」「敗北の現代史を学ぶ」などだ。
安全保障と防衛力を同一視して論じる誤りから、企業経営の責任のあり方まで幅広く提示しながら、日本は安全保障上、「敵」をつくるべきでなく、むしろ軍事とは別の論理をもつ特別な国になれとの結論が導きだされる。歴史を知らずに大人になり有権者となる不幸という指摘は、まさに著者の心底からの叫びと解するべきだろう。
評・保阪正康(ノンフィクション作家)
内容紹介
「戦争を知っている世代が政治の中枢にいるうちは心配ない。平和について議論する必要もない。だが、戦争を知らない世代が政治の中枢となったときはとても危ない」
(田中角栄)
本書は、歴史家や軍事評論家が書く戦争論ではなく、国際的な見識を持つ代表的なビジネスマンであり、中国をよく知る元中国大使の丹羽宇一郎氏が、軍事や戦争に対する本質的な疑問を、戦争体験者や軍事・安全保障の専門家にぶつけ、そこから得た知見と教訓をまとめたものです。
戦争の痛みも知らず、戦力の現実も知らないまま、気に入らない国は懲らしめろという勢いだけがよい意見にはリアリティがありません。私たちは、いまこそ戦争の真実を追ってみるべきです。その上でもう一度、日本の平和と防衛を考えてみるべきではないでしょうか。
日本人は72年間戦争をせずにきましたが、同時に戦争を知ろうとせずに過ごしてきました。あと10年もすれば戦争を知っている世代がいなくなるでしょう。私たちは戦争の語り部を失ってしまうのです。
いまが最後のチャンスです。
■本書の3大特徴
1.戦場の真実がわかる
2.日本の防衛力の真実がわかる
3.日本が目指すべき道がわかる
【主な内容】
はじめに
序章 それでも戦争を選ぶのか
1 戦争は勝っても負けても無傷ではすまない
2 国家経営と企業経営
第1章 戦場の真実
1 人は人を殺せるか
2 言葉にできない想いを汲み取る
3 戦場は人を狂わせる
4 天皇陛下万歳と叫んで死んだ兵はわずか
5 明暗を分けた終戦後の収容所生活
6 戦後はいまだに終わっていない
第2章 戦争勃発の真実ーなぜ戦争は起きるのか
1 負ける戦争をしてはならない
2 戦争とマスメディアの責任
3 新興国と覇権国の衝突
4 何のために戦争をするのか
5 いま日本が戦争をする危険はあるか
第3章 日本を取り巻く脅威の真実
1 日本にとっての脅威の変遷
2 中華民族の夢
3 北朝鮮の軍事力の実力
4 北朝鮮軍の自暴自棄こそ最大の脅威
第4章 安全保障と防衛力の真相
1 安全保障と防衛力を同一視して議論する日本人
2 自衛隊の実力
3 日米安保条約の真実
4 日本の安全保障は誰が考えているのか
第5章 日本は特別な国であれ
1 日本は世界の手本となれ
2 A級戦犯合祀と靖国問題
3 日本人は勇気を持って敗者の歴史を学べ
4 最も重要な抑止力は政治家の質である
5 いまの日本が採るべき選択肢
おわりに
本書でお話をうかがった方々
参考文献
内容(「BOOK」データベースより)
戦争をなくすために大事なことはまず戦争を知ることである。日本人は72年間戦争をせずにきたが、同時に長い間戦争を知ろうとせずに過ごしてきた。あと10年もすれば戦争を知っている世代はいなくなるだろう。我々は戦争の語り部を失ってしまうのだ。いまが最後のチャンスである。―戦争体験者、軍事専門家に聞いてわかった、教科書では学べない真実!元中国大使、国際ビジネスマンが魂を込めた最初で最後の戦争論。
2017年10月30日05時00分
衆院選、潮目変えた言葉
22日に投開票された衆院選は突然の解散から始まり、野党第1党の分裂劇を経て、自民党の大勝で幕を閉じた。国難突破、排除、下からの民主主義……。目まぐるしい展開の中で、政治家たちはなにを語ったのか。節目をつくった言葉から衆院選を振り返る。
■国難突破
9月25日。安倍晋三首相が記者会見で正式に衆院解散を表明し、1カ月にわたる戦いの幕が開いた。
「少子高齢化、緊迫する北朝鮮情勢、まさに国難とも呼ぶべき事態に強いリーダーシップを発揮する。自らが先頭に立って国難に立ち向かっていく。苦しい選挙戦になろうとも、この国難を乗り越えるために、どうしても今、国民の声を聞かなければならない」
安倍首相は少子高齢化と北朝鮮情勢を「国難」と位置付け、自ら「国難突破解散」と名付けた。その直前には、小池百合子・東京都知事が記者会見で、側近国会議員らが準備していた新党の動きを「リセット」すると宣言。自らの主導で「希望の党」を立ち上げると表明した。小池氏の立候補も取りざたされ、政権・与党内の楽観ムードは消え去った。
■名を捨て実を
追い打ちをかけたのが、民進党と希望の党の合流構想だった。首相会見から3日後、衆院は解散。その日の民進党両院議員総会で、前原誠司代表は希望の党への合流を提案した。
「名を捨てて実を取る。誰かを排除するということではない。もう一度政権交代、安倍政権の退場、理想の社会の実現。それをみなさん方と一緒にやりたい」
提案は了承され、流れは野党側に傾きかけたかに見えた。だが、小池氏が翌日、記者団に発した一言で状況は一変した。
■排除します
「排除いたします」
公認候補選びで、民進党出身者をふるいにかけるとの意思表明だった。選別の基準は、安全保障や憲法観の一致。公認を得るための「踏み絵」である「政策協定書」に署名を迫るやり方への反発が噴き出した。
■草の根の声に
受け皿になったのが、枝野幸男・元官房長官が10月3日に結党した立憲民主党だった。安全保障法制に明確に反対する姿勢などに「筋を通した」との評価が広がった。
選挙戦が中盤を迎えた14日の新宿駅前。周囲の階段や陸橋を埋め尽くした聴衆を前に、枝野氏がマイクを握った。
「右とか左とかではない。草の根の暮らしの声に支えられた下からの民主主義を、経済再生をしていかなければならない。枝野幸男が立ったからではありません。私を背中から押して頂いた国民の皆さんが立憲民主党をつくったんです」
結党まもない新党は、政権批判票を集めていった。一方、希望の党は失速する。
野党の分裂と混乱で漁夫の利を得たのは自民党だった。ただ、候補者は有権者の安倍首相への反発を感じとった。全国を応援に飛び回った野田聖子総務相は12日、東京都内での街頭演説で「反省」を口にした。
「自民党は反省から始めなきゃいけないのかな、と心から思っています。60%を超えていたであろう安倍政権の支持率も(都議選を終えて)一気に20%台まで落ちてしまった。今改めて問われるのは、私たち自民党がしっかり出直すことができるのかです」
自民党は公示前勢力と同じ284議席を獲得。55議席の立憲民主党、50議席の希望の党に大きく水をあけた。安倍首相は投開票日翌日の記者会見で、強い自負を隠さなかった。
「安定した政治基盤のもとでこれからも政治を前に進めよう、と国民の皆様から力強く背中を押して頂いた。国難とも呼ぶべき事態に対し、総理大臣として、この国のかじ取りを担う重責を全うして参ります」
(久永隆一)
■自民、小選挙区で218獲得 議席占有率は75%、絶対得票率は25%
自民党は小選挙区で「4分の3」の議席を占めたが、有権者の圧倒的支持を受けたわけではなかった。棄権した人も含めた全有権者からどれだけの得票があったかを示す「絶対得票率」から見ると、議席と有権者の一票の乖離(かいり)が浮かび上がった。
自民党は今回、289の小選挙区のうち、277選挙区に公認候補を擁立。連立を組む公明党の9選挙区と、「勝てば追加公認」を前提に無所属候補を競わせた3選挙区を除いて、全選挙区に立てた。結果、218議席を獲得(追加公認した3議席を含む)。議席占有率は75・4%という大勝だった。
だが、この「勝利」を絶対得票率から見ると、自民党を支持する民意が小選挙区制で増幅された結果だと見て取れる。自民党の小選挙区の得票は全国で計2672万票。全有権者1億609万人に占める割合(絶対得票率)は25・2%にとどまった。定数176で争われた比例区では66議席。占有率は37・5%だった。全11ブロックでの得票は計1856万票で、絶対得票率は17・5%となった。
小選挙区と比例区の合計284議席で、占有率は61・1%。一つの選挙区から1人だけが当選する小選挙区制度は、第1党が得票率に比べて多くの議席を獲得する傾向が強い。小選挙区での大量当選が、全体の占有率を押し上げた。
野党第1党となった立憲民主党の公認候補擁立は63選挙区にとどまった。その影響もあり、追加公認の1人分を含めても小選挙区の絶対得票率は4・6%だったが、18議席を得て占有率は6・2%になった。198選挙区で擁立した希望の党は小選挙区の絶対得票率は10・8%。各地で自民党候補に敗れ、当選者は立憲と同じ18人、占有率は6・2%だった。
(笹川翔平)
【ホーム】>【大腸がんの食事療法】
「 大腸がんの食事療法 」一覧
https://大腸がん闘病記.jp/dietetic_treatment_of_large_intestine__cancer その一
大腸ガンの食事療法について解説します。 私が大腸がんの書籍や、医学雑誌、大腸がん闘病記ブログなどを参考にして、独自に完成したオリジナルな食事療法です。 主にミキサーやジューサーを使った生野菜&果物のジュースなどのレシピや、腸にいい食べ物などを紹介します。
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こんにちは、新里です。
「母が急速に衰弱してきた・・・。」と、前回の記事で書いたと思うのですが、そのこともあって、家のことを全て自分でやらなければいけなくなり、四苦八苦する毎日を過ごしていました。
お恥ずかしい話ですが、私は仕事以外のことは何も出来ない人間ですから、とても苦労しています。
介護というものは本当に大変ですね・・・。
幸いにも親戚の方々に度々助けてもらってますが、基本的には私一人で母を看ているので、精神的にも肉体的にも拘束され、「自由」がなくなりました。
座らせる、立ち上がらせる、トイレに行かせる、お風呂に入れる・・・。
腰痛を抱えたままで母を介護できるのかという不安と将来への不安・・・。
この先、どうなるのだろうか・・・。
と、どうしても考えてしまうので、精神的にどっと疲れたものです・・・。
疲れすぎて、夕方5時くらいに寝てしまったこともありました。
しかし、未だに信じられないのですが、人の手を借りないと何も出来ないほど痛みの強かった母が、薬局でも売っているビタミンB群の医薬品を飲ませただけで、痛みがかなり解消されました。
もちろん痛み止めは毎日飲んでいるのですが、1日3錠飲んでいたオキシコンチンが2錠になり、オキノーム散は1日に1袋飲むか飲まないかまでに減薬出来ました。
一時は病院内の移動も車いすでしたが、今では階段も自分で歩けるようになり、前向きな気持ちも戻ってきたのです。介助が全く必要なくなりました。
食欲もある程度戻ってきましたので、ここ2週間ほどで体重も3kgほど増えました。主治医も驚いていました。
正直、そこまでの効果を意図してビタミンB群の錠剤を飲ませたわけではありませんでした。食欲のない母のために、少しでも栄養補給を効率的に行うために飲ませたのです。
「ご飯が食べられない」というのが一番の問題でしたから、病院から処方されている「エンシュア・リキッド」という栄養剤に、私が飲んでいるプロテインを少々混ぜて、ビタミンB群の錠剤を2粒ほど飲ませました。
ビタミンB群はタンパク質や糖質の代謝を促進する効果があるので、体重が増えてくれるのではないかと期待したのです。
がん患者の場合、抵抗力を維持するためにはどうしても体重低下を防がなければならないので、痛みを抑えるのも重要ですが、そこを最優先に考えました。
思った通り、体重は増えてくれたのですが、 同時に右膝周りの痛みも軽減されたのには本当に驚きました。
このことから、母が抱えている痛みはやはり腰のヘルニアからきており、骨の転移からきているのではないと、ますます確信しました。ビタミンB群を飲んだだけでは、骨転移の疼痛は軽減されるはずがないからです。
ビタミンB群は血行を促進し、筋肉のコリをほぐす効果もあります。
母に飲ませたビタミンB群の医薬品は第3類医薬品なので、効果効能を謳えるのですが、そこには「つらい腰痛、肩こり、眼精疲労」と書かれています。
「それならば!」と思い、私も腰痛を抱えているものですから、いつもより少し多めに飲んでみましたが、全く効果がありませんでした(苦笑)。どうやら私の腰痛の原因は、筋肉のコリとかではなく、他に原因があるのかもしれません・・・。
整形外科と連携して 痛みの原因を確実に判定してもらった
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私は、母の主治医にこのことを話し、痛みの原因はおそらくヘルニアなので、整形外科的な処置も同時に行いたい旨を話しました。
母の主治医は半信半疑でした。と言うか、かなり前から診察の度に「母はヘルニアじゃないか?痛みはヘルニアから来ているのではないか?」と、さりげなく言ってきたのですが、あまり聞き入れられませんでした。はなっから骨転移による痛みであると決め付け、オピオイド薬を処方されたのです。
「さりげなく言っていたのが悪かったのかな」と考え、主治医に整形外科の先生の受診を強くお願いしました。それだけ自分の推測に自信があったのです。
Z先生はしばらく考え、「それでは納得いくまで検査してみましょう」ということになり、骨シンチグラフィーという検査で骨転移の程度を判定し、腰部MRI検査でヘルニアの程度を判定して見比べ、乳腺外科と整形外科で連携して「痛みはどこから来ているのか?」を判断してもらうことになりました。
2週間ほどで検査結果が出たのですが、骨シンチの結果、痛みが出ている右膝の辺りにガンの集積は見られませんでした。そしてMRIの結果、腰椎3番だったと思うのですが、手術に近いレベルのひどいヘルニアが発見されました。
母の右膝周りの痛みは、ヘルニアからきていると確定されました。 整形外科医のO先生によると、
O先生:「年齢を考えると手術はやらないほうが良いので、痛み止めで対応できなければ、神経根ブロック注射をやる必要があるでしょう。とりあえず痛み止めのリリカを処方しますので、それで様子を見て下さい。」
とのことでした。
しかし、既にオキシコンチンやオキノームを飲んで痛みは引いているので、それと併せてリリカを飲んでしまうと、どうやって(リリカの)効果を判定するのかが疑問だったので質問したのですが、
O先生:「とりあえず、両方飲んでて下さい」
と、正直納得いかない答えでした。 まぁ、先生の指示ですので、そのようにしようと思います。
これが、ここ一ヶ月くらいの話です。
急激に体調が悪化したり、回復したり、介護サービスや看護サービスの申請、慣れない介護や家事全般等など本当に忙しい毎日でしたが、冷静に判断し、行動したおかげで、今のところは何事もなくゆったりと過ごしています。
とは言え、ビタミンの錠剤だけでこれほど体調が回復するとはびっくりです。 もちろん、一時だけの良好状態である可能性もありますが、ガンの進行は抑えられていますし、今すぐどうこうという状況ではなさそうなので、安心しました。
私は、サプリメントを用いた栄養療法で病気を治療するのは、プロに頼んで血液データを管理しながら行うべきだと思いますが、栄養療法の可能性を魅せつけられた感じがしています。
今回は偶然にも母にピッタリあった栄養素を補給したことで、とても良い結果を得ることが出来ました。
今回の経験を踏まえ、色々と考えてやってみようと思います。
◆ 月日
◆
()
◆ 枠組
◆ フリガナの方法
漢字
漢字
月
月
◆ 枠なしの色地に文章を入れる方法
文章や単語
文章や単語
◆ 行間の調節方法(1) - HTMLタグボード
http://www.dspt.net/seo/001/005.html
具体的にはHTML構文の間に以下を挿入するか、外部CSSで読み込みます。
1. ヘッダー内に直接書く方法(ページ全体に適用)
◆ 黒地枠に白字を出す方法
◆色文字入力
赤色のゴシック体
「玄米食は危険である」
文頭に使われていた黒色のゴシック体
正しい玄米食を行えば、
文中に使われていた紫色のゴシック体
未来のがん患者は正しい知識に触れる機会が多くなるでしょう。
文中の黒色文字にアンダーラインをつけた表現
今回書く内容は1年前にも書けた内容ですが、1年以上にもわたる実体験を経てきて、定期検査でも「確かな結果」がでていますので、「より真実に近い内容」になっていると思います。
文中に使われていた緑色のゴシック体
そして健康の為に「玄米を食べようかなぁ~」と思っている方々
引用文の表記法
そろそろ玄米が「健康食」か「不健康食」かに決着をつけようと思う