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研究室

世界ショートショート傑作選

講談社 1978〜1980 各務三郎編


これも各務三郎氏が編纂したアンソロジー。この頃この“傑作選シリーズ”が次々出たらしく、これもその中の一つです。わざわざ“世界”とつけているところをみると、やはり当時は、ショートショートといえば星新一、だったのでしょう。

定義の明確さに若干の疑問があった安楽椅子探偵とは違って、こちらははっきりしています。とにかく短いこと。短くてなおかつ面白くもあるためには、ひねりをきかせる必要がある。ショートショートの名手はとにかくぴりっとした感性、洒脱なユーモアを持っていなければならないといえるかもしれません。

とにかく数が多すぎて大変ですが、1、2巻はクライム&ミステリ、怪奇&幻想、コントの三部構成になっていて、3巻だけよく分かりません。余りもの?

スレッサー、ダールという巨匠の名ももちろん見られますが、中には意外な人もいます。2巻のロレンス・ブロックはローレンス・ブロックです。デビューして間もない頃の貴重な作品で、SFですがやっぱり一種の犯罪小説です。ダンセイニのウサギとカメの話も、らしくていいです。


世界ショートショート傑作選1

世界ショートショート傑作選1
クライム&ミステリー
『走れ、ウィリー』 ヘンリー・スレッサー
『失礼、番号ちがい――ではありません』 チャールズ・アインスタイン
『五人目の客』 G・G・フィックリング
『とんだ災難』 ジェームズ・M・アルマン
『チェックメイト』 サミュエル・W・テーラー
『死刑囚監房』 ウィリアム・P・マッキヴァーン
『危険な曲がり角』 ジム・ボズワース
『心あたたまる記事』 M・C・ブラックマン
『名人気質』 ロン・スティーヴンス
『拝啓、ケスター様』 ギルバート・ラルストン
『宇宙探偵小説作法』 H・F・エリス
『ミニー伯母さんと事後従犯者』 サミュエル・ホプキンス・アダムス
『ツグミの巣』 ヒュー・H・ケーヴ
『黒板に百回』 シド・ホフ
『では、ここで懐かしい原型を……』 ロバート・シェクリイ
『特別サービス』 エド・レイシイ
怪奇&幻想
『風の中のジェレミイ』 ナイジェル・ニール
『浮遊術』 ジョセフ・ペイン・ブレナン
『夢の家』 アンドレ・モロア
『二〇〇〇年』 ロバート・アバーナシイ
『深夜特急』 アルフレッド・ノイズ
『ふるさと遠く』 ウォルター・S・テヴィス
『ルーシーがいるから』 ロバート・ブロック
『一ドル九十八セント』 アーサー・ポージス
『遅すぎた来訪』 ジョン・コリア
『ふだんの一日』 ウィリアム・F・ノーラン
『選択』 W・ヒルトン−ヤング
『ヒューマニスト』 ロマン・ギャリ
『金色の霧』 ピーター・カーター
『メリー・クリスマス』 L・P・ハートリイ
コント
『人生の楽しみ』 オルガ・ロズマニス
『蛇踊り』 コーリー・フォード
『昨日は美しかった』 ロアルド・ダール
『ゲームは公平に』 テリー・サザーン
『脚光』 パッド・シュールバーグ
『赤色の悪夢』 フレドリック・ブラウン
『オスカー賞の夜』 ジョン・マクレーン
『時間厳守』 ジョン・オハラ
『ヒーロー退場』 ジェラルド・ミゲット
『虹ます』 ショーン・オフェイラン
『わかれ』 レイ・ブラッドベリ
『ライター』 マッキンレイ・カンター

世界ショートショート傑作選2

世界ショートショート傑作選2
クライム&ミステリー
『鋼鉄の爪』 マッキンレイ・カンター
『案山子』 ポール・ジョーンズ
『時限爆弾』 スティーブン・マーロウ
『ジョークスター』 ロバート・アーサー
『仕事の鬼』 アラン・V・エルストン
『ブラック・マックス』 オクティヴァス・R・コーエン
『町を求む』 フレドリック・ブラウン
『正義の警笛』 エド・レイシイ
『怪人ルペスキュ氏』 H・H・ホームズ
『ジェリー・マロイの供述』 アンソニイ・バウチャー
『ブラウン夫婦に浴槽はない』 マーゴット・ベネット
『隣りの人』 ポーリン・C・スミス
『目撃者』 アーウィン・ショウ
怪奇&幻想
『この子ひとり』 ロアルド・ダール
『ある日地球に…』 アーサー・フェルド
『夢売ります』 ロバート・シェクリイ
『すばらしい牢獄』 ロレンス・ブロック
『わが亡きあとに…』 エイブラム・デビットスン
『巨匠』 ハーバート・ゴールドストーン
『ペギーとピーターの月旅行』 ドン・ホワイト
『誰かが呼んでいる』 ウィルスン・タッカー
『再臨』 ロバート・ブロック
『ダンシング・パートナー』 ジェローム・K・ジェローム
『ライラックの茂み』 オーガスト・ダーレス
コント
『ワラと地下牢』 ジャン・ルシュパン
『女か、それともトラか』 フランク・R・ストックトン
『証言』 ポール・ギャリコ
『街路』 アラン・シーガー
『愛の証明』 ウルフ・マンコウィッツ
『家計簿の恋』 マックス・フィッシャー&アレックス・フィッシャー
『兎とカメに関する驚くべき真相』 ロード・ダンセイニ
『危うし、ランス・オニール!』 スコット・メレディス
『はまり役』 リチャード・コーネル
『億万長者になる法』 スティーヴン・リーコック
『それいけ、ドジャース』 ウィル・スタントン
『帰郷』 フレデリック・ネベル
『わかれ』 イアン・S・トムスン

世界ショートショート傑作選3

世界ショートショート傑作選3
『報復』 マイクル・ズロイ
『歳末蔵払い』 メアリ・L・ロビイ
『踊る二十日鼠』 ハウエル・N・ホワイト・ジュニア
『ささやかな記念品』 ジョン・コリア
『夜の訪問者』 フィリス・デューガン
『禁煙は命とり』 マーガレット・E・ブラウン
『待ちかねて』 ビル・プロンジーニ
『夏の一夜』 アンブローズ・ビアス
『捕われた聴衆』 ジャック・リッチー
『一年のいのち』 リチャード・マシスン
『二本目の瓶』 ジェイムズ・ロナルド
『再起』 ジョン・D・マクドナルド
『酔って一夜で九百ドル』 オスカー・シスゴール
『いたずら』 ギ・ド・モーパッサン
『詩人と情婦』 ローレンス・ハウスマン
『チャールズ・ローンズバリイの証言』 ウィリストン・フィッシュ
『あたしの名前を呼ばないで』 ジェームズ・パーディ
『アメリカの大試合』 ジェームズ・A・カーチ
『ハイネの唄』 A・J・リーブリング
『マリアーナ』 フリッツ・ライバー
『ディー・デイ』 ロバート・トラウト
『びんの中の恋人』 ロン・ウェッブ
『さようなら、ハーマン』 ジョン・オハラ
『良き隣人』 エドガー・パングボーン
『目につく男』 エドワード・D・ホック
『医者の指示』 ジョン・F・スーター
『警部の昼食』 ドナルド・B・イェーツ
『青い手紙』 アルバート・ペイスン・ターヒューン
『十月と六月』 O・ヘンリー
『生活水準』 ドロシー・パーカー
『善行家』 オスカー・ワイルド
『どんなふうに私が正式な結婚をしたか』 A・チェーホフ
『屈辱のとき』 E・B・ホワイト
『海の見える窓』 エスター・カールスン
『めったにいない女』 ウィリアム・サンソム
『聖処女ケイティ』 ジョン・スタインベック
『はるかなるブロードウェイ』 コーリー・フォード