さて、いよいよキャスティングの紹介に入りますが、何分不明なことが多く、なかでも役名は空欄だらけというありさま。しかし、今以上に分からないことが多かった当初、何人もの方に情報をご提供いただき、ようやくここまで穴を埋めることができました。
ドラマでの役名 | 原作での登場人物 | 俳優 |
---|---|---|
南郷(探偵役。名前不明) | ドルリー・レーン | 石坂浩二 |
佐原清子(佐原の娘) | 該当なし | 夏目雅子 |
佐原(南郷の叔父。警部) | サム? | 金子信雄 |
矢ヶ崎弥太郎 | ヨーク・ハッター | 配役なし |
不明(死んだ息子の妻?) | 不明 | 八千草薫 |
不明(弥太郎の妻?) | エミリー・ハッター? | 左 幸子 |
不明(弥太郎の息子?) | コンラッド? | 江原慎二郎 |
不明(弥太郎の息子の妻?) | マーサ? | 不明 |
不明(弥太郎の長女?) | バーバラ? | 村松英子 |
不明(弥太郎の次女?) | ジル? | 武原英子 |
不明(弥太郎の末娘?) | ルイザ・キャンピオン? | 土部 歩 |
弥一(弥太郎の末息子?) | ジャッキー? | 不明 |
?マークのついている箇所はまだはっきりしていません。詳しくご記憶の方があればお知らせください。ikuさんのお話では、矢ヶ崎家の人々は奇妙な性格の持ち主ばかりで、その原因は、一族の血にあるそうです。母親は子供達に問題があるのを知っていて、そのために子供達の結婚を阻止しようとするということです。
ikuさんによると、次女はフラッパー風(ヘアバンドに広がったスカート…)、三女は母親と夫以外の男性(近所に住む船長?)との間にできた子供で、そのため母親は彼女だけ溺愛するようになったそうです。なかなか複雑な人間関係だったようです。
弥太郎(ヨーク・ハッター)は死体さえ映らなかったそうで、まったく名前のみの登場ということです。
末娘は聾唖という設定で、有名な「すべすべした頬」のシーンはちゃんとあるそうです。しかし、「バニラのような」という台詞はなかったかもしれない、ということでした。
また、聾唖の探偵がそのハンデゆえに(犯人の足音が聞こえず)何者かに突き飛ばされるシーンなどもあったそうです。
情報提供してくださった皆様方、ありがとうございました。また、ほかにも情報をお持ちの方があればぜひお教えください。
以下に、感謝の気持ちを込めて、いただいた情報文を一部割愛して載せておきます。
ikuさん(ほかにもたくさんエピソードを提供して下さいました)八千草薫は死んだ息子の未亡人で淑やかな感じ、弥一君は覚えていますが、子供の数は覚えていません。/江原慎二郎は 原作のコンラッドに近い感じ妻は、夫におびえている(たしか子供はいない?)/長女(村松英子:着物姿が多い)は、昔に恋愛を母に壊されて自殺未遂をして、それ以来家に引きこもっている。でも庭師の息子(かなり年下の青年)と恋仲。彼がギターを弾くのを聞いていたり→年下の男性の恋人ってのは 子供の私にとってはびっくりでした。長女は、最後に彼について家を出て行きます。連続ドラマだから、脇のストーリーも色々必要だったのかなとも思いました。三女が弥太郎の娘ではないというところは、設定上納得できた気がします。
junさんのご指摘の通り、そういえば最終回の前のラストシーンで犯人が、ネガで写ったような気がします。白黒逆転していたかは、そんな気がするだけなのですが。。。。
私は原作より先にこのドラマを見ました。(トリック自体=犯人は知っていたんですが)そのため、ドラマの印象が強烈で、翻訳を読んだ時、あれれ?と思いました。とにかく左幸子のインパクトが強かったです。
kaoriiikoさんはじめまして。
実は、このドラマのロケ地のひとつに選ばれた町出身の者です。 監督の杉田成道さんの出身地の隣町なのですが、当時人気になり始めていた夏目雅子と石坂浩二が来る!ということで、大騒ぎになったのを覚えています。私の友達がエキストラに出ていたので、石坂浩二っておもしろい人だったよ、と教えてくれたりもしました。
ちなみに、このドラマのテーマの映像に出ていた電車は、我が町に唯一あった(今でもありますが、、)鉄道の電車の映像で、あのxx線があんなに素敵に写ってるぅ!と毎回新鮮な気持ちで見入っていたものです。(杉田さんの演出だったんでしょうか。さすがだと思っていました。) さて、よくわからないとおっしゃっていたキャストですが、警部には金子信雄さん、聾唖の末娘役は土部歩さんだったと思います。よく覚えているのは、聾唖役の土部歩さんです。彼女は舞台でも聾唖の役をやっていたとかで、かなり印象的な迫力のある演技で、すごいなぁーと毎回注目していました。
もうひとつ逸話を。
ドラマの中で出てきた古い家の床。
これは、杉田さんが本物志向なので、ものすごいお金をかけてアメリカからわざわざふる〜く重厚に見える床を取り寄せた、という話があったと思います。どのくらいのお金をかけたか覚えていませんが、素人目にも古く重厚な床だ、とわかるものでした。
杉田さんの本物志向って、「北の国から」の中でもたくさん表現されてますもんね。(^^) 長々失礼しました。
にゃおんさん末娘役は、土部歩でした。(他は、思い出せない・・・)
3日夜に放送された『古畑任三郎』で石坂浩二を見ていたら、ふいに『Yの悲劇』を思い出し、こちらのサイトへ飛んできました。
懐かしく読ませていただきました。
junさん1978年のテレビドラマ「Yの悲劇」について。
私は見てをりました。細部はあまり覚えていないのですがクイーンの原作と、それほどの違いはありませんでした。
出演者中、金子氏は警部役でした。それからこれは一時間もので三週くらいに分けて放送されました。推理もほぼ原作通りで、良心的なミステリドラマだと思います。
ただ一つだけ疑問があります。石坂氏(ドルリーレーン)が耳が聞こえないという設定が、このドラマで本質的な意味を持たずに空回りしているということです。
最後の悲劇までドラマ化する予定があったのかどうか。
このドラマ単独では、石坂氏を健常者にした方が良かったのではと思いますが。
また何かあったら書かせていただきます。
ふと思い出したことを補足させていただきます。だいたい連続ミステリードラマでは最終回で犯人がわかるものですが、このドラマでは、最終回の直前の会のラストシーンで、石坂浩二氏と視聴者には犯人がわかるようになっていました。むろん石坂探偵は誰が犯人であるのかを推測していたのですが、決定的な現場を目撃するのです。原作を知らない人は衝撃を受けたでしょう。犯人を少し早めに視聴者に明かしてしまった理由はわかりませんが、最終回で推理をじっくりと展開させるためかもしれません。
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