09 10 (木) スーパー雑草大発生 ●熱帯蝶の北上 ●連立合意成立 |
スーパー雑草大発生 9月7日(月)NHK放送 今、除草剤が効かない"スーパー雑草"が拡大している。宮城県では田んぼに"オモダカ"という雑草が急速に増え、コメの収穫に影響が出ている。福岡県では麦畑に数種類の除草剤でも効かない雑草が出現した。雑草の効率的な管理は農家の宿願。それが1980年代に優れた除草剤が次々に登場し、一気に普及した。ところが同じ除草剤を散布し続けたことで雑草が抵抗性を獲得してしまったのだ。さらにアメリカでは、「グリホサート」という世界的に広く普及している除草剤が効かない雑草が登場。その除草剤に耐性を持つよう遺伝子組み換えされた農作物への影響が心配されている。この雑草とどう向き合っていけばよいのか?その現状と対策を探る。(NO.2784) スタジオゲスト : 伊藤 一幸さん (神戸大学大学院農学研究科教授) |
記事全文 テレビウォッチ > 私見「クローズアップ現代」 「肝臓みたいな解毒作用」もつ雑草 広がる「除草剤が効かない」 2009/9/ 8 <テレビウォッチ>除草剤が効かない「スーパー雑草」が各地で急激に増えている。宮城県北部の水田では、稲穂の列の間にびっしりと「オモダカ」という白い花をつけた雑草が生えていた。3年くらい前からで、除草剤は全く効かず、抜いてもまたすぐ生えてくる。 稲の養分を吸い取るので収穫量も2割がた落ちる。地域によっては広がりは農地の3分の1に及ぶという。除草剤は、草取りという重労働から農民を解放し、農業の効率を高めた功労者だったはず。それがなぜ? しかも急速に? 酵素が変異 除草剤は雑草の酵素に作用して繁殖を妨げるもの。だが、研究機関の分析では、このオモダカは酵素の形が変異していて、除草剤を受け付けないという。 かつて除草剤は、雑草の種類によって異なるものを使っていた。それが1960年代になって、SU剤という何にでも効くものが開発された。ちょうど低農薬志向があって、農薬を減らすため、これに頼ってしまった。これがひとつ。 もうひとつ、農業の現場の高齢化で、作業をやめたり委託したりする農家が増え、その解決策としてトラクターの共有化が進んでいる。田んぼから田んぼへと移動するトラクターが、雑草のタネを運んでいるというのだ。 伊藤一幸・神戸大教授は「オモダカは本来水の冷たいところの特殊な雑草だったのが、いまは九州まで広がっている。ざっと100万ha、日本の水田の約半分に及んでいる」と。 スーパー雑草は、世界1の穀物輸出国アメリカで、深刻な事態になっている。ジョージア州の大豆農家では、「オオホナガアオゲイトウ」という雑草がまん延してお手上げ状態になっていた。 ここの大豆は遺伝子組み換えで、強力な除草剤にも耐える。その強力な除草剤で農作業の効率を高めてきたのだが、それが効かないとなると、お手上げだ。ある農家では、耕作地が東京ドーム107個分もあるのだ。「コストと手間で収益が25%減った」と。 植物使った総合防除 アメリカが深刻なのは、遺伝子組み換え作物と除草剤がセットで考えられていることだ。大豆は91%、トウモロコシは85%が遺伝子組み換えだ。遺伝子組み換えをリードするモンサント社では、「ひとつの除草剤を過信していたかもしれない。しかし。克服できる」という。 だが、米南東部で、この5年間に2800倍に広がった。また、カリフォルニアでは、4種類の除草剤が効かない「タイマビエ」という雑草ができていた。 つくば市の中央農業総合研究センターではいま、植物を使った総合防除に取り組んでいる。例えば、トウモロコシの間にクローバーをまくと、根が横に広がるので、雑草を抑えることができる。 伊藤教授は、「適地適作で、土地に合った品種栽培が大事。アメリカのように何万haという広大な面積で、1種類だけを繰り返し使うと、抵抗性のあるものが生き残る可能性が高くなるのは当然」といった。 また「カリフォルニアのタイマビエは、人間の肝臓みたいな解毒作用をそなえてしまった」という指摘は恐ろしい。 日本もアメリカも、形こそ異なれ、本来の農業の形には戻れない状況になっている。農薬や除草剤が、そうさせてきたといってもいい。「スーパー雑草の逆襲」は、まさしくSFの世界だ。 |
熱帯チョウ確認 温暖化影響か 9月9日 4時34分 東南アジアの熱帯地域を原産とするシジミチョウの一種が東京都内で繁殖しているのが見つかり、専門家は温暖化の影響で急速に北に分布を広げている可能性があると指摘しています。 都内で見つかったのは「クロマダラソテツシジミ」で、はねを広げると3センチほどの小さなチョウです。オスは、はねが青く、幼虫のときはソテツの新芽を食べるという珍しい生態をもっています。先月19日、東京・品川区でチョウの愛好家が成虫を発見し、東京大学の研究者と調査しました。その結果、近くのソテツで卵と幼虫がみつかるなど、これまでに品川区と港区のあわせて4か所で繁殖が確認されたということです。「クロマダラソテツシジミ」は、東南アジアの熱帯地域が原産ですが、北に分布を広げ、日本では20年ほど前に沖縄で見つかりました。研究者によりますと、関東地方で確認されたのは初めてだということです。このチョウは卵から成虫になるまで2週間ほどしかかからないことから、今後、急激に増えて庭などに植えられているソテツに被害を与えるおそれもあるということです。チョウの生態に詳しい東京大学大学院理学系研究科の矢後勝也研究員は「クロマダラソテツシジミが増えるということは、関東地方が熱帯化している兆候とも考えられる。このチョウの分布の変化は温暖化の1つの証拠として注目される」と話しています。 ながさきあげは・・・・亜熱帯系の蝶が東京近郊に土着 地球温暖化が進み、熱帯、亜熱帯の動植物の北上が近年著しいと聞いております。“ながさきあげは”は亜熱帯系の蝶で、日本ではこれまで九州、四国に多く見られました。昨年あたりから、私の家の庭に見慣れないアゲハチョウの飛来が確認されました。まさか“ながさきあげは”とは思ってもおりませんでした。今年8月初めからそれは姿を現し、そして9月の初めにやっと写真の撮影に成功しました。ピンボケですが、し斑から見て明らかに“ながさきあげは”の♀です。認められる数からして土着していることは明らかです。 保育社の原色日本蝶類図鑑での紹介文を記載させていただきます。 本邦に生息する多くの蝶は次第に北上する傾向が認められ、特に南方亜熱帯系のものが日本に侵入し、迷蝶として発見され、時には食草にありついて一時的に偶発的な発生をするものもあり、あるものは完全に帰化し日本産の蝶として土着するものがある。中略 本種を初めて採取せられ、命名されたのは有名な生物学者シーボルト博士であって、和名は長崎において最初に記録されたものによる。以下略。 |
現在位置:asahi.com>社説>2009年9月10日(木)付 連立合意―政権に加わることの責任 民主、社民、国民新の3党が連立内閣を組むことで合意した。 特別国会初日の16日、3党は足並みをそろえて民主党の鳩山代表を新首相に選出する。「鳩山連立内閣」には社民党・福島、国民新党・亀井の両党首が入閣する。 衆院では圧倒的多数を手にした民主党だが、参院では過半数に少し足りない。予算や法律をスムーズに成立させるために社民、国民新両党の協力を取りつけ、安定した政権基盤を築こうということである。 社民、国民新の両党にとっては、そんな民主党の事情を利用して、自らの主張を新政権で少しでも実現させようということだろう。総選挙前から連立を前提に共通政策を掲げてきた以上、連立合意は自然な流れではある。 ただ、両党と民主党との議席数の差はあまりにも大きい。連立内閣が総選挙で圧倒的な支持を得た民主党の主導で動いていくのもまた当然である。 総選挙で示されたのは、政権交代を望む民意の熱いうねりだ。社民、国民新の両党もそう主張して現在の議席を得た。つまり、政権交代で誕生する新政権を維持し、国民の期待に応えられるように運営していく責任も両党は担うということだ。 むろん、党が違うのだから、すべての意見が一致するわけはない。原則を主張するのはいいが、反対するならその後をどうするのか、現実的な対応策を示さねばならない。それが野党時代とは違う「政権党」としての義務である。その自覚を社民、国民新の両党には持ってもらいたい。 その意味で、入閣する両党首が加わる「基本政策閣僚委員会」を内閣に設け、3党協議の場とすることにしたのはよかった。意思決定は内閣に一元化するという民主党の原則が貫かれた。 期待したいのは、民主党の議員たちとは違う「目」を政権のなかで利かせることだ。巨大政党になった民主党が暴走したり、独善に陥ったりしないかをチェックする役割である。 民意は必ずしも民主党の政策を全面支持しているわけではない。朝日新聞の世論調査では、民主党の政策に対する有権者の支持が総選挙大勝の大きな理由とは「思わない」という人が52%に達した。両党が政権に入ることで政策がより複眼的になれば、有権者の期待に応えることにもなろう。 民主党も巨大議席に慢心せず、聞く耳を持つ態度を求めたい。 政策協議では、外交・安全保障を中心に3党の主張がぶつかったが、最後は抽象的な表現で折り合った。まずは連立政権発足を優先した結果である。 今後、具体的な政策課題で結論を迫られる時に、対立が再燃する可能性もある。それをどう克服していくか。この連立の意味はそこで試される。 |
09 13 (日) 耄碌の悲しみ ●孟母三遷 |
耄 10画4471 〔字音〕 ボウ(バウ) ・ モウ(マウ) 〔字訓〕 としより ・ おいぼれる 〔同訓異字〕 としより 声符は毛(もう)。 〔説文〕に字を「草冠の下に高の字=(こう)」の省声に従うとし、 「年九十なるを耄と曰ふ」とする。 〔礼記、曲礼上〕に「年八十・九十を耄と曰ふ」とあり、 〔釈名、釈長幼〕には年七十とする。 「草冠の下に高の字=(こう)」は白よもぎ、 声義において「草冠の下に高の字=(こう)」に従う理由はない。 @ としより。 A おいる、おいぼれる。 B 「目偏に毛=(ぼう)」と通じ、くらむ、みだれる。 〔古訓〕 〔名義抄〕耄 オユ・ワスル・ミダル・ホク 〔字鏡集〕耄 ヲイル・ヲユ・ホレタリ・ホル・ミダル 〔語系〕 耄・毛mouは同声。 老louも声義の関係がある。 耄は老と毛。 老髪の婆娑(ばさ)たる姿をいうものであろう。 「目偏に毛=(ぼう)」mouは同声。 また、(mu、・mong、miung)などには、みなくらくみだれる意がある。 〔熟語〕 【耄期】ぼう(ばう)き 老人。期は百歳をいう。〔書、大禹〕曰く、格(きた)れ、汝禹、 (われ)位に宅(を)ること三十三載、耄にしてめにむ。汝〜が師を(す)べよ。 【耄耆】ぼうき 老人。 【耄朽】ぼうきゆう(ばうきう) おいぼれる。〔三国志、蜀、孟光伝〕光、衆中に於て 大將軍費(ひゐ)を責めて曰く、〜老夫耄朽、治體にせず。竊(ひそ)かに謂 (おも)ふに、斯の法、以て經久なりしと。 【耄及】ぼうきゆう(ばうきふ) おいぼれはじめる。〔左伝、昭元年〕に謂(いはゆる) 老いて將(まさ)に知ならんとするに、耄之れにぶとは、其れ趙孟(てうまう) の謂(いひ)なるか。 【耄倪】ぼうげい 老幼。 【耄荒】ぼうこう(ばうくわう) おいぼれる。〔書、呂刑〕惟(こ)れ呂命ぜらる。王、國 を享(う)くること百年、耄す。度(はか)りて刑を作り、以て四方に詰(つ)ぐ。 【耄昏】ぼうこん ぼける。 【耄思】ぼうし ぼける。 【耄儒】ぼうじゆ 老儒。 【耄衰】ぼうすい 衰老。 【耄耋】ぼう(ばう)てつ 老年。八十を耋という。清・石濤〔重午即景〕詩 耄耋、太、 身七十 餘年、能くの詩をか補はん 【耄悼】ぼうとう(ばうたう) 老幼。〔礼記、曲礼上〕十・九十を耄と曰ひ、七年を悼と 曰ふ。耄と悼とは、罪りと雖も、刑を加へず。 【耄「白偏に番の字」】ぼうは 白髪。 【耄夫】ぼうふ 老人。 【耄耄】ぼうぼう 白髪のさま。 【耄齢】ぼうれい 老齢。 【耄老】ぼうろう(ばうらう) としより。唐・〔殿中小監馬君(継祖)墓誌〕嗚呼(ああ)、 吾(われ)未だ耄老ならず。始めより今に至るまで、未だ四十年ならずして、 其の子孫三世を哭す。人の世に于(おけ)る、何如(いかん)ぞや。 【耄碌】ぼうろく 老いぼれ。 〔下熟語〕 耆耄 ・朽耄 ・荒耄 ・昏耄 ・衰耄 ・哲耄 ・悼耄 ・老耄 碌 13画1763 〔字音〕 ロク 〔字訓〕 いしころ 声符は「碌の旁だけの字=(ろく)」。〔説文新附〕に「石の皃なり」とあり、石のごろごろしたさま。 「碌の旁だけの字=(ろく)」は錐(きり)で木を刻んで、木(きくず)の散る形で、木の切れはし のような石ころを碌という。 碌碌とは凡俗をいう形況の語。 〔容斎三筆、十三、碌碌七字〕に 「鹿鹿」「陸陸」など、七通りの書きかたがあるという。 @ いしころ、いしころのさま、ごろごろしたさま。 A つまらぬ、平凡。 〔古訓〕 〔篇立〕碌 ヲロカ 〔字鏡集〕碌 イサゴ 〔熟語〕 【碌青】ろくしよう 緑青。 【碌「石偏に族の字」】ろくぞく でこぼこ道。 【碌乱】ろくらん 忙乱。 【碌碌】ろくろく 平凡なさま。役立たず。〔史記、酷吏伝論賛〕九碌碌として、其の官を奉ずるのみ。 ちを救ふにも贍(た)らず、何の暇(いとま)ありて繩(じようぼく)の外を論ぜんや。 〔下熟語〕 耄碌 |
環境というものは、野菜をそだてる畑とおなじで人の内面生活にとって、大切な要素になります . |