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折々の記 2014 ⑦
【心に浮かぶよしなしごと】

【 01 】08/14~     【 02 】08/16~     【 03 】08/19~
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【 07 】08/30~     【 08 】09/01~     【 09 】09/05~

【 08 】09/01

  09 01 (科学の扉)気象衛星ひまわり8号 大雨のもと、早く細かく察知  
  09 03 改造なぜするの? 歴代内閣の場合は 人事の不満解消/有力者取り込み  
  09 03 特許、無条件で会社のもの 社員の発明、「十分な報償金」の条件外す 政府方針固める  
  09 03 プリンター、スマホ戦略 製品続々、PCは蚊帳の外 印刷かざすだけ/名前シール楽々  
  09 03 (社説)香港のトップ 普通選挙と言うけれど  
  09 03 (社説)韓国の朴政権 報道への圧迫許されぬ  
  09 03 (声)政治家は9条の重みかみしめて  
  09 04 第2次安倍改造内閣が発足   
       政権安定を優先 第2次安倍改造内閣が発足 主要閣僚留任、役員に重鎮
       (時時刻刻)首相1強、危うさ同居 総裁選へ、ライバル取り込み 安倍改造内閣
       「女性活躍」改造の前提 閣僚に最多タイ5人 安倍改造内閣
       特別枠要求、3兆8758億円 概算、総額101兆6806億円 来年度予算
       「右翼的な色彩、変わらぬ」 韓国メディア 安倍改造内閣
       三役に親中派「留意する」 中国外務省幹部 安倍改造内閣
       安倍改造内閣の基本方針<要旨>
       アベノミクスの浮力? 改造内閣、早くも正念場
       (声)「戦争なし」「原発なし」の国に


 09 01 (月) (科学の扉)気象衛星ひまわり8号 大雨のもと、早く細かく察知   

2014年9月1日
(科学の扉)気象衛星ひまわり8号 大雨のもと、早く細かく察知
    http://digital.asahi.com/articles/DA3S11326821.html

 気象衛星「ひまわり8号」が10月に打ち上げられる。7号より格段に性能が向上し「次世代型」と呼ばれる衛星。観測の幅が広がり、大雨のもととなる積乱雲の発達を素早くとらえる。広島市で被害をもたらしたような集中豪雨は、どこまで予測できるようになるのか。

 気象衛星ひまわり8号は、鹿児島県の種子島宇宙センターから10月7日に打ち上げられる。順調なら1週間後にはニューギニア島上空3万6千キロの静止軌道に入り、テストを経て来年7月から観測を始める。2016年度に打ち上げられる同性能の9号と22年に交代してバックアップ機となるまで運用される。

 次世代型と呼ばれるのは、従来機より画像の種類や詳細さが大幅に向上するからだ。データ量は50倍になる。16年以降に次世代型を打ち上げる米国や欧州に先がけて世界で初めての打ち上げとなる。

 8号はアンテナや太陽電池パネルなどを展開した全長は約8メートル、本体のみで約1・3トン。円筒型で全長2・7メートル、315キロだった初号機の4倍の重さになった。

 これまで白黒だけだった画像にカラーも加わり、観測対象を細かく見極める「解像度」が2倍、雲や水蒸気などを観測する画像の種類は3倍の16種類になる。白黒では雲と区別ができなかった黄砂を判別できるようになり、雲が氷でできているのか水滴でできているのかも見分け、海氷や積雪の変化も細かく観察できる。

 こうした観測精度の向上は、予報精度の向上につながる。

◆ 2分半ごと観測

 ひまわりは、東アジアや西太平洋全域をカバーしている。7号は30分ごとに観測していたが、8号は10分ごとになり、日本や台風付近など重要な対象は2分半ごとの観測が可能となる。

 集中豪雨をもたらす積乱雲の寿命は短い。数キロから十数キロの狭い範囲で急激に発達して大雨を降らせ、30分~1時間の短時間で衰え、また新たな発達を繰りかえす。

 30分に1回だと、前回の観測では目立たなかった雲が、次の観測では豪雨をもたらしている恐れもある。短い間隔で観測すれば、積乱雲が発達する過程を刻々と監視できる。

 解像度は、7号が1キロの大きさまでしか見分けられなかったが、8号では500メートルまで識別可能で、より小さな「積乱雲の卵」をキャッチできる。

 台風や雨をもたらす雲の動きを細かくとらえることで、風の動きを推定、積乱雲をつくりだす上昇気流が発達する過程の監視も強化される。

 気象庁の横田寛伸・衛星運用事業管理官は「台風の進路予測の精度が上がり、発達する積乱雲もいち早く検出でき、より防災に貢献できる」と期待する。

 不意打ちの豪雨への対応能力があがり、早く警戒をうながせるようになるが、どこまで「ゲリラ豪雨」を予測できるのか。

 木村龍治・東京大名誉教授(気象学)は「気象衛星の役割は予測ではなく観測だが、コンピューターで大気の動きを計算する数値予報で重要なのは、計算に使う観測値の正確さ。精度の高い観測値が得られれば、予測精度もあがる」と話す。

◆ 「隠し技」も搭載

 8号には、すぐに気象観測に使う予定はない「隠し技」がある。衛星が撮影する画像が「ぶれる」のを補正するため、位置合わせで島や海岸線を詳細に撮影する「スーパーラピッドスキャン」と呼ばれる機能が備えられている。

 東西1千キロ、南北500キロの領域を30秒間隔で撮影する性能だ。当面は、補正のために地形を観測する予定だが、衛星が安定し位置補正が不要になれば、この機能を使って、さらに頻繁に雲の動きを観測することも視野に入れている。

 ひまわりの初号機が1977年に打ち上げられる前、宇宙からの気象観測は、地球全域を観測する米国の衛星に頼っていた。1日に2回しか日本上空を通らず、急激な天気の変化の観測は期待できなかった。ひまわりは、赤道上に位置する静止軌道で、常時、観測できる。

 3時間間隔で2種類の画像を撮影していた初号機の観測開始から約35年間、ひまわりは日本の空を見つめてきた。観測範囲は、東アジアから西太平洋、豪州なども網羅。データは、アジア、太平洋地域の約30カ国に提供され、予報や防災に役立てられている。

 日本は、99年にH2ロケット打ち上げ失敗で気象衛星の次号機を失ったことがある。引退した米気象衛星を借りてニューギニア島上空まで移動させてしのいだ。今や気象衛星なしの予報や防災対策は考えられない。 (北林晃治)

 <静止気象衛星>

 赤道の上空約3万6千キロに打ち上げられ、地球の自転周期と同じ速度で周回している。地上からは常に同じ場所に静止しているように見える。「ひまわり」のほか、米国の「ゴーズ」、欧州の「メテオサット」などが運用されている。北極と南極の上空を通り地球を南北に周回する極軌道気象衛星もある。

 <ゲリラ豪雨>

 狭い範囲で、突然激しく雨が降る現象を呼ぶが、正式な定義はない。急激に発達する積乱雲に暖かい湿った空気が流れ込み、雲の中に蓄えられた大量の水が一気に雨となって降り出す。1時間に30~50ミリの雨はバケツをひっくり返したような降り方になる。

 <数値予報>

 観測した各地の気温や気圧などのデータから将来の大気の状態を数値として予測する技術。膨大な計算が必要でスーパーコンピューターが使われる。結果は天気予報や警報・注意報、台風の位置予測などに活用される。

 ◇「科学の扉」は毎週月曜に掲載します。



「科学の扉」サイト内記事検索 29件

    http://sitesearch.asahi.com/.cgi/sitesearch/sitesearch.pl?Keywords=%E7%A7%91%E5%AD%A6%E3%81%AE%E6%89%89&Searchsubmit2=%E6%A4%9C%E7%B4%A2&Searchsubmit=%E6%A4%9C%E7%B4%A2

(科学の扉)気象衛星ひまわり8号 大雨のもと、早く細かく察知(2014/09/01)
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(科学の扉)かむ力とバランス 歯をグッ、脳が骨格筋動かす(2014/02/03)
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紙面装い一新 朝日新聞135周年(2014/01/25)

 09 03 (水) 改造なぜするの? 歴代内閣の場合は 人事の不満解消/有力者取り込み   

2014年9月3日
改造なぜするの? 歴代内閣の場合は 人事の不満解消/有力者取り込み
    http://digital.asahi.com/articles/DA3S11330279.html

 安倍晋三首相は3日、2012年12月の第2次内閣発足以来、初めての改造に踏み切る。歴代の内閣によってメンバーを代える狙いは異なるが、首相主導で人選が進む傾向が強まるなか、閣僚そのものの役割や機能も変化しつつある。

……… (中略) ………

 安倍首相は今回、来年の党総裁選でのライバルとも目される石破茂幹事長を入閣させる構えだ。党内の有力者を閣内に取り込み、政権の安定を図る例は過去にも多い。田中角栄・元首相は、「角福戦争」でしのぎを削った福田赳夫・元首相を行政管理庁長官などで処遇した。

 内閣にいったん加われば、閣議決定は全員一致が原則。政権の方針に異を唱えることは難しくなる。石破氏は今回の改造で、安全保障政策の違いを理由に、安保法制担当相を固辞すると明言し、注目を集めた。

 野中尚人・学習院大教授(比較政治学)は「英国では首相と大臣が内閣での討論で意見をぶつけ、首相が最後に判断する。最初から全員一致で縛るのは主要国で日本だけ。閣内でもっと討論できる仕組みが必要だ」と指摘する。

……… (中略) ………

 野中教授は「派閥勢力と当選回数で大臣が決まる仕組みは政治家には居心地がよいが、平等に大臣になれると思うのが間違い。国民のために政治をするのだから能力がある人を選ぶのは好ましい方向だ」と話す。

……… (中略) ………

◆ 問われる政策調整能力

 飯尾潤・政策研究大学院大学教授(現代日本政治論)の話 内閣の一員である国務大臣には本来、国家的な大きな視点で政策を進めることが求められる。かつては官僚のお膳立てでそれなりに仕事ができたが、省庁再編で担当分野が一気に増えた。日本は少子高齢化や経済問題など複雑な課題に直面しており、官僚任せで政策は動かなくなっている。「政治主導」が道半ばで終わった民主党政権の反省も踏まえ、大臣には自ら政策を調整する能力が問われている。

 大臣は、有権者の代表である国会議員から選ばれた首相の任命で初めて権限を持つ。首相を支えるのは当然だが、有権者の意向を受けた議員の意見をまとめ、政策に反映させていくことも大切だ。

……… (中略) ………

この記事に関するニュース

  「最大ライバル」石破氏の処遇は 総裁選にらみ駆け引き(8/24)
  石破氏の処遇、焦点に 総裁選にらみ駆け引き 内閣改造(8/24)
  内閣改造へ課題山積 石破氏処遇、女性登用、入閣適齢期60人(7/29)
  (声)閣議決定は違憲で無効です(7/2) 下掲
  政府、集団的自衛権行使へ閣議決定 憲法解釈を変更(7/2)
  行使容認、きょう閣議決定 公明、受け入れ決める 集団的自衛権、憲法解釈変更へ(7/1)
  集団的自衛権行使容認、閣議決定へ 公明、受け入れ決定(6/30)
  解釈変更、内閣の裁量? 正当化根拠に憲法65条(6/30)


2014年7月2日
(声)閣議決定は違憲で無効です
    http://digital.asahi.com/articles/DA3S11219945.html?ref=reca

 弁護士 大森典子(東京都 71)

 安倍内閣は集団的自衛権の行使容認を閣議決定した。しかし我が憲法98条は「この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない」と定めている。また、憲法は解釈でいかようにも内容を変えることができるものではない。条文の許す解釈の「限界」があることは、法解釈学の常識である。

 歴代内閣は憲法9条2項の文言のもとで、個別的自衛権の行使と自衛隊の存在を合憲としてきた。その論理から当然のこととして、自国が攻撃されていないのに、他国の防衛のために出動する集団的自衛権は行使できないとしてきた。

 この解釈は、いわば9条2項の許す解釈の限界である。「集団的自衛権の行使も許される」とする閣議決定は解釈の限界を超え、違憲で、無効である。

 憲法は主権者である私たちが決めるものである。一内閣の「憲法破壊」を許してはいけない。この違憲無効の閣議決定を一日も早く撤回させるために、また、違憲の閣議決定を行った首相を憲法99条の「憲法尊重擁護義務」に違反した者として退任させるべく行動していこうではないか。

 09 03 (水) 特許、無条件で会社のもの 社員の発明、「十分な報償金」の条件外す 政府方針固める   

2014年9月3日
特許、無条件で会社のもの 社員の発明、「十分な報償金」の条件外す 政府方針固める
    http://digital.asahi.com/articles/DA3S11330315.html

 政府は、社員が仕事で発明した特許を「社員のもの」とする特許法の規定を改め、無条件で「会社のもの」とする方針を固めた。これまでは、十分な報償金を社員に支払うことを条件にする方向だったが、経済界の強い要望を踏まえ、こうした条件もなくす。企業に有利な制度に改まることになり、研究職の社員や労働団体は反発しそうだ。▼6面=研究者流出の恐れ

……… (中略) ………


2014年9月3日
研究者、海外流出の恐れ 政府、経済界に譲歩 特許は会社に
    http://digital.asahi.com/articles/DA3S11330368.html

 政府は、社員が仕事で発明して得た特許を「社員のもの」から「会社のもの」に改める方針を固めた。企業をより優遇することで競争力を高め、経済成長を促すねらいだ。だが、社員の待遇悪化につながるだけでなく、発明に見合う十分な対価が得られなければ、優秀な研究者らは、かえって海外の企業に流出してしまう懸念もある。▼1面参照

……… (以下略) ………

 09 03 (水) プリンター、スマホ戦略 製品続々、PCは蚊帳の外 印刷かざすだけ/名前シール楽々   

2014年9月3日
プリンター、スマホ戦略 製品続々、PCは蚊帳の外 印刷かざすだけ/名前シール楽々
    http://digital.asahi.com/articles/DA3S11330261.html

 切っても切れないはずだったパソコンとプリンターの関係。ところが、いま、家庭用プリンターが「パソコン離れ」を起こしている。自宅でパソコンを使う人が減り、手をこまぬいていれば「共倒れ」になりかねないためだ。新たなお相手は、スマートフォンやタブレット端末だ。

 セイコーエプソンは2日、18日から順次売り出す新製品を発表した。自社で開発したスマホ用アプリを使えば、スマホで撮った写真で卓上カレンダーがつくれる。撮影した書類や身分証明書を、ゆがみや影を補正した上で印刷することもできるようにした。

 10月下旬には、スマホからの印刷を想定して開発した小型プリンターを新発売。子どもの文具に貼る名前シールや、手帳などを彩るシールなどもパソコンを使わず、スマホでつくって印刷できる。今後はスマホの周辺機器としての売り方を家電販売店に提案し、スマホ売り場に実物のプリンターを置いてもらえるように取り組むという。

 「デジタルカメラからの写真印刷が減ってきた。スマホで補いたい」。新製品発表会で、久保田孝一取締役プリンター事業部長は、ねらいを説明した。

 プリンター各社はスマホが普及し始めた2011年ごろからスマホへの対応を進めてきた。いまでは主要メーカーの家庭用プリンターの大半がスマホに対応するようになった。各社は、「スマホから使いやすくなる機能」を競っている。

 日本ヒューレット・パッカード(HP)のアンケートでは、6割以上のユーザーがスマホから直接印刷できるプリンターを使いたいと答えたという。「スマホからの使い勝手が消費者がプリンターを選ぶ新たな基準となっている」とみる。

 同社は今月、スマホの近距離無線通信の機能を使い、スマホをかざすだけで写真が印刷できる機能が付いたプリンターを発売する。キヤノンの新製品にも同じ機能が付いた。

 ブラザー工業も、スマホに保存している写真を使い、パソコンなしで180種類以上の年賀状がつくれるアプリを、11月にリリース予定だ。

 販売会社キヤノンマーケティングジャパンの川崎正己社長は、「スマホやタブレットの成長は家庭用プリンター市場の大きな転機。チャンスだ」と話す。(高木真也、伊沢友之)

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  〈くらべてマイツール〉スマホで撮った写真をその場でプリント…スマホ専用プリンター(3/26) 下掲


2014年3月26日
スマホで撮った写真をその場でプリント…スマホ専用プリンター
    http://www.asahi.com/and_M/interest/SDI2014032533091.html?ref=reca

 写真撮影の主役がデジカメからスマートフォン(スマホ)に移り変わりつつある昨今、パソコン(PC)を経由せずに、スマホから画像を直接プリントできれば便利だと感じる人も多いだろう。これまでスマホで撮影した画像は、メール送信やメモリーカードでPCに取り込んだ上で家庭用プリンターで印刷する、もしくは店頭のプリントサービスを利用するといったところが主流だったが、スマホから無線で画像データを受け取り、手軽に印刷できる専用プリンターも登場している。今回は、コンパクトで持ち歩きに便利な上、用いる印画紙が対照的なスマホ専用の写真プリンター2製品を紹介しよう。

●スマホで撮った写真をインスタントフィルムに手軽にプリント

 「スマホ de チェキ」(富士フイルム)は、スマホで撮影した画像を“チェキ”の愛称で親しまれるインスタントフィルムに簡単にプリントできる専用プリンターだ。撮影日やテキストメッセージを入れられる豊富なテンプレートが用意されている上、側面ボタンを使うことで複数枚のプリントも手軽にできるので、パーティーなどで集まった友人たちに思い出の写真をその場で配るといったシーンで活躍しそうだ。
……… (以下略) ………

 参考価格:約18000円

●スマホで撮った写真をフチなし高画質で印刷できる

 「ポケットフォト」も、スマホから無線送信された画像をプリントできるモバイルプリンターだ。インスタントカメラの印画紙と異なり、通常のプリンターで使われる光沢紙とよく似た、フラットな用紙にふちなしでプリントできるのが特徴だ。
……… (以下略) ………

 参考価格:約15000円

 09 03 (水) (社説)香港のトップ 普通選挙と言うけれど   

2014年9月3日
(社説)香港のトップ 普通選挙と言うけれど
    http://digital.asahi.com/articles/DA3S11330252.html

 「一国二制度」のもとにある香港のトップが行政長官だ。3年後に予定される長官選びに際して、初めて普通選挙を実施する、という。普通選挙とは、身分、信仰や財産などによる選挙権の制限をしない制度をいう。ところが中国・習近平(シーチンピン)政権は、候補者をあらかじめ2~3人に絞り込む、という実施案を決め、香港側に示した。これで普通選挙と呼べるのか。
……… (以下略) ………

 09 03 (水) (社説)韓国の朴政権 報道への圧迫許されぬ   

2014年9月3日
(社説)韓国の朴政権 報道への圧迫許されぬ
    http://digital.asahi.com/articles/DA3S11330253.html

 韓国でいま、まるで時計の針が逆戻りしてしまったかのような出来事が起きている。

 産経新聞のソウル支局長が書いた記事をめぐり、ソウル中央地検が2回にわたり支局長を事情聴取した。

 朴槿恵(パククネ)大統領の名誉を傷つけたとして、市民団体が名誉毀損(きそん)で告発した。それを受けた形で検察が出頭を求めた。

 韓国では80年代まで、軍人がクーデターによって権力をにぎる独裁政権が長く続いた。当時は言論弾圧が繰り返され、朝日新聞ソウル支局も閉鎖に追い込まれたことがある。

 だが、この国で民主化が宣言されたのは四半世紀以上も前のことだ。政権の意に沿わないことを書いた記者を圧迫するかのような行為は、権力の乱用と言われてもしかたがない。

 検察がもし、このまま起訴に踏み切れば、国際社会は韓国の民主主義に大きな疑問符をつけるだろう。最大限に尊ぶべき言論の自由の重みについて、朴政権は考え直すべきだ。

 問題の記事は8月3日付で産経新聞のサイトに掲載された。4月に旅客船沈没事故が起きた当日、朴氏は所在が確認できなかった間に、男性と会っていたのではないか、との「うわさ」の内容を含んでいる。

 記事は、韓国紙のコラムや証券街に流れていた情報をもとに書いたとしている。

 大統領府は強く反発し、「民事、刑事上の責任を最後まで追及する」と表明した。その後、検察当局が聴取に動いた。

 独特の儒教意識が残る国だけに、女性大統領に対する冒涜(ぼうとく)との受け止めもあった。産経新聞の過去の記事についても、大統領への侮辱や、嫌韓感情をあおるような報道が多いとして非難する声が出ていた。

 産経新聞の東京編集局長は今回の記事について「大統領を誹謗(ひぼう)中傷する意図はまったくない」とのコメントを出した。風聞を安易に書いた同紙の報道姿勢は、反省すべきである。

 だがそれでも、当局が記者を出頭させ、取り調べるのは穏当ではない。韓国では通常の手続きだとする声もあるが、世界の先進国の常識からみれば、公権力による威圧でしかない。

 朴政権は発足以来、大統領や周辺の閉鎖的な体質が指摘されてきた。今回の聴取は、国内メディアへの牽制(けんせい)を込めているとの指摘もある。

 自由と民主主義を勝ち取るために、韓国では多くの命が奪われてきた。その貴重な価値を、気に入らない記事への制裁に走ることで失っていいのか。

この記事に関するニュース

  韓国の朴政権―報道への圧迫許されぬ(9/3)
  (地球24時)産経支局長、さらに事情聴取 ソウル中央地検(8/21)
  産経ソウル支局長から再び聴取 大統領への名誉毀損問題(8/20)
  外国メディアに異例の捜査 産経ソウル支局長を聴取(8/19)
  (Media Times)外国メディアに異例捜査 産経支局長、ソウル地検で聴取(8/19)
  産経ソウル支局長聴取、新聞協会「報道の自由脅かす」(8/29)
  産経ソウル支局長、地検に出頭 大統領への名誉毀損問題(8/18)
  (社説)日本と韓国 国交半世紀に向かって(8/16)

 09 03 (水) (声)政治家は9条の重みかみしめて   

2014年9月3日
(声)政治家は9条の重みかみしめて
    http://digital.asahi.com/articles/DA3S11330254.html

 無職 長南幸男(山形県 73)

 内閣改造に伴い、安全保障法制担当相が新設される。集団的自衛権行使の関連法案が担当だ。政治家たちはここで一度立ち止まり、日本国憲法の重みを改めてかみしめてほしい。

 憲法は、国民と、国会議員などの公務員や天皇に代表される「国」を区別する。国が暴走しないように権力を縛り、国民に国家権力監視の権利を与える。大日本帝国憲法が戦争を許したことへの反省が背景にある。

 「権力を縛る」重要な柱の一つが9条だ。国に戦力や交戦権を放棄させた。日本を侵略する者に対し無防備でいいというのではなく、自衛隊による自国防衛は許す。一方で「海外での戦争」は認めない。9条は、この線引きを国に守らせ続けた。おかげで国がベトナム戦争、アフガン戦争など米国主導の戦争に直接、加担することを防いだ。

 安倍晋三首相は集団的自衛権行使の利点について、自衛隊と米軍の協力で相手に攻撃を思いとどまらせる「抑止力」をあげた。具体的には、米軍への自衛隊の後方支援の拡大や、ペルシャ湾での機雷掃海を認めようとの動きが政府にある。だが、海外で武力行使がなされるなら、9条に反するのは明白だ。国会論戦で、安保法制相ら閣僚がどう答弁するかに注目したい。

 09 04 (水) 第2次安倍改造内閣が発足   

2014年9月4日
政権安定を優先 第2次安倍改造内閣が発足 主要閣僚留任、役員に重鎮
    http://www.asahi.com/articles/DA3S11332375.html

 安倍晋三首相(自民党総裁)は3日、党役員人事と内閣改造を実施し、自民、公明両党による第2次安倍改造内閣を発足させた。幹事長に前自民党総裁の谷垣禎一氏をあてるなど党4役を一新する一方、主要閣僚は軒並み留任させた。首相は秋以降、内政・外交で数多くの重要課題を抱えている。そのため、政権を安定させることを…
……… (以下略) ………

2014年9月4日
(時時刻刻)首相1強、危うさ同居 総裁選へ、ライバル取り込み 安倍改造内閣
    http://www.asahi.com/articles/DA3S11332299.html

 安倍晋三首相が内閣改造・自民党役員人事で「1強体制」を築いた。谷垣禎一前総裁を幹事長に充てるサプライズと石破茂前幹事長の地方創生相起用と合わせて、来秋の総裁選の「潜在的対抗勢力」の取り込みに成功。難題山積の政策実現への布陣も敷いた。一方で、多様性が薄まり、「安倍1強」に染まる政権には強さと同時に…
……… (以下略) ………

2014年9月4日
「女性活躍」改造の前提 閣僚に最多タイ5人 安倍改造内閣
    http://www.asahi.com/articles/DA3S11332260.html

 安倍晋三首相は3日の改造内閣で、女性閣僚の数をこれまでの2人から倍以上の5人に増やした。2001年4月の小泉内閣発足時と並んで過去最多となり、成長戦略で柱に掲げた「女性の活用」を実践した。だが、女性議員の層の薄さという政界の課題も浮かぶ。

 「女性が輝く社会の実現も安倍内閣の大きなチャレンジです…
……… (以下略) ………

2014年9月4日
特別枠要求、3兆8758億円 概算、総額101兆6806億円 来年度予算
    http://www.asahi.com/articles/DA3S11332261.html

 財務省は3日、2015年度政府予算(一般会計)の各省庁からの概算要求総額が、過去最大の計101兆6806億円になったと発表した。成長戦略や人口減対策など「特別枠」への要求額は、3兆8758億円だった。

 要求額が最も多かった厚生労働省は、高齢化で年金や医療にかかるお金が増えると見込み、今年度当初予…
……… (以下略) ………

2014年9月4日
「右翼的な色彩、変わらぬ」 韓国メディア 安倍改造内閣
    http://www.asahi.com/articles/DA3S11332264.html

 安倍内閣の改造について韓国メディアは、主要閣僚の留任やライバルと目される石破茂幹事長の閣内への取り込みで、長期政権への布石を打ったとの見方を伝えた。同時に、「右翼的な傾向」には変わりがないと指摘した。

 聯合ニュースは石破氏の入閣を「独自の行動ができないよう牽制(けんせい)する布石だ」と分析。また…
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2014年9月4日
三役に親中派「留意する」 中国外務省幹部 安倍改造内閣
    http://www.asahi.com/articles/DA3S11332259.html

 中国は、安倍晋三首相が内閣改造と自民党執行部の新たな陣容に込めた意図を、慎重に見極める構えだ。自民党の幹事長と総務会長に「親中派」と評される谷垣禎一氏と二階俊博氏が就任。安倍首相の対中融和姿勢との指摘があることについて、中国外務省幹部は朝日新聞の取材に「日本にそういう見方があるとすれば、留意する」…
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2014年9月4日
安倍改造内閣の基本方針<要旨>
    http://digital.asahi.com/articles/DA3S11332268.html?_requesturl=articles%2FDA3S11332268.html&iref=comkiji_txt_end_s_kjid_DA3S11332268

 安倍改造内閣が3日に閣議決定した「基本方針」の要旨は次の通り。

 (1)復興の加速化 現場主義を徹底することで、東日本大震災からの復興、福島の再生をさらに加速する
 (2)経済の再生 デフレからの脱却を目指し、経済再生を最優先課題と位置づけ、成長戦略を着実に実行する
 (3)地方の創生 人口減少や過疎化といった地方が抱える構造的な課題にも取り組む
 (4)「女性が輝く社会」の実現 2020年までに指導的地位に女性が占める割合を30%以上にする目標の確実な実現に全力を挙げる
 (5)教育の再生 複線的な教育制度へと改革を進める
 (6)暮らしの安心確保 持続可能な社会保障制度の確立を目指す
 (7)外交・安全保障の立て直し 日米同盟を基軸に「地球儀を俯瞰(ふかん)する外交」を強力に推進。積極的平和主義の旗を掲げて貢献する
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2014年9月4日
アベノミクスの浮力? 改造内閣、早くも正念場
    http://digital.asahi.com/articles/DA3S11332244.html

 安倍政権の経済政策「アベノミクス」は、大量のお金を世の中に出回らせる金融緩和、公共事業などで仕事を増やす財政出動で経済をふくらませてきた。初めはその大胆さで景気を刺激したが、最近は効果も薄れ、息切れしている。アベノミクスは第2次安倍改造内閣による「第二章」で試練を迎える。

◆ 第1の矢・金融緩和 市場は追加に期待感

 アベノミクスの第1の矢は、昨年4月からの大規模な金融緩和だった。日本銀行が金融市場から国債などを買い、代わりに大量のお金を市場に流し込むという仕組みだ。

 お金が市場にあふれ、金利も低くなるので、株価が上がったり円安が進んだりした。日銀は物価が下がり続ける「デフレ」からの脱却を最終的な目標に置いており、今のところは期待通りの効果を発揮していると評価する。

 ただ、最近は株高や円安の動きも鈍ってきた。日銀が掲げる「物価上昇率を年2%」という目標も、上昇率は消費増税分を除くと1%台前半にとどまる。むしろ、物価上昇率に賃金上昇率が追いつかず、消費が落ち込むというマイナス面が目立ち始めた。

 市場では、日銀が国債や投資信託などを買い増す「追加金融緩和」に踏みきり、景気を下支えすることへの期待が高まる。エコノミストなどの専門家には、10月ごろに追加緩和するという予測が最も多い。

 ただ、効果には疑問の声もある。明治安田生命保険で経済を分析する小玉祐一氏は「現状でも効果は薄れており、追加緩和でも効果は期待できない」とみる。(野島淳)

◆ 第2の矢・財政出動 ばらまきなら赤字増

 第2の矢は、政府が公共事業などにお金を出して仕事をつくり、景気を底上げする財政出動だ。2013年初めには100兆円規模の「過去最大の財政出動」に踏み切った。

 代償として、今年4月に財政再建のために消費税率を8%に引き上げたにもかかわらず、1千兆円を超える政府の借金は増え続けている。国民の負担は増えたのに、先進国で最悪の財政はさらに悪くなっている。

 景気はいったん持ち直したが、消費増税による消費の伸び悩みから今年4~6月期の国内総生産(GDP)は年率6・8%減に落ち込んだ。さらなる財政出動を求める圧力が強まる。

 来年10月には消費税率を10%に上げる予定になっている。今年中に安倍晋三首相が上げるかどうかを最終判断するのに合わせて、再び景気対策の補正予算を打ち出す可能性もある。

 来年春には統一地方選もあり、安倍政権は地方対策を強化する方針だ。来年度予算づくりに向け、各省庁からは「地方の人口減対策」と銘打った道路整備の要望などが相次ぐ。財務省では「ばらまきとどこが違うのか」(幹部)という声も漏れる。「20年度に政策予算の赤字をゼロ」という財政再建目標は隅に追いやられつつある。(疋田多揚)

◆ 第3の矢・成長戦略 企業利益、外に回るか

 金融緩和や財政出動は一時的に景気を上向かせるだけで終わりやすい。企業の活動を後押しして息の長い経済成長につなげるのが、第3の矢の成長戦略だ。

 安倍政権は6月、成長戦略をつくりなおした。その柱が、農業、医療、労働分野の規制緩和だ。企業が農業に参入しやすくしたり、公的保険でまかなえない医療を広めたり、企業の雇い方を多様にしたりする。

 規制を緩めれば、企業はもうける機会が増え、コストも削りやすい。だが、働き手や零細農家のくらしが脅かされるおそれもある。

 たとえば厚生労働省は、働いた時間ではなく成果で賃金などを決める制度の検討に入り、新任の塩崎恭久厚労相はこの制度に前向きとみられる。時間に縛られない働き方ができる一方、いくら働いても「残業代ゼロ」というサラリーマンが増えるおそれがある。

 企業がもうけても賃金や設備投資に回さなければ、くらしは良くならず、景気回復も長続きしない。政権は上場企業の社外取締役を増やすなどして企業経営の監視を強める考えだが、新たな雇用や賃上げにつながらない限り、規制緩和は経営者に都合がいい政策で終わる。(石松恒、石山英明)

◆ TPP、年内合意か漂流か 選挙前、難しい譲歩

 安倍政権が成長戦略の柱に位置づける環太平洋経済連携協定(TPP)は、目標の「年内合意」に向けた交渉が大詰めを迎える。甘利明TPP相は続投し、自民党TPP対策委員長として党内の意見調整を担ってきた西川公也氏が、農林水産相に起用された。

 交渉関係者は「ベストな人事」と歓迎する。とくに農水族の西川氏はTPPに反発する国内の農業団体にも顔がきくうえ、自らはTPP推進の立場だからだ。

 日本政府は、難航する日米の関税協議を9月中にまとめ、11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の前後にTPP全体の大筋合意を実現したい考え。このため、3日には日米の実務者協議も始まった。

 牛・豚肉や乳製品など重要農産物の関税を守りたい日本は来春に統一地方選を控え、安易な譲歩はできない。一方、11月に中間選挙がある米国も、国内の食肉団体などの突き上げで妥協が難しい状況だ。年内合意ができなければ、交渉が漂流するおそれもある。どこに妥協点をみいだすのか、難しい判断を迫られる。(小林豪、澄川卓也)

◆ 財界こぞって評価

 経済界からは第2次安倍改造内閣を評価する声が相次いだ。法人税の減税、原発の再稼働、環太平洋経済連携協定(TPP)の推進に期待を強めている。経団連の榊原定征(さだゆき)会長は3日、「経済を成長軌道に乗せるという最優先課題に向けた政策の実現を期待できる。法人税率引き下げやエネルギーの安定供給などをしっかり進めてほしい」と語った。消費税率を10%に引き上げることも「財政規律を守るためにも絶対に必要だ。計画通りに実行してほしい」と求めた。

 経済同友会の長谷川閑史(やすちか)代表幹事も「農業や医療、エネルギー分野の抜本的な改革や雇用制度改革を断行してほしい」というコメントを出した。日本商工会議所の三村明夫会頭は地方再生の取り組み強化について「省庁の垣根を超えた大胆な対策を実行してほしい」と注文した。

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2014年9月4日
(声)「戦争なし」「原発なし」の国に
    http://digital.asahi.com/articles/DA3S11332223.html

 ピアニスト デットバイラー扶美(ドイツ 44)

 「一体、日本はどうなっているのだ。国民は反対しないのか」「原発事故の後は戦争加担か。日本は大丈夫なのか」と近所のドイツ人たちに驚かれたのは、集団的自衛権の行使を容認する閣議決定後のことだ。

 以前、日本人は「勤勉で親切」とドイツ人に好意的に受け入れられていたはずだが、今では「原発事故の失敗から学べない国。しかも戦争に参加する国になった」と、評判はかなり落ちた。

 今夏、日本に一時帰国して実感したのは、多くの国民が集団的自衛権の行使容認を閣議決定したことに反対しているのに、その声が政府に届いていないことだ。原発再稼働反対の声も同じ。国民が何を言っても、これほど無視されるのでは民主主義とは言えない。首相の意向で憲法解釈を都合よく変えたり、原発を再稼働したりする政府を欧州の国民なら許さない。

 戦争責任も原発事故もなかったかのように振る舞う政府。本来なら世界で唯一の被爆国、そして甚大な原発事故の被災国として他国へその実態を示し、戦争なし、核なし、原発なしを世界に広めて導いていく立場にあるべきなのだ。