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続折々の記 ⑥
【心に浮かぶよしなしごと】
【 01 】07/24~健康長寿 【 02 】07/25~健康長寿 【 03 】07/26~トインビー
【 04 】07/26~マハティール 【 05 】不死食事 【 06 】不死食事
【 07 】不死食事 【 08 】09/07~大腸がん闘病記 その一 【 09 】09/09~大腸がん闘病記 その二
【 08 】09/07
09/07 大腸がん闘病記その一
09 07 (木) 大腸がん闘病記その一
現代医学会のがん治療の基本的な誤りに対して、『死なない食事』の著者神尾哲男さんの闘病に対する食事療法の真摯な姿に衝撃を受けました。 そして本の内容について用語の意味することをいろいろと調べあげてきました。
「ゲルソン療法」=「"死なない食事"の本」のような感覚で、必要と思う言葉の検索をしてきたのです。
ですから肉や魚をあまり食べない一汁一菜の麦叛でもいいという感覚になってしまっていました。 腹がへらないようにご飯を充分いただき、汗を流して働くから塩気のあるおかずを食べていたのは間違いだったと思ったのです。 百姓をはじめほとんどの人にとっては、十分な腹ごしらえをし、一服するときは即座にエネルギー源になる糖分も必要だったことを思い出します。 そうした食事をしていたから丈夫な筋骨になって働けたと思っていました。
こうした感覚でいたからがん治療の知識はなく、パソコンに立ちむかい検索をしていると、昔では考えられないようないろいろな予期していないデータに出会うのです。 がん治療についての書籍はほとんど見ていなかったのです。
いろいろと調べているうちに、『20代の大腸がん闘病記』にであいました。
『大腸がん闘病記』のブログ管理人は新里悟という1980年沖縄生まれ37歳の青年です。
まず『20代の大腸がん闘病記』新里さんの味わい深い自己紹介に目を奪われた。
彼の自己紹介の最後に、次のような言葉が書かれています
現在やっていること、これからのこと
大腸がんの再発の80%は3年以内に起こるらしいので、基本3年間は体にストレスをかけず、ゆったりと、またーりと暮らしていこうと考えています(笑)
それまではこのブログ一本で知識を蓄えながら情報発信していきたいと考えています。
3年過ぎて「再発なし」で自分の健康法や生活スタイルに自信がついてきたら、単にアフィリエイトのみならず、自分がガンになった経験を活かした仕事をしたいと思っています。
まだ具体的には決まっていませんが、ガン患者のコミュニティーを作ったり、公演やセミナー活動を行ったり、本を出すことが夢です。
私の思い描く未来では、ガンの治療は「ライフスタイルの改善」が主流になっており、手術や放射線治療は補助的な治療になり、抗がん剤は廃止されています。
理想の世界はガンに罹患しても死ぬことはなく、副作用も最小限にとどめ、完治する事が当たり前になっている世界です。
おそらく今の医療業界のアプローチでは医療費が増えるだけで、「ガンでは死なない時代」は永遠に来ないと思います。
何故なら「(ほとんどの)ガンは生活習慣病である」と私は考えていますし、そうであれば薬や手術では一旦症状を抑えるくらいで完治には至らず、生活習慣の改善でしかガンは撲滅出来ないと思っているからです。
【註】 日本の厚生省は1955年ころに壮年に多い疾患を成人病と定義し、早期発見・早期治療を推進してきた。 その後1996年から
厚生省は「生活習慣病」という表現に改めている。 (岩波新書「健康長寿のための医学」による)
私は「私なりのガンに対するアプローチの仕方」が正しいと思っているし、それを世界の主流にするべく、同じ志を持つ仲間と共に活動していくことになると思います。
病院は、少なくともがん治療においては「ライフスタイル矯正合宿所」のような位置づけになっているでしょう。
で、そんな合宿所は病院じゃなくても出来るので、そのような専門の合宿所の経営を世界的に展開しているかもしれない。 それは本当に夢のまた夢の話ですが(笑)ぼんやりとイメージが出来ています。
私はそれが社会保障制度の本来あるべき姿であると思っています。 未来の世代に過剰な負担を課すようなものではあってはなりません。
「ライフスタイルの矯正を伴う」と言うと、自由を制限されるようなイメージがありますが、社会保障とはそういうものです。 「最低限のものだけは保障する」性質のものですからね。
莫大な費用を伴う医療費…、
激しい副作用を伴う抗がん剤…、
これらは私達の自由をさらに制限するものです。 「どっちがいいか?」「どっちがましか?」って話です。
それらを達成する為には、もっともっとネット上でもリアルでもガン患者や業界関係者とたくさんの交流をしていかなければならないと思っています。
関係者でなくても、ただでさえアフィリエイトで家に引きこもっているので(笑) 体に負担をかけない範囲で表に出て行く必要があります。
いろんな人と出会って、色んな世界を知ることが出来れば、私の語る話もどんどん「深みのあるもの」なっていくと確信しているからです。
大学受験の辛い3年間、家に引きこもって勉強ばかりしていたあの時期・・・、
いざ外の世界に出てみると、私と同世代のみんなは私と全く違う「世界」を見ていました。 話す内容も全く違いました。 考えている事も全く違いました。
私の時間だけが止まり、周りの人間だけ3年分進んでいました(※老けているという意味じゃないです 笑)。
今やインターネットでほとんどの知識は手に入りますが、人と人が触れ合った中で得られるものは、手に入りません。
私もガン患者ですが、他のガン患者の皆さんが自分の「現状」をどう捉え、どのような不満や希望を持ち、どのような未来を描いているのか? 自分とどう違うのか? これは実際に会ってみないと感じとれないものです。
そのような「心の奥底に抱えているもの」は、声や言葉で単純に表せるものではありません。
私がパチンコ屋で働いていた時代、高校や大学を卒業したばかりの不安でいっぱいな新卒生に対して常に心掛けてたのは、「どんなつまらない話でも、耳を傾けて聞く」ことであり、「話そうとしない人には、こちらから話しかけてみる」ことでした。
その時に気づいたことがあります。 それは、
人は、自分の本当の気持ちを
自分でもよく分かっていない
分かっていたとしても、それをうまく伝えられないし
伝えたくない場合が多い
これは(私を含めて)全ての人に共通していると思います。
人って意外と自分のことをよく分かっていません。 かつて自分が本当は勉強が嫌いなのにも関わらず、がむしゃらに勉強していたように・・・、
人と話している時、昔しゃべっていた事、書いていた事と矛盾している事に気づくことってないでしょうか?
もちろん話を聞いている自分がバカな為に、相手の話を正確に理解出来ていないケースや(笑)、相手が成長している為に考えが変わってきているケースもありますが、
「自分の本当の気持ちがよく分かっていない、あるいはきちんと整理されていない為に、話に辻褄が合わなくなっているケース」も多々あるのです。
どちらかが「相手の本音」なんですが、それは闘病記や体験談を何百と読んだところで本当のところは分かりませんし、もっと言えば、相手とじかに会って対面で話をしてもよく分からないことが多いのです。
何故なら相手も自分の本当の気持ちをよく分かっていないからです。 また、本音に薄々気づいていたとしても、それを他人に知られたくないからです。
私はこの自己紹介欄で自分の生い立ちや内面を全て吐き出しているつもりですが、私も自分のことをよく分かっていない可能性は大いにあります。 もしかしたら、もっとダークなドス黒い部分が奥底に隠れているかもしれません(笑)
さらに言えば、私の女性関係とか、女の子が大好きなこととか(笑)あえて書きたくない事とか当然あります(そりゃーね。。)
嬉しいことに、私のブログにはたくさんのコメントを頂きますが、それを読んだぐらいで同じガン患者の気持ちが理解&共感出来ているなどと思っちゃうのは、あまりにも傲慢でしょう。
やはり、直に会わないとね。 会って話を聞き、意見を交わしあいながら自分の考えや世界観を育てていく必要があると思っています(直に会って話をしても、それで相手のことを理解できるわけではないですしね)。
それにはガン患者会のようなものが地方にはたくさんありますからそれらに積極的に参加してみたり、ガンの知り合いをたくさん増やしたり、ガン闘病記の仲間をもっと増やしたりする必要があります。
もし闘病ブログを持っている方がいましたら、是非とも連絡を下さい! ガン関連以外でもでもいいです。 色々話をしましょう^^ 相互リンクも(ちゃんと訪問者の為になっているサイトであれば)大歓迎です。
もちろんガンに限らず、他の疾患や医者などの医療従事者、健康食品業界や農林水産業、美容業界、もっと離れて芸能やビジネス関連の業界にも興味がありますので、そちらの関係者ともお話をしてみたい思っています。
どこに「ヒント」や「機会」や「出会い」があるか分かりませんものね^^ 簡単に言うと、「なんでもやってみる」ということです。
大切なのは「人とのつながり」ですから、もっともっと勇気を持って表に出て行く必要があるでしょう。 特に私の場合、基本面倒臭がり屋ですから(笑)
ただ、先程も言いましたが、3年間は大人しくしておくことは決めています。 体が一番大切ですし、再発なんかしたら全く私の言葉に説得力を持ちません(笑)
幸い今は元気ですが、あせらず、一途に、一心に、心と体と知識を磨いて機を待とうと思います(これを書いている時点で2年目なので、もう少しですね)。
最後に、私の座右の銘を書いて、長過ぎる自己紹介(笑)を終えたいと思います。
出典ですか? (だいたいは)私です。
座右の銘 .
ガンは単なる体質の変化である
健康は単なる体質の変化である
「意識」と「食事」を疎かにするものは「運命」に泣く
ポジティブに考え、ネガティブにプランをたてる
森羅万象に対して、責任を持つ
何事にも ネバーギブアップ!
考え抜いた上で勇気を出して行動すれば
良い結果が出ることが多い
Stay hungry! Stay foolish!
ハングリーであれ! バカであれ!
一途に 一心に
新里 悟
それでは新里さんのネットに移ります
タンパク質の冤罪シリーズ
(第1回)【私の実体験】ゲルソン療法、玄米菜食を厳格に実行したら、こうなった
(第2回)タンパク質欠乏が、ガンに与える影響
(第3回)私が実践しているガンの活性度を抑える3つの方法
(第4回)肉を制限すると、むしろガンになりやすくなる
(第5回)脂質(脂肪酸)をバランス良く摂ることが、ガンをはじめ、様々な疾患の死亡率を減らす
(第6回)ほとんどの日本人は、メタボどころか栄養失調を起こしている
(第7回)沖縄の現状が物語る、生活習慣病の本当の原因
(第8回)50年後に日本人が消える理由
(第1回)
【私の実体験】ゲルソン療法、玄米菜食を厳格に実行したら、こうなった
https://大腸がん闘病記.jp/dietetic_treatment_of_large_intestine__cancer/1110191243.html
ゲルソン療法の6つの基本
Ⅰ 無塩食
①塩、醤油、ソース、味噌などの塩分(Nacl)を含有するものを極力省く。
②無塩醤油(Kcl)、レモン、酢、にんにく、ハーブ、蜂蜜、黒砂糖で味付けをする。
※特に初めの数ケ月~2年間はこれを徹底する。
Ⅱ 油脂類と動物性蛋白質の制限
①食事療法開始初期は、亜麻仁油以外の油脂類(動物性、植物性油脂)、肉類、
魚貝類、乳製品、卵など動物性蛋白質を抜く。
②蛋白質はできるだけ雑穀類、野菜、果物の植物性蛋白質または小麦蛋白(グルテン、
おふ)などから摂取する。動物性蛋白質は新鮮な子牛のレバーのみは可。
③国産オーガニック小麦、できれば全粒粉を使用した手作りパン(市販のパンは不可)
④数ヵ月経った状態により、白身の魚、小魚(しらす、ちりめん)、鰹ぶしなどを
食べても良い。
Ⅲ 大量かつ多種類の野菜ジュース
①人参、国産レモン、りんご、季節の青菜などの野菜ジュースを1回 226g
(8オンス)、1日4回~13回飲む。
②ジャガイモと季節の野菜を、野菜が持つ水分だけで長時間低温加熱した
ヒポクラテススープを1日2回摂取。
③できる限り自然農法(無農薬、有機栽培)で作られた野菜を1日目安4~6kg使用。
③野菜はできる限り新鮮なものを生のままを取り酵素たっぷり食とする。
Ⅳ コーヒー浣腸を体力や食事量に合わせ、1日数回行い肝機能の回復と免疫力の向上を図る。
Ⅴ アルコール、カフェイン、たばこ、精製された砂糖、人工的食品添加物(着色、保存剤)
などの禁止
Ⅵ 芋類、未精白の麦類(オートミール)、玄米、胚芽米、全粒粉などの炭水化物、豆類、
新鮮な野菜や果物(国産)、乾燥プルーンなど中心とした食事。
どうも、新里です。
もう年末ですね、なんかガンになってからやたらと月日の経つのが早い気がしますが、そんなことはお構いなしに書きたいことを書いていきます。
っていうか、実はもう1週間くらい前からこの記事を書いていて先ほど書き終わったところなのですが、例によって長くなり過ぎたので、「これじゃあきっと誰も読んでくれないな・・・。」と思って何記事かに分割しました。
で、以前「玄米シリーズ」という連載記事を書いたのですが、これも意図せず数記事に分けることになりましたので、急遽「シリーズもの」にすることにしました。
シリーズものなのでもちろんテーマがあるのですが、改めて読み返してみると、話があちこちに飛んでとっちらかってる感があるので、ワンフレーズで「テーマはこれだ!(`・ω・´)キリッ」とするのがなかなか難しい、(苦笑)
まぁ自分の文章のまとめ方が悪いのですが、だからといってあまり推敲・編集する気もなく、多少悩んだ結果、「タンパク質の冤罪」というシリーズ名に落ち着きました。
タンパク質の冤罪シリーズ・・・。相変わらずセンスが悪いですが、(苦笑)センスのあるネーミングよりもタイトル(テーマ)をみてパッと内容が分かるほうがたぶん重要な気がするので、嘲笑を受ける覚悟でこれにした次第です。
もちろん「冤罪」ですから、巷で言われているような「タンパク質の誤解」を、私がタンパク質の弁護士になって無罪を勝ち取るつもりです。
厳密に言えば、悪徳検察官によってどうやら脂肪も共犯に仕立て上げられているらしいので、脂質の話もしてます。
ですから「脂質の冤罪シリーズ」でもいいのですが、ガン患者の私にとってどちらの冤罪の罪が重いのかと言えば、間違いなくタンパク質の冤罪の罪のほうが重いので、やはりテーマ名としては妥当かと思います。
一応これはガンの闘病記なので、ガン患者向けに書いているのですが、本音を言えば私は毎回、毎記事、「全国民に向けて」書いているつもりです。
それはもちろん「私みたいに、ガンになってから色んなことに気づいてもちょっと遅いですから、反面教師的に私の記事を読んでみてはいかがでしょうか?」という意味もあるのだけれども、単純に「老若男女、全ての人の役に立つはず・・・、」という想いが強いのです。
今回のシリーズは特にその傾向が強くでたものと思って読んでいただければいいかなと・・・。
ですから、ガンに関する話はシリーズを通して少なめです。
一応「ガン患者が陥りやすい致命的な間違い」的な、ガン患者向けの話もしますが、それ以上に日本人全体の健康が脅かされている・・・、どころか、「日本人が50年後にはいなくなっているんじゃないか?」という壮大な話をします。
因みにこれは私が妄想で言ってるんではなくて、海外の医療関係の研究者や専門家達が言っていることです。
彼らは良心的に日本に対して警告を促してくれていますが、残念ながら日本にはその筋の専門家が少ないのか、もしくは全く相手にされていないのか、ほとんど危険視する声が上がってきません。(産婦人科は薄々気づいていると思います)
彼らの警告が正しいのか正しくないのかは正直分かりませんが、彼らが指摘していることの「片鱗」が、既に小学校低学年生に見え始めています。
いや、「目に見え始めた」のが最近からであって、既に10年、20年前から水面下で起こっていたことが、今になって「誰の目にも明らかになってきた」と言ったほうが正しいのかもしれません。今まで隠れていたものが、「草食男子」や「大人の発達障害」という形で表に出てきたのかもしれません。
草食男子が増えてきたのは、「それが社会風潮だからだ」とか「女性性の強い時代がやってきたからだ」と主張する社会科学者もいます。
社会の風潮や女性性・男性性は反動で動きますから半分は正しいと思いますが、残りの半分は「全く違うプロセス」によってそのような現象が引き起こされていると私は考えています。
その「全く違うプロセス」とはいかなるものなのか?
これについて、シリーズを通してだらだらと書いていくつもりです。
ほんとに「だらだら」と書いたので分かりにくいかもしれませんが、(苦笑)そのときはコメントをくれても構いませんし、気が向いたら編集や追記もしますのであらかじめご了承いただけたらと・・・。
さてさて、これが「タンパク質の冤罪シリーズ」で語る全内容です。
【私の実体験】ゲルソン療法、玄米菜食を厳格に実行したら、こうなった
野菜ジュースを飲むことで、低血糖症になるリスクも?
野菜&果物ジュースで、急激に血糖値を上げない方法
タンパク質欠乏が脳に与える影響
草食系男子は、「タンパク質不足」が作り出している
こんな時代だからこそ、タンパク質が求められている
タンパク質欠乏がガンに与える影響
分子栄養整合医学は「栄養療法」を発展させたものである
現代に蔓延する食事療法に対する思い・・・
動物性タンパク質を摂取しても、腫瘍の増殖には一切関係がない
猛烈に増殖するガン、ほとんど増殖しないガンの違い
活性度の高いガン、低いガンを前もって判定する方法
私が実践しているガンの活性度を抑える3つの方法
サプリメントを飲んでもイマイチ効果が出ないのは、「質のせい」じゃないかもしれない
肉を制限すると、むしろガンになりやすくなる
脂質(脂肪酸)をバランス良く摂ることが、ガンをはじめ、様々な疾患の死亡率を減らす
沖縄に学ぶ長寿の秘密
歳より老けて見える人、若く見える人の「決定的な違い」
脂質(脂肪酸)のバランスを摂る為の賢い食べ方
良質なサプリメントで、タンパク質を十分に補う
「努力」と「根性」で頭(心)と体を動かす時代はもう終わった。これからは・・・、
ほとんどの日本人は、メタボどころか栄養失調を起こしている
タンパク質の「流れ」を止めないことが、「生きている」ということ
沖縄の現状が物語る、生活習慣病の意外な原因
沖縄は「食の欧米化」どころか、栄養欠乏状態だった!
栄養欠乏なのに肥満や生活習慣病になってしまう!2つの原因とは?
運動習慣より大切な運動
50年後に日本人が消える理由
明らかにタンパク質と関係なさそうな話が混じっているように感じるかもしれませんが、シリーズを通して読んでいただければ「全部同じ話をしている」ことが分かってくれると思います。
で、「タンパク質の冤罪シリーズ」一発目の記事では話す内容は、上記のうちの以下になります。
では、さっそくいきましょう。話は、私の体験談から始まります・・・。
目次
1.ゲルソン療法を忠実に実践してみて感じた「体調不良」
2.野菜ジュースを飲むことで、低血糖症になるリスクも?
野菜&果物ジュースで、急激に血糖値を上げない方法
3.タンパク質欠乏が脳に与える影響
草食系男子は、「タンパク質不足」が作り出している
こんな時代だからこそ、タンパク質が求められている
ゲルソン療法を忠実に実践してみて感じた「体調不良」
私は2010年4月に大腸がんの手術をし、退院してから1年半くらいはゲルソン療法という非常に厳格な食事療法を実践していました。
これは「全ての食事療法の原点」とも言うべきもので、巷の観念的な食事療法ではなく、非常にシステマチックで科学的根拠もある立派な食事療法です。
ただ、この食事療法はあまりにも厳し過ぎて、ゲルソン療法の専門病院にでも入院しない限り正しい手順&やり方を継続するのは難しいので、ゲルソン療法を少し緩めた「星野式ゲルソン療法」を実行しました。しかし、緩めたとは言っても・・・、
塩を摂ったらダメ
油脂類と、動物性タンパク質の制限
精製された砂糖、人口甘味料などの食品添加物や加工食品はダメ
大量かつ多種類の野菜ジュース(1日13杯、2時間ぐらい感覚をあけて、200mlずつ飲む)
こんなんです(; ̄ー ̄A アセアセ・・・
健康志向な人でもこれはなかなか出来ないと思いますが、私はガンになってかなり追い込まれていたので、これを素直に実行しました。
1940年代から実績のある食事療法だし、ガンに限らずあらゆる慢性病に効くとのことですし、様々な食事療法の本を入院中から何十冊と読み漁っていたのですが、「唯一CT写真付でガンの縮小効果を説明していた」ので、「これは信頼出来る!」という思いもあったことが(1年半ほどですが)継続できた理由だと思います。
もちろんそのおかげで、抗がん剤治療をしていないにもかかわらず、2年近くも再発を免れているのかもしれません。ただ、しばらくすると明らかに体調に「異変」が起きたのです。
ベジタリアン食と体の冷え
暑がりな私が、いつの間にか寒がりになっていました。
手足の先が冷えるだけではなく、体の芯まで冷え切っている感じで、ある時なんか寒過ぎるせいで頬の筋肉が硬くなってうまく喋れなかったほどです。
冬だから寒いのは当たり前なんですが、このような「体の冷え」は今まで感じたことがありませんでした。冷え性の人の苦しみが分かった気がします。
調べてみると、野菜や果物ばっかりたくさん食べていると、体を冷やすらしい・・・。
私の場合、毎日のジュースで相当野菜と果物を摂っていますし、食事でも生野菜を食べていましたので、「そりゃー、体を冷やすよね・・・。(*_*)」という感じで納得しました。
「それならば、運動をすることで体を温めたらどうか?」と考えました。
体に負担をかけない程度に筋トレを行うことで、
筋肉がつく → 新陳代謝が上がる → 体の基礎体温が上がる
という効果を期待しつつ、筋トレをやるようになりました。
1~2ヶ月くらい筋トレを実行してきて多少なりとも全身に筋肉がついてくると、思ったとおり体がポカポカしてきて熱を持つようになりました。汗もかくようになりました。新陳代謝が上がった証拠だと思います。
おかげである程度「冷え」は解消されましたが、以前と比べるとまだまだ寒さを感じていました。
しかし、「野菜ジュースを大量に飲む以上、これは仕方のないことだ」と考えるようになりました。
ゲルソン療法の核の1つは「毎日の大量の野菜ジュース」です。「ここはガンの再発を防ぐ為にも我慢しよう(`・ω・´)キリッ」と思いました。
筋トレのおかげで(完全ではないにしろ)「冷え」は改善しましたので、いつものように生ジュースと、玄米を中心とした食事(塩分や脂を出来るだけカット、肉は少なくとも1年は食べなかった)を続けていました。
薄味にも慣れてきて、「普通においしい!」と感じるようになってきました。
このような食生活を続けていける自信がついてきた頃、新たな問題が発生!
やる気が出ない、体がだるい
まず、朝起きるのがつらくなりました。私は起床後5分で「仕事モード」に入れるくらい朝には強いのですが、前日夜更かししたわけでもないのに、何故だか朝起きるのがつらくなりました。
起きても1時間くらい頭がシャキッとせず、いつまでも寝ぼけモードで「これではいけない!」と思いつつ、ダラダラと無駄な時間を過ごしまう始末でした。
以前は起床後すぐにサッと仕事をこなしていたので、あまりの堕落ぶりに自己嫌悪に陥っていました。(苦笑)
頭の回転も鈍くなっていて、集中力もなくなっていました。 体がだるいし、なにをするにも億劫になり、1つの作業を終えるのにやたらと時間がかかるようになっていました。つまり、仕事の生産性が下がったのです。
筋トレも、やりはじめて3ヶ月くらいまでは心地よい疲労感をもたらしてくれてたのですが、やり始める前から既に体がだるいし、(苦笑)やる気も起こらなくなりました。
筋トレをやっても筋肉があまりつきませんでしたし、体力もつきませんでした。 むしろ以前と比べて疲れやすくなっている印象さえありました。
なるべくじっとしていたかったです。いろんな事が、一気に面倒臭く感じるようになったのです。
はじめは「自分の心の問題だ」と思っていたので、「いつから俺はこんなにだらしない人間になったんだ!?こんなんじゃダメだ。」と自分を戒めていたんですが、なにか心にひっかかるものがありました。
もしかして、肝臓に転移したのかも・・・
肝臓がんの自覚症状の1つに「疲れやすい」「常に倦怠感がある」というのがありますし、「沈黙の臓器」と言われている肝臓で、自覚症状が出ちゃったときにはもう既にかなり進行している・・・、というケースが多いらしい・・・。
非常にナーバスになっていました。
でも、定期検査の結果を見る限り、大腸や肝臓、肺などほかの内臓器官には異常は見られない。
そこでふと思ったことは・・・、
俺はうつ病なのか?
やる気が出ない
常に倦怠感がある
記憶力が下がる
頭を使う作業が困難になる
いやいや、ほんとに鬱じゃないですか。(; ̄ー ̄A アセアセ・・・
私は細かいことにこだわるタイプですし、完璧主義者なので、うつ病になりやすい性格なのかもしれない。
ガンを患った人は、精神的ショックでうつ病を併発しやすいそうですから「もしかしたら自分もそうなのかなぁ(´・ω・`)」とも考えましたが、どうも腑に落ちないんですよね。
何故なら、毎日がうつな感じというわけではなく、「あること」をした次の日かその日のうちには、体に活力が蘇るのが分かり、集中力が戻り、仕事に対する情熱が戻り、筋トレやジョギングの疲労度がいつもと比べてなかったり、様々な面で劇的な変化があったからです。(躁鬱という可能性もあり 笑)
その「あること」というのは何か?
それは「外食」をしたときです。
なるべく外食をしないようにしているのですが、定期検査の結果が良かったときや、友達と外出しているときは、付き合いもあるので外で食べることもあります。
伝統的な沖縄料理
定期検査の帰りには、結果に対するご褒美として、沖縄そばの専門店である鶴小(ちるぐゎー)というそば屋さんで、大好きなメニューのくわっちー膳を食べていました。
沖縄そばはもちろん、沖縄料理の定番である豚肉や野菜、ジューシーごはん、天ぷらやもずくがあり、一度にたくさんのおかずが食べられるし、栄養のバランスも良さそうなので、いつもこれを注文します。
普段食べているものと違うところは、肉料理や揚げ物があることです。
一般的な居酒屋料理
居酒屋では自分だけの都合で草(野菜)ばっかり注文するわけにもいきませんから、なるべくヘルシーなものを選んで食べつつ、肉や魚料理も仕方なく食べていました。
私はお酒は飲まないんですが、居酒屋のあの雰囲気が好きなので車を出す代わりに友達にくっついていきます。あいつらにとっても好都合だろうしね。(笑)
どちらのケースでも、動物性タンパク質(肉や魚)をたっぷり食べていることになりますが、そのときは決まって次の日か、はやくて数時間後くらいで本当に体の調子が良くなってくるんです。
特に居酒屋の場合は夜更かしすることになりますから、当然睡眠不足気味になります。
いつもより短時間しか眠ることが出来なければ、次の日は確実にだるいはずなのですが、逆にいつもより体に力がみなぎっていることに気づいたのです。
以前のように、朝起きたらすぐ仕事にとりかかれるし、普段より集中できてるし、頭の回転が早くなっていることを実感しました。
しかし数日も経つと、以前のような体のだるさ、モチベーションが上がらない状態に戻っていました。
私は食事日記をつけていたので、肉や魚を食べると、体に活力がみなぎり、頭の働きも良くなることに、すぐに気づくことが出来ました。
「どうやら食べ物に原因があるようだな」という見当がつき、「特に頭が鈍くなっている」という実感があったので、「食べ物と脳の関係」について調べてみようと思いました。
さっそくamazonでそれらしい書籍を物色したところ、生田哲氏の書いた「食べ物を変えれば脳が変わる (PHP新書)」が参考になりそうだったので、即購入しました。
この本もいつかきちんと書評したいと思いますが、要点を簡単に挙げると、
青魚を食べること(DHAの摂取)で脳の回転が速くなる
肉(適量のタンパク質や脂肪)を積極的に食べること
コーヒーやお茶の摂り過ぎで、脳や副腎が疲弊する
砂糖の摂り過ぎによる血糖値の乱高下が精神を不安定にする
この本を読んだ時、「えっ?コーヒーの飲み過ぎで脳や体が疲れやすくなるのか!?(°o°;;」と、ちょっとびっくりしました。何故なら、私はコーヒーを1日5~6杯飲むほどの重篤なコーヒー中毒患者だからです。(苦笑)
ですので、とりあえず一旦コーヒーをやめといて、今度はまた別の書籍、姫野友美さんの「成功する人は缶コーヒーを飲まない 「すべてがうまく回りだす」黄金の食習慣 (講談社プラスアルファ新書)」を読んでみました。
内容は「食べ物を変えれば脳が変わる」と共通している部分がありました。
内容を要約すると、
缶コーヒーに含まれている砂糖(糖質)が「低血糖症」を引き起こし、心と体に悪影響を与えてしまう。
脳に一番必要な栄養素はタンパク質。デキる男は肉食系が多い
この本はタイトルがイマイチであれなのですが、内容は非常に勉強になりました。
この本と先程紹介した本のおかげで、「どうも俺の症状は、低血糖症とタンパク質欠乏が原因っぽい」ことが分かりました。
野菜ジュースを飲むことで、低血糖症になるリスクも?
低血糖症とは、体の血糖値の調整機能が正常に働かなくなってしまい、食物を食べることによって血糖値が著しく上がったり下がったりして、血糖値が安定しない症状のことです。
私のようにジューサーで野菜や果物を搾って、新鮮なジュースを毎日飲んでいるような人は、低血糖症になるリスクが高いことが分かりました。
作りたての野菜&果物ジュースは「エキスのみ」ですから、固い細胞壁や食物繊維で守られてはいません。
つまり、素早く栄養素を消化吸収出来る形になっています。(これが「ジュースで栄養素を摂る」理由でもあります。)
野菜ジュースの中には糖分(ブドウ糖)も含まれています。
ブドウ糖は、胃に入るとものの数分で吸収され、血液中の血糖値を急激に上昇させます。
血糖値の急上昇を膵臓が感知すると、膵臓から血糖値を下げる働きをするインスリンというホルモンが分泌されます。
そうすると、今度は逆に血糖値が下がり過ぎてしまいます。
血糖値が下がるということは、「脳のエネルギー源の1つであるブドウ糖が、脳や様々な細胞に供給されない」ということなので、脳が「エネルギー不足」になり、「眠気」や「だるさ」、「やる気・集中力の低下」に襲われてしまうのです。
あまりにも私の状況に当てはまっていたので、これを知ったとき、ちょっとした「感動」がありました。
いくら頑張っても解けなかった問題を、何時間も粘り抜いた末に、遂に解法をひらめいた瞬間にも似た気持ちでした。
野菜&果物ジュースで、急激に血糖値を上げない方法
私が調べた限りでは、「ガンには作りたての野菜&果物ジュースを毎日飲むことが有効」なのは間違いないと思います。
野菜や果物の搾りたてのジュースには大量のビタミン、ミネラル、そして最近話題のファイトケミカルが含まれていますから、それを何回かに分けて大量に飲むことを習慣的に行えば、「代謝異常」を起こしているガン患者や慢性病の患者にとっては、消化に負担をかけることなく栄養素を大量に吸収できるので、それを続けていくといずれ代謝が正常に戻るはずなのです。(※術後3年たった今、ゲルソン療法はとうの昔にすっかりやめましたが、毎日の野菜ジュースは今でも飲み続けています。 【追記:2013年6月21日】)
でも、それを忠実に実行すると、低血糖症のリスクが高まり、仕事に支障が出てしまうし、体のだるさ、頭のだるさを常に感じるようになってしまう・・・。さらに低血糖症、うつ病、糖尿病を発症することにつながりかねません。
ただ、これには対処法がありました。
スイーツの誘惑に負けたときは
和菓子、洋菓子などが肥満の原因になるのは含まれる糖質がインスリンの分泌を容易にし、内臓脂肪を蓄積させるからだが、これを防ぐ方法がある。
インスリンは食べ始めてから約30分で分泌されるが、食後すぐ体を動かすと、「グルット4」というタンパク質でできた輸送体が出てきて、ブドウ糖を細胞内に運んでくれる。
つまりグルット4を出すことができれば、インスリンをほとんど分泌させずにブドウ糖をエネルギー源として利用することができるため、内臓脂肪が増えにくくなるのだ。したがってスイーツを食べたら、すぐ体を動かすことがポイントだ。
デスクに座ったままクッキーをつまむのではなく、食べたら率先して立ち仕事や力仕事をしよう。
別の部署に書類を届けるときは、エレベーターではなく階段を使うなどのちょっとした工夫でよい。
「食べたらすぐ」というタイミングを逃さずに体を動かせば、内臓脂肪は燃やすことができ、増えない。
この「ちょこまか」動く運動を「NEAT(Non-Exercise Activity Thermogenesis)」と呼び、メタボ対策に推奨する学者もいる。
日本語では「非運動性活動熱産生」と訳す。
実際NEATは活動による熱産生の大半を占め、意識された運動よりもその割合は大きい。
アメリカの研究では、NEATを増やすことによって内臓脂肪を減らすことができると報告されている。
運動する暇のない忙しいビジネスマンには朗報だ。
これはランチでラーメンを食べたいときにも応用できる。
会社から距離のあるラーメン店まで足を運び、食後はウォーキングタイムにあてればよいのだ。
ラーメン店は食べ終わってから長居はできないので、箸をおいたら「ごちそうさま」と井をカウンターにのせ、すぐ体を動かすことができる。
15分以上歩くことがポイントだ。
タイミングがわかったら、次はグルット4を活性化する工夫を食事の中に取り入れよう。
それはロイシンというアミノ酸を増やすこと。
ロイシンは動物性タンパク質に豊富に含まれるため、ふだんから肉や魚を意識して食べると脂肪を燃やしやすい体質にできるといえる。
しかもグルット4自体もタンパク質でできているため、肉や魚介類、卵、乳製品などの動物性タンパク質をしっかり食べれば、一石二鳥といえよう。
またタンパク質は糖質や脂質に比べ、消化エネルギーを多く使うため体温を上昇させる。
ということは体の代謝が活発になり、よりいっそう脂肪を燃焼しやすくなる。
しかもタンパク質を摂って運動をすれば筋肉がつきやすくなるため、結果として基礎代謝も上がるというオマケもついてくる。
「ながら運動」でも構わないので、食べたら動くことを習慣にして、憎き内臓脂肪を撃退しよう。
インスリンを制するものが、肥満を制す!
(出典:姫野友美、『成功する人は缶コーヒーを飲まない 「すべてがうまく回りだす」黄金の食習慣 (講談社プラスアルファ新書)』講談社+α新書、2011.4.20発行、71頁~72頁より引用)
「なるほど、食べた後すぐに体を動かせばいいんだな( ̄ー ̄)ニヤリッ」
それから私は野菜ジュースを飲んだ後は、ストレッチをするようにしました。ウォーキングもいいのですが、その場でできるものがいいと思ったからです。
ストレッチは筋肉を伸ばしたり捻ったりするので、軽めの筋トレと同じ効果があります。ですので、結構有効なんじゃないかと思って取り入れたのですが、効果覿面でした!
食後に襲ってきた眠気が全くなくなりました!
運動中の栄養補給や肉体労働を仕事にしている人にとっては、ブドウ糖がたっぷり含まれているスポーツドリンクや市販の野菜ジュースは、エネルギー源をスムーズに補給出来るので最適なのかもしれませんが、現代人はどちらかというと運動不足ですし、デスクワーク中心の仕事の人が、「健康の為に」と野菜ジュース(コーヒーも含む)を飲んでいると、それらの飲料水の中に含まれている大量のブドウ糖により、急激に血糖値が上昇し、その結果過剰なインスリン分泌を招き、低血糖症になるんだと思います。
私は1日何回も手作りの野菜ジュースを飲んでいるので、低血糖症になっていてもおかしくありません。
しかも、野菜や果物そのものを食べるのではなく、搾ったエキスを飲むので、さらに消化吸収が良くなり、凄い勢いで血糖値が上がっていた「かもしれません」。
だとすれば、きっと膵臓にも負担がかかっていたと思います。
「かもしれません」と書いたのは、「搾りたてのジュースにはブドウ糖以外の大量のビタミンやミネラルやファイトケミカルが含まれているので、それらとの相互作用により、血糖値の急上昇を防げる」という意見もあるからです。
でも私の実体験としては、低血糖症的な症状が続いていたので、市販のみではなく、ジューサーで搾ったばかりの生ジュースでも血糖値の急上昇を招くと考えています。
ただ、低血糖症的な症状の原因は、後から説明する「タンパク質欠乏」の可能性もあるので、本当に「搾りたてのジュース」が低血糖状態を引き起こしたのかは分かりません。「両方が原因になっている」と考えたほうが無難な判断でしょう。
ちなみに、市販の野菜ジュース等は加工精製されているので、糖質ばっかりでビタミン・ミネラルなどがほとんど死んでいます。つまり、砂糖水を飲んでいるのとほとんど変わらないことになります。
「1本で1日分の野菜」ジュース、35品が落第
おかげで、恐ろしい勢いで血糖値が急上昇します。
朝の出勤中に市販の野菜ジュースと菓子パンやおにぎりなどで簡単に朝食を済ませてしまう人がいますよね。
野菜ジュースはヘルシーだから体にいいだろう・・・。
などと考えているかもしれませんが、栄養学的にみると、野菜ジュースも、菓子パンもおにぎりも、含まれている主成分は炭水化物です。
つまり、ほとんどブドウ糖のみを摂取していることになります。
姫野さんによれば、こんな朝食を毎日続けていると、
午前中に眠気がきたり、
仕事に身が入らなくなったり、
朝起きるのが辛かったり、
「頭を使う作業」が長く続けられなくなったり、
つまり、低血糖症に陥る可能性が高いと述べられています。
さらに姫野さんは自身のクリニックで「抑うつ感」「不安感」「イライラ感」「息苦しさ」「めまい」「動悸」「手の震え」を訴えている患者さんを問診したところ、血糖調節が正常だった人は400人中4人しかいなかったそうです。
この記述を読んだときに思ったのは、
朝食の時間がとれないからといって、缶コーヒーと食パンだけで済ませている社会人は、うつ病予備軍じゃないか?
でした。
ストレス社会によって精神を患う人が増えてきていると言うけれども、こういうこと(血糖調節の異常)も要因の一つではないでしょうか?
会社にいくのが辛い理由は「砂糖」なのかもしれません。
タンパク質欠乏が脳に与える影響
もう1つ、深刻なことがあります。それはタンパク質不足です。
タンパク質は体を構成している要素のうち、水の次に多い栄養素であり、それだけでも重要な栄養素の1つであることが分かりますが、姫野さん、生田さんによると、「タンパク質不足が、脳に深刻な影響を及ぼす」そうです。
私は「タンパク質は筋肉をつくる原料」くらいの認識しかなかったのですが、体のほとんどの器官は、タンパク質から構成されており、きちんと摂取していないと全ての器官の働きが鈍ってくるそうです。
脳についても然り。脳の乾燥重量の40%がタンパク質で出来ており、神経伝達物質の原料もタンパク質であり、それをキャッチする受容体もタンパク質で出来ています。
神経伝達物質は、私達が物事を考えたり、何かをひらめいたり、喜怒哀楽などの感情を作っている物質です。つまり、「心」や「感情」や「人格」の大部分は、タンパク質から作られていると言っても過言ではないのです。
タンパク質が不足するとどうなるか?心や感情が乏しい人間になります。
やる気のホルモンであるドーパミンや、男性ホルモンであるテストステロンも十分に分泌されませんから、好奇心も湧かないし、「一番になりたい(`・ω・´)キリッ」みたいな闘争心や競争心も出てきません。
これって、「草食男子」そのものじゃないでしょうか?
草食系男子は、「タンパク質不足」が作り出している
「草食男子は恋愛に淡白だ」とよく言われますよね。違うんです。感情が乏しくなってるんです。
「自分探し」にインドにいっちゃったり、「やりたいことが見つからない人」が最近増えてますよね。その理由は「日本教育の悪しき成果」も多分にあるのですが、それと共に感情に乏しい人間が増えているからです。
感情が乏しくなるということは、「物事を感じる能力」が衰えるということですから、他人へ共感することが出来なくなります。「場」の空気を読めずにいきなりKYなことを言ってしまったり、思いもやらずに他人を傷つけてしまったりすることがあります。
別に「場」の空気に迎合する必要はありませんが、「空気を読めない」のは問題です。
「空気を読んだ上で、敢えて壊す」くらいのことが出来れば優秀な部類に入るでしょうが、(私はそれを心掛けてます 爆)空気に迎合するどころか、読むことさえままならない人は、「以心伝心」「察する文化」である日本で社会的に生きていくことは難しくなります。
つまり、感情が乏しい人からは人が離れていくことになります。 対人能力が衰え、コミュニケーション能力が衰え、行き着くところまで行くと、「自分の殻に閉じこもる」ことになるでしょう。
最近、そういう人増えてますよね。「コミュ力」という言葉があるくらいですから、対人関係に悩んでる人が多いのでしょう。
そして「自分が人と接するのが苦手なのは、コミュ力がないからだ(´・ω・`)」と間違った解釈をしてしまい、そのような書籍やセミナーに参加してしまう・・・。
違います。それらは全て「テクニック論」です。
いくらテクニックを学んでも、「話したいこと」「伝えたいこと」がなければ、「おはよう(*^▽^*)」くらいしか出ないでしょう。
まずやるべきは、「物事を感じる能力」を取り戻すこと、つまり「他人に対して関心を持つこと」から始めないといけないのです。
そういう意識を持って他人と接していれば、必ず相手がどんな人間か見えてくるようになります。どんなことに興味があり、どんな問題を抱えているのかが分かってきます。
そういう訓練を根気よく続けていれば、どんなKYな人でもいつの日か必ず分かるようになります。「そんなこと、自分には出来ない・・・。」と思ってるから出来ないのです。そういう訓練を面倒臭がっていると、いつまでたっても「そちら側の人間」です。
相手がどんな人間か見えてくるようになれば、相手の興味関心や悩み事が分かってきますから、それについて話せばトークがつながります。相手の頭の中の大部分を占めている事柄について話すわけですから、相手が話にのってくるのは当然でしょう。
しかも、こちら側でトークテーマを設定する必要はありませんから「楽」なんです。こちらが相手の心に刺さる質問を投げかけるだけで、相手はベラベラしゃべって満足して勝手に親近感を持ってくれます。「この人は分かってる!」みたいにね。(笑)
相手の心に刺さる質問は訓練次第で誰でも出来ます。その為には相手に興味を持ち、相手がどのような人間なのかを「察する」ことが大事です。これが広い意味でのコミュニケーション能力です。
つまり、コミュニケーション能力とは「完全な実力主義」であり、テクニックでどうこう出来るものではないのです。そもそも、小手先のテクニックで人間関係を築こうとする人が、魅力的なはずはありませんよね。
ということで、タンパク質の話をしていたのに、なんで「コミュニケーション論」の話になってしまったのか不思議ですが、(苦笑)要するに、「日々食べているものが、骨格や筋肉だけではなく、人間性の大部分を形作っている」ということを言いたかったのです。
「やる気が出ない」とか「何に対しても積極的になれない」原因は、本人がダメ人間というわけではなく、単に「タンパク質の摂取量が足りていない」だけかもしれません。または「糖分の摂り過ぎで、低血糖症的な症状が出ているかもしれない」のです。
しかも、タンパク質が欠乏することにより、ストレスに弱くなります。つまり、肉体的精神的苦痛を受けると体を壊しやすくなり、うつ病や感染症に罹りやすくなるのです。
こんな時代だからこそ、タンパク質が求められている
「世の中は色々と便利になったので、あまり肉体を酷使する必要はなくなったから、トレーニングしてまで重たい筋肉を背負う必要はない、だからタンパク質をたくさん摂る必要はない。」
という意見もあるようですが、とんでもない大間違いです。体を酷使していた昔の時代よりも、現代のストレスフルな時代のほうが、より多くのタンパク質を摂取する必要があります。
例えば、普通の生活をしているような人であれば、体重1kg当たり1gのタンパク質が必要と言われています。ハードな筋トレをしているような人なら2g、大きな怪我や精神的ストレスを抱えている場合は、なんと2~2.5g/kg/日必要と言われています。
1日の摂取量の基準値
あなたに必要なたんぱく質摂取量は?
体重65kgの成人男子は1日に約70gのたんぱく質が必要です。
つまり、現代のストレス社会に生きている私達にとっては、よりたくさんのタンパク質が必要なのです。「ストレスフルな状態」っていうのは、筋トレ以上に体を傷つけているわけですね。
ストレスを抱えてしまうと脳内で相当量のたんぱく質が消費されるので、タンパク質が足りなくなり、その結果、簡単にストレスにやられてしまって「脳」や「心」がまいってしまいかねません。
逆にたんぱく質が足りていれば、やる気のホルモンやストレスに対抗するホルモンがふんだんに作られますから、仕事上で困難に直面したときに「踏ん張る」ことが出来るのです。
時代が変わり、私達の生活スタイルが変化するにつれて、重視しなければならない栄養素も変わっていきます。
こんな激動の時代だからこそ、より多くのタンパク質摂取が求められていることがよく分かるのではないでしょうか。
さて、今回はここまでです。次回は、「タンパク質欠乏が、ガンに与える影響」の話からはじめます。