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続折々の記 ⑥
【心に浮かぶよしなしごと】

【 01 】07/24~健康長寿     【 02 】07/25~健康長寿     【 03 】07/26~トインビー
【 04 】07/26~マハティール     【 05 】不死食事     【 06 】不死食事
【 07 】不死食事     【 08 】09/07~大腸がん闘病記 その一     【 09 】09/09~大腸がん闘病記 その二


【 09 】09/09

  09/09 「断糖のすすめ」   はじめに
  09/09 「糖尿病治療」   荒木裕
  09/09 大腸がん闘病記その二  

 09 09 (土) 「断糖のすすめ」序文のみ     西脇俊二 弘前大学医学部卒業

調べたとおり、素晴らしい本が手に入った。 『断糖のすすめ』西脇俊二著と『糖尿病治療』荒木 裕・里夫妻著の二冊である。
それぞれの序文を書き取って記載する。

 は じ め に .

 あらかじめ言っておきますが、糖は悪です

 体脂肪を増やし、メタボリックシンドロームを加速させ、頭の働きを鈍くして仕事や日常生活、勉強にまで支障をきたし、さらにはイライラを誘発して、不安定な精神状態を招くこともあります。
 そしてもっと恐ろしいことには、糖尿病や高血圧、動脈硬化、がんなど、さまざまな病気を引き起こし、悪化させるのもまた糖の仕業なのです。
 糖を食べ続けている限り、常に病気と隣り合わせにあると思っていたほうが賢明です。健やかに歳を重ねることなどできないと考えておいたほうがいいでしょう。

 では逆に、糖を断つとどうなるか

 簡潔にいうなら“いいこと”が増えます。たとえば、メタボリックでパンパンに膨らんだお腹が驚くほど引き締まり、スーツをかっこよく着こなせるようになる。着るのを諦めていた昔の洋服が着られるようになる。頭が冴えて集中力が高まり、仕事の効率も上がる。若々しさがよみがえるなんてことも、決して夢ではありません。
 驚かれるかもしれませんが、薬を飲まなくても糖尿病(ただしⅡ型に限る)や高血圧は99%完治するし、ほとんど治ることはないとされている統合失調症でさえ、「断糖」(“糖質”を“絶つ”こと)をすれば3日で治すことも不可能ではないのです。
 ほかにも断糖による嬉しい効果はまだまだありますが、それは後々ゆっくりとお話ししたいと思います。
 改めて、現代社会を生き抜く方々には断糖をおすすめしたいです。

 糖をやめるだけで人生は大きく好転するのだから、私としては断糖をしないほうが不思議であり、「なぜ、やらないのか」と問いただしたいほどです。
 私はいつまでも健康で長生きしたいし、仕事も精力的にバリバリとこなしたい。好きなことには全力で取り組んで、人生を思う存分に楽しみたい。病気を患って苦しんだり、寝たきりの生活になるなど、まっぴらごめんなのです。

 精神科医となった私が、西洋医学にある種の限界を感じ始めたのはもうずいぶん前のこと。その後、代替医療に興味をもつようになり、中国の漢方医学やインド古来の伝統医学であるアーユルヴェーダなど、日常を健やかに生きるための理論や英知、手法など多岐にわたり学んできました。

 そしてようやく、辿り着いたのが、ノンカーボ(無炭水化物)ダイエットの第一人者である崇高クリニックの荒木裕(ユタカ)院長に教えをうけた「断糖」です

 これこそ現段階において人生を謳歌するための最良手段であるし考えています。

 もし、あなたが人生を本気で変えたいと願うのなら、ぜひチャレンジしてほしいです。
 
 あなたを変えられるのはほかの誰でもない、あなただけなのですから .

 数ある書籍の中からこの一冊を目にとめ、手に取ってくれたあなたならきっと大丈夫だと思います。断糖によって人生を大きく好転させることができるはずです。
 あなたには、輝かしい未来が待っています。

    西脇俊二
    にしわきしゅんじ ハタイクリニック院長 弘前大学医学部卒業

 【下平】 本を手に入れその序文を読んで感動し、すぐ記録しました。 内容の吟味はこれからで、いずれ要点を整理するつもりです。
 いままで、炭水化物の食事を中心とした生活にドップリつかってきた私たちの感覚を、簡単には変えられないという意識が誰にもあります。

 09 09 (土) 「糖尿病治療」序文のみ     荒木裕 京都大学医学部卒業

プロローグ .

    インスリンも薬も、やめられた!
    ――― 断糖食だけで、重症の患者さんも自然に血糖値が下がっていきます

 糖尿病は、血液中の糖が多すぎる(血糖値が高すぎる)ために、余った糖が血管や神経などの組織をボロボロにしてしまう病気です  これを治すには、インスリンも薬も必要はありません。カロリー制限も必要ありません。
 食事中に含まれるすべての糖を断つ。ただ、それだけです。
 それだけで糖尿病は治ります。

 これは「治る人が多いけど、なかには治らない人もいる」という話ではありません。
 糖尿病と診断されたすべての人が、食事から糖を断つだけで、血糖値は「必ず」正常に戻っていきます。人のからだは、そうなっているからです。
 糖尿病で血液中に糖が多いから、糖を断つ。これは、小学生でもわかる簡単な理論ですが、なぜかお医者さんや栄養士の先生方にはわからないようです


 意味のないインスリンや薬の治療を漫然と続け、カロリー制限と禁酒をつらい思いでガマンしていても、糖尿病は一向によくなりません。それどころか少しずつ悪くなって、寿命を縮める結果になってしまいます。
 糖尿病の長患いで、絶望の淵にしずんでいる患者さんは、どれだけいるでしょうか。
 当「崇高クリニック」に入院し、荒木メソッドによる断糖を2週間行った患者さんは、たとえインシュリンや薬が手放せないといわれた人でも、みんな治っていきます。インスリンも薬も即座にやめて、食事から糖をカットしただけです。肉や魚はいくらでも、食べたいだけ食べて、です。

 私たちはフシギでなりません。
 なにがフシギかといえば、「糖尿病が治らない」ということがです。

                *

 荒木メソッドによる断糖食を続けると、すでに神経炎や網膜症といった合併症を引き起こしていて、毎食前にインスリンを打っているような患者さんでも、血糖値はきれいに下がっていきます。
 アメリカのロスアンゼルス在住の原田起志夫さん(60歳)も、そんな重症の患者さんの一人でした。しかし当クリニックで2週間の入院を経験して以来、現在まで、ほぼパーフェクトに自身の血糖値をコントロールされています。
 本書への掲載を快く了解していただけたので、一つの症例として原田さんのケースを紹介させていただくことにします。

 原田さんが糖尿病を発症したのは現在から10年ほど前、1998年ごろのことでした。商社のサラリーマンとしてニューヨークに勤務していたころ、健康診断で高血糖が指摘されたのです。
 その5年ほど前、原田さんは胆石で胆嚢の摘出手術を受けています。その手術の後から消化器系統の調子が思わしくなく、また低かった血圧も少しずつ上がっていったそうです。手術は、インスリンの分泌や作用にも何らかの影響を与えたのかもしれません。
 しかし、決してそれだけではないでしょう。
 50歳前後ともなると基礎代謝はさらに落ち、「メタボリック・シンドローム」の危険性は高くなります。アメリカは日本以上のクルマ社会ですから、原田さんは慢性的な運動不足が続いていました。しかも、仕事がら暴飲暴食せざるをえない毎日です。食事の時間は不規則だし、甘いものもお酒も大好きです。身長が170センチの原田さんの体重は、80キロさえオーバーするようになっていました。
 そんなことが重なって、糖尿病が発症してしまったのです。

 しかし、処方された薬を飲んでもいっこうに血糖値は下がりません。当時の主治医は糖尿病の権威と言われる人だったそうですが、そのドクターからは「肉はできるだけ控え、魚や野菜を食べるように」といわれたそうです。原田さんは甘いものはやめましたが、炭水化物はパスタ、パン、ごはんと、今までと同じように食べていたのです。これでは血糖値が下がるわけがありません。

 間もなく、インスリン注射をすすめられました。糖尿病の薬を飲みはじめて、まだ1年程度しかたっていません。その医師は、インスリン信奉者だったのです。
 じつは、その主治医自身も糖尿病で、24時間のインスリン注入システム(血糖値が上がると自動的に体内にインスリンを注入するポンプ装置)をからだに付けていました。糖尿病の権威であるこのドクターの考え方は、「糖尿病は治らない、だからインスリンでコントロールするしかない。24時間のインスリンのシステムこそ最終的にベストの方法なのだ」ということだったのです。

 原田さんは主治医のすすめにしたがってインスリンを打ちました。しかし、やはり血糖値は安定しません。インスリンを打ちはじめて3年ほどたったころ、とうとう合併症の症状が現れてきました。糖尿病性網膜症です。
 視力が落ち、やがてまったく見えなくなってしまいました。レーザーで網膜を焼く手術を受けてなんとか失明はまぬがれましたが、このときは大変な恐怖を感じたそうです。
 「目が見えなくなっていく怖さというのは、経験した人にしかわからないと思いますが、それは筆舌に尽くしがたいものがあります。ほんとうに怖かったです」
 原田さんはよく、そういっていました。
 しかし、合併症は目だけではありませんでした。さらに手足の感覚が鈍ってきて、痛みをほとんど感じられなくなりました。末梢神経がやられてきたのです。
 主治医はとうとう、自分と同じような24時間のインスリンポンプの装着を原田さんにすすめました。2003年のことです。

 しかし、原田さんは拒否しました。ちょうど会社を辞めて自営でビジネスをはじめたころでした。また、糖尿病の権威といわれている主治医に対して「ほんとうに治すつもりがないのではないか」というような不信感も感じはじめていました。

 主治医からは、足先が腐ってしまった糖尿病患者の写真を見せられたりしましたが、それでもポンプの装置だけは拒否し続けました。
 インスリンの注射量はどんどん増え、とうとう1日に80単位にもなりました。日本ではせいぜい30~40単位ですから、相当の量です。
 インスリンは副作用などほとんどありませんが、ビジネスを続けながら毎食前に注射を打つのはたいへんなことです。しかも、それで血糖値が安定するわけでもありません。
 解決策がないなかで、原田さんの合併症への恐怖は日増しに大きくなっていきました。このままでは自分がどうなるのか、はっきりと思い描けるような気さえしてきます。
 原田さんは、主治医を変えることにしました。しかし治療法はインスリン注射ですから、現実は何も変わりません。医師が変わっても、気休めにもならなかったのです。
 そんなとき、東京在住の大学時代の後輩、Ⅰさんから当クリニックの情を得ました。Iさんは糖尿病で当クリニックに入院し、良くなった患者さんの一人です。

 興味を覚えた原田さんは、出張の機会に当クリニックまでやってきました。2006年の夏のことです。そしてその年の11月5日から19日まで、入院することになったのです。
 原田さんには、「入院と同時にインスリンも薬も捨ててください」と伝えてありました。血糖値が下がらないインスリンや薬は必要ないからです。やめても何ら問題ありません。
 入院後、各種の検査を行います。原田さんの糖負荷後の血糖値は、2時間後で388mg/dℓにもなりました。入院前数日は絶食(プロテイン飲料のみ)という指示を出し、原田さんもそれを実行してやってきたのですが、それでもこれだけ高いのです。

 そこで、インスリンも薬もやめ、荒木メソッドをスタートしました。

 最初の1週間はプロテイン飲料のみです。後半の1週間は、肉や魚介類などの動物性たんぱく質ばかりの、単位化物や糖分は完全にカットした食事(断糖食)が3食出ます。ただしカロリー制限などはせず、満腹になるまで食べられます。
 また、2週間を通じて毎日「ウォーキング」を行います。細胞の糖代謝をうまくいかせるためには、適度な運動が欠かせないからです。
 このような入院生活を続けていると、原田さんの血糖値は単純に下がっていきました。3日後の8日は食前の血糖値が107、食後が199。断糖食がスタートした13日は、食前111、食後152。15日は食前88、食後101。17日には食前77、食後95です。


 肉や魚をもりもりお腹いっぱいになるまで食べても、血糖値は全く正常範囲内です。糖を食べなければ血糖値が上がらないのは当たり前ですから、不思議はありません。

 原田さんは、糖尿病という病気について、また栄養やからだの仕組みなどについて、私たちの考え方を受け入れました。そして退院後もアメリカで徹底した断糖食を実践し、3年後の現在も続けています。退院してからは、ごはんは一粒も食べていないそうです。
 また、常に自分で血糖値を計って記録をつけるように指導していますから、炭水化物を少しでもとったときに血糖値がはっきりと上がることも熟知しています。私たちは原田さんには「食後の血糖値は80から110を目安に」と伝えてありますが、ちょっと野菜などを食べて120になってしまったときには大いに反省するのだそうです。

 糖尿病の合併症による失明の恐怖を目マの当アたりにし、もう治らないのかと観念した原田さんですが、現在もインスリンも薬もなしで、元気にビジネスの第一線で活躍されています。あのまま断糖食に切り換えなかったら、どうなっていたでしょうか。
 誰よりも、原田さん自身がそのことを理解しているはずです。

                *

 この原田さんのケースは、食事から糖を断てばだれでも血糖値は下がる、それは人間のからだの、あたりまえで単純な反応です。
 また、当クリニックに入院して特別な食事をしたから血糖値が下がった、というわけでもありません。糖を断てば、それだけで血糖値は必ず下がる。それは、その人がどこにいようと変わることではありません。

ですから、家庭でも「食事から糖を断つ」ことさえできれば、たとえインスリン注射を何年も打っている患者さんでも、糖尿病を改善することができます。むしろ断糖食を家庭で実践できるようになることが、最終的な糖尿病との決別につながるのです。

 すべての糖尿病の患者さんが「糖を断つ」ことができれば、糖尿病患者はみんな治っていくと、私たちは確信しています。すべての人がこの荒木メソッドを理解して、糖に注意して生活するようになれば、糖尿病になる人もいなくなることてせしょう。ぜひ、そうなってほしいと思っています。
 一般の病院が行う治療はとんちんかんなものばかりで、このような重要なことはやってくれません。ぜひ、みなさんのご家庭で実践していただきたいと思います。

     2010年1月               崇高クリニック 荒木 裕
                                      荒木 里

 09 12 (火) 大腸がん闘病記その二     


        タンパク質の冤罪シリーズ

  (第1回)【私の実体験】ゲルソン療法、玄米菜食を厳格に実行したら、こうなった
  (第2回)タンパク質欠乏が、ガンに与える影響
  (第3回)私が実践しているガンの活性度を抑える3つの方法
  (第4回)肉を制限すると、むしろガンになりやすくなる
  (第5回)脂質(脂肪酸)をバランス良く摂ることが、ガンをはじめ、様々な疾患の死亡率を減らす
  (第6回)ほとんどの日本人は、メタボどころか栄養失調を起こしている
  (第7回)沖縄の現状が物語る、生活習慣病の本当の原因
  (第8回)50年後に日本人が消える理由


タンパク質欠乏が、ガンに与える影響
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目 次
1.タンパク質欠乏が、 ガンに与える影響
2.現代に蔓延する食事療法に対する思い
3.動物性タンパク質を摂取しても、腫瘍の増殖には一切関係がない
猛烈に増殖するガン、ほとんど増殖しないガンの違い
活性度の高いガン、低いガンを前もって判定する方法

タンパク質欠乏がガンに与える影響

     大豆食品  納豆・豆腐・大豆
     肉類    鶏のささ身
     魚     鮭・タラ、マグロなどの赤身魚は特に豊富
     乳製品   ミルク・チーズ(脂質の少ない低脂肪が好ましい)   .
     その他   プロテインドリンク
                 お腹の脂肪.comより

さて、前回の続きです。前回は厳格な食事療法であるゲルソン療法を行った体験談、まぁ失敗談と言ってもいいのですが、それを1年以上実践した結果、体調がどのように変化したのかをお伝えしました。

そして、タンパク質が体のあらゆる臓器や骨格の原料となっているだけでなく、心や感情まで作っているという話をしました。

タンパク質はこのように重要な栄養素ではありますが、一方では「ガンの餌になる」と言われています。

確かにガンは「タンパク質」と「ブドウ糖」を利用して、栄養が供給される限り無限に増殖していくのは事実です。そういう事実があるので、巷に蔓延っているガンの食事療法のほとんどは、栄養学の観点から見ると、明らかにタンパク質の量が足りていません。

これが果たしてガンの増殖を食い止めることに貢献しているのか?

今回の記事ではこれについて考察してみたいと思います。

ある本との出合い

前回の記事で、「外食するたびに体調がどんどん良くなっていった」という話をしたと思うのですが、その時点で「俺の食事療法って、実は間違っているんじゃないか?」ということに薄々気づいていました。

でもあちこちで「肉(動物性タンパク質)を食べるとガンは悪化する」と言われているし、どうしても食べる気にはなれませんでした。

(肉を食べると体が喜んでいる感じがする、でもガンのエサなんだよな・・・。

そうやって悶々としているうちに本屋さんでこの本を見つけたんです。(この本と出会っていなければと思うと、ぞっとしますね

)    『がんになったら肉を食べなさい』 (PHPサイエンス・ワールド新書)

タイトルを見たとき、本当にびっくりしました。

「むしろ、肉を食べろ!」と言ってるわけですね。

「一体どういうことなんだろう?」と思い、普通は必ず「目次」や「あとがき」を確認してから本を購入するのですが、タイトルを見ただけで思わず衝動買いしちゃいました。

さっそく家に帰り、分からないところはすぐに検索して調べられるように、ネットにつないだ状態でメモを取りながら本を読み始めました。私の読書スタイルはこういう感じです。(どうでもいいか・・・。)

どうやら著書の溝口徹さんは分子栄養整合医学といって、「栄養素が分子レベルでどう体に影響を与えているかを研究している専門家」のようです。

ということは、タンパク質に対して真実に近い答えを持っている可能性が高いですよね。もしかしたら私の体が感じている通りなのかもしれない・・・。そういう期待感を持って本を読み進めました。

 現代に蔓延する食事療法に対する思い .

溝口さんは「はじめに」で、現代の食事療法に対する「憤り」を、抑え気味にではありますが述べられています。

“ 少し前までは、ある健康食品をひたすら飲んでいる患者さんが多くいらっしゃいましたが、最近はタンパク質の摂取を極端に控えた食事療法をしている患者さんが増えています。

そうした患者さんたちは、血液検査をすると重症のタンパク欠乏状態になっています。

そのことがどれほどがんの治療にマイナスであるのか、患者さんやご家族は知りません。

(出典:溝口徹『がんになったら肉を食べなさい』「はじめに」より引用)”

肉はダメだと思っている私の考えを変えてくれる予感のする文章です。

また、続けてこうも述べられています。

“ がんという病気には、普通の病気と異なることがたくさんあります。

特に栄養の代謝という面では非常に大きな変化をもたらします。

この栄養代謝の変化が、がんを手ごわい相手にしている大きな原因です。

(出典:溝口徹『がんになったら肉を食べなさい』「はじめに」より引用)”

ゲルソン博士も、ガンに対して同じ様なことを主張していました。

   「ガンは、全身の栄養代謝の乱れによって生じる」
                   マックス・ゲルソン博士

栄養療法の源流であるゲルソン療法と、栄養療法が科学的に発展して生まれた学問である分子栄養整合医学の「ガンの原因に対する考え方」が一致していることは別に不思議ではないですが、タンパク質、とりわけ動物性タンパク質に対する見解が違うというのはとても興味深いです。

ですが、注意深く読んでいくと、両者の意見は全く正反対ではありません。

動物性タンパク質がガンのプロモーター(促進物質)になるということは共通しています。

この本は、そのうえで「新しい知識」を教えてくれています。

 動物性タンパク質を摂取しても、腫瘍の増殖には一切関係がない .

“ がんは「血液中のタンパク質」を利用して増殖するが、その利用されるタンパク質の量は、食事に含まれるタンパク質の量とは関係がなく、どんなに食事からタンパク質を排除しても、がんは血液中のタンパク質から必要なタンパク質を奪って増殖する。

出典:溝口徹「がんになったら肉を食べなさい 」「はじめに」より引用”

つまり、「いくら動物性タンパク質を制限しようが、ガンは問答無用で体(筋肉など)からタンパク質を奪っていくから、制限しても意味がない」ということですね。

タンパク質を摂取しても腫瘍が大きくなることはありません。もし腫瘍が大きくなったとすれば、それはタンパク質を摂取してなくても大きくなったということです。腫瘍が大きくなるかどうかは、「ガンの活性度」が関係してきます。

 猛烈に増殖するガン、ほとんど増殖しないガンの違い .


まず「活性度」の意味ですが、簡単に言うと下記のようになります。

   □ 活性度の高いガンは、増殖が早く、増殖の為に体内のブドウ糖や
     タンパク質を急激に消費させるタイプ

   □ 活性度の低いガンは、ガンという腫瘍があるだけで、腫瘍が大き
     くなるわけでもなく、もしくは増殖スピードが遅く、転移もなく、
     特に自覚症状がなく、健康な人となんら変わらないタイプ

近藤誠さんの言う「がんもどき」の考え方と似ていると思います。

対処法も同じで、活性度の低いガンは悪さはしないのだから、トータル栄養アプローチで体の栄養状態を良くするだけで、放射線治療や抗がん剤をやって下手にガンを暴れさせないほうがいいそうですし、活性度の高いガンは、患者の体調を考慮しながら、ある程度の放射線治療や抗がん剤投与を行うそうです。

ただ、「抗がん剤を打つことでかえってガン細胞の活性度が上がってしまう」ことは本でも触れられていますし、抗がん剤治療は「患者の状態の見極め」と「投与量」がキモになってくるのですが、患者によって適切な投与量がまちまちですし、なかなかマニュアル化出来ない部分だと思います。

一応血液検査の数値で判断するようですが、患者の反応&効き目がまちまちなので、「マニュアル化してるつまりになってるだけじゃね?」という意見です。

抗がん剤治療の専門医(腫瘍内科医)でもない限り、延命効果も正直あまり期待できないというのが私の意見です。

それはそうと、私は「ガンの活性度」という概念を知ったとき、1つ疑問が浮かんだのです。
それは・・・、

ガンの進行度(ステージ)が一緒でも、ガンの活性度に著しく違いがあるのは何故なのか?

いろんな闘病記を見ていると、「全く暴れないガン」もあれば、運よく早期で見つかり、手術で全部摘出できたとしても、ほんの数ヶ月で再発するような「暴れるガン」もある・・・。 まったく違う病気のようです。

ガンが発見された時、すでにいくつかの臓器に転移が見つかっていて、ステージⅣのガンであっても(転移している時点で、活性度は高いかもしれませんが)、活性度が低いタイプのガンであれば、食事の改善や通常療法や代替療法、適度な睡眠や運動も取り入れた総合的なガン治療を行えば、ステージⅣの末期がんであっても完治する確率は低くないでしょう。

怖いのはその逆です。

ガンが発見された時は、極めて初期の段階だったとしても、もしそれが著しく活性度の高いガンだったとしたら、通常療法の後に転移する確率が極めて高いということになります。

早期発見であれば完治する確率も非常に高いので、ある意味安心してしまいますよね。
手術による負荷も軽いものになるでしょうし、ガンの種類やステージによっては抗がん剤による苦しい治療もいりません。つまり、油断しきってしまうのです。

しかし、その為にガンという病気を甘く考えてしまい、ガンになった原因を考えようともせず、生活習慣も変えず、淡々と過ごし、気づいた時には数箇所に転移・・・。という笑えないケースも考えられなくもありません。

 活性度の高いガン、低いガンを前もって判定する方法  .


この本では直接述べられていませんが、おそらく血液検査の数値や病理診断からだいたい分かるのでは?と思います。

   □ 貧血がどれくらい進んでいるか?(RBC,Hb)
   □ アルブミンの値(ALB)
   □ 肝臓機能が正常か?(γ-GTP)
   □ リンパ球の数は十分か?(Lymph)
   □ 体重減少がないか?

この本によると、ガンと戦う体作りに必要なのは、「アルブミンの量」と「リンパ球の数」と「体重を保つ」ことが必要だといっています。全てタンパク質が関係しているものばかりです。

ガン患者なら術後の経過観察の際に、血液検査を必ず受けるはずですから、自分の体の栄養状態を知る為にも、担当医にお願いをして血液検査の結果をプリントしてもらったほうがいいでしょう。

そうすることによって、今まで自分が行ってきた「ガンの再発予防法」が実際に成果が上がっているのかが「数字」で示されますからとても参考になります。

「血液検査の数値の見方」や「病理診断レポートの見方」に関する記事も、いつか書こうと思います。

ただ、溝口さんの本から考えると、ガンの活動には「停滞期」と「活動期」を繰り返しているそうですので、前もって知ったところでさほど重要ではないと思います。

おそらく、何らかの条件によって活動のスイッチが入り、猛烈に増殖し始めるのだと思います。

そして様々な闘病記を見てきた限りでは、「いったん活発に活動しだすと、なかなか停滞期に入らない」ような気がします。それは、いったん再発をしてしまうと、短期間で再発を繰り返してしまうことからも分かると思います。

ですからガン治療においては、「ガン細胞を殺すこと」に重点を置くより、「いかにガンの勢いを抑えるか?」のほうに重点を置くべきだと思います。

    『間違いだらけの抗ガン剤治療』 (ベスト新書)

だから私は抗がん剤治療を毛嫌いするのですが、同じ抗がん剤治療でも、梅澤充さんの抗がん剤の使い方は、がん細胞を「殺す」ことよりも、「勢いを抑える」ことに重点を置いているので妥当な治療法だと思います。彼の本も読みましたし、実際に効果を上げているようです。

     - 現在のがん治療の功罪~抗がん剤治療と免疫治療

現在のがん治療の功罪について、抗がん剤治療と免疫治療に関する話題を中心に医療の現場から語ります。

まぁ、梅澤さんのやり方は腫瘍内科からは批判されているようですが、梅澤さんの治療を批判出来るほど標準治療の成績がいいわけでもありませんし、(おそらくですが)梅澤さんのほうが治療成績はいいはずです。

抗がん剤は残念ながら延命効果しかありませんが、その延命効果を期待するのであれば、抗がん剤の毒性を出来るだけ抑えた「極少量の抗がん剤」のほうが延命効果は高そうに思えます。納得いくまで調べていないので、「なんとなく」の意見ですがね・・・。

さて、次は「私が実践しているガンの活性度を抑える3つの方法」の話ですが、これが長くなりそうですので、ここらへんでいったん区切りたいと思います。

【ホーム】>【大腸がんの食事療法】

「 大腸がんの食事療法 」一覧



大腸ガンの食事療法について解説します。 私が大腸がんの書籍や、医学雑誌、大腸がん闘病記ブログなどを参考にして、独自に完成したオリジナルな食事療法です。 主にミキサーやジューサーを使った生野菜&果物のジュースなどのレシピや、腸にいい食べ物などを紹介します。


 栄養療法の可能性 .
こんにちは、新里です。

「母が急速に衰弱してきた・・・。」と、前回の記事で書いたと思うのですが、そのこともあって、家のことを全て自分でやらなければいけなくなり、四苦八苦する毎日を過ごしていました。

お恥ずかしい話ですが、私は仕事以外のことは何も出来ない人間ですから、とても苦労しています。

介護というものは本当に大変ですね・・・。
幸いにも親戚の方々に度々助けてもらってますが、基本的には私一人で母を看ているので、精神的にも肉体的にも拘束され、「自由」がなくなりました。

座らせる、立ち上がらせる、トイレに行かせる、お風呂に入れる・・・。
腰痛を抱えたままで母を介護できるのかという不安と将来への不安・・・。

この先、どうなるのだろうか・・・。

と、どうしても考えてしまうので、精神的にどっと疲れたものです・・・。
疲れすぎて、夕方5時くらいに寝てしまったこともありました。


ビタミンB群の錠剤を飲ませたら
予想外の効果を得た


しかし、未だに信じられないのですが、人の手を借りないと何も出来ないほど痛みの強かった母が、薬局でも売っているビタミンB群の医薬品を飲ませただけで、痛みがかなり解消されました。

もちろん痛み止めは毎日飲んでいるのですが、1日3錠飲んでいたオキシコンチンが2錠になり、オキノーム散は1日に1袋飲むか飲まないかまでに減薬出来ました。

一時は病院内の移動も車いすでしたが、今では階段も自分で歩けるようになり、前向きな気持ちも戻ってきたのです。介助が全く必要なくなりました。

食欲もある程度戻ってきましたので、ここ2週間ほどで体重も3kgほど増えました。主治医も驚いていました。

正直、そこまでの効果を意図してビタミンB群の錠剤を飲ませたわけではありませんでした。食欲のない母のために、少しでも栄養補給を効率的に行うために飲ませたのです。

「ご飯が食べられない」というのが一番の問題でしたから、病院から処方されている「エンシュア・リキッド」という栄養剤に、私が飲んでいるプロテインを少々混ぜて、ビタミンB群の錠剤を2粒ほど飲ませました。

ビタミンB群はタンパク質や糖質の代謝を促進する効果があるので、体重が増えてくれるのではないかと期待したのです。

がん患者の場合、抵抗力を維持するためにはどうしても体重低下を防がなければならないので、痛みを抑えるのも重要ですが、そこを最優先に考えました。

思った通り、体重は増えてくれたのですが、 同時に右膝周りの痛みも軽減されたのには本当に驚きました。

このことから、母が抱えている痛みはやはり腰のヘルニアからきており、骨の転移からきているのではないと、ますます確信しました。ビタミンB群を飲んだだけでは、骨転移の疼痛は軽減されるはずがないからです。

ビタミンB群は血行を促進し、筋肉のコリをほぐす効果もあります。

母に飲ませたビタミンB群の医薬品は第3類医薬品なので、効果効能を謳えるのですが、そこには「つらい腰痛、肩こり、眼精疲労」と書かれています。

「それならば!」と思い、私も腰痛を抱えているものですから、いつもより少し多めに飲んでみましたが、全く効果がありませんでした(苦笑)。どうやら私の腰痛の原因は、筋肉のコリとかではなく、他に原因があるのかもしれません・・・。


整形外科と連携して
痛みの原因を確実に判定してもらった


私は、母の主治医にこのことを話し、痛みの原因はおそらくヘルニアなので、整形外科的な処置も同時に行いたい旨を話しました。

母の主治医は半信半疑でした。と言うか、かなり前から診察の度に「母はヘルニアじゃないか?痛みはヘルニアから来ているのではないか?」と、さりげなく言ってきたのですが、あまり聞き入れられませんでした。はなっから骨転移による痛みであると決め付け、オピオイド薬を処方されたのです。

「さりげなく言っていたのが悪かったのかな」と考え、主治医に整形外科の先生の受診を強くお願いしました。それだけ自分の推測に自信があったのです。

Z先生はしばらく考え、「それでは納得いくまで検査してみましょう」ということになり、骨シンチグラフィーという検査で骨転移の程度を判定し、腰部MRI検査でヘルニアの程度を判定して見比べ、乳腺外科と整形外科で連携して「痛みはどこから来ているのか?」を判断してもらうことになりました。

2週間ほどで検査結果が出たのですが、骨シンチの結果、痛みが出ている右膝の辺りにガンの集積は見られませんでした。そしてMRIの結果、腰椎3番だったと思うのですが、手術に近いレベルのひどいヘルニアが発見されました。

母の右膝周りの痛みは、ヘルニアからきていると確定されました。 整形外科医のO先生によると、

O先生:「年齢を考えると手術はやらないほうが良いので、痛み止めで対応できなければ、神経根ブロック注射をやる必要があるでしょう。とりあえず痛み止めのリリカを処方しますので、それで様子を見て下さい。」

とのことでした。

しかし、既にオキシコンチンやオキノームを飲んで痛みは引いているので、それと併せてリリカを飲んでしまうと、どうやって(リリカの)効果を判定するのかが疑問だったので質問したのですが、

O先生:「とりあえず、両方飲んでて下さい」

と、正直納得いかない答えでした。 まぁ、先生の指示ですので、そのようにしようと思います。


栄養療法の可能性


これが、ここ一ヶ月くらいの話です。

急激に体調が悪化したり、回復したり、介護サービスや看護サービスの申請、慣れない介護や家事全般等など本当に忙しい毎日でしたが、冷静に判断し、行動したおかげで、今のところは何事もなくゆったりと過ごしています。

とは言え、ビタミンの錠剤だけでこれほど体調が回復するとはびっくりです。 もちろん、一時だけの良好状態である可能性もありますが、ガンの進行は抑えられていますし、今すぐどうこうという状況ではなさそうなので、安心しました。

私は、サプリメントを用いた栄養療法で病気を治療するのは、プロに頼んで血液データを管理しながら行うべきだと思いますが、栄養療法の可能性を魅せつけられた感じがしています。

今回は偶然にも母にピッタリあった栄養素を補給したことで、とても良い結果を得ることが出来ました。

今回の経験を踏まえ、色々と考えてやってみようと思います。



◆ 月日
 11 08 (◆)      



() 
   
      
      

◆ 枠組   

  
  
  

◆ フリガナの方法
  漢字かんじ  
  かん  
  つき  
  つき  

◆ 枠なしの色地に文章を入れる方法
  文章や単語  
  文章や単語  

◆ 行間の調節方法(1) - HTMLタグボード
     http://www.dspt.net/seo/001/005.html

   具体的にはHTML構文の間に以下を挿入するか、外部CSSで読み込みます。
   1. ヘッダー内に直接書く方法(ページ全体に適用)
  

◆ 黒地枠に白字を出す方法   
黒地枠に白字
◆色文字入力   赤色のゴシック体      「玄米食は危険である」   文頭に使われていた黒色のゴシック体      

正しい玄米食を行えば、   文中に使われていた紫色のゴシック体      未来のがん患者は正しい知識に触れる機会が多くなるでしょう。   文中の黒色文字にアンダーラインをつけた表現      今回書く内容は1年前にも書けた内容ですが、1年以上にもわたる実体験を経てきて、定期検査でも「確かな結果」がでていますので、「より真実に近い内容」になっていると思います。

  文中に使われていた緑色のゴシック体      そして健康の為に「玄米を食べようかなぁ~」と思っている方々   引用文の表記法      そろそろ玄米が「健康食」か「不健康食」かに決着をつけようと思う