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認知症の予防 運動、食事、社会参加
今こそ若い力 21世紀のジャンヌダーク
【 09 】09/24~
09 24 (火) 認知症の予防 運動、食事、社会参加
健康長寿ネット
認知症の予防
更新日:2019年8月 6日 09時18分
https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/ninchishou/yobou.html
認知症にならないためには、どうしたらよいのでしょうか?
いくつかポイントがあります。第一は、運動をおこなうこと、第二に食事に気をつけること。第三に、社会的な活動に参加することです。
認知症はメタボリックシンドロームとの関連あり
高血圧、高脂血症、肥満、糖尿病などのメタボリックシンドロームは、脳血管性認知症だけでなく、アルツハイマー型認知症においても危険因子として考えられてきています。
たとえばLuchsingerら1)が、65歳以上のアメリカ一般住民1,138名を対象とした研究で、高血圧・糖尿病・心疾患・喫煙の4つの危険因子の有無とアルツハイマー型認知症の発症との関連を検討していて、その結果、追跡開始時に有していた危険因子の数が多いものほどアルツハイマー型認知症の発症数は増加し、3個以上の危険因子を有するものは危険因子のないものに比して、3倍以上のリスクとなることを報告しています。
メタボリックシンドロームの予防、つまり運動や身体活動を増やすことが、アルツハイマー型認知症の発症を減少させる可能性を示しています。
運動は認知症の発症数を減少させるか
1996年から2007年までに発表された文献で、運動および身体活動が認知症およびアルツハイマー型認知症発症に関与するか調査した長期疫学研究では、地域在住の高齢者を2.5年から30年間経過観察した報告24論文中、20の論文で身体活動および運動が認知機能低下および認知症の発症に対して防御的な効果があることを報告しています。
認知症予防のためにどのような運動をすればよいか
認知症予防のためにどのような運動をすればよいのでしょうか。
まず第1は、週2から3回以上、30分以上運動をすることです。主としては歩くことがすすめられます。週3回以上30分以上の運動を行ったものは、認知機能の低下するものが有意に少なく、高齢者の認知症の発症を減少させていることを示しています。
最近は、単純に一つの運動を行うのではなく、運動に他のトレーニングを組み合わせたものがより認知症の予防に有効であるとされています。たとえば、国立長寿医療研究センターの報告では、運動に認知課題(頭の体操)を組み合わせた運動をコグニサイズ(リンク1参照)と名付けています。運動しているときに、「4の倍数で手をたたく」または、しりとりをしながら運動するなどです。
リンク1 国立長寿医療研究センター「コグニサイズ」(PDF4.2MB)(外部サイト)(新しいウインドウが開きます)
第2としては、東北大学加齢医学研究所の報告では、筋力強化トレーニングと有酸素運動を組み合わせたトレーニングが認知機能の改善をしたと報告しています。具体的には、マシーンでの筋力強化をおこないながら、自転車エルゴメーターまたはトレッドミルやランニングマシーンで有酸素運動を行うことです(コグニサイズか)。
認知症予防のための食事とは
まず、認知症になりやすい食事は、若い頃からの食事の傾向に特徴があることがわかっています。それが次の三つのことです。
認知症になりやすい食事
1.偏食。野菜と魚を嫌い、肉だけを好む
2.ビタミンB群、C、E、ミネラルの摂取が少ない
3.女性は小食。食事の代わりにお菓子やケーキを食べる
認知症予防のための食事のポイント
認知症を予防する食事のポイントは、高血圧、高脂血症、肥満、糖尿病などのメタボリックシンドロームを予防する食事が重要です。その食事として日本食が比較的適していると言われています。
具体的には、まずコレステロールを減少させる不飽和脂肪酸DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)を多く含む魚、特にサバ・イワシ・サンマなどの青魚です。米・タフツ大学がおこなった調査によれば、魚を週2回食べている人は、月1回しか食べない人に比べてアルツハイマー病の発症は約41%減少するという結果が出ています。
また、血中コレステロールや中性脂肪を低下させる働きがあるレシチンを多く含む大豆製品です。血栓の主成分フィブリンを溶かす働きをもつナットウキナーゼを含む納豆も有効な食品です。
活性酸素によってうける神経細胞膜のダメージを減らす作用のある抗酸化成分を多く含む緑黄野菜、ざくろ・ベリー類・果物、アーモンド・ナッツ類なども有効とされています。黒ゴマには抗酸化作用があると言われるセサミンが含まれています(リンク1)。
リンク1 抗酸化による老化防止の効果
認知症予防の簡単エクササイズ NHK出版 社会活動に参加することは認知症の予防になる
Vergheseら2)は、地域在住の認知症がない高齢者469名を平均5.1年経過観察して、読書や楽器演奏などの知的活動やテニス、水泳、階段の昇降、家内作業などの身体活動を含む余暇活動の頻度と認知症発症の関係を調査しました。その結果、124名において認知症が発症し、知的活動が認知症の発症数を減少させ、身体活動を含む余暇活動では、ダンスのみが発症数を下げたと報告しています。
趣味を持つこと、料理をすること、社会の中で役割を持つことが認知症予防につながります。
参考文献
1.Luchsinger JA,et al: Aggregation of vascular risk factors and risk of incident Alzheimer disease. Neurology,2005; 65: 545-551
2.Verghese J, et al:Leisure activities and the risk of dementia in the elderly. N Engl J Med 2003;348:2508-2516
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09 25 (水) 今こそ若い力 21世紀のジャンヌダーク
25日朝、郵便箱から新聞を取り出してその第1面を見て私は驚いた。
“ 16歳の少女は各国政府代表をにらみつけ、「若者たちはあなたたちの裏切りに気づき始めている。私たちを見捨てる道を選ぶなら、絶対に許さない」と対策の遅れを非難した ”というグレタさんの顔とその解説の記事だった。
朝食後にこの記事に関するものを読み進めた。
彼女の演説の動画を見るに及び、演説をする彼女の心のうちの壮絶さに驚嘆しました。
これは凄い!! ただ事ではないぞ!!
その日のニュースには、世界各地の若者たちが“ 世界中の気象変化による被害がCO₂による地球温暖化によることを指摘し ”集団示威行動を起こしていることがテレビ映像に映し出された。
この少女は、まさに現代の“ ジャンヌダルク ”ではないか!!
彼女の打ち鳴らす警鐘は世界中に響き渡っている。 若者の心を痛切に理解した成人は、自分の家族や小さい集団の安全を願う平穏な考え方の軌道修正をしなければならない!!
「喉元過ぎれば熱さを忘れる」
一般に、感動したことも決心したことも時がたてば忘れ去ることがある。 忘れるということは人にとっては天与の賜物であるのだが、自分を築くために忘れてはならないことも大事な心掛けなのである。
「忘却とは、忘れ去ること」
「japanknowledge」で「忘れる」を調べてみると 172 件 の解釈がでてくる。 「字通」の中には“ 亡(ばう)が音を示す。亡には、かくれていなくなる意味がある。忘は、心にあったものがかくれていなくなること、心が失われていることを表す ”という解説もある。 却はしりぞく、なくしてしまう、意味だという。 忘れ去るというと、記憶の糸を手繰れないことになる。 忘れたといっても時がたてば記憶の糸がつながることもある。
西欧に発した自我意識の他人への働きかけは、東洋の自己確立として自己内部への内省を基にしている様相とは違ったものがある。 ジャンヌダルクにしてもグレタさんにしても、中国や日本の過去において彼女のような女性はまず見当たらない。 日本などは厳父慈母の言葉が脳裏をかすめて通り去っていく、そんな感じなのである。
これは善悪には関係ないが、今回のような現象に対して諺に示されるように短い時の経過によって忘れ去っていい性質のことではない。 若者の主張の理論は合理的なことであり、世界の政治も政治家一人一人に欠けている。 これは早急に意識変化を要する重大な意向なのだ。
私は彼女の心の叫びが若者の心を大きく揺さぶり覚ましている現象とみる。 心から称賛し、この行動を盛大に盛り上げて平和そのものの実現に進んでくれることを願っている。
国連サミット (朝日新聞)
温室ガス対策、鈍い主要国 77カ国は「2050年実質ゼロ」
2019年9月25日05時00分
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14192126.html
<16歳「許さない」>
ニューヨークの国連本部で23日、気候行動サミットで演説するスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさん=ロイター。
16歳の少女は各国政府代表をにらみつけ、「若者たちはあなたたちの裏切りに気づき始めている。私たちを見捨てる道を選ぶなら、絶対に許さない」と対策の遅れを非難した(記事は11面)
23日に米ニューヨークで開かれた国連の気候行動サミットは、77カ国が二酸化炭素など温室効果ガスを2050年に実質排出ゼロにすることを誓った。一方、中国、インドは温室効果ガス削減の具体的な道筋を示さず、日米は登壇の機会すらなかった。地球温暖化対策の加速を目指して5年ぶりに開かれたサミットは成果とともに主要排出国の鈍さが際立った。▼14面=社説
温暖化対策の国際ルール「パリ協定」は、産業革命前からの気温上昇を2度未満、できれば1・5度未満に抑えることが目標だ。各国が自ら温室効果ガスの削減目標を提出するが、現在の各国の目標を達成しても約3度上昇してしまう。
サミットを開催したグテーレス国連事務総長は50年に実質排出ゼロ、30年に45%削減など事前に数字を挙げて削減目標の積み上げを求めた。
パリ協定の締約国は185カ国。国連によると、サミットで来年までに30年の新しい目標を出すとした国は70カ国に上り、77カ国は50年に排出の実質ゼロを表明した。1・5度に抑えるには50年に世界全体で実質ゼロにする必要があるからだ。閉幕の際、グテーレス氏は「機運と協力と野心を押し上げることができた」と自賛した。
一方で、主要排出国の動きは鈍かった。世界最大の排出国・中国の王毅(ワンイー)国務委員兼外相は、植林の成果などを強調したが、新たな目標は提示せず。同3位のインドのモディ首相は再生可能エネルギーの拡大を約束したが、新たな目標の提出は明言しなかった。
同2位の米国、5位の日本は登壇機会が設けられなかった。目標の上積みなどがなかったためだ。不参加予定とされたトランプ大統領は突然議場に現れ、10分あまり着席したが発言はしなかった。記者団に理由を聞かれ、「きれいな空気と水が好きだから」と語った。ロシアを含む上位5カ国で世界の二酸化炭素排出量の半分以上を占める。20年から本格運用されるパリ協定は、すべての国の参加と目標の引き上げが核心だ。主要排出国の協調性や取り組みが乏しいと実効性がそがれかねない。(ニューヨーク=香取啓介)
■日本、上積みの機運乏しく
サミットで登壇の機会がなかった日本。小泉進次郎環境相は23日、報道陣に「打ち出し方、世界への売り方が不十分」と日本の取り組みのアピールが必要だと強調した。しかし温室効果ガス排出の削減目標の引き上げを表明する国が相次ぐなか、日本に30年度の13年度比26%、50年の80%という現在の目標を変える機運はない。アピールできる前向きな具体策に乏しいのが実情だ。
グテーレス氏はサミットに向けて、20年よりあとの石炭火力発電の新設中止も求めた。だが日本は先進7カ国(G7)で唯一、石炭火力の新増設計画があり、廃止の道筋も描けていない。(松尾一郎=ニューヨーク、編集委員・石井徹)
14面 (社説)
気候サミット 若者の怒り受け止めよ
気候変動の危機を乗り越えるには、具体的な行動を起こさねばならない。地球温暖化対策の国際ルール・パリ協定のスタートを来年に控え、国連で気候行動サミットが開かれた。
「我々は気候非常事態との競争に負けつつあるが、勝つことはできる」。グテーレス国連事務総長は、そう訴えた。各国は危機感を共有し、より強力な対策に取り組むべきである。
パリ協定は、産業革命以降の気温上昇を2度未満、できれば1・5度未満に抑えることをめざす。だが、すでに気温は1度ほど上がっており、2030年代に上昇幅が1・5度に達する勢いだ。協定にもとづく現在の削減目標を各国が達成しても、今世紀末の気温上昇は3度を超すという。
異常気象や自然災害が、経済や社会に深刻な打撃を及ぼしつつある。今回のサミットでスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさん(16)は「若者はあなたたちの裏切りに気づき始めている。もし私たちを見捨てる道を選ぶなら、絶対に許さない」と各国代表に訴えた。
グレタさんら12カ国の少年少女16人は「気候危機は子どもたちの権利の危機だ」と、国連子どもの権利委員会に救済を申し立てた。サミット直前には160カ国以上で400万人を超す若者の一斉デモがあった。こうした若者たちの怒りを重く受け止めねばならない。
グテーレス氏は、50年までに温室効果ガス排出をゼロにするべきだと強調した。その具体策として、20年以降の石炭火力発電所の新設中止や排出への課税の導入などをあげている。
これに呼応して取り組みの強化を表明する国が相次ぎ、77カ国が「50年の排出ゼロ」を約束したのはサミットの成果だ。半面、米中やインドなど主要排出国の反応は鈍く、温度差が鮮明になったのは気になる。
特に気がかりなのは、来年、米国がパリ協定から離脱することだ。世界で2番目に排出量が多い米国が自国の利益ばかりを考え、人類共通の危機から目を背けていては、ほかの国々の意欲がそがれかねない。トランプ氏は考えを改め、協定離脱を思いとどまるべきだ。
日本への風当たりも強い。
国内外に数多くの石炭火力の新設計画があり、政府の排出削減目標も腰が引けている。今回のサミットに安倍首相は出席せず、小泉環境相は対策強化を何一つ打ち出さなかった。日本には危機感がないのか、と疑われても仕方あるまい。
脱炭素社会への道のりは険しいが、負の遺産を残さぬよう、あらゆる手立てを尽くすのがいまの世代の責務である。
11面
「よくもそんなことを」
「よくもそんなことができる」怒りの訴え
気候サミット、16歳グレタさん演説
ニューヨークの国連本部で23日に開かれた気候行動サミットで、最も注目を集めたのはスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさん(16)の演説だった。十分な温暖化対策をしてこなかった各国への怒りをストレートに伝え、「もう逃がさない」と迫った。▼1面参照
グレタさんは昨年8月、スウェーデンの議会前で「学校ストライキ」を始めた。気候変動の危機が迫っているのに、誰も行動を起こさないことに「我慢ができなくなった」という。
たった一人で始めた「スト」は若者を中心に大きなうねりを生んだ。演説の3日前には、日本を含む160カ国以上で400万人以上がデモに加わった。
23日の演説は、「私たちはあなたたちを見ている」から始まった。各国代表団の拍手に、にらみつけるような視線で応え、7秒間の空白。そして、「全てが間違ってる。私はここにいるべきじゃない。海の向こうの学校に戻るべきだ」。自らの「夢」や「子どもらしい時期」が奪われたことへの不満をぶつけた。
「まさにここで、まさにいま、私たちは一線を引いた。世界は目覚めつつある。そして、変化は起きつつある。あなたたちが好むと好まざるとにかかわらず」
終始、怒りに震えた声だった5分間の演説は、こう締めくくられた。
そんなグレタさんの叫びを、どう受け止めるのか。気候変動に懐疑的な姿勢を取るトランプ米大統領は、演説の内容を伝えるツイートに返信をする形で「明るく、素晴らしい未来を楽しみにしている、とても幸せそうな女の子みたいだ。見られてよかった!」とちゃかすような投稿をした。
ただ、グレタさんの問いかけは、多くの人びとへ確かに伝わった。SNSでは、演説に4回登場した言葉が広く拡散された。
「How dare you」(よくもそんなことができる)
(ニューヨーク=香取啓介、藤原学思)
Yahoo! JAPAN ニュース
「よくもそんなことを」
トゥンベリさん、怒りの国連演説
9/24(火) 5:16配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190924-00000001-jij_afp-int
【AFP=時事】スウェーデンの高校生環境活動家グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さん(16)は23日、米ニューヨークで開幕した国連(UN)気候行動サミットで演説した。トゥンベリさんは、世界の首脳らが温室効果ガス排出問題に取り組まず、自分たちの世代を裏切ったと非難し、「よくもそんなことを」と怒りをぶつけた。
【写真】怒りに声を震わせ演説するトゥンベリさん クリックすれば画像が見れます。
「よくもそんなことを」 トゥンベリさん、怒りの国連演説
2019年9月24日 5:35 発信地:国連本部/米国 [ 米国, 北米 ]
アントニオ・グテレス(Antonio Guterres)国連事務総長が開催した同サミットは、実現が危ぶまれるパリ協定を再び勢いづかせる狙いがある。熱のこもったトゥンベリさんの演説は、サミットの基調を定めるものとなった。
トゥンベリさんは「私はここにいるべきではない。大西洋の向こう側に帰って学校に通っているべきだ」と言明。時に声を震わせながら「あなた方は希望を求めて私たち若者のところにやってくる。よくもそんなことができますね」と批判し、「私たちは大絶滅の始まりにいる。それなのに、あなた方が話すことと言えば、お金や永続的な経済成長というおとぎ話ばかりだ。よくもそんなことを!」と怒りをあらわにした。
トゥンベリさんは、気候変動対策をめぐる政府の怠慢に抗議する若者の運動を代表する世界的な「顔」となっている。この運動では20日、世界各地で数百万人の児童・生徒が学校ストを行った。
23日の国連発表によると、パリ協定に応じ、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロとする「カーボンニュートラル」を達成することを約束した国は、66か国に上る。
気候サミットには、当初欠席する予定だったドナルド・トランプ(Donald Trump) 米大統領が急きょ、短時間ながらも出席した。トランプ氏は、地球温暖化が人為的な原因により起きているとする科学界の結論に対し、繰り返し疑念を示している。トランプ氏は会場で、インドのナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相の演説を聞き、拍手をした後に退場した。
グテレス氏はこれに先立つサミット開幕時、「気候の緊急事態は、われわれが現在、負けている競争だが、勝つことのできる競争だ」と述べた。
エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領は、チリ、コロンビア、ボリビアの首脳と会談。会談では、世界銀行(World Bank)、米州開発銀行(IDB)、国際環境NGOコンサベーション・インターナショナル(Conservation International)が、世界の森林保護のため5億ドル(約540億円)を追加で投じると確約した。【翻訳編集】 AFPBB News
Newsweek Japan <動画>
トランプを睨みつけるグレタ・トゥーンベリ鬼の形相
2019年9月25日(水)17時05分
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/09/92316.php
<昨年から世界中に崇拝者を増やし続ける16歳の環境活動家トゥーンベリ。いつもは淡々としたトゥーンベリが、国連の気候行動サミットでは涙ながらに世界の指導者の無策を責めた。彼女にとって、トランプはまさに悪魔の化身なのかもしれない>
9月23日、16歳の環境活動家グレタ・トゥーンベリが険しい表情でドナルド・トランプ大統領を睨みつけるGIF画像が、多くのツイッターユーザーを連帯させた。彼らは、「われわれはみなグレタ(We are all Greta)」というメッセージのもとに集結したのだ。
<参考記事>Newsweek Japan国連のロビーにいたトゥーンベリがふと目を上げると、随行員と共に前方を通り過ぎるトランプがいた。トゥーンベリは蒼白になりながらその横顔を睨みつけた。
「気候変動が続くなら子どもは生まない」と抗議し始めた若者たち
2019年9月20日(金)16時30分
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/09/post-13026.php
<今日は世界中の若者が環境問題を訴える「未来のための金曜日」。そのなかに、子どもの安全を守れないような地球になるなら、いっそ子どもは持たないという主張が加わった>
ニューヨークの国連本部では9月23日、気候変動とその対策について話し合う国連気候行動サミットが開催される。これに合わせて、世界各地で大勢の若者がバース(出産)・ストライキを計画している。9月19日時点で1000人近い若者が、「安全な未来がなければ子どもは持たない」というこの運動に賛同している。
オンラインメディアのバイスによれば、この「#NoFutureNoChildren(未来がないなら子どもは持たない)運動」は9月16日にカナダ在住のエマ・リム(18)が立ち上げた。彼女は運動のウェブサイトに、2018年にIPCC(気候変動に関する政府間パネル)が発表した報告書を読んで恐怖を感じたと書いている。地球の温暖化を産業革命以前の水準から1.5度に抑えなければ、深刻な危険がもたらされると警告する内容だった。
<参考記事>肉食を減らそう......地球温暖化を抑えるために私たちができること
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/08/post-12762.php
子どもを苦しめたくない
リムは同サイトに「温暖化の脅威を身近で目の当たりにしてきた」と書いている。100年に一度の大洪水や熱波、冬に池が凍らないためにスケートができないなどの例を挙げた。気候変動の影響は今後悪化の一途をたどると予想されており、今のままだと生態系が衰退し、淡水が不足し、大気汚染が悪化するなどと言われている。
<参考記事>ホッキョクグマ50頭が村を襲撃、非常事態を発令
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/02/50-25.php
「子どもを守ってあげられる確証がなければ産めないから、私は家族を持つことを諦めるつもり。とてもつらいけど」と彼女は書く。「そう考えているのは私だけではないという確信があったから、ここに誓約の場を立ち上げた」
多くの人が彼女の考えに賛同し、誓いを立てた。理由はさまざまだ。
バンクーバー在住のミシェル・シーは、山火事や大気汚染の悪化によって、子どもたちが喘息など呼吸器系の問題を抱えることになると主張している。
オンタリオ在住のジェイコブ・ビルディーは、世界銀行が2018年の報告書の中で、気候変動の影響で2050年までに1億4000万人以上が移住を迫られることになるとしたことが理由だったと言う。2015年にヨーロッパが経験した移民危機以上の大移動が起こったら、影響は計り知れないと彼は言う。2015年の移民危機は、ヨーロッパ各地で極右政党の躍進を招いた。
※ 次のページ「子どもを減らす=温暖化対策」でもある
欧州移民危機で、2015年にシリアからヨーロッパに移り住んだ難民は100万人。それが2019年6月までに670万人に増えた。だが国連の予想では、2050年までに気候変動の影響で国内外への移住を迫られる人の数は2500万人から10億人にものぼる見通しだ。
またオンタリオ在住のアレクサンドラ・ピーターソンは、こう書く。「将来の世代が、今の世代や政府がつくり出した問題のツケを払わされるのはおかしい」
近年では、家族を持たない選択をする人が増えている。アメリカでは4年連続で出生率が下落し、2018年はこの32年で最も低い水準だった。晩婚化や(結婚しない人も増えている)経済的な問題などさまざまな理由があるが、気候変動もその一因だ。
ニュースサイトのビジネスインサイダーが3月に実施した調査では、「子どもを持つにあたっては、気候変動が子どもに及ぼす(命を脅かす可能性もある)悪影響を考慮に入れるべき」という考え方について、「大いに同意」「同意」「やや同意」と回答したアメリカ人が全体の3割近くにのぼった。ミレニアル世代の回答者に絞るとその割合はさらに高く、18~29歳の38%近く、30~44歳では24%が同意した。
若い世代が議論の中心に
気候変動が未来の子どもたちにもたらす可能性のある問題は、健康問題や社会経済的な問題だけではない。子どもが増えればより多くの温室効果ガスが発生し、気候変動にまつわる問題がさらに悪化するという厳しい事実を指摘する声も多くある。
2009年に実施されたある調査では、先進国に暮らす人が子どもを1人持つごとに、その人の二酸化炭素排出量は6倍に増える可能性がある。アメリカでは1人増えるごとに、二酸化炭素の排出量が約9441トン増えるという。
また2017年に実施された調査では、個人が最も効果的に二酸化炭素の排出量を減らす方法は、家族を持つ際に子どもの数を1人減らすことだという結果が示された。その次に効果的なのが、車を売る、長距離移動を控える、ベジタリアンになるなどの方法だ。
リムが#NoFutureNoChildren運動を立ち上げる以前にも、地球を救い、将来の世代を気候変動の悪影響から救おうとする考えに基づくバース・ストライキは(イギリスとアメリカで)あった。だが今回、わずか数日で1000人もの若者が生まないことに賛同した事実は、気候変動をめぐる議論で若者が中心的な役割を果たし始めたことを象徴している。
(翻訳:森美歩)
※ 次のページ
<動画>で 「グレタ・トゥーンベリ(サンバーグ)の訴え」があるが、翻訳されていないので省きます。
共和党の戦略立案者で政治コメンテーターのアナ・ナバロも、「わたしたちはみなグレタ」というメッセージと共にこのGIF画像をシェアしたツイッターユーザーの一人だ。
トランプは以前から、パリ協定を離脱するなど環境保護や温暖化対策に逆行していると批判されている。トゥーンベリの顔に浮かんだ表情は、トゥーンベリの怒りにほかならない。
トゥーンベリは23日、国連気候行動サミットで演説した。いつになく感情を露わにした演説で、気候変動に積極的に取り組まないことで若い世代の人々の期待を裏切っていると、世界各国の指導者たちを非難した。
トゥーンベリは、今後10年で温室効果ガス排出量を半分に減らすという国連の目標について、「気温上昇を摂氏1.5度未満に抑えることで、人類には制御できない、逆戻りできない連鎖反応を引き起こすリスクを抑えられる可能性は50%しかない」と指摘した。
「裏切れば許さない」
「あなたがたは、わたしたちの期待を裏切っている。若者たちは、あなたがたの裏切りに気づき始めている。未来の世代のすべての目は、あなたがたに注がれている」とトゥーンベリは結んだ。「あなたがたがわたしたちを裏切るなら、わたしたちは絶対にあなたがたを許さないし、逃さない。いま、この場所こそが、越えてはならない一線だ」
<動画>
アントニオ・グテーレス国連事務総長が組織したこの気候行動サミットでは、アメリカをはじめとする複数の国が発言機会を与えられなかった。温暖化対策が不十分だったからだ。それにもかかわらずトランプは前触れもなくサミットに表れ、10分~15分で退出した。トゥーンベリの演説はまだ始まる前だった。
<参考記事>Newsweek Japan
「環境ポピュリスト」小泉進次郎は、楽しくもセクシーでもない温暖化対策の現実を語れ
2019年09月24日(火)16時25分
https://www.newsweekjapan.jp/kimura/2019/09/post-63.php
<動画>
原子力のみでなく、火力発電も抑えた上で需用電力量をどう賄うかが小泉環境相の課題だ
[ロンドン、東京発]小泉進次郎環境相(38)が22日、出張先のニューヨークで華麗な外交デビューを果たした。共同会見で「気候変動のようにスケールの大きな問題に取り組むためには、楽しくかつクールで、しかもセクシーでなければならない」と述べたが、「セクシー」という言葉遣いが早速、国内で物議を醸している。
身内で結婚式を挙げたばかりのフリーアナウンサー、滝川クリステルさん(41)は2020年東京五輪・パラリンピックを射止めた「おもてなし」のプレゼンテーションで一躍、時の人になっただけに、小泉氏がアドバイスを求めていたとしても何の不思議もない。
「金曜日の学校スト」で今や気候変動と闘うシンボルになったスウェーデンのグレタ・トゥーンベリさん(16)は国連で「あなたたち大人は私の夢を、空虚な言葉で私の子供時代を奪っている。それでも私はまだラッキーだ。多くの人々が苦しみ、死んでいる。私たちの生態系は朽ち果てている」と演説し、喝采を浴びた。
世界の潮流に逆らう日本の温暖化対策
日本の地球温暖化対策は世界から全く評価されていないどころか、問題視されている。「失われた20年」の間、日本では経済成長が優先され、東日本大震災の福島第一原発事故で現在、稼働中の原発は9基にとどまる。化石燃料の石炭、液化天然ガス、石油を使った火力が電気事業者の発電電力量の4分の3強を占める。
環境NGO気候ネットワークの調査では、2012年以降明らかになっていた国内50基の石炭火力発電所の新設計画のうち13基が計画中止となった。「反原発」のあおりで温暖化効果ガスを吐き出す石炭火力発電所が新設されるのは、はっきり言って世界の潮流に逆行している。
国連総会のため渡米した安倍晋三首相に対しては石炭のバケツから登場する安倍首相のデコレーションが計画される中、ロイター通信は小泉氏の「セクシー」発言を好意的かつ肯定的に伝えた。
「日本の新しい環境相が気候変動に対する闘いを『セクシー』かつ『楽しく』することで若者を動員し、石炭に依存する祖国を低炭素の未来に向かわせると誓った」(ロイター通信)。
小泉氏の発言内容についてはこう報じている。
「政治には非常に多くの課題があり、時に退屈だ。気候変動のようにスケールの大きな問題に取り組むためには、楽しくかつクールで、しかもセクシーでなければならない」
「私たちは脱炭素化社会を実現することに専心している。日本は気候変動との闘いにより強力な国として貢献する用意がある」
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「霞が関の力学」は、成長を優先する経済産業省の方が、温暖化対策を進めたい環境省より強い。温暖化対策という規制を強めれば、経済成長は減速する。発信力のある小泉氏は経産省にとって早くも邪魔な存在に映り始めているようだ。今後、海外メディアの注目を集めるようになれば、さらに手に負えなくなる。
福島原発事故の後、溜まり続ける処理済水について、経産省出身の原田義昭・前環境相兼原子力防災担当相は退任直前の記者会見で「思い切って(海に)放出して希釈する以外に他にあまり選択肢がない」と発言し、原子力規制委員会の更田豊志委員長も同意見だと述べた。
その更田委員長も「廃炉作業が今後より安全かつ順調に進んでくれることを考えれば、苦渋の決断になるかもしれないけれども、やはり判断ができるだけ速やかになされることを期待したい」と海洋放出の早期決断を政治に求めている。
「(問題とされる)トリチウムの量だけで言えば、通常の原子力施設から放出されているトリチウムの量なり、濃度というものは、処理済水に比べて決して小さいわけではない。諸外国の例で言えば、もっと多くのトリチウムを放出している例はある」とも指摘している。
これに対し、小泉氏は、原田発言は個人的見解だと切り捨て「福島の方がこれ以上傷つくことのない議論をしていただきたいと切に願う」と述べ、就任記者会見では「(原発事故は)二度起こしたら終わりだと思いますね。一つの国で。だから、思いを持って、復興に取り組んでいきたい」と誓った。
そして原発について「どうやったら残せるのではなくて、どうやったらなくせるのかを考え続けていきたい」と断言した。
楽しくもセクシーでもない電源構成の現実
しかし火力発電もダメ、原発もダメとなると、どうやって日本の需要電力量を賄うのか。水力や再生可能エネルギーは電気事業者の発電電力量の2割にも満たないのが現状だ。この答えを出すのは「楽しい」ことでも「セクシー」でもない。
英紙ガーディアンの環境コラムニストを務めるジョージ・モンビオット氏に日本の処理済水問題をどう考えるか尋ねてみた。
「ナラティブ(公に対してどう伝えるか)の問題だ。数十年前のナラティブは原子力が悪だった。私たちに害を与え、突然変異を引き起こし、恐ろしいことのすべてを引き起こす。そして原子力に関する多くの問題が提起された」
※ 次のページ見逃せない石炭火力発電の弊害
「しかし実際には大規模な重金属汚染を引き起こす石炭火力発電に向けられた方が良かったのかもしれない。催奇形性および変異原性物質を含む本当に有毒な化学物質が石炭プラントからは出ている。興味深いことに、核汚染が先天性異常を引き起こすという証拠はほとんどない」
「単に事実と数字で人々を攻めようとするだけなら、跳ね返されるだろう。私は経験主義者で科学的背景を持っている。事実と数字は非常に重要だが、人々の心に訴える説得力のあるナラティブの中にそれらを埋め込まない限り全く効果がない」
「真に邪悪なエネルギー供給は原子力として、石炭火力を見逃すナラティブはあらゆる点で非常に間違っている。福島原発事故で直接の死者がどれだけ出たのだろう。中国の炭鉱だけで週42人が死んでいく。その後、大気汚染を引き起こし、石炭火力による大気汚染で年数十万人が世界中で死んでいる」
「気候変動では犠牲者の規模が数百万人、数千万人になる。何億人になるかは誰にも分からない。しかし膨大な数になるのは間違いない。人々は核に関して原発の廃炉問題を取り上げる。じゃあ旧炭鉱や油田の石油掘削装置はどうなのか。原発の廃炉と同じナラティブが求められるのではないか」
小泉氏の胸中には原発事故が引き裂いた地元コミュニティーと家族、連帯感、共同体意識がある。しかし、その一方で日本の石炭火力発電所が吐き出す温室効果ガスによる異常気象が破壊する途上国のコミュニティーにも思いを巡らせる必要があるだろう。
サミットに立ち寄った理由を尋ねられたトランプは、次のように話した。「わたしは、きれいな空気ときれいな水が必要だと強く確信している。すべての国が団結してこの問題に取り組むべきだし、独自にも取り組むべきだ。とても重要なことだ」
(翻訳:ガリレオ)
※ <次頁の記事>は動画<グレタの演説>翻訳語でないので省略する。 5分余の演説時間。
ジャンヌ・ダルク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%8C%E3%83%BB%E3%83%80%E3%83%AB%E3%82%AF
解説が非常に長いので、その中の概要だけピックアップします。
概要
ジャンヌは現在のフランス東部に、農夫の娘として生まれた。神の啓示を受けたとしてフランス軍に従軍し、イングランドとの百年戦争で重要な戦いに参戦して勝利を収め、のちのフランス王シャルル7世の戴冠に貢献した。その後ジャンヌはブルゴーニュ公国軍の捕虜となり、身代金と引き換えにイングランドへ引き渡された。イングランドと通じていたボーヴェ司教ピエール・コーションによって「不服従と異端[6]」の疑いで異端審問にかけられ、最終的に異端の判決を受けたジャンヌは、19歳で火刑に処せられてその生涯を終えた[7]。
ジャンヌが死去して25年後に、ローマ教皇カリストゥス3世の命でジャンヌの復権裁判が行われた結果、ジャンヌの無実と殉教が宣言された[7]。その後ジャンヌは1909年に列福、1920年には列聖され、フランスの守護聖人の一人となっている[注 3]。
ジャンヌは、王太子シャルル(のちのシャルル7世)を助けてイングランドに占領されていたフランス領を奪還せよという神の「声」を聞いたとされている。これを信じた王太子は、イングランド軍に包囲されて陥落寸前だったオルレアンへとジャンヌを派遣し、オルレアン解放の任にあたらせた。オルレアンでは古参指揮官たちから冷ややかな態度で迎えられたが、わずか9日間で兵士の士気を高めることに成功したジャンヌは徐々にその名声を高めていった。そしてジャンヌは続く重要ないくつかの戦いの勝利にも貢献し、劣勢を挽回した。結果、王太子はランスでフランス王位に就くことができフランス王シャルル7世となることができた。
フランスを救い、シャルル7世の戴冠に貢献したことから、ジャンヌは西洋史上でも有名な人物の一人となった。ナポレオン1世以降、フランスでは派閥を問わず、多くの政治家たちがジャンヌを崇敬しているといわれる。世界的に著名な作家、映画監督、作曲家たちがジャンヌを主題とした作品を制作している。
ドラクロワの絵画『民衆を率いる自由の女神』
ウジェーヌ・ドラクロワ Eugène Delacroix/1798-1863
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19世紀フランスにおけるロマン主義を代表する画家ウジェーヌ・ドラクロワ(Eugène Delacroix/1798-1863)。
劇的な場面構成と優れた色彩表現でゴッホやルノワールなど後世の画家にも影響を与えた。
史実を基にした「キオス島の虐殺」、「サルダナパールの死」などの作品を残し、代表作としてはフランス7月革命を題材とした「民衆を率いる自由の女神」が特に有名。
「民衆を率いる自由の女神 La Liberté guidant le peuple」 1830 ルーヴル美術館
フランス7月革命をテーマとした「民衆を率いる自由の女神」 クリックで見れる
1830年のフランス7月革命を題材としたドラクロワの代表的な絵画。日本の歴史教科書などで挿絵として使われることが多く、日本国内における作品自体の知名度は高い。
フランス国旗を掲げて群衆を先導する女性が、あたかもフランスの国民的英雄ジャンヌ・ダルクを彷彿とさせ、同胞の遺体を乗り越えて自由への闘争を繰り広げる民衆の壮絶な争いの一幕が力強く表現されている。
【関連ページ】 フランス革命とフランス国歌
ジャンヌダルクの偉大な所はなんですか?
ヤフージャパン
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1122754546
ベストアンサーに選ばれた回答
彼女の業績は、あの複雑に利害関係の錯綜した(王太子派対ブルゴーニュ派、イギリス対フランスなど)百年戦争を終わらせるために必要なことを、実にあっさりとやってのけたことです。彼女の行動の目的は、以下の3点に集約されてます。
1)当時王太子であったシャルル7世と会見し、彼に自信を植え付ける。シャルル7世は自分の出生(シャルル6世の実子なのかどうか)に疑問を持っており、そのことが彼に果断な行動をとらせなかったと言われています。
2)オレルアンを解放し、王太子派がブルゴーニュ、パリへ進む道を開く。
3)ランスにおいて王太子を即位させる。
この行動により、ブルゴーニュ派とイギリス軍は切り離され、ブルゴーニュ派と王太子派の間でアラスの和約が成立し、フランスに正統の王が即位し、百年戦争はヴァロア朝フランス対ランカスター朝イギリスの対立という形に単純化され、フランスの勝利へとつながってゆきます。
そしてノルマン朝以来続いていたイギリス王が同時にフランスの大領主であるという錯綜した関係は整理されることになる。フランスという国家とイギリスという国家が、今のような形で存在する原形を築くことになるのです。
だれが彼女を操ったのか知りませんが、ジャンヌの目的と行動は、フランス王の戴冠までは、実に単純明快、しかも極めて適切だったわけです。これは偉大と言って良い歴史的貢献だと思います。
【下平】
以上のデータだけでは気象異変の取り組み全体を掌握できない。 温暖化によって、私たちはどう影響を受けているのかをグローバルの立場で理解することが大事になる。
この課題についてはこれから資料収集する予定でいる。
なおこの記事とともに、関係するいくつかの資料をまとめて印刷し製本化する予定でいる。