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続折々の記 2020⑧
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【 07 】10/20
10 20 (火) 学術会議問題批判 菅政権の間違い
菅政権になってはじめてその仕組みを知った。
時の政権が軍事関係の権力にかかわって、戦争の憂き目を見てきたのは歴史が明らかにしている。
今でもほとんど世界各国の政権は軍事力増減の権利を持っている。 だが、この考え方は民衆が危惧している。
前のページで予定したように、
拒否された岡田正則早稲田大学教授の意見
学問の自由侵害
違憲・違法行為極まる菅政権
この三件を取り上げる。 10/18 赤旗日曜版からである。
拒否された岡田正則早稲田大学教授の意見
首相が「名簿見ていない」は違法
早稲田大学大学院教授(行政法) 岡田正則
おかだ・まさのり=1975年生まれ。 早稲田大学法学院を経て法学博士。
専門は行政法。 金沢大助教授、岡山大教授を経て2006年から早稲田大学大学院教授
菅義偉首相は、日本学術会議が推薦した次期会員候補のうち、6人の任命を拒否しました。 拒否された当事者の一人、岡田正則・早稲田大教授に聞きました。
日本学術会議は、学者の英知を集めて、さまざまな問題で政府に「勧告・提言」します。 勧告・提言される側の行政が、人事を左右することはあってはいけないことです。
学術会議が政府から「独立」しているのは、科学が戦前、軍事利用されたことへの反省からです。 時の政府の思惑で、独立性が喪失するようなことがあっては、将来の世代への大変な負の遺産になる。 学術会議が「イエスマン」ばかりでは、政権自身が"裸の王様"になってしまいます。
政府は任命拒否の理由を明らかにしません。 それどころか菅首相が除外前の名簿を「見ていない」(9日)と言いだしました。 学術会議の推薦に基づかず任命したことになり、違法です。 政府は経緯と理由を明らかにし、6人を任命すべきです。
菅義偉首相は、日本学術会議が推薦した105人の名簿は「見ていない」「決済する直前に見た段階で99人だった」(9日)と言いました。
政治が学術脅かせば国も没落
えり好み自体違法
日本学術会議法は 「会員は…(学術会議の)推薦に基づいて、内閣総理大臣が任命する」 と規定しています。 首相は学術会議からの推薦リストに基づかず任命したことになり、明らかな学術会議法違反となります。
首相に到達する前に、何者かが6人を削除したのであれば、首相の任命権への重大な侵害です。 学術会議の選考権に対する重大な侵害で、虚偽公文書作成罪に問われるものです。
このような違法行為は、即座に是正しなければなりません。
日本学術会議法は「独立して職務を行う」と定めています。 他の行政機関とは全く違うのです。
学術会議法は1983年と2004年に大きな改正がありました。 いずれの国会審議でも政府側は、首相が学術会議からの推薦を左右することはあってはならないし、やらないと繰り返し答弁しました。
首相の裁量で、任命の可否についてえり好みするなら、今後の日本の学術研究に大変大きなゆがみをもたらします。
そういう意味では、日本の学術会議だけの問題ではありません。日本社会全体の問題です。
学術会議の活動や公的な審議会などで、政権と異なる考えを示す専門家がいなければ、国民生活に影響が及びます。 今回の問題の被害者は、任命拒否された6人ではなく、国民全体だといえます。
政治権力が学術を威嚇して、言うことを聞かせねようになると、学術研究も経済も没落します。
地動説を唱えたイタリアのガリレオ・ガレリイは権力の代圧を受けました。 人間が神の領域まで認識することは許されない、と協会は迫害しました。 すると科学者はどんどんイタリアから逃げ出しました。 科学や経済の中心はイタリアではなくなり、イギリスやドイツに移ってしまった。 学問の自由を脅 かす菅首相は、日本でも経済と科学の没落を繰り返したいのでしょうか。 真理は時々の権力者が決めることではありません。
国会への冒とく(涜)
任命拒否の問題は、国会に対する「冒とく」です。 過去あれだけ国会で「推薦通り任命する」と明言してきたのに、いまは「首相に任命権がある」と正反対のことを言いだしています。 もし、最近になって「法解釈を変えた」というのなら、きちんと国会と国民に、その理由を説明する責任があります。 それもせずに、こっそり法解釈を変えていたなら、国会をだましていたことになる。 これも「冒とく」です。
なぜ私が拒否されたのか、理由は一切明らかにされていません。 これでは、政府に批判的だとみられると、どんな攻撃がかけられるかわからないという疑心暗鬼が広がり、萎縮効果が生まれます。 実はそれが最大の狙いではないか。 研究予算の問題や国会審議への出席で、学者はリスクを避けることになってしまう。
政府は「人事だから説明できない」といいますが、これは人事の問題ではなく、政治と学術との関係の問題です。 独立した行政機関の「独立」を他の行政機関が踏みにじった問題です。 個々人の不利益の問題ではない。 踏みにじった理由を説明できなくては、行政としての責任を果たせません。 横車、よこしまなやり方は、正さなければいけません。
(聞き手・田中倫夫記者)
学問の自由侵害
日本社会全体の問題 被害者は国民
全容の徹底解明と6氏の任命を
杉田官房副長官が除外に関与
日本学術会議が推薦した会員候補のうち6人を任命しなかった問題で、菅義偉首相や加藤勝信官房長官の説明がコロコロ変わっています。 杉田和博官房副長官の関与も明らかになり、疑惑は深まるばかりです。 (竹原東吾、藤川良太記者)
言い訳二転三転
きっかけとなったのが菅首相のインタビュー(9日)での発言。 日本学術会議が提出した105人の会員推薦者名簿は「見ていない」、9月28日の決済直前に除外された99人分の名簿を見ただけだと説明しました。
日本学術会議法では、学術会議の推薦に基づき会員を首相が任命すると規定。 違法性が指摘されています。
加藤官房長官は12日の会見で釈明に追われました。 「名簿は参考資料として添付されているが、参考資料までは詳しく見ていなかったということだ」「決済までの間には、任命の考え方の説明が行われている」。
しかし、菅首相はインタビューで記者の「任命する前、その前の推薦段階でのリストはご覧になってはいない?」との問いに、「いや、見てません」と明言。 加藤氏は「参考資料」といっていますが、学術会議の推薦者名簿は、首相に提出した文書です。
さらに、105人から6人を除外した任命拒否の判断に警察庁出身の杉田氏が関与していたこともわかりました。
学術会議法では任命者は首相。 杉田氏が6人を外したのだとすれば、さらに違法な決裁だった疑いが強まります。
日本共産党書記長の小池晃書記局長は12日、国会内で記者会見し、 「誰かが総理の知らないところで勝手に6人を外した名簿を作ったとすれば重大事態だし、そうでなければ総理がウソをついているのか、どちらかだ。これは徹底解明が必要だ」 と主張。 経過の全容解明と任命を拒否した会員候補6氏全員の任命が必要だと主張しました。
学術会議「6人排除」
違憲・違法行為極まる菅政権
日本学術会議が推薦した会員候補全員を任命するのは「学問の自由」(憲法23条)を保障するためです。
かつての政府答弁は明快でした。 「政府が行うのは形式的任命にすぎません。 したがって、実態は各学会なり学術集団が推薦権を握っているようなもので、政府の行為は形式的行為であるとお考えくだされば、学問の自由・独立というものはあくまで保障されるものと考えております」
(1983年、中曽根康弘首相)
痛苦の歴史を踏まえて明記
日本学術会議は政府に対してさまざまな勧告や提言を行います。 そのため、職務には独立性、自主性の保障が強く求められます(日本学術会議法第3条)。 ときの政府が会員を選別したり、人事に介入するようになれば、自主・独立が大きく損なわれてしまいます。 そのことによって、政府の意に沿わない研究・発表を差し控えるようになると、学問研究に萎縮効果が生じてきます。
菅政権の任命拒否は「学問の自由」を真っ向から踏みにじる違憲・違法の行為です。
「学問の自由」は戦前の滝川事件や天皇機関説事件など政府の意に沿わない学説を弾圧し、侵略戦争の道をひた走った痛苦の歴史に立っています。 独自の条項で保障するのは諸外国でも少なく、歴史を踏まえ、憲法がとくに明記した規定です。日本共産党の志位和夫委員長は各地の遊説先で訴えています。 「この問題は任命拒否された6人だけの問題ではない。 学術会議だけの問題でもない。 日本の学問の自由、もっといえば言論の自由、表現の自由が危なくなっている。 国民みんなの問題だ。 『違憲、違法の任命拒否は撤回せよ』 という声を広げよう」
(9日の街頭演説)
憲法第15条 正当化の根拠にならない
菅義偉首相は「学問の自由とは全く関係ない。 どう考えてもそうじゃないか」(5日)と述べ、任命拒否を正当化する根拠として憲法を持ち出してきました。 「公務員の選定罷免権」(15条1項)です。
“公務員の選定は国民固有の権利であり、任命権者は首相だ。 推薦通りに任命しなければなせないわけではない”という理屈です。
これを厳しく批判したのが日本共産党の田村智子政策委員長(8日、参院内閣委員会)です。
15条によって、どんな場合に拒否できるのか―。 唯一の政府答弁が、1969年7月の高辻正己法制局長官の答弁です。 そこでは「明らかに、法の目的に照らして不適当と認められる場合」に限るとしています。
それに照らせば、“反社会的人物だった”など、国民の誰もが納得する「明らかに不適当と認められる」理由が示されなければなりません。
しかし、いまだに首相から「なぜ6人の任命を拒否したのか」「なぜこれまでの政府の答弁を覆したのか」という問いの答えはありません。
田村氏は厳しく指摘しました。 「憲法15条をもち出せば、もちだすほど日本学術会議と(会員候補)6人を侮辱したことになる。 やめるべきだ」
▼憲法23条 学問の自由は、これを保障する。
▼憲法15条第1項 公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。
▼滝川事件 京都帝国大学の刑法学の滝川幸辰教授が、著書の内容を「危険思想」とされ免官された事件(1933年)
▼天皇機関説事件 憲法学者の美濃部達吉・東京帝国大学教授の、天皇は国家の一機関であるという学説が「国体を破壊する思想」とされ、公職を追われた事件(1935年)
問題すりかえず説明してほしい
日本学術会議元議長 東京大学名誉教授 大西 隆
日本学術会議が公文書として提出した105人の推薦名簿を首相が見ていないなら無責任のそしりを免れません。 日本学術会議法は首相が任命するとなっていますが、名簿を見ずに6人を外して99人を任命することはできないはずです。
首相以外の人間が会員の任命拒否を判断したとしたら、法律に反します。
首相や官房長官は、なぜ記者会見で小出しに説明したり、修正したりするのでしょう。 国民の目をごまかそうとしているようにも見えます。 見ていて恥ずかしい。 一国の総理としてしっかりしてくださいと申し上げたい。
今回の任命拒否と学術会議の在り方は別問題です。すりかえしてはいけません。
首相は任命拒否の理由を説明してほしい。 説明できないなら6人を任命すべきです。
10 24 (土) 任命拒否、再び説明なし 学術会議会長、担当相と会談 検証要請受け入れ
きのうは家内の87才誕生日でした。
今朝新聞を見て、菅政権は何を考えているのかわからないと思う。 国民にわからないままで我が意を通す厚かましさにはあきれ返る。 早速取り上げる。
2020年10月24日
学術会議会長、担当相と会談 検証要請受け入れ
任命拒否、再び説明なし
日本学術会議のあり方について、井上信治・科学技術担当相が23日、学術会議が自ら政策提言などの課題を検証するよう要請し、梶田隆章会長が年内に報告することで合意した。会員候補6人を菅義偉首相が任命しなかった問題は、梶田会長が「率直な対話のためにも、この問題の解決が大変重要だ」と、理由の説明と任命を改めて求めたが、井上氏は「任命は総理の権能」として応じなかった。(石倉徹也)▼39面=「学問の自由破壊」
井上氏は「国の予算を投ずる機関として、発揮すべき役割を適切に果たし、国民に理解される存在であるべきだ」と強調。「会長と十分にコミュニケーションを取りながら検討を進める。まずは(学術会議で)検証してもらいたい。私からも物を申す形で年末までに結論を出したい」と語った。河野太郎行政改革相や自民党のプロジェクトチーム(PT)の議論とも「協力しながら取り組んでいく」とした。梶田会長は「国民との対話を通じ、求められる役割が発揮できるよう強化していく」と語った。
あり方の見直しは、河野氏が定員と予算の観点から、自民党PTが組織のあり方そのものを議論している。三つの会議がいずれも年内に方向性をまとめる予定で、政権が詳しい説明を拒んだまま、学術会議の見直しだけが進む構図が固まりつつある。
■6人が意見表明
これに対し、6人がこの日、日本外国特派員協会でそろって意見を表明し、「学術への介入で違法だ」などと訴えた。
■<視点>なし崩し、危うい見直し議論
政府が任命拒否の理由を十分に説明しないまま、学術会議のあり方見直しの議論だけがなし崩しに進んでいく。年内に課題を整理するというスピード重視で、極めて危うい。
あり方の見直しは、これまでもあった。学術会議が1990年代から自己改革の方向性を議論して提案。政府も検討し、提案をほぼ採用する最終案がまとまるまで5年以上かかった。
当時、会長として改革案をとりまとめた東京大の吉川弘之名誉教授は 「 政治と科学は独立していることが原則。 学術会議がまず改革の方向性について自分たちだけで議論して結論を出すべきだ。 それを受け入れるか否かは政府の判断。 受け入れないなら、理由を社会に説明する責任があるというのが世界の常識だ 」 と指摘する。
政治主導の議論では、科学が政治にとりこまれる恐れがある。そもそも学術会議は会員が6人欠けており、議論の土台が整っているとも言えない。見直しは、政府がまず6人を任命してからではないか。(嘉幡久敬)
▼39面
任命拒否された教授6人、意見表明 学術会議
「学問の自由破壊」「違法な決定」
日本学術会議の会員への任命を拒まれた6人の学者が23日、初めて一斉に意見を表明した。「学問の自由の破壊」「科学技術のあり方に政府が介入」。集まった内外のメディアを前に、菅義偉首相の対応を厳しく批判する学者たちの言葉が続いた。▼1面参照
東京・丸の内の日本外国特派員協会には内外メディアの約60人が集まった。会見には、岡田正則・早稲田大教授と松宮孝明・立命館大教授が会場で、小沢隆一・東京慈恵会医科大教授と芦名定道・京都大教授はオンラインで参加。東京大の宇野重規教授と加藤陽子教授はメッセージを寄せた。
会見の冒頭、憲法学者の小沢氏は、戦前の軍国主義の中で「科学が政治に従属し、日本も戦争へと突入した」と説明。その教訓から日本国憲法で学問の自由が保障されたと話した。
岡田氏は行政法学の立場から、推薦名簿を「見ていない」と首相が明言したことに触れ、「推薦に基づいて」首相が会員を任命すると定める日本学術会議法違反だと主張。「違憲・違法状態を速やかに解消しなければならない」と訴えた。
海外メディアからは2人が質問に立った。ラジオ・フランスの記者は「裁判や大規模デモなどもっと強い抗議が可能では」と質問。岡田氏は「国会の場で行政がどのように行動しているか、きちんと点検することが本筋」と答えた。ロイター通信の記者は「将来的に菅首相はどのように権力を使っていくか」と問うた。刑事法学者の松宮氏は「すべての公務員について好き勝手に任命・罷免(ひめん)できるというところまで突き進む危険性がある。世論が内閣をどう評価するかが今後の行方を左右する」と答えた。(宮崎亮、石倉徹也)
■権力者、誠実に説明する義務
首相による任命拒否や6人の意見表明をどうみるのか。自民党政治に詳しい中北浩爾・一橋大教授(政治学)に聞いた。
◇
1990年代以降、政治主導が強まり、安倍政権では官邸が強大化した。内閣法制局長官の人事など暗黙のルールを次々と壊したが、支持を集め続けた。その流れの中にある菅首相はもはや権力の行使にためらいがないのだろう。
6人の意見表明の要点は任命拒否が法に違反し、学問が弾圧された戦前の悪夢につながりかねないということだった。正論だが、国民の共感が広がらない恐れがある。たたき上げの首相とエリートとみられがちな学者が対立する構図では、学者に支持が集まりにくい。
民衆に選ばれた権力でも一定の歯止めが必要という主張は正当だが、現状では権力に問題があるなら選挙で倒せばいいという主張の方に勢いがある。
ただ、政治主導を重視する立場においても、国民が正しい判断をするためには十分な情報を得る必要があり、権力者は国民に誠実に説明する義務を負う。任命拒否の理由を十分に説明しない首相は厳しく批判されるべきだ。その点を引き続き、学者や野党は指摘していく必要がある。(聞き手・赤田康和)
■芦名定道・京都大教授(宗教学)
政府が推進したい大学における軍事研究に、明確に反対する声明を出した日本学術会議。そこが問題になったのだろう。問われているのは科学技術のあり方に政府が介入、コントロールしようとしていること。それをよく考え、どう対応するのか、多くの方々と考えていきたい。
■宇野重規・東京大教授(政治思想史)
内閣によって会員に任命されなかったことについては特に申し上げることはない。民主的社会を支える基盤は多様な言論活動だ。民主的社会の最大の強みは、批判に開かれ、つねに自らを修正していく能力にある。その能力がこれからも鍛えられ、発展していくことを確信している。
■岡田正則・早稲田大教授(行政法学)
会員の適否を政治権力が決められるとなれば、日本学術会議の独立性は破壊される。学問の自由の制度的枠組みの破壊だ。国民が学術会議法を通じ選定・罷免(ひめん)権を委ねるのは学術会議であり総理大臣ではない。菅首相はこの違憲・違法状態を速やかに解消すべきだ。
■小沢隆一・東京慈恵会医科大教授(憲法学)
かつて科学は政治に従属して戦争に突入した。この苦い教訓を踏まえ、日本学術会議は憲法が定める学問の自由の保障を受けて設立された。学術会議は、政治権力に左右されない独立した活動で、政府と社会に政策提言することが職務だ。任命拒否は、その目的と職務を妨げる。
■加藤陽子・東京大教授(日本近代史)
法解釈の変更なしには行えない違法な決定を菅総理がなぜ行ったのか、意思決定の背景を説明できる決裁文書があるのか、政府側に尋ねてみたい。日本は人文・社会科学も融合した総合知を掲げざるを得ない事態。政府側の意向に従順ではない人々を切っておく事態が進行したのだと思う。
■松宮孝明・立命館大教授(刑事法学)
菅首相が6人を落としたことは法に違反し、罪だ。だが官邸は憲法15条、公務員の選定罷免(ひめん)権を元に合法であるとしている。ヒトラーですら全権を掌握するため特別な法律を必要とした。憲法を読み替えて独裁者になろうとしているのか、というくらい恐ろしいことだ。