折々の記へ

折々の記 2010 D

【心に浮かぶよしなしごと】

【 01 】04/16〜     【 02 】05/07〜     【 03 】05/11〜
【 04 】05/17〜     【 05 】05/20〜     【 06 】05/22〜
【 07 】06/01〜     【 08 】06/06〜     【 09 】06/12〜

【 09 】06/12

  06 12 参院選と日本のゆくえ
  06 17 夏の陽気になった■いよいよ参院選
  06 19 黄金率という根本理念

 06 12 (土) 参院選と日本のゆくえ

今日の朝日は次のように要望しています。



7.11参院選へ―否定のパワーを前向きに
現在位置:asahi.com社説 2010年6月12日(土)付

 参院選が24日公示、7月11日投開票で行われることが確実になった。政権交代後、初めての国政選挙である。

 総選挙と異なり、有権者にとっては「政権選択」の直接の機会ではない。とはいえ、今回の選挙が持つ意味は極めて複合的であり、とても重い。

 さしあたり第一に、民主党政権9カ月の中間評価をする機会である。

 第二に、発足したばかりの菅直人政権を信任するかどうかの判断を示す機会である。

 第三に「政権交代」そのものについて、果たしてよかったのか悪かったのか現時点での審判を下す機会である。

■参加をあきらめない

 この間の激しい政治的変動をもたらしたのは、有権者が行使した巨大な「否定」のパワーだったといえる。

 昨年、永久与党とも言われた自民党を政権から放逐したのは、「古い政治」の継続を拒む一票の集積だった。

 先日の鳩山由紀夫前首相、小沢一郎前幹事長のダブル辞任を促したのも、民主党にも受け継がれ残存していた「古さ」の一掃を望む民意の高まりにほかならない。

 ただ、否定のパワーは破壊をもたらすが、必ずしも新たな建設につながるとは限らない。いま菅政権に吹く世論の追い風も、いつやむとも限らない。

 菅氏はきのうの初の所信表明演説で、1976年に発表した自身の論文にいみじくも言及した。題して「否定論理からは何も生まれない」。

 おりしもロッキード事件を受けた政界の混乱が国民の政治不信を募らせ、政党や政治家は「唾棄(だき)」すべきもの、「軽蔑(けいべつ)」すべきものという市民感情が広がっていた。

 そんな状況の下で若き菅氏は総選挙への初出馬を決意し、先の論文の中で「あきらめないで参加民主主義をめざす」と訴えたのだった。

 当時と現在はむろん同じではない。しかし、否定した後のその先こそが大切であるという一点で共通している。

 菅氏はきのうの演説で「歴史的な政権交代の原点に立ち返って、挫折を乗り越え、国民の信頼を回復する」と誓った。同じことは野党に転落した自民党にも、他の各党にも言えるだろう。

 破壊から建設へ。有権者のパワーが前向きに発揮される参院選にしたい。

■連立や国会の姿問う

 菅政権にはまだ何も実績はない。

 高い支持率は、内閣や党役員人事で鮮明にした「脱小沢」への好感であり、期待値にすぎない。

 本当に「機能する政府」を回復できるのか、菅首相が掲げる「強い経済、強い財政、強い社会保障」を具体的にどう実現するのか、普天間問題で傷ついた日米関係の立て直しと沖縄の負担軽減をどう両立させるのか。有権者には聞きたいことがいっぱいある。

 国会での論戦を最小限に切りあげて、支持率が下がらないうちに、さっさと参院選をやってしまおうという姿勢はあまりに後ろ向きだ。

 菅首相には投票までの短い期間に、有権者の判断材料として自らの理念政策をより具体的に示す責任がある。

 自民党も党再生に向けた明確なビジョンを示さなければならない。

 2大政党が軸とはいえ、中小規模の各政党も参院選で存在感を競い合う。とりわけ今回は連立政権のあり方はどうあるべきかが問われることになる。

 民主党は郵政改革法案をめぐる紛糾を経て、国民新党との連立維持に合意した。普天間問題では社民党と袂(たもと)を分かった。選挙結果次第では「第3極」を標榜(ひょうぼう)する新党との連立が浮上するかも知れない。参院での議席不足は自民党政権も苦しんだ重い足かせである。

 連立を組む大義や条件は何か。そもそも衆参の「ねじれ」を解消しなければ政権は立ちゆかないのか。日本の政党政治がまだまだ不慣れな領域だ。

 それは、「強すぎる参院」をどうするか、二院制は現状のままでいいのかという問いにも直結する難題である。

■「脱お任せ」定着へ

 今回の参院選では、政権公約(マニフェスト)選挙の進化も試される。

 過去数回の国政選挙で、各党が政策の数値目標や財源を明示して支持を競うマニフェスト選挙はほぼ定着した。

 今回の大きな特徴は、野党が政権を奪取し、その公約の履行状況を問われる初めての機会だという点である。

 民主党の「ばらまき」型マニフェストが財源不足で破綻(はたん)したことから、「マニフェストは詐欺のにおいがする。我々はこの言葉は使わない」(渡辺喜美・みんなの党代表)といった否定的な見方も出ている。

 しかし、民主党の公約に問題はあっても、有権者の判断の物差しとしてマニフェストの持つ意義は変わらない。

 財源が細り、「あれかこれか」の選択が不可欠な時代である。有権者に特定の政党への「丸投げ」や「お任せ」を望むなら大きな間違いだ。

 マニフェストは本来、衆院議員の任期4年間に実現する国民への約束だが、現実に合わせた修正や優先順位の変更はありうる。中間評価の選挙としての参院選はそれを有権者に説明し、判断を仰ぐ絶好の機会である。

 民主党は修正すべき点は大胆に修正する。民主党のマニフェストを厳しく批判してきた自民党には、政権を担った経験を踏まえ、手本となるような「野党のマニフェスト」を掲げて、骨太の政策論争を挑んでほしい。



  つづいて「田中宇の国際ニュース」をみてみよう。

田中宇の国際ニュース解説
世界はどう動いているか 【2010年4月14日】〜【2010年6月11日】

◆ロシアと東欧の歴史紛争
 【2010年6月11日】 
◇中国が核廃絶する日
 【2010年6月8日】
◆北朝鮮と並ばされるイスラエル
 【2010年6月4日】
◆鳩山辞任と日本の今後
 【2010年6月2日】
◇韓国軍艦沈没事件その後
 【2010年5月31日】
◆世界金融は回復か悪化か
 【2010年5月26日】
◆トルコ・ロシア同盟の出現
 【2010年5月22日】
◇善悪が逆転するイラン核問題
 【2010年5月19日】
◆シーレーン自衛に向かう日本
 【2010年5月17日】
◆英国政権交代の意味
 【2010年5月14日】
◇韓国軍艦「天安」沈没の深層
 【2010年5月7日】
◆資本主義の歴史を再考する
 【2010年5月4日】
◆ユーロ危機はギリシャでなくドイツの問題
 【2010年4月30日】
◆ゴールドマンサックス提訴の破壊力
 【2010年4月24日】
◇日本の政治再編:大阪夏の陣
 【2010年4月22日】
◆米中逆転・序章
 【2010年4月14日】
- -

     田中宇の新刊本 「米中逆転 - なぜ世界は多極化するのか?」(角川書店 ワンテーマ21新書)

田中さんのニュースを読んでいて、上記の新刊本に目を通していると、世界全体が大きな胎動の渦中であることを否定できません。 こうした世情の変容のさなかにあって日本の政治家は何を考えて選挙をしようとしているのでしょうか。

朝日の社説の意見はそうした胎動を読み取っての意見でありましょう。

 06 17 (木) 夏の陽気になった■いよいよ参院選

関東甲信地方も 3〜4日前梅雨入りしたと報道されたのに、充分な雨は 3日前の夜だけでした。一昨日と昨日は夏の日差しになってきました。 柿の芽かきと摘果は半分くらいすすんでいます。


現在位置:asahi.com>ニュース>特集>2010参院選>記事
国会閉会、各党選挙戦へ
参院選7月11日投開票で決定
2010年6月16日23時54分

 政権交代後初の通常国会が16日閉会した。野党は内閣不信任決議案を衆院に、菅直人首相の問責決議案などを参院にそれぞれ提出。与党は衆院では否決したが、参院では採決せずに廃案とした。菅内閣はこの後に臨時閣議を開き参院選を24日公示、7月11日投開票とする日程を決定、各党は事実上の選挙戦に入った。参院選直前に首相が交代する異例の事態を受け、有権者が引き続き民主党政権を信認するかどうかが焦点となる。

 民主党政権は、昨年9月の政権発足当初から鳩山由紀夫前首相と小沢一郎前幹事長が政治とカネの問題を抱え、5月には沖縄県の米軍普天間飛行場の移設問題が頓挫。両氏はともに辞任し、鳩山内閣は8カ月余りで終わった。

 参院選では、民主党によるこれまでの政権運営と後継の菅内閣をどう評価するかが問われる。政策面では、民主党が昨年の衆院選で掲げた方針を転換して消費税の与野党協議を訴える一方、自民党は当面10%に引き上げることを公約に盛り込む方針だ。こうした税制改革に向けた姿勢なども争点になりそうだ。

 菅首相は16日の党参院議員総会で「参院選でしっかり勝利を挙げることが、鳩山前首相、『一兵卒になった』というありがたい言葉をいただいた小沢前幹事長の辞任に報い、安定的政権を実現することになる」と語った。勝敗ラインについて首相は、2004年参院選で公認候補が獲得した50議席を基本とする考えを示している。

 一方、自民党の谷垣禎一総裁は16日、党本部での会合で菅政権の国会運営を批判し、「この怒りをこれからの参院選に向けてぶつけていかないとならない」との意気込みを示した。与党を過半数(122議席)割れに追い込めなければ党総裁を辞任する考えだ。

 参院選では、定数242の半分にあたる121が改選される。民主、国民新党に一部無所属議員を加えた与党系が引き続き過半数を維持できるかどうかが焦点になる。維持できなければ、民主党は連立の組み替えなどで過半数維持を目指すことになる。それができなければ参院では野党系が過半数を占める「ねじれ状態」になり、菅政権は厳しい国会運営を迫られることになる。

 選挙区では、29ある1人区の議席が民主、自民党の2大政党のどちらに流れるかが勝負の分かれ目になる。民主党が独自候補を見送った沖縄以外は事実上、両党が激突する構図だ。12ある2人区では、民主党は10選挙区で2人を擁立しており、戦いぶりが注目される。みんなの党は選挙区で20人を擁立している。

 朝日新聞社の16日現在のまとめでは、改選数73の選挙区に246人、改選数48の比例区に172人の計418人が立候補を予定している。


 06 19 (土) 黄金率という根本理念

   http://park6.wakwak.com/~y_shimo/momo.033.html <お気に入りの歌A 13 灯台守>

このサイトを開くと黄金率の解説がわかります。

((the golden rule)) 黄金律. (ランダムハウス英和大辞典)
◆キリストの山上の説教中の一節 「人にしてもらいたいと思うことはなんでも,あなたがたも人にしなさい」 〈〔聖書〕 Matt.7:12,Luke 6:31〉のこと;通例“Do unto others as you would have them do unto you.”と簡約される.


To do to others as I would That they should do to me.


◆「山上の垂訓」とは何か、また『黄金律』との関連を詳しく見るため、新約聖書(日本聖書協会 JBS JC250)を開いてみた。マタイによる福音書である(ルカによる福音書にも若干異なるが載っている)。

イエスはこの群集を見て、山に登り、座につかれると、弟子たちがみもとに近寄ってきた。 
そこで、イエスは口を開き、彼らに教えて言われた。

    「こころの貧しい人たちは、さいわいである、天国は彼らのものである。・・・
    もし、だれかがあなたの右の頬を打つなら、ほかの頬をも向けてやりなさい。・・・
    敵を愛し、迫害する者のために祈れ。・・・

    人をさばくな。自分がさばかれないためである。 
    あなたがたがさばくそのさばきで、自分もさばかれ・・・
    求めよ、そうすれば、与えられるであろう。
    捜せ、そうすれば、見いだすであろう。
    門をたたけ、そうすれば、あけてもらえるであろう。

    だから、何事でも人々からしてほしいと望むことは、人々にもそのとおりにせよ。」

調べていたら黄金比・黄金率について興味ある記事があったので掲載します。


<黄金比>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BB%84%E9%87%91%E6%AF%94
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

黄金比(おうごんひ、En:Golden ratio, The Golden Mean/Rectangle)(=PHI)は、最も美しいとされる比。近似値は1:1.618、約5:8。線分を a, bの長さで 2 つに分割するときに、a : b = b : (a + b) が成り立つように分割したときの比 a : b のことである。

【図・左】
横と縦の長さの比の値が黄金比の近似値1.618であるような長方形二次方程式 X二乗 = X + 1 の正の解を黄金数 (Golden number) という。

黄金比は中末比(ちゅうまつひ、Extreme and mean ratio)や外中比(がいちゅうひ)とも呼ばれる。a : b = b : (a + b) が成り立つとき、 a を末項(まっこう、Extreme)、 b を中項(ちゅうこう、Mean)という。

【図・右】
黄金四角形(辺の長さの比が黄金比になる四角形)の黄金分割: 黄金四角形から短辺を一辺とする正方形を取り除くと、残る部分はまた黄金四角形となる。そうして、この長方形は無限個の正方形で埋め尽くされていく。


伝承では、古代ギリシアの彫刻家ペイディアス (Φειδ?α?) が初めて使ったと言われる。黄金数の記号φは彼の頭文字であるが、使われ始めたのは20世紀である。なお、τはギリシア語の「分割」に由来し、やはり20世紀に使われ始めた。 レオナルド・ダ・ヴィンチも発見していた記録が残っている。


<合コンの黄金律>
http://ougon.konjiki.jp/goukonfass2.html

合コンにおける究極の黄金律は、はたして存在するのか! 基本的なテクニックから応用まで、実体験も交えて教えちゃいます。

大変ユニークな内容で人の心情を見通した各種表現方法に触れています。 たとえば次のポイントなどどうでしょうか。


黄金律流!差が付く自己紹介の仕方

  ■黄金律流の自己紹介■

    一言で、答えをお教えしましょう。
    極端に言うと、話す内容はあんま関係ないです。
    えっ、と思われた方へ。もう一度言います。
    あなたが合コンでどんな目的で参加しているのかを問わず、
    合コンでの自己紹介で、どんな内容を話したらいいのか、そこは重要ではないのです。

  ■すいません、意味が分かりませんが、どういうことでしょうか?■

    初見の自己紹介では、細かく一人一人の話している内容をみんなしっかり聞けていません。
    もし、合コンに参加されたことの無い人であれば、想像してみてください。
    学校や会社で初めて来た人が自己紹介している時、あなたは話の内容を聞けているでしょうか?
    むしろ、明るいヤツっぽいな、ぼそぼそしゃべって暗いヤツだなぁ、とか
    強そうだな!という印象のほうを強く感じてるはずですよね。
    これが第一印象というヤツです。

  ■じゃあ、第一印象を良くする自己紹介の仕方は?はよして。合コンまで時間ないし■

    分かりました。じゃあ、話す内容はなんでもいいので・・・
    「初めましてラビラビと言います。仕事は穴掘りです。今日は、よろしくお願いします!」
    名前+職業+〆の言葉。みんなこれでいいです。これでいきましょう。

    話す内容は決まりましたので、自己紹介でみんなが注目している項目に注力しましょう。

    @表情・身振り・手振り(みんなが視覚で受け取る情報)
    A声の大きさ(聴覚情報)
    B話すスピード・間(聴覚情報)

    @は別にニタニタ笑いながら自己紹介する必要はありません。
     それはそれで、気持ち悪い印象を与えてしまいますので、
     言葉で表現すると、”はにかむ”感じがベストです。
     練習で鏡の前で”目だけで優しい表情を作る”練習をしてみてください。
     うまくできましたか?明るい表情は想像以上に重要ですよ!!

    A特に、「初めましてラビラビです」の部分は、スーパーはっきり自信持って話してください。
     お前は、まず誰やねん、という疑問に自信を持って答えるためです。
     名前をハッキリ言う人に対する印象は、信頼・明るい・誠実など良いイメージが付きやすいです。
     全体の声の大きさとしては、自分から見て、一番遠くの人に話しかけてしっかり通るぐらいの声。
     自己紹介では、最低でもこのぐらいの声の大きさを保つようにしましょう。

    Bゆっくり話してください。ただでさえ、あんま聞いてないのに
     早いと何言ってるかマジで分からないので。
     ちょっと内容を付け加えたい人も、基本、一言で済むぐらいにしておきましょう。
     「ラビラビです。職業は穴掘りです。逃げ足だけは定評があります。今日は逃げないように
     頑張りますので、よろしくお願いします!」とか。

   以上の三点に気をつけることができれば、自己紹介は完璧ですよ。


     こんな具合に懇親会の心得が説明されていくのです。 面白いですね。




  人の先にたつ人たちへお願いしたい。

  みなさんは黄金率の掟、人の最高道徳律をもっているのでしょうか ?
  優しい人の心を忘れてはいませんか ?
  抑止力という言葉をつかうとき、平和を崩していく心配を感じませんか ?
  抑止力という考えの指導によって戦争に参加し亡くなった人たちは、胸を張って親に孝行をつくましたと言えるのでしょうか ?
  親や子供を戦争で亡くした人が、どんな思いでいたのか耳をかたむけてお聴きになったことがありますか ?
  人の掟を忘れてはいないのでしょうか ?
  人の黄金率をわきまえた人は、人を死に追いやるような考え方はいたしません。

  「親は刃をにぎらせて、人を殺せと教えしや」



 06 20 (日) 父の日

父の日 - Wikipedia

父の日(ちちのひ)は、父に感謝を表す日。6月第3日曜日(=その年の6月15日 - 21日のうち日曜日に該当する日)。

1909年にアメリカ・ワシントン州のJ.B.ドット夫人が、彼女を男手1つで自分を育ててくれた父を讃えて、教会の牧師にお願いして父の誕生月6月に父の日礼拝をしてもらったことがきっかけと言われている。当時すでに母の日が始まっていたため、彼女は父の日もあるべきだと考え、「母の日のように父に感謝する日を」と牧師協会へ嘆願して始まった。ドット夫人が幼い頃南北戦争が勃発。父、スマートが召集され、ドット夫人を含む子供6人は母親が育てることになるが、母親は過労が元でスマートの復員後まもなく亡くなった。以来男手1つで育てられたが、スマートも子供達が皆成人した後、亡くなった。1916年アメリカ合衆国第28代大統領ウッドロー・ウィルソンの時に父の日が認知されるようになる。1972年(昭和47年)になり、アメリカでは国民の祝日に制定される。

母の日の花がカーネーションなのに対し、父の日の花はバラ。ドット夫人が、父の日に父親の墓前に白いバラを供えたからとされている。



◆ 父の日

八十路を越えてから、父の日を迎えるとその感慨がはつきり特徴をもつようになったと思います。 すでに父は他界してこの世にはいない。 それは当然なのですが、父の日がくると自分を父親と較べるようになってきています。

今なら、暑くなってから帽子をかぶって野良仕事に出るのだが、どんな気がして父親は帽子をかぶって働いていたのかなぁ…という俤をしのぶようになるのです。 在所が焼けて家がなくなって、父が使っていた銘入りの鍬を頂いてきています。 その鍬を使うときにもあの体で、この鍬をどんな気持ちで使っていたのか、自分と較べるようになってきたのです。

父への感謝とか孝行とか、そうした感覚はすでに通り過ぎています。 どんなに感謝し孝養を尽くしたとしてもその恩に報いきれるものではありません。 それとは別に、自分を見ていない子供たちに後々になって父親はどんなだったか想いだされても恥しくない考えで生活していかなくてはならないことを考えます。

父親はきっとそうした思いで生活してきたに違いないと、親に重ねて思うようになってきているのです。 これは間違いのない実感として老生には思えます。 そしてやがては安心した静かな気持になって死を迎えることになるのだろうと、そんな方向に向かっていると思っています。

いつまで生きるかは天命にゆだね、できるだけ健やかで世話にならないように生きていきたいと思っています。

*印伝の財布、石臼、柿干し場への階段、最初の本棚、それから、脳裏に刻まれている生まれてからの記憶の数々、……… 。 「父の日」を迎えてこれらを回想をすると共に、記憶のフィールドを耕すことがだいじなこととなります。