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折々の記 2011 A

【心に浮かぶよしなしごと】

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【 04 】02/19

  02 19 小沢氏を潰したいのは「国民ではなく、高級官僚や新聞」
  02 20 阿修羅への投稿はすべて小沢問題
  02 21 マザーグースのカエル▼日本の蛙

 02 19 (土) 小沢氏を潰したいのは「国民ではなく、高級官僚や新聞」

‘人類猫化計画’というブログを開いてみると、次のような記事が出ています。

http://tekcat.blog21.fc2.com/blog-entry-1716.html
人類猫化計画


ウォルフレン氏談:
小沢氏を潰したいのは
「国民ではなく、高級官僚や新聞」

2011年02月18日 (金)

▼水曜日のキャスターは小西克哉氏(国際教養大学客員教授)と金子秀敏氏(毎日新聞論説委員)。

毎日系の地上波TBSテレビは政治的偏向がひどいが、BSデジタルやラジオでは、ほんとに同じ系列といぶかるくらいまともな解説をするので面白い。

 で、16日はカレル・ヴァン・ウォルフレン氏の近著『アメリカとともに沈みゆく自由世界』をそのままタイトルに、ウォルフレン氏へのインタビューを中心に構成。 ウォルフレン氏は、辛辣かつ的確に、日本の社会や官僚主導の政治システム、日米関係の異常さについて論評を続けている

   INsideOUT2/16(水)「アメリカとともに沈みゆく自由世界」1  (動画)
   INsideOUT2/16(水)「アメリカとともに沈みゆく自由世界」2  (動画)
   INsideOUT2/16(水)「アメリカとともに沈みゆく自由世界」3  (動画)

▼全体については直接録画を観ていただきたいが、ウォルフレン氏の話の中で「日米安保」と「小沢バッシング」の部分を一部書き起こしてみた。 You Tubeでは真ん中2番目の部分である。 なお読みやすいように、私の方で文中に句読点を加えた。


小西     :日米安保の変容をどう捉えていますか?

ウォルフレン:これは非常に重要な問題で、長年熟考してきただけに、質問はありがたいです。
        本来の同盟とは両国が対等な主張をし、それに合意したものです。
        日米間で同盟が無理なのは、日本が事実上保護国同然で、
        真の独立国とは言えないからです。
        この点を徐々に理解し始めている日本人もいますが、大半の日本人には馬耳東風です。
        一例として、鳩山前首相がオバマ大統領に会談を申し入れました。
        日米、東アジアの懸案を話し合うためでした。
        大統領は興味を示さず、国防省OBの取り巻きも冷淡でした。
        なぜでしょう?
        日本は同盟国とは言えないからです。
        日本は米国に基地を提供する属国に過ぎないからです。
        日米安保条約の本質は基地提供にあります。
        ここで日本に是非申し上げたいのは、米国が安保条約に違反している点です。
        海兵隊など米軍が基地を使用できるのは日本を防衛するためという条件があります。
        問題の多い沖縄の海兵隊は、日本の防衛について全く無関心でかつ無力です。
        海兵隊はイラクやアフガンなどの攻撃に使われるのです。
        日本の米軍基地は中国を包囲するためのものになっています。
        これは日本の防衛とは言えないし、日本のためにならないのです。
        日本人が理解すべき最も重要な点は、日本が真の独立主権国家になる
        必要があるということです。
        鳩山前首相が訪米しても、主権国家の首相あつかいにはされませんでした。
        クリントン国務長官も、主権国家として対応しませんでした。
        ゲイツ国防長官もそうです。みんな日本を部下あつかいです。
        これを問題だと理解しているのは、小沢一郎氏だけです。
        小沢氏はこの点を改める必要があると、再三言及しています。
        対米従属的態度を変えない限り、中国は日本を真剣にあつかいません。
        しかしその小沢氏が不人気で、彼の失脚を狙う動きがある理由は、
        小沢氏が外務省や防衛省の官僚から恐れられているからです。
        「日本を主権国家に」という小沢氏の主張の本質は、既得収益の仕組みを
        変えるものだからです。

小西:    常になんらかのかたちで小沢潰しの報道があります。
        なぜ日本人は小沢氏を指導者として認めないのでしょう?

ウォルフレン:国民ではなく、高級官僚や新聞が彼を潰したいのです。
        既得権が侵害されると恐れているのです。
        世界中を見ても、一人の政治家に対してかくも長期にわたる中傷キャンペーンの
        対象になるのは、極めて稀で異例です。
        なぜでしょう?
        政治資金に汚い? 
        ちょっと待ってください。
        詳細を見ると、あれくらいの嫌疑で、大新聞が一面で国家反逆罪が起きたごとく
        報じるのは愚の骨頂です。
        日本政府が下着で裸踊りをしている様な愚行です。
        日本の政治やメディアはもっと誇りをもつべきです。
        小沢氏のような政治家がいることを誇りにすべきです。





カレル・ヴァン・ウォルフレン
     出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

カレル・ヴァン・ウォルフレン(Karel van Wolferen、1941年4月 - )は、オランダ・ロッテルダム出身のジャーナリスト、研究者。現在はアムステルダム大学比較政治・比較経済担当教授。オランダ語の発音ではファン・ヴォルフェレンとなる。

高校卒業後、中近東各国とアジア各国を旅し、オランダの新聞『NRCハンデルスブラット』の極東特派員となる。

日本における官僚を始めとする権力行使のあり方を分析し、責任中枢の欠如を指摘した初の著書『日本/権力構造の謎』を、1989年に発表。

1994年に上梓した『人間を幸福にしない日本というシステム』は、33万部のベストセラーとなる。管理されたリアリティの壁に隠された「システム」(物事のなされ方)の支配から日本人が脱すべきことを説き、論議を巻き起こした。特に「説明責任」という言葉は広く知られる事となる。同書は、薬害エイズ事件を起こした厚生省(現在の厚生労働省)を批判する市民運動の若者達の間では、半ば聖典とも化した。薬害エイズ事件における厚生省の責任を認めて謝罪した厚生大臣の菅直人を、「偉大な政治家」と賞賛した。一方、官僚独裁主義を打破する改革者として小沢一郎を高く評価し、この時すでに官僚側の抵抗によりいずれその手先である検察に彼は狙われると予言していた。またマスコミの小沢たたきを批判し、官僚支配から脱却した政治主導への改革を小沢以外の誰が成し遂げられるのかとも主張していた

アメリカ合衆国の覇権主義を非難しており、2004年のジョージ・ウォーカー・ブッシュの大統領再選を嘆いた。日本は対米従属路線を脱せよと訴える。


マクロの視点からすれば、これだけ多くの人たちが日本の将来を懸念しているのに、評論家もマスメディアの人々も小沢問題の検証・糾弾をしないのはとんでもない過ちを進めていることになる。



リーダーを自認している方々、腹を据えなさい !!!

日本の自立のために
立ち上がれ !!!




大海を知らぬ井蛙であってはならない !!!

春は名のみの風の寒さよ ……… 昨日あたりからこの歌の言葉がかわって、春のうららの ……… という感じになりつつあります。



この冬は年をとったせいか、吉川敏雄さん、山崎志朗さんなどの訃報がひしひしと身に迫った。 自然のままにという意識も健康であってこそと思わざるを得ないのです。 ことに、兄と姉の老化は他人ごとではありません。 耄碌という言葉も無意識のまま使うような気はしません。 耄碌という老化現象も悲しいことなのです。

単数思考の立場は政治情勢においても、個人生活の意識の場においても、やっぱり基本的に大事にしておいておきたいものです。


 02 20 (日) 阿修羅への投稿はすべて小沢問題

今朝「阿修羅」を開いてみると、すべて小沢一郎に関わる投稿である。 電波を利用する殆どの人たちが小沢問題に関心があるからこそです。

2011/02/20 07:00更新の「拍手ランキング(24時間)」を見ると記載してあるとおりです。

     http://www.asyura2.com/
     ★阿修羅♪


   拍手ランキング(24時間)  2011/02/20 07:00更新

  01  「小沢裁判は120%雲散霧消**菅政権から逮捕者の恐れ」(自民党… 七転八起 (825)
  02  不意打ちを喰らって周章狼狽の岡田克也(稗史倭人伝) pochi (610)
  03  小沢一郎に一度日本を任せてみるほかはないだろう(天木直人のブログ… pochi (384)
  04  「お笑い朝日新聞」の涙目社説(誰も通らない裏道) 判官びいき (374)
  05  小沢側近と自民、公明、みんなの党との会合も!「16人の反乱」が… 判官びいき (324)
  06  16勇士会派離脱届にNHK大越氏がノーコン解説 (植草一秀の『知ら… 七転八起 (270)
  07  「小沢支持」を潰そうとする工作員の手口 内田良平 (247)
  08  マスコミが報道しない事 月と星 (217)
  09  [河上みつえ居酒屋集会2/18]平野貞夫氏が「仙谷の謀略を考慮しデモの… shimbi (211)
  10  <河村市長>「大いに理解できる」 会派離脱届を歓迎 めっちゃホリディ (192)

     http://www.asyura.us/hks/ranking_list.php?term=3
     ★阿修羅♪拍手ランキング画面-拍手ランキング (3日間)


拍手ランキング(3日間) 2011/02/20 09:00更新を開いて、拍手ランキング(24時間)に載っていない次の 5つ の記事も是非ジャンプして読みたいものです。

1   民主会派離脱届 新会派結成宣言・全文 菅政権に痛烈なダメ出し あややの夏 1,261
3   森ゆうこ議員ツイッターより「仙谷氏は小沢元代表の件を起訴猶予だと事実誤認」(爆笑) ジャック・どんどん 879
6   小沢系16人が民主党会派離脱 土石流の衝撃 (田中龍作ジャーナル) pochi 706
9   <河村市長>「大いに理解できる」 会派離脱届を歓迎 めっちゃホリディ 566
11   〔緊急〕 民主党会派を離脱した16人を断固支持する!(誰も通らない裏道) pochi 516

これらの投稿に対して、メディアへ接続している人が拍手している数はもちろんだが、コメントを寄せている人数が驚くほど多い。

‘拍手ランキング(3日間)’の第一位は、今後も大事な生地と思うので、取り出して掲載します。



http://www.asyura2.com/11/senkyo107/msg/677.html
民主会派離脱届 新会派結成宣言・全文 菅政権に痛烈なダメ出し


民主会派離脱届 新会派結成宣言・全文 菅政権に痛烈なダメ出し
投稿者 あややの夏 日時 2011 年 2 月 17 日 12:42:43
産経新聞 2月17日(木)12時28分配信

 民主党の新会派結成を目指す「民主党政権交代に責任を持つ会」(会長・渡辺浩一郎衆院議員)が発表した「約束を果たす民主党への回帰宣言」の全文は次の通り。

 「今の菅政権は、国民との約束を果たす本来の民主党政権ではない」 今、民主党議員の多くが強くそう感じている。「国民の生活が第一」の政治理念は、おととしの衆議院総選挙での、民主党と国民との最大の約束だった。しかし今の菅政権ではどんな事態が進行しているだろうか。

 総選挙では、予算のムダを徹底的に削り、新たな政策の財源に充てるとしたマニフェストを掲げ、政権交代を実現した。しかし、「予算の総組み替えなどを行う」と主張していたのに、ほぼ手つかずの一方で、先週、菅総理大臣は、「衆議院の任期中上げない」としていた消費税については、「来年度末までに法的な対応をしなければいけない」と発言し、増税への意欲をあらわにした。

 菅政権は国民との約束、マニフェストを捨てたのである。

 また、政治家主導で日本を立て直すはずが、目玉とされた国家戦略局の設置法案は実現せず、公務員制度改革も反古(ほご)にされている。官僚に頼り放しだが、尖閣問題や北方領土問題など、もっとも政治主導であるべき案件で失敗すると官僚のせいにする。

 菅政権は政治主導の御(み)旗も捨てたのである。

 菅政権は、民主党の理念、そして「国民の生活が第一」という国民の皆様への約束をも捨て去ったのである。

 菅政権が本来の民主党の政策を捨て、本来の民主党の政治主導を捨て、本来の民主党の国民への約束を捨て去って省みないならば、それは国民が願いをかけた本来の民主党そのものを捨て去ることになる。

 そして、このことは、本来の民主党への支持の上に比例代表で当選した我(われ)々(われ)の存在意義すらも打ち消すことになる。

 我々は民主党と国民との約束の上に存在する比例代表の議員だからこそ、本来の民主党の姿とはかけ離れた今の菅政権にはもう黙ってはいられない。みすみす旧来からのしがらみにはまり込み、無原則に政策の修正を繰り返す菅政権に正当性はない。我々は今こそ「国民の生活が第一」の政策を発信し、国民の信頼を取り戻していかなければならない。

 しかし、我々は、民主党に対する信頼が地に落ちた今となっても民主党を捨てるつもりはない。歯を食いしばっても、国民との約束であるマニフェストの実現に取り組む我々こそが、本来の、そして真の民主党であるからだ。

 従って、我々は、国民との約束を果たす議員集団であることを、改めて国民の皆様に行動で示すために、衆議院での民主党・無所属クラブとは分かれ、新たに院内会派を設立する。そして同志一同が結束して、「国民の生活が第一」の政策を実行すべく今後、行動を展開していくこととする。

 2月17日 民主党・衆議院比例代表単独議員有志一同



      http://www.asahi.com/politics/update/0217/TKY201102170122.html
     asahi.com(朝日新聞社):小沢系16人が造反の構え 会派離脱届 首相退陣求める - 政治


現在位置 : asahi.com > ニュース > 政治 > 国政 > 記事
小沢系16人が造反の構え 会派離脱届 首相退陣求める
2011年2月17日15時3分

 会派離脱届を提出するため、民主党幹事長室に向かう議員ら=17日午前10時13分、国会内、飯塚悟撮影  民主党の小沢一郎元代表を支持する同党衆院議員16人が17日、衆院の会派「民主党・無所属クラブ」(307人)からの離脱を求める意向を表明した。離脱には党の了解が必要で執行部は認めない方針だが、16人は菅直人首相の退陣を公然と要求。小沢氏の党員資格停止処分に反発して予算案や予算関連法案の採決で造反する構えもみせており、菅内閣の「倒閣」の動きが党内から噴き出した。

 16人は「民主党政権交代に責任を持つ会」と称する会派を立ち上げたい考えで、会長についた渡辺浩一郎衆院議員(比例東京ブロック)は17日記者会見し、「無原則に政策の修正を繰り返す菅政権に正当性はない」と述べ、首相退陣を迫った。

 16人は全員、2009年総選挙で比例区単独で当選。当面は離党しない方針だが、造反の動きを表面化させ、予算関連法案を社民党とともに衆院の3分の2の賛成で再可決・成立させることを目指す首相の戦略を揺さぶる狙いがある。3分の2の確保を見通せなくすることで、民主党と社民党との修正協議に水を差す思惑もありそうだ。小沢氏もこの動きを容認しており、こうした動きがさらに広がる可能性がある。

 16人は17日午前、国会内で岡田克也幹事長に会派離脱届を手渡そうとしたが、岡田氏は不在で、事務職員に託した。その後、横路孝弘衆院議長あてに新会派の結成届を提出したが、受理されていない。

 16人は会見で「約束を果たす民主党への回帰宣言」との文書を発表。「民主党を捨てるつもりはない」と離党は否定した。渡辺氏は予算案や予算関連法案への賛否は「現時点で決めていない」と述べたが、反対の可能性は「あり得る」と語った。離党しない理由は「マニフェストを実行していくために、離党しては何にもならない」と説明した。

 これに対し、岡田氏は「会派離脱は規約上できない。考え直してほしい」と記者団に語った。枝野幸男官房長官も会見で「理解しがたい。国民にわかりにくい」と述べた。

 さらに、小沢氏に近い原口一博前総務相が近く発売の月刊誌に「菅政権は打倒せねばならない」とする論文を発表。「政権交代の原点を見失い、既得権益にしがみつくのであれば、我々の同志ではない」などと菅首相を厳しく批判した。

 一方、民主党倫理委員会は22日に小沢氏本人から党員資格停止処分について意見を聴くことを決めた。

    ◇

 民主党会派の離脱届を提出した議員は次の通り。カッコ内は選出の比例ブロック。(敬称略)

 菊池長右エ門、高松和夫(以上東北)、石井章、川口浩(以上北関東)、相原しの、石田三示、水野智彦(以上南関東)、川島智太郎、渡辺浩一郎(以上東京)、大山昌宏、笠原多見子、小林正枝、三輪信昭(以上東海)、熊谷貞俊、豊田潤多郎、渡辺義彦(以上近畿)

 02 21 (月) マザーグースのカエル▼日本の蛙

マザーグースといえば日本の童謡のように、リズミカルに子どもたちに伝承されている詩です。 新聞折込の中のチラシに、カエル談義がありましたので、グーグルで検索しました。

       http://blog.hix05.com/blog/2008/05/_the_toad_and_the_frog.html#
      ガマ君とカエル君 The toad and the frog :マザーグース (壺 齋 閑 話)


ガマ君とカエル君  The toad and the frog
(マザーグースの歌:壺齋散人訳)

                                「げろっ」とガマ君がいいました
                                「おなかがすいたみたいだな
                                そういえば朝からずっと
                                食べたり飲んだりしていない

                                どれ庭のほうに這っていって
                                あの囲いをすり抜けて
                                そこにいるナメクジや
                                カタツムリをご馳走になろう」

                                「ケロケロ」とカエル君がいいました
                                「君はそうしたいのかい?
                                では僕は飛び跳ねていって
                                牧場の小川まで行きましょう

                                そこで水をたらふく飲んで
                                ミミズやナメクジを食べましょう
                                きっと君とおんなじように
                                素敵な食事になるでしょう」

ガマ君とカエル君のお話は、アーノルド・ローベルが
絵本のシリーズとして紹介していますので、
沢山の子どもたちが知っているはずです。

The toad and the frog ?
Mother Goose Nursery Rhymes

                                "Croak!" said the toad,
                                "I'm hungry, I think;
                                Today I've had nothing
                                To eat or to drink.

                                I'll crawl to a garden
                                And jump through the pales,
                                And there I'll dine nicely
                                On slugs and on snails."

                                "Ho, ho!" quoth the frog,
                                "Is that what you mean?
                                Then I'll hop away to
                                The next meadow stream;

                                There I will drink, and
                                Eat worms and slugs too,
                                And then I shall have a
                                Good dinner like you."



  きのう伴野の吉川新聞配達店の「ちらし」第64号に、次のような記事が載っていました。

   ‘両生類の生活から (その 9 )  かえるの俳句・格言 …… 小椋吉範 ’

 小学校の国語の教科書には、ガマ君とカエル君の「お手紙」という心温まるお話があります。 ガマもカエルなのにガマ君とカエル君というのはおかしいのではないでしょうか? … と大学の先生にお聞きしたところ、このお話は外国の童話で、ガマガエルのなかまを Toards、普通のカエルのなかまを Frogs としていたからと教えてくださいました。

 ところで、詩・俳句・格言や歌にたくさんのカエルが登場するのは人間の身近に生活していて、昔の人はよく観察していたからなのでしょう。 「痩蛙 負けるな一茶 これに有り」は小林一茶の有名な俳句の一つです。

 小林一茶(1763〜1827)は文化13年(1816)4月20日に小布施の岩松院のヒキガエルのカエル合戦を見て詠んだとされています。 一茶54歳のとき、初めての子どもに千太郎と名づけたのですが、千太郎は病弱で、この俳句はその子を励ます句とされています。 その願いむなしく一ヶ月足らずで千太郎は他界してしまいました。

 一茶のカエルを題材にした俳句をいくつか紹介します。( )は筆者の勝手な推測です。

  「むきむき(向き向き)に 蛙のいとこ はとこ哉」 (田の畦に並んでひなたぼっこしているトノサマガエル)
  「なく蛙 溝のなの花 咲きにけり」 (菜の花の咲く時期に一番響いてくるのはシュレーゲルアオガエルか)
  「俺として (共に)白眼(にらみ)くらする 蛙哉」 
  「い(ゆ)うぜんと して山を見る 蛙哉」 (山道のど真ん中で頭を上げて遠くを見ているアズマヒキガエル)
  「油火の うつくしき夜や なく蛙」 (夏の夜、明かりの所に来ているニホンアマガエル) 
  「親分と 見へて上座に 鳴蛙」 「元の座に ついて月見る 蛙哉」 (元の位置に帰るカエル)
  「小便の 滝を見せうぞ 鳴蛙」 「小便を 致しながらも 鳴蛙」
  「亀どのに 上座ゆづりて 鳴蛙」 (一茶は特にたくさんのカエルの俳句を作り、ざっと数えて206首もありました)

 松尾芭蕉の「古池や 蛙飛び込む 水の音」もみんなに知られた俳句です。 江戸で詠まれたことと、古池にいたことから飛び込んだカエルはツチガエルだろうと思われます。

 芥川龍之介も「青蛙 おのれもペンキ ぬりたてか」と詠んでいます。 青蛙は俳句ではアマガエルとされていますが、時々新聞で報じられる青いアマガエルを芥川龍之介も見つけて詠んだのかもしれませんし、鮮やかな緑色のシュレーゲルアオガエルだったのかも知れません。

 格言に登場するカエルには、 

  「井の中の蛙大海を知らず(されどその深きを知る)」
  「馬の耳に念仏、蛙の面に水ションベン」
  「蛇ににらまれたカエル」
  「カエルの子はカエル」

などがあります。

カエルの句ではないのですが、子どもの頃から一茶の優しい心として、その後も折々に頭に浮かぶ句があります。 〔下平:注記〕

  「やれうつな 蝿が手をする 足をする」
  「すずめの子 そこのけそこのけ お馬がとおる」
  「われときて あそべや親の ない雀」
  「大牡丹 貧乏村と あなどるな」