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折々の記 2013 ⑥
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  10 30 特定秘密保護法案も米との同盟を重視するもの  天声人語
  10 30 秘密保護法案、国会に提出  2013/10/26 朝日新聞第1面
  10 30 秘密保護、懸念と疑念 「知る権利」の担保・特定秘密の指定  
  10 30 秘密保護、海外では オバマ政権下、相次ぐ訴追/軍機密入手、韓国では有罪  
  10 30 官僚や政府関係者が私の構想をなきものにた  鳩山由紀夫
  10 30 マスメディア関係者の品格が低俗化している  もともと下卑た男 みのもんた
  11 04 宵の明星  金星だ!!
  11 05 最少量の法則  リービッヒの法則
  11 06 ウソは泥棒のはじまり!!  文化国家日本とはチャンチャラおかしい
  11 08 特定秘密保護法案の全文  

 10 30 (水) 特定秘密保護法案も米との同盟を重視するもの

2013/10/26 天声人語(耳の大きい国と日本)

 「盗」という字のいわれは面白い。上の「次」は人が口からよだれを流している形で、下の「皿」は盤中に血が入っている形という。組み合わせて血盟を汚す意味になるそうだ。盟約にそむく者を「盗」と言ったと、白川静さんの『常用字解』にある

▼中国起源の漢字がそのまま当てはまる、欧米の騒ぎである。米国の情報機関が、同盟国ドイツ首相の携帯電話を盗聴していた疑惑が浮かび上がった。メルケル首相は怒ってオバマ大統領に直接抗議し、波紋は静まりそうにない

▼米国による盗聴疑惑は、このところ芋づる式だ。欧州連合、国連本部、メキシコ大統領府、ブラジル大統領など発覚が相次ぎ、在米の日本公館も対象だったと報じられた。ディズニーアニメ「ダンボ」の国は、どうも耳が大きすぎる

▼「安倍首相の携帯は大丈夫か」と記者会見で質問が飛んだ。菅官房長官は「まったく問題ない」と強調したそうだが、しっかり調べたのだろうか。日本が考えるほど、米国は甘い兄貴分ではあるまいに

▼思えば、特定秘密保護法案も米との同盟を重視するものだ。その一面を荒っぽく言うなら、米国からもらった情報を守るために自国民を罪に問う法である。民主主義を揺さぶりかねない法でもある

▼出来てしまったあとで破滅的な結末を招いた、戦前の幾つかの法を忘れたくはない。「はじめにおわりがある。抵抗するなら最初に抵抗せよ」。朝日新聞の大先輩にして反骨のジャーナリスト、むのたけじ氏の言葉が点滅する。

 10 30 (水) 秘密保護法案、国会に提出

朝日新聞デジタル > 記事  2013年10月26日05時00分
  秘密保護法案、国会に提出 NSC法案含め論戦 「知る権利」の阻害懸念
     http://digital.asahi.com/articles/TKY201310250801.html?ref=pcviewer

ソース表示からのコピーをつぎにけいじします

 安倍内閣は25日、国の機密情報を漏らした公務員らへの罰則を強化する特定秘密保護法案を閣議決定し、国会に提出した。同法案は秘密の指定範囲や基準があいまいで恣意(しい)的な運用の余地が残り、取材・報道の自由との線引きもわかりにくく「知る権利」を阻害するとの懸念が消えない。

   *

 2面=懸念と疑念/3面=海外では/4面=野党、追及へ/5面=法案全文/14面=社説「この法案に反対する」/39面=秘密どこまで?

 安倍晋三首相は25日の衆院本会議で「国家安全保障会議(日本版NSC)の審議をより効果的に行うためには、情報保全に関する体制が整備されることが重要だ。法案の早期成立に向けて努める」と述べ、国家安全保障会議設置法案とセットで今国会成立を目指す意向を表明した。

 法案では防衛、外交、スパイなどの特定有害活動の防止、テロ活動の防止の4分野で「漏洩(ろうえい)が国の安全保障に著しく支障を与えるおそれがある」と行政機関の長が判断した場合、特定秘密に指定する。ただ、特定有害活動には「漏洩が我が国の安全保障に支障を与えるおそれがあるものを取得するための活動」を含み、情報を得るための市民活動も対象にするといった拡大解釈も可能だ。

 法案には「知る権利」や「報道・取材の自由」に配慮するよう明記した。報道機関などの取材行為は「法令違反または著しく不当な方法」でない限り正当な業務行為と定義した。だが、「知る権利」の明記は努力規定に過ぎず、正当・不当の線引きも難しい。

 取材対象者らを萎縮させる可能性も残る。政府によると、特定秘密を扱う主な対象者は外務・防衛両省と警察庁の約6万4千人。他の省庁や都道府県警、取引先の民間人も含むので、さらに増える見通しだ。

 自衛隊の運用や装備品開発などの情報を持つ防衛省では現行の「防衛秘密」が「特定秘密」に移行し、約6万人が特定秘密を取り扱う見通しだ。防衛省関係者は「秘密であるはずの話が記事になった場合の反応は大きくなる。犯人捜しをして、漏出源がわかれば裁判になる」と指摘する。

 会期末の12月6日まで審議期間は1カ月程度。与党は11月上旬にも法案を衆院で審議入りさせ、国家安全保障特別委員会で審議し、同月中旬にも可決、参院に送りたい考え。

 野党は共産党、生活の党、社民党が反対。民主党や日本維新の会、みんなの党は態度未定だが、秘密の指定が恣意的でないかのチェックを情報公開制度で担保するよう求めている。

 ■特定秘密保護法案の骨子

 ◆大臣ら行政機関の長は、漏洩(ろうえい)が日本の安全保障に著しい支障を与えるおそれがある情報を特定秘密に指定。範囲は防衛、外交、スパイ活動などの特定有害活動の防止、テロ活動の防止の4分野

 ◆指定期間は最長5年で、5年ごとに延長できる。30年を超える場合は内閣の承認が必要

 ◆特定秘密の取扱者は公務員、警察職員、契約業者。犯歴や飲酒の節度、借金の有無などの適性評価を受ける。特定秘密を漏らした場合、最長懲役10年。漏洩をそそのかした場合は、最長懲役5年

 ◆知る権利の保障に資する報道または取材の自由に十分に配慮。出版、報道の取材行為は、法令違反または著しく不当な方法でない限りは正当とする

 

 安倍内閣が特定秘密保護法案を閣議決定し、主舞台は国会論戦へと移る。「知る権利」の担保や特定秘密の指定、公務員の適性評価など、法案には数多くの懸念がつきまとう。このまま法案を通すのか、国会も問われている。▼1面参照

 ■知る権利・報道の自由 「不当取材」あいまい

 「『報道の自由』『知る権利』をしっかり担保していきたい。法案審議の過程でしっかりと不安のないようにしていきたい」。菅義偉官房長官は25日の記者会見で「情報が国民に開示されなくなるのでは」と問われ、こう強調した。

 法案の早期成立を目指す政府にとって、言論統制を警戒するメディアや法曹界の反応は意識せざるを得ない。法案の閣議決定に先立ち、政府関係者は「執拗(しつよう)に取材し報道しても処罰されない」と報道関係者に説明して回った。

 森雅子・秘密保護法案担当相は25日の会見で「飲酒しながら話を聴く」「会議室の壁に耳をつけて室内の話を聴く」と例示し、処罰対象となる不当な方法に「あたらない」と、懸念の打ち消しに努めた。

 だが「どういった行為が正当な取材から逸脱するのか」と詰められると、森氏は「個別の事象を挙げることはたいへん困難だ」。外務省事務官から情報を得た元毎日新聞記者の有罪が確定した「西山事件」の最高裁判断を紙で読み上げ、「この判例で書いてある通り」と答えるにとどめた。

 取材行為が「取材対象者の人格の尊厳を著しく蹂躙(じゅうりん)する等、法秩序全体の精神に照らし、社会観念上、是認できない場合」との判例に抵触するか、その都度司法が判断するのを認めたもので、法案のあいまいさを改めて浮き彫りにした。

 公明党の修正要求で「知る権利」への配慮が法案に明記されたとはいえ、厳罰化で情報漏洩(ろうえい)を防ぐ法案の本質は変わらず、公務員らが取材対応を自粛することで情報の流れが滞るという懸念は依然として残る。

 取材活動が「正当な業務」として認められる「出版または報道の業務に従事する者」の定義もあいまいだ。別の政府関係者は「正直、内部でも議論が追いついていない」と明かす。

 ■恣意的な秘密指定 監視・検証は不可能

 大臣ら行政機関の長が好き勝手に特定秘密を指定するのではないか、という懸念も消えない。

 法案は特定秘密を、漏れれば「国の安全保障に著しい支障を与えるおそれがある」情報と定める。膨大な情報のうち、外務・防衛両省を中心とした「金庫に入れておくような秘密」(礒崎陽輔首相補佐官)に限られる、と政府は説明する。

 だが、何を秘密に指定したかは明らかにされない。仮に政府の失態や外国との密約といった「不都合な真実」が秘密に指定されても、個別に監視したり、さかのぼって検証したりすることは事実上不可能だ。

 菅氏は25日の記者会見で、特定秘密の指定について「外部の有識者の意見を反映させた基準に基づいて行われる」と3回繰り返し、恣意(しい)的に指定されるとの指摘を否定した。

 だが、有識者が関与するのは運用のルールづくりのみ。「不都合な真実」が特定秘密に指定されないか、個別にチェックする権限は与えられない。森氏は会見で「公開できるものはできる限り国民の皆様に明らかにして参りたい」と述べたが、具体例に挙げたのは秘密の指定件数だけ。個別の内容は当然、公開されない。

 法案は指定期間の上限を5年間とし、要件を欠けば期間内でも速やかに指定を解除するよう定める。森氏は「私の理解では原則30年で特定秘密は解除される」と説明。30年を超える場合には内閣に理由を示して承認を受ける仕組みを念頭に置いているとみられるが、逆に言えば、理由さえ用意すれば指定期間は何度でも更新されるおそれがある。

 安倍晋三首相は24日の参院予算委員会で「政権交代によって新しい大臣が誕生すれば、特定秘密の指定状況を確認し、改めて適否を判断することもありうる」と答弁した。だが、膨大な件数の特定秘密を逐一検証できるのかという疑問は解消されない。

 ■公務員に「適性評価」 まるで身元調査、飲酒癖や借金も

 特定秘密に触れた公務員が外部に漏らさないか。それを調べるため、法案は公務員らに適性評価を義務づける。身元調査のような位置づけで、クリアしなければ特定秘密を扱えない。

 政府によると、想定される主な対象者は外務・防衛両省や警察庁の約6万4千人。他の省庁や都道府県警、取引先の民間人を含めれば、さらに膨らむ。

 調査は家族構成やテロ、スパイ活動との関係、飲酒習慣や経済状態など7項目。配偶者(事実婚も含む)の両親の国籍も調べる。日本国籍を取得していても以前の国籍を申告することが必要で、政府関係者は「身内に中国や韓国、ロシアの関係者がいれば、適性評価をクリアするのは難しいのでは」と明かす。

 当事者の申告だけでは終わらない。適性評価を行う側は上司に勤務態度を尋ねたり、金融機関に借金の有無を問い合わせたりして「ウラ」を取る。どんな調査をしたか本人に明かされることはない。いずれも当事者側のプライバシー侵害につながりかねない情報ばかりだ。日本弁護士連合会で秘密保全法制対策本部事務局長を務める清水勉弁護士は「『酒を飲みすぎだ』とか『借金が多い』といった理由でろくな仕事をさせてもらえなくなる。差別に使われる」と批判する。

 だから適性評価をするのは当事者が同意した場合に限られる、というのが政府の説明だ。とはいえ、「同意の有無や評価結果が本人の不利益になる場合も当然あり得る」と政府関係者は言う。管理職になればなるほど特定秘密を扱わざるを得ない側面もあり、同意しなくても昇進には影響しない、とする説明は空証文に終わりそうだ。

 ■検討、いつから 85年、世論の反対で廃案

 安倍政権は、特定秘密保護法案を外交・安全保障政策の司令塔となる国家安全保障会議(日本版NSC)と「表裏一体」の関係と位置づける。日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、同盟国である米国との情報共有を進めるには機密情報の管理を厳格化する必要があるからだ。振り返れば、過去の政権も様々な理由から秘密保全法制の整備を目指してきた。

 「外国との情報共有は、情報が各国で保全されることを前提に行われていることに鑑みると、法案を早期に成立させることが必要だ」

 安倍晋三首相は25日の衆院本会議で、日本版NSCが機能するためには特定秘密保護法案の成立が条件だと訴えた。

 首相にとって、NSC設立は悲願だ。第1次内閣時代の2007年にも設置法案を提出。首相が病気で辞任したため成立しなかったが、再び政権の座に就くと今年6月、通常国会に法案を改めて提出した。

 この国会では継続審議になったが、首相は秋の臨時国会での成立を目指し、準備を加速。8月には礒崎陽輔首相補佐官を英米に派遣し、両国のNSCとホットラインを開設することを確認した。その一方で、米国側は礒崎氏に機密漏出の懸念を改めて伝達。政権内では秘密保全法制とのセット論が強まった。

 秘密保全法制を整備する動きは、過去の政権でも何度かあった。そのたびに、世論の反発を受けて挫折してきた。中曽根政権下の1985年、自民党が国家秘密法(スパイ防止法)案を提出。外国に機密を漏らした場合の最高刑を死刑としたが、世論の反対で廃案に追い込まれた。

 再び機運が高まったのは、2010年に尖閣諸島(沖縄県)沖で起きた中国漁船衝突事件のビデオ映像が流出したのがきっかけ。海上保安官が故意にインターネット上に拡散させ、当時の民主党政権は罰則強化に動いた。有識者会議が機密情報を漏出させた公務員らの罰則を最長で懲役10年とする報告書をまとめたが、世論を気にした野田政権は法案提出を見送った。

 今回、安倍政権が成立を目指す法案は、この報告書がたたき台になっている。首相は17日の参院代表質問で「過去15年で公務員による主要な情報漏洩(ろうえい)事件を5件把握している」と答弁し、内閣官房が具体例を公表。25日の国会答弁でも、首相は「情報漏洩に関する脅威が高まっている」と強調した。

 (3面に続く)

 10 30 (水) 秘密保護、海外では オバマ政権下、相次ぐ訴追/軍機密入手、韓国では有罪

 (2面から続く)

 海外は、政府の秘密保護にどう取り組んでいるのか。

 主要国は公務員などによる情報漏出に対し、関係法で罰則を定めている。最高刑は、米国が原則10年の自由刑(懲役・禁錮に相当)、英国は2年、ドイツは5年、フランスは7年の自由刑となっている。日本の特定秘密保護法案は、同盟国である米国を重視し、罰則上限を懲役10年にそろえた。

 同時に、主要国は憲法で言論の自由を保障している。取材・報道活動に対する取り締まりには慎重で、情報源となった人物への訴追も限定的だったが、最近は変化も出てきている。

 情報提供者が訴追されたケースは米国の場合、2009年のオバマ政権誕生前まではわずか3件だった。ところがオバマ政権下では、すでに8件にのぼる。

 最近では、米国家安全保障局(NSA)の極秘情報収集を暴露した米中央情報局(CIA)元職員のエドワード・スノーデン容疑者がスパイ行為などの容疑で訴追された。ただ、米国で秘密情報を報道した記者や編集者らが訴追された例はないとされる。

 北朝鮮と対立し、軍事情報の漏出に神経をとがらせる韓国では、1993年に軍事機密を入手、譲渡したとしてフジテレビのソウル支局長(当時)が逮捕され、後に執行猶予付きの有罪判決を受けた。英国でもスノーデン氏から内部文書を提供されたコラムニストが記事を執筆したガーディアン紙を訴追すべきかどうかを巡って、与党の一部で議論が起きている。

 日本政府当局者は、朝日新聞記者に対し、特定秘密保護法案の「取材の自由」について、窃盗や恐喝など、刑法犯などに問われるような行為ではない限り、特定秘密を暴露しても罪に問われないという見解を示した。ただ、法案修正が閣議決定直前だったため、「取材の自由」の詳細な説明は国会での答弁を通じて行う方針という。

 一方、罰則の強化以前に求められるのは、情報管理システムの向上だ。主要国は、情報漏れを防ぐため厳格な運用に努めている。

 米英独などの場合、国の安全保障に与える損害の大きさなどにより、秘密情報を「機密」「極秘」「秘」など3段階に区分。情報を扱う政府職員や契約業者らにも、扱う資格があるかどうか、適性評価を実施している。

 米国では、人事管理局がこうした評価を一元的に実施。本人や周囲への対面調査を通じ、犯罪歴や経済状況、国への忠誠度などを調べる。ポリグラフ(うそ発見器)検査を行う場合もある。

 米政府資料によると、12年現在、「機密」にアクセスできる資格を持つ政府職員は約79万人、契約業者は約48万人いる。「極秘」「秘」の場合、政府職員が約275万人、契約業者は約58万人。他の対象者も含めて、490万人余りが秘密にアクセスでき、その数は増加傾向にある。

 秘密情報の取扱者が増える背景には、01年の米同時多発テロで各省庁間の情報共有が不十分なためにテロを防げなかったという反省がある。米政府は適性評価を徹底し、秘密保護と情報共有の両立を目指した。

 ただ、予算削減に苦しむ米国では国の業務の民間委託が進み、契約業者も機微な情報に触れる事態があちこちで起きている。NSAの外部契約職員として機密情報を入手し、流出させたスノーデン氏のケースはその典型だ。

 また、管理ルールが細分化されたことや、電子媒体の発達で紙以外の情報への対応も迫られ、膨大な管理作業に人員が追いつかない問題も起きている。陸軍上等兵による告発サイト「ウィキリークス」への公電公開など重大な情報流出が相次いでいる。

 日本政府は特定秘密保護法案の運用規則を整備し、特定秘密に関して省庁共通の秘密の基準を設ける方針だ。内閣情報調査室が中心になり、秘密の具体的な管理方法について検討を進めている。(冨名腰隆、渡辺丘)

 10 30 (水) 官僚や政府関係者が私の構想をなきものにた:鳩山由紀夫

阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK155 >
  「官僚を含む政府関係者が私の指示に反し、米側と通じあい
  その構想をなきものにしようとした:鳩山由紀夫氏」
(晴耕雨読)
     http://www.asyura2.com/13/senkyo155/msg/533.html
    投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 10 月 28 日

特定秘密保護法案が国会に提出。

時あたかも同じくして、メルケル独首相の携帯電話を初めとする同盟国中枢への米国情報機関による 盗聴疑惑。

10/26朝日・天声人語「思えば、特定秘密保護法案も米との同盟を重視するものだ。(略)米国からもらった情報を守るために自国民を罪に問う法である。民主主義を揺さぶりかねない法でもある。」

正にその通り。

菅長官は「日本は問題ない」というけれど疑わしい。

何が問題がないのか。

日本だけが特別扱いされる理由は全くないのである。

首相時代に普天間の移設をめぐって、当事の官僚を含む政府関係者が、私の指示に反し、米側と通じあい、その構想をなきものにしようとしたことがウィキリークスを通じ明らかになってきている。

従来の追従型日米関係を絶対に損ないたくない力が情報の撹乱を含め働いたことがわかってきた。

情報の公開と国益は矛盾はしない。

隠し通して国民に正しい判断材料を与えないことそのものが、国民を愚弄していることではないか。

 10 30 (水) マスメディア関係者の品格が低俗化している

阿修羅 2013/10/27 投稿者 笑坊
  責任を取るのが倅の不祥事とは  (日々雑感)
     http://www.asyura2.com/13/senkyo155/msg/532.html

  アナウンサーからキャスターとなりMCとなった者の責任を取るのが倅の不祥事とは、何という低俗な価値基準なのだろうか。彼らが職を辞し番組を降りるのは身内の不祥事ではなく、彼らが番組で批判していた事柄が本人の思惑とは異なった場合ではないだろうか。つまり誤った報道を国民に行った場合にこそ万死に値する不祥事であり、その時にこそキッパリと職を辞すべきだ。

 この国のキー局ネットワークのキャスターやMCたちはマスメディアに従事する者として拭い難い汚辱に塗れているはずだ。すくなくともこの国のマスメディアに従事する者はすべてと断言して間違いないほど小沢氏に対する検察の捏造情報を垂れ流し、無批判に「政治とカネ」なる小沢氏の人格を攻撃するスローガンを一度ならず口にしているはずだ。

 小沢氏の無罪判決を確定した後に誰一人として「政治とカネ」プロパガンダを口にしたキャスターやMCやコメンテータが責任を取って番組を降りなかったのみならず、現在も大きな顔をして尤もらしく時事番組を担当しているというのは彼らは普通ではなく狂気の中で生きているのではないかとすら疑いたくなる。

 倅の窃盗容疑の責任を取り報道番組降板を涙ながらに決断したMCは涙の流し所を間違っていないだろうか。彼の次男の不祥事により番組を降板するというのは極めた個人的な問題だ。しかし彼は公共の電波を通じて小沢氏を「政治とカネ」などという根拠なきプロパガンダを幾度となく叫んでいた。そのことの方が次男の窃盗容疑よりもジャーナリストとしては大きなはずだが、かれは小沢氏の無罪判決確定時に一切の責任発言を他の無責任なジャーナリストたちと同じく一切言及しなかった。

 それが三十過ぎた次男の窃盗容疑だけで報道番組降板を大々的に涙ながらの記者会見で表明するとは一体何だろうか。勿論、他のジャーナリストたちも一切の自己批判もなければ、お詫びの一言一句たりともなく、依然と同じく報道番組で大きな顔をして出演し続けている。その厚顔無恥ぶりには驚くし、ジャーナリストとして検察であれ官僚からタダ漏れの捜査情報を無批判に垂れ流したジャーナリストとして無節操な姿勢に深く反省して報道関係から一切身を退くのがあるべき姿のはずだ。

 彼らはジャーナリストの名に値しない屑ばかりだ。次男の不祥事で報道番組から身を退く見識は有していても、小沢氏に対してイワレなき人格破壊報道を三年有余も絶え間なく繰り返したジャーリストとして万死に値する不祥事に不感症だったという無神経さに、この国マスメディアのレベルと見識を思い知る気がする。

 他のMCやコメンテータたちよ、お前たちが歴史の中で徹底的に批判されることを恐れず、今日的な報酬のみを気にするジャーナリズム精神の腐敗ぶりを日々国民に晒している事実に気付かない厚顔無恥ぶりを指摘しないではいられない。この国は仲良しごっこの幼稚なジャーナリストしかいないということが明らかになった。本当に低俗なイエローペーパーだらけのマスメディアが大きな顔をして国民に御神託を並べている。そのうす汚さには反吐が出る。

 11 04 (月) 宵の明星

西空に輝く美しい星、宵の明星だ !!  金星 !!

宝のお部屋へ



 11 05 (火) 最少量の法則

最少量の法則(リービッヒの法則)
   

  最少量の法則 【law of the mininum,Liebig's law of the minimum】

リービッヒの最少養分の法則*ともいう.植物の生産量は,生育に必要な元素中で,供給割合の最も少ないものによって支配される.1843年,ドイツのリービッヒ(J. von Liebig)の発見になる.肥料の三大成分(窒素,リン酸,カリ)のどれが不足しても植物は正常に生育しないところから導かれた.現在ではこの概念は拡張されて,生命現象に対する制限因子一般について使われている.最少律*という別名もある.

食物栄養の場合にも,同じように必須栄養分の摂取割合が最も不足しているものによって成長が支配を受ける.これを図示したのが,ドベネクの桶*である.ドベネクの桶*も参照.

【下平・註】

柿の仕事で朝起きた時には右側の腰が痛む。 お医者は歳のせいだというのだろう。 なぜそんな言葉で片つけるのかと考えると、実はそのお医者も事の真実を教わっていないからだと思う。

はてな?  リービッヒの肥料桶を考えると、体のどこかの筋力が衰えたのか・何か食べ物が不足してきたせいなのか・年齢相応の運動なり体操なりしていないためなのか、何かのちょっとした理由から腰の痛みの原因がある筈だろう。 そんなことを考えてみた。

だからと言って自分でわかるわけもありません。 もし医学が進歩してくれば、リービッヒの法則のように生命現象での最少律もわかってくるに相違ない。

<健康にかかわる農業生産と野菜の栄養減少のHPがあったので取り上げておきます>

ドベネックの桶 の中から
  生態系が生み出す持続可能な社会(PTA法:光合成移転農法)

     http://www.geocities.jp/lowmolorg/


PTA法(光合成移転農法)は、「植物が有機物を吸収して同化できること」に着目し、身の回りの有機物を植物が吸収しやすい有機物に調製し「炭素肥料」として施肥します。糞尿や食品残渣の有機物が直接作物の有機物へ転換されます。目に見える有機物が所定の割合で食物に転換されます。


PTA法(ドッサリース農法)
     http://foodpia.geocities.jp/pta_method/plant.html

46種類の必須栄養素  食と健康~長寿の秘密~
     http://shokuji.web.fc2.com/eiyoso.html#top



 11 06 (水) ウソは泥棒のはじまり 文化国家日本とはチャンチャラおかしい!!

またまた、頭を下げて申し訳ありません !!  品性のある日本とはとても言えません。

金持ちは嘘を平気で言う。 たまったものではありません !!  政治家もウソを言う。

生活にあえいでいる善良な国民は、ウソを言うことを忌み嫌っています。 善良な家庭のほとんどの人たちは、ウソを悪徳として「ウソ」という言葉すら口に出しても言いません !!

以前、ブータン国王が来日した折、「わが国で一番大事にしている価値観は幸福感です」という意味のことを発言され、老生は「なんだ、それって?」とっさにそう思ったことがある。

次の二つのホームページを開いて事の重大さを認識したいものです。

  国民総幸福量
     http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E6%B0%91%E7%B7%8F%E5%B9%B8%E7%A6%8F%E9%87%8F

  世界の扉 「ブータンに学ぶ「幸せ」のあり方」
     http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/800/154628.html

実は、最近東京電力に始まり、あちこちウソが罷り通っても報道関係ではニュースとして放送するが、評論家始め学者の方々でもその悪徳を追求し暴いて粛清する様子が聞こえてこないのです。

またしても、全国各地と言ってもいいほどデパートやスーパーの食堂で食品のウソの表示が露わにされて、泡を喰って頭を下げているのです。 ニュースを見ていると、「申し訳ありません」と通り一遍の頭を下げただけで、心底から事の重大に対処していく様子が見られません。 黙って様子を見ていればわかります。

日本人としての品格とか責任感はどこへ行ってしまったのでしょう。

安倍総理のアメリカべったりの行政姿勢を見ていても、日本人としての品格や責任感が感じられません。 はっきりしているのは対中韓の歴史認識や領土問題など問題にされながらですよ、平和への話し合いの門戸はいつでも開いていると言いながら、この大事な隣同士の国との仲良し関係を積極的に築こうという片鱗すら感じられないのです。

軍備を整えて喧嘩をする準備をし、仲良くしようとする方向すら日本国民には一言もないではないですか !!

こんな一国の宰相ってありますか !!  明るい将来へ進もうとする青写真一枚でも日本国民に見せて、協力してほしいと言ったことってありますか?

その昔中国や韓国からいろいろの文物を学びとり、指導してもらったりして日本らしい文化を平安時代になってからやっと作り上げたのでしょう。 この素直に考える考え方こそ、日本が独自の平安文化を確立してきた根底だったのではありませんか。

日本語としての片仮名平仮名をつくり、行政、酒造り、機作り、天文、建築に始まって文学、書道、茶道、俳諧、庭園、焼き物、等々すべてにわたって日本らしい国家がまとまってきたのではありませんか。

精神文化としての儒教や仏教も中国や韓国から教わって築き上げました。

老生はこれらのいきさつから見て、お互いを信頼し協力し平和な生活を築くことこそ、文化を守っていく政治哲学の根底に持っていなければならないと考えています。
 11 08 (金) 特定秘密保護法案の全文

朝日新聞デジタルで報道した内容は次の通り
  2013年10月26日05時00分



 安倍内閣が25日午前に閣議決定した特定秘密保護法案の全文は、次の通り。

特定秘密の保護に関する法律

目次

第一章 総則(第一条・第二条)

第二章 特定秘密の指定等(第三条―第五条)

第三章 特定秘密の提供(第六条―第十条)

第四章 特定秘密の取扱者の制限(第十一条)

第五章 適性評価(第十二条―第十七条)

第六章 雑則(第十八条―第二十一条)

第七章 罰則(第二十二条―第二十六条)

附則

 ■第一章 総則

(目的)

第一条 この法律は、国際情勢の複雑化に伴い我が国及び国民の安全の確保に係る情報の重要性が増大するとともに、高度情報通信ネットワーク社会の発展に伴いその漏えいの危険性が懸念される中で、我が国の安全保障に関する情報のうち特に秘匿することが必要であるものについて、これを適確に保護する体制を確立した上で収集し、整理し、及び活用することが重要であることに鑑み、当該情報の保護に関し、特定秘密の指定及び取扱者の制限その他の必要な事項を定めることにより、その漏えいの防止を図り、もって我が国及び国民の安全の確保に資することを目的とする。

(定義)

第二条 この法律において「行政機関」とは、次に掲げる機関をいう。

一 法律の規定に基づき内閣に置かれる機関(内閣府を除く。)及び内閣の所轄の下に置かれる機関

二 内閣府、宮内庁並びに内閣府設置法(平成十一年法律第八十九号)第四十九条第一項及び第二項に規定する機関(これらの機関のうち、国家公安委員会にあっては警察庁を、第四号の政令で定める機関が置かれる機関にあっては当該政令で定める機関を除く。)

三 国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第三条第二項に規定する機関(第五号の政令で定める機関が置かれる機関にあっては、当該政令で定める機関を除く。)

四 内閣府設置法第三十九条及び第五十五条並びに宮内庁法(昭和二十二年法律第七十号)第十六条第二項の機関並びに内閣府設置法第四十条及び第五十六条(宮内庁法第十八条第一項において準用する場合を含む。)の特別の機関で、警察庁その他政令で定めるもの

五 国家行政組織法第八条の二の施設等機関及び同法第八条の三の特別の機関で、政令で定めるもの

六 会計検査院

 ■第二章 特定秘密の指定等

(特定秘密の指定)

第三条 行政機関の長(当該行政機関が合議制の機関である場合にあっては当該行政機関をいい、前条第四号及び第五号の政令で定める機関(合議制の機関を除く。)にあってはその機関ごとに政令で定める者をいう。第十一条第一号を除き、以下同じ。)は、当該行政機関の所掌事務に係る別表に掲げる事項に関する情報であって、公になっていないもののうち、その漏えいが我が国の安全保障に著しい支障を与えるおそれがあるため、特に秘匿することが必要であるもの(日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法(昭和二十九年法律第百六十六号)第一条第三項に規定する特別防衛秘密に該当するものを除く。)を特定秘密として指定するものとする。

2 行政機関の長は、前項の規定による指定(附則第四条を除き、以下単に「指定」という。)をしたときは、政令で定めるところにより指定に関する記録を作成するとともに、当該指定に係る特定秘密の範囲を明らかにするため、特定秘密である情報について、次の各号のいずれかに掲げる措置を講ずるものとする。

一 政令で定めるところにより、特定秘密である情報を記録する文書、図画、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録をいう。以下この号において同じ。)若しくは物件又は当該情報を化体する物件に特定秘密の表示(電磁的記録にあっては、当該表示の記録を含む。)をすること。

二 特定秘密である情報の性質上前号に掲げる措置によることが困難である場合において、政令で定めるところにより、当該情報が前項の規定の適用を受ける旨を当該情報を取り扱う者に通知すること。

3 行政機関の長は、特定秘密である情報について前項第二号に掲げる措置を講じた場合において、当該情報について同項第一号に掲げる措置を講ずることができることとなったときは、直ちに当該措置を講ずるものとする。

(指定の有効期間及び解除)

第四条 行政機関の長は、指定をするときは、当該指定の日から起算して五年を超えない範囲内においてその有効期間を定めるものとする。

2 行政機関の長は、指定の有効期間(この項の規定により延長した有効期間を含む。)が満了する時において、当該指定をした情報が前条第一項に規定する要件を満たすときは、政令で定めるところにより、五年を超えない範囲内においてその有効期間を延長するものとする。

3 行政機関(会計検査院を除く。)の長は、前項の規定により指定の有効期間を延長しようとする場合において、当該延長後の指定の有効期間が通じて三十年を超えることとなるときは、政府の有するその諸活動を国民に説明する責務を全うする観点に立っても、なお当該指定に係る情報を公にしないことが現に我が国及び国民の安全を確保するためにやむを得ないものであることについて、その理由を示して、内閣の承認を得なければならない。この場合において、当該行政機関の長は、当該指定に係る特定秘密の保護に関し必要なものとして政令で定める措置を講じた上で、内閣に当該特定秘密を提供することができる。

4 行政機関の長は、指定をした情報が前条第一項に規定する要件を欠くに至ったときは、有効期間内であっても、政令で定めるところにより、速やかにその指定を解除するものとする。

(特定秘密の保護措置)

第五条 行政機関の長は、指定をしたときは、第三条第二項に規定する措置のほか、第十一条の規定により特定秘密の取扱いの業務を行うことができることとされる者のうちから、当該行政機関において当該指定に係る特定秘密の取扱いの業務を行わせる職員の範囲を定めることその他の当該特定秘密の保護に関し必要なものとして政令で定める措置を講ずるものとする。

2 警察庁長官は、指定をした場合において、当該指定に係る特定秘密(第七条第一項の規定により提供するものを除く。)で都道府県警察が保有するものがあるときは、当該都道府県警察に対し当該指定をした旨を通知するものとする。

3 前項の場合において、警察庁長官は、都道府県警察が保有する特定秘密の取扱いの業務を行わせる職員の範囲その他の当該都道府県警察による当該特定秘密の保護に関し必要なものとして政令で定める事項について、当該都道府県警察に指示するものとする。この場合において、当該都道府県警察の警視総監又は道府県警察本部長(以下「警察本部長」という。)は、当該指示に従い、当該特定秘密の適切な保護のために必要な措置を講じ、及びその職員に当該特定秘密の取扱いの業務を行わせるものとする。

4 行政機関の長は、指定をした場合において、その所掌事務のうち別表に掲げる事項に係るものを遂行するために特段の必要があると認めたときは、物件の製造又は役務の提供を業とする者で、特定秘密の保護のために必要な施設設備を設置していることその他政令で定める基準に適合するもの(以下「適合事業者」という。)との契約に基づき、当該適合事業者に対し、当該指定をした旨を通知した上で、当該指定に係る特定秘密(第八条第一項の規定により提供するものを除く。)を保有させることができる。

5 前項の契約には、第十一条の規定により特定秘密の取扱いの業務を行うことができることとされる者のうちから、同項の規定により特定秘密を保有する適合事業者が指名して当該特定秘密の取扱いの業務を行わせる代表者、代理人、使用人その他の従業者(以下単に「従業者」という。)の範囲その他の当該適合事業者による当該特定秘密の保護に関し必要なものとして政令で定める事項について定めるものとする。

6 第四項の規定により特定秘密を保有する適合事業者は、同項の契約に従い、当該特定秘密の適切な保護のために必要な措置を講じ、及びその従業者に当該特定秘密の取扱いの業務を行わせるものとする。

 ■第三章 特定秘密の提供

(我が国の安全保障上の必要による特定秘密の提供)

第六条 特定秘密を保有する行政機関の長は、他の行政機関が我が国の安全保障に関する事務のうち別表に掲げる事項に係るものを遂行するために当該特定秘密を利用する必要があると認めたときは、当該他の行政機関に当該特定秘密を提供することができる。ただし、当該特定秘密を保有する行政機関以外の行政機関の長が当該特定秘密について指定をしているとき(当該特定秘密が、この項の規定により当該保有する行政機関の長から提供されたものである場合を除く。)は、当該指定をしている行政機関の長の同意を得なければならない。

2 前項の規定により他の行政機関に特定秘密を提供する行政機関の長は、当該特定秘密の取扱いの業務を行わせる職員の範囲その他の当該他の行政機関による当該特定秘密の保護に関し必要なものとして政令で定める事項について、あらかじめ、当該他の行政機関の長と協議するものとする。

3 第一項の規定により特定秘密の提供を受ける他の行政機関の長は、前項の規定による協議に従い、当該特定秘密の適切な保護のために必要な措置を講じ、及びその職員に当該特定秘密の取扱いの業務を行わせるものとする。

第七条 警察庁長官は、警察庁が保有する特定秘密について、その所掌事務のうち別表に掲げる事項に係るものを遂行するために都道府県警察にこれを利用させる必要があると認めたときは、当該都道府県警察に当該特定秘密を提供することができる。

2 前項の規定により都道府県警察に特定秘密を提供する場合については、第五条第三項の規定を準用する。

3 警察庁長官は、警察本部長に対し、当該都道府県警察が保有する特定秘密で第五条第二項の規定による通知に係るものの提供を求めることができる。

第八条 特定秘密を保有する行政機関の長は、その所掌事務のうち別表に掲げる事項に係るものを遂行するために、適合事業者に当該特定秘密を利用させる特段の必要があると認めたときは、当該適合事業者との契約に基づき、当該適合事業者に当該特定秘密を提供することができる。ただし、当該特定秘密を保有する行政機関以外の行政機関の長が当該特定秘密について指定をしているとき(当該特定秘密が、第六条第一項の規定により当該保有する行政機関の長から提供されたものである場合を除く。)は、当該指定をしている行政機関の長の同意を得なければならない。

2 前項の契約については第五条第五項の規定を、前項の規定により特定秘密の提供を受ける適合事業者については同条第六項の規定を、それぞれ準用する。この場合において、同条第五項中「前項」とあるのは「第八条第一項」と、「を保有する」とあるのは「の提供を受ける」と読み替えるものとする。

3 第五条第四項の規定により適合事業者に特定秘密を保有させている行政機関の長は、同項の契約に基づき、当該適合事業者に対し、当該特定秘密の提供を求めることができる。

第九条 特定秘密を保有する行政機関の長は、その所掌事務のうち別表に掲げる事項に係るものを遂行するために必要があると認めたときは、外国(本邦の域外にある国又は地域をいう。以下同じ。)の政府又は国際機関であって、この法律の規定により行政機関が当該特定秘密を保護するために講ずることとされる措置に相当する措置を講じているものに当該特定秘密を提供することができる。ただし、当該特定秘密を保有する行政機関以外の行政機関の長が当該特定秘密について指定をしているとき(当該特定秘密が、第六条第一項の規定により当該保有する行政機関の長から提供されたものである場合を除く。)は、当該指定をしている行政機関の長の同意を得なければならない。

(その他公益上の必要による特定秘密の提供)

第十条 第四条第三項後段及び第六条から前条までに規定するもののほか、行政機関の長は、次に掲げる場合に限り、特定秘密を提供することができる。

一 特定秘密の提供を受ける者が次に掲げる業務又は公益上特に必要があると認められるこれらに準ずる業務において当該特定秘密を利用する場合(次号から第四号までに掲げる場合を除く。)であって、当該特定秘密を利用し、又は知る者の範囲を制限すること、当該業務以外に当該特定秘密が利用されないようにすることその他の当該特定秘密を利用し、又は知る者がこれを保護するために必要なものとして政令で定める措置を講じ、かつ、我が国の安全保障に著しい支障を及ぼすおそれがないと認めたとき。

イ 各議院又は各議院の委員会若しくは参議院の調査会が国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第百四条第一項(同法第五十四条の四第一項において準用する場合を含む。)又は議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律(昭和二十二年法律第二百二十五号)第一条の規定により行う審査又は調査であって、国会法第五十二条第二項(同法第五十四条の四第一項において準用する場合を含む。)又は第六十二条の規定により公開しないこととされたもの

ロ 刑事事件の捜査又は公訴の維持であって、刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第三百十六条の二十七第一項(同条第三項及び同法第三百十六条の二十八第二項において準用する場合を含む。)の規定により裁判所に提示する場合のほか、当該捜査又は公訴の維持に必要な業務に従事する者以外の者に当該特定秘密を提供することがないと認められるもの

二 民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第二百二十三条第六項の規定により裁判所に提示する場合

三 情報公開・個人情報保護審査会設置法(平成十五年法律第六十号)第九条第一項の規定により情報公開・個人情報保護審査会に提示する場合

四 会計検査院法(昭和二十二年法律第七十三号)第十九条の四において読み替えて準用する情報公開・個人情報保護審査会設置法第九条第一項の規定により会計検査院情報公開・個人情報保護審査会に提示する場合

2 警察本部長は、第七条第三項の規定による求めに応じて警察庁に提供する場合のほか、前項第一号に掲げる場合(当該警察本部長が提供しようとする特定秘密が同号ロに掲げる業務において利用するものとして提供を受けたものである場合以外の場合にあっては、同号に規定する我が国の安全保障に著しい支障を及ぼすおそれがないと認めることについて、警察庁長官の同意を得た場合に限る。)、同項第二号に掲げる場合又は都道府県の保有する情報の公開を請求する住民等の権利について定める当該都道府県の条例(当該条例の規定による諮問に応じて審議を行う都道府県の機関の設置について定める都道府県の条例を含む。)の規定で情報公開・個人情報保護審査会設置法第九条第一項の規定に相当するものにより当該機関に提示する場合に限り、特定秘密を提供することができる。

3 適合事業者は、第八条第三項の規定による求めに応じて行政機関に提供する場合のほか、第一項第一号に掲げる場合(同号に規定する我が国の安全保障に著しい支障を及ぼすおそれがないと認めることについて、当該適合事業者が提供しようとする特定秘密について指定をした行政機関の長の同意を得た場合に限る。)又は同項第二号若しくは第三号に掲げる場合に限り、特定秘密を提供することができる。

 ■第四章 特定秘密の取扱者の制限

第十一条 特定秘密の取扱いの業務は、当該業務を行わせる行政機関の長若しくは当該業務を行わせる適合事業者に当該特定秘密を保有させ、若しくは提供する行政機関の長又は当該業務を行わせる警察本部長が直近に実施した次条第一項又は第十五条第一項の適性評価(第十三条第一項(第十五条第二項において準用する場合を含む。)の規定による通知があった日から五年を経過していないものに限る。)において特定秘密の取扱いの業務を行った場合にこれを漏らすおそれがないと認められた者(次条第一項第三号又は第十五条第一項第三号に掲げる者として次条第三項又は第十五条第二項において読み替えて準用する次条第三項の規定による告知があった者を除く。)でなければ、行ってはならない。ただし、次に掲げる者については、次条第一項又は第十五条第一項の適性評価を受けることを要しない。

一 行政機関の長

二 国務大臣(前号に掲げる者を除く。)

三 内閣官房副長官

四 内閣総理大臣補佐官

五 副大臣

六 大臣政務官

七 前各号に掲げるもののほか、職務の特性その他の事情を勘案し、次条第一項又は第十五条第一項の適性評価を受けることなく特定秘密の取扱いの業務を行うことができるものとして政令で定める者

 ■第五章 適性評価

(行政機関の長による適性評価の実施)

第十二条 行政機関の長は、政令で定めるところにより、次に掲げる者について、その者が特定秘密の取扱いの業務を行った場合にこれを漏らすおそれがないことについての評価(以下「適性評価」という。)を実施するものとする。

一 当該行政機関の職員(当該行政機関が警察庁である場合にあっては、警察本部長を含む。次号において同じ。)又は当該行政機関との第五条第四項若しくは第八条第一項の契約(次号において単に「契約」という。)に基づき特定秘密を保有し、若しくは特定秘密の提供を受ける適合事業者の従業者として特定秘密の取扱いの業務を新たに行うことが見込まれることとなった者(当該行政機関の長がその者について直近に実施して次条第一項の規定による通知をした日から五年を経過していない適性評価において、特定秘密の取扱いの業務を行った場合にこれを漏らすおそれがないと認められた者であって、引き続き当該おそれがないと認められるものを除く。)

二 当該行政機関の職員又は当該行政機関との契約に基づき特定秘密を保有し、若しくは特定秘密の提供を受ける適合事業者の従業者として、特定秘密の取扱いの業務を現に行い、かつ、当該行政機関の長がその者について直近に実施した適性評価に係る次条第一項の規定による通知があった日から五年を経過した日以後特定秘密の取扱いの業務を引き続き行うことが見込まれる者

三 当該行政機関の長が直近に実施した適性評価において特定秘密の取扱いの業務を行った場合にこれを漏らすおそれがないと認められた者であって、引き続き当該おそれがないと認めることについて疑いを生じさせる事情があるもの

2 適性評価は、適性評価の対象となる者(以下「評価対象者」という。)について、次に掲げる事項についての調査を行い、その結果に基づき実施するものとする。

一 特定有害活動(公になっていない情報のうちその漏えいが我が国の安全保障に支障を与えるおそれがあるものを取得するための活動、核兵器、軍用の化学製剤若しくは細菌製剤若しくはこれらの散布のための装置若しくはこれらを運搬することができるロケット若しくは無人航空機又はこれらの開発、製造、使用若しくは貯蔵のために用いられるおそれが特に大きいと認められる物を輸出し、又は輸入するための活動その他の活動であって、外国の利益を図る目的で行われ、かつ、我が国及び国民の安全を著しく害し、又は害するおそれのあるものをいう。別表第三号において同じ。)及びテロリズム(政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを強要し、又は社会に不安若しくは恐怖を与える目的で人を殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊するための活動をいう。同表第四号において同じ。)との関係に関する事項(評価対象者の家族(配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下この号において同じ。)、父母、子及び兄弟姉妹並びにこれらの者以外の配偶者の父母及び子をいう。以下この号において同じ。)及び同居人(家族を除く。)の氏名、生年月日、国籍(過去に有していた国籍を含む。)及び住所を含む。)

二 犯罪及び懲戒の経歴に関する事項

三 情報の取扱いに係る非違の経歴に関する事項

四 薬物の濫用及び影響に関する事項

五 精神疾患に関する事項

六 飲酒についての節度に関する事項

七 信用状態その他の経済的な状況に関する事項

3 適性評価は、あらかじめ、政令で定めるところにより、次に掲げる事項を評価対象者に対し告知した上で、その同意を得て実施するものとする。

一 前項各号に掲げる事項について調査を行う旨

二 前項の調査を行うため必要な範囲内において、次項の規定により質問させ、若しくは資料の提出を求めさせ、又は照会して報告を求めることがある旨

三 評価対象者が第一項第三号に掲げる者であるときは、その旨

4 行政機関の長は、第二項の調査を行うため必要な範囲内において、当該行政機関の職員に評価対象者若しくは評価対象者の知人その他の関係者に質問させ、若しくは評価対象者に対し資料の提出を求めさせ、又は公務所若しくは公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。

(適性評価の結果等の通知)

第十三条 行政機関の長は、適性評価を実施したときは、その結果を評価対象者に対し通知するものとする。

2 行政機関の長は、適合事業者の従業者について適性評価を実施したときはその結果を、当該従業者が前条第三項の同意をしなかったことにより適性評価が実施されなかったときはその旨を、それぞれ当該適合事業者に対し通知するものとする。

3 前項の規定による通知を受けた適合事業者は、当該評価対象者が当該適合事業者の指揮命令の下に労働する派遣労働者(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(昭和六十年法律第八十八号)第二条第二号に規定する派遣労働者をいう。第十六条第二項において同じ。)であるときは、当該通知の内容を当該評価対象者を雇用する事業主に対し通知するものとする。

4 行政機関の長は、第一項の規定により評価対象者に対し特定秘密の取扱いの業務を行った場合にこれを漏らすおそれがないと認められなかった旨を通知するときは、適性評価の円滑な実施の確保を妨げない範囲内において、当該おそれがないと認められなかった理由を通知するものとする。ただし、当該評価対象者があらかじめ当該理由の通知を希望しない旨を申し出た場合は、この限りでない。

(行政機関の長に対する苦情の申出等)

第十四条 評価対象者は、前条第一項の規定により通知された適性評価の結果その他当該評価対象者について実施された適性評価について、書面で、行政機関の長に対し、苦情の申出をすることができる。

2 行政機関の長は、前項の苦情の申出を受けたときは、これを誠実に処理し、処理の結果を苦情の申出をした者に通知するものとする。

3 評価対象者は、第一項の苦情の申出をしたことを理由として、不利益な取扱いを受けない。

(警察本部長による適性評価の実施等)

第十五条 警察本部長は、政令で定めるところにより、次に掲げる者について、適性評価を実施するものとする。

一 当該都道府県警察の職員(警察本部長を除く。次号において同じ。)として特定秘密の取扱いの業務を新たに行うことが見込まれることとなった者(当該警察本部長がその者について直近に実施して次項において準用する第十三条第一項の規定による通知をした日から五年を経過していない適性評価において、特定秘密の取扱いの業務を行った場合にこれを漏らすおそれがないと認められた者であって、引き続き当該おそれがないと認められるものを除く。)

二 当該都道府県警察の職員として、特定秘密の取扱いの業務を現に行い、かつ、当該警察本部長がその者について直近に実施した適性評価に係る次項において準用する第十三条第一項の規定による通知があった日から五年を経過した日以後特定秘密の取扱いの業務を引き続き行うことが見込まれる者

三 当該警察本部長が直近に実施した適性評価において特定秘密の取扱いの業務を行った場合にこれを漏らすおそれがないと認められた者であって、引き続き当該おそれがないと認めることについて疑いを生じさせる事情があるもの

2 前三条(第十二条第一項並びに第十三条第二項及び第三項を除く。)の規定は、前項の規定により警察本部長が実施する適性評価について準用する。この場合において、第十二条第三項第三号中「第一項第三号」とあるのは、「第十五条第一項第三号」と読み替えるものとする。

(適性評価に関する個人情報の利用及び提供の制限)

第十六条 行政機関の長及び警察本部長は、特定秘密の保護以外の目的のために、評価対象者が第十二条第三項(前条第二項において読み替えて準用する場合を含む。)の同意をしなかったこと、評価対象者についての適性評価の結果その他適性評価の実施に当たって取得する個人情報(生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)をいう。以下この項において同じ。)を自ら利用し、又は提供してはならない。ただし、適性評価の実施によって、当該個人情報に係る特定の個人が国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第三十八条各号、同法第七十五条第二項に規定する人事院規則の定める事由、同法第七十八条各号、第七十九条各号若しくは第八十二条第一項各号、検察庁法(昭和二十二年法律第六十一号)第二十条各号、外務公務員法(昭和二十七年法律第四十一号)第七条第一項に規定する者、自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第三十八条第一項各号、第四十二条各号、第四十三条各号若しくは第四十六条第一項各号、同法第四十八条第一項に規定する場合若しくは同条第二項各号若しくは第三項各号若しくは地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第十六条各号、第二十八条第一項各号若しくは第二項各号若しくは第二十九条第一項各号又はこれらに準ずるものとして政令で定める事由のいずれかに該当する疑いが生じたときは、この限りでない。

2 適合事業者及び適合事業者の指揮命令の下に労働する派遣労働者を雇用する事業主は、特定秘密の保護以外の目的のために、第十三条第二項又は第三項の規定により通知された内容を自ら利用し、又は提供してはならない。

(権限又は事務の委任)

第十七条 行政機関の長は、政令(内閣の所轄の下に置かれる機関及び会計検査院にあっては、当該機関の命令)で定めるところにより、この章に定める権限又は事務を当該行政機関の職員に委任することができる。

 ■第六章 雑則

(特定秘密の指定等の運用基準)

第十八条 政府は、特定秘密の指定及びその解除並びに適性評価の実施に関し、統一的な運用を図るための基準を定めるものとする。

2 政府は、前項の基準を定め、又はこれを変更しようとするときは、我が国の安全保障に関する情報の保護、行政機関等の保有する情報の公開、公文書等の管理等に関し優れた識見を有する者の意見を聴かなければならない。

(関係行政機関の協力)

第十九条 関係行政機関の長は、特定秘密の指定、適性評価の実施その他この法律の規定により講ずることとされる措置に関し、我が国の安全保障に関する情報のうち特に秘匿することが必要であるものの漏えいを防止するため、相互に協力するものとする。

(政令への委任)

第二十条 この法律に定めるもののほか、この法律の実施のための手続その他この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定める。

(この法律の解釈適用)

第二十一条 この法律の適用に当たっては、これを拡張して解釈して、国民の基本的人権を不当に侵害するようなことがあってはならず、国民の知る権利の保障に資する報道又は取材の自由に十分に配慮しなければならない。

2 出版又は報道の業務に従事する者の取材行為については、専ら公益を図る目的を有し、かつ、法令違反又は著しく不当な方法によるものと認められない限りは、これを正当な業務による行為とするものとする。

 ■第七章 罰則

第二十二条 特定秘密の取扱いの業務に従事する者がその業務により知得した特定秘密を漏らしたときは、十年以下の懲役に処し、又は情状により十年以下の懲役及び千万円以下の罰金に処する。特定秘密の取扱いの業務に従事しなくなった後においても、同様とする。

2 第四条第三項後段、第九条又は第十条の規定により提供された特定秘密について、当該提供の目的である業務により当該特定秘密を知得した者がこれを漏らしたときは、五年以下の懲役に処し、又は情状により五年以下の懲役及び五百万円以下の罰金に処する。同条第一項第一号ロに規定する場合において提示された特定秘密について、当該特定秘密の提示を受けた者がこれを漏らしたときも、同様とする。

3 前二項の罪の未遂は、罰する。

4 過失により第一項の罪を犯した者は、二年以下の禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。

5 過失により第二項の罪を犯した者は、一年以下の禁錮又は三十万円以下の罰金に処する。

第二十三条 人を欺き、人に暴行を加え、若しくは人を脅迫する行為により、又は財物の窃取若しくは損壊、施設への侵入、有線電気通信の傍受、不正アクセス行為(不正アクセス行為の禁止等に関する法律(平成十一年法律第百二十八号)第二条第四項に規定する不正アクセス行為をいう。)その他の特定秘密を保有する者の管理を害する行為により、特定秘密を取得した者は、十年以下の懲役に処し、又は情状により十年以下の懲役及び千万円以下の罰金に処する。

2 前項の罪の未遂は、罰する。

3 前二項の規定は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用を妨げない。

第二十四条 第二十二条第一項又は前条第一項に規定する行為の遂行を共謀し、教唆し、又は煽動した者は、五年以下の懲役に処する。

2 第二十二条第二項に規定する行為の遂行を共謀し、教唆し、又は煽動した者は、三年以下の懲役に処する。

第二十五条 第二十二条第三項若しくは第二十三条第二項の罪を犯した者又は前条の罪を犯した者のうち第二十二条第一項若しくは第二項若しくは第二十三条第一項に規定する行為の遂行を共謀したものが自首したときは、その刑を減軽し、又は免除する。

第二十六条 第二十二条の罪は、日本国外において同条の罪を犯した者にも適用する。

2 第二十三条及び第二十四条の罪は、刑法第二条の例に従う。

 ■附則

(施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(経過措置)

第二条 この法律の公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日の前日までの間においては、第五条第一項及び第五項(第八条第二項において読み替えて準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定の適用については、第五条第一項中「第十一条の規定により特定秘密の取扱いの業務を行うことができることとされる者のうちから、当該行政機関」とあるのは「当該行政機関」と、同条第五項中「第十一条の規定により特定秘密の取扱いの業務を行うことができることとされる者のうちから、同項の」とあるのは「同項の」とし、第十一条の規定は、適用しない。

(自衛隊法の一部改正)

第三条 自衛隊法の一部を次のように改正する。

目次中「自衛隊の権限等(第八十七条―第九十六条の二)」を「自衛隊の権限(第八十七条―第九十六条)」に、「第百二十六条」を「第百二十五条」に改める。

第七章の章名を次のように改める。

第七章自衛隊の権限

第九十六条の二を削る。

第百二十二条を削る。

第百二十三条第一項中「一に」を「いずれかに」に、「禁こ」を「禁錮」に改め、同項第五号中「めいていして」を「酩酊して」に改め、同条第二項中「ほう助」を「幇助」に、「せん動した」を「煽動した」に改め、同条を第百二十二条とする。

第百二十四条を第百二十三条とし、第百二十五条を第百二十四条とし、第百二十六条を第百二十五条とする。

別表第四を削る。

(自衛隊法の一部改正に伴う経過措置)

第四条 次条後段に規定する場合を除き、この法律の施行の日(以下この条及び次条において「施行日」という。)の前日において前条の規定による改正前の自衛隊法(以下この条及び次条において「旧自衛隊法」という。)第九十六条の二第一項の規定により防衛大臣が防衛秘密として指定していた事項は、施行日において第三条第一項の規定により防衛大臣が特定秘密として指定をした情報と、施行日前に防衛大臣が当該防衛秘密として指定していた事項について旧自衛隊法第九十六条の二第二項第一号の規定により付した標記又は同項第二号の規定によりした通知は、施行日において防衛大臣が当該特定秘密について第三条第二項第一号の規定によりした表示又は同項第二号の規定によりした通知とみなす。この場合において、第四条第一項中「指定をするときは、当該指定の日」とあるのは、「この法律の施行の日以後遅滞なく、同日」とする。

第五条 施行日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。旧自衛隊法第百二十二条第一項に規定する防衛秘密を取り扱うことを業務とする者であって施行日前に防衛秘密を取り扱うことを業務としなくなったものが、その業務により知得した当該防衛秘密に関し、施行日以後にした行為についても、同様とする。

(内閣法の一部改正)

第六条 内閣法(昭和二十二年法律第五号)の一部を次のように改正する。

第十七条第二項第一号中「及び内閣広報官」を「並びに内閣広報官及び内閣情報官」に改める。

第二十条第二項中「助け、」の下に「第十二条第二項第二号から第五号までに掲げる事務のうち特定秘密(特定秘密の保護に関する法律(平成二十五年法律第 号)第三条第一項に規定する特定秘密をいう。)の保護に関するもの(内閣広報官の所掌に属するものを除く。)及び」を加える。

(政令への委任)

第七条 附則第二条、第四条及び第五条に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

 ■別表(第三条、第五条―第九条関係)

一 防衛に関する事項

イ 自衛隊の運用又はこれに関する見積り若しくは計画若しくは研究

ロ 防衛に関し収集した電波情報、画像情報その他の重要な情報

ハ ロに掲げる情報の収集整理又はその能力

ニ 防衛力の整備に関する見積り若しくは計画又は研究

ホ 武器、弾薬、航空機その他の防衛の用に供する物(船舶を含む。チ及びリにおいて同じ。)の種類又は数量

ヘ 防衛の用に供する通信網の構成又は通信の方法

ト 防衛の用に供する暗号

チ 武器、弾薬、航空機その他の防衛の用に供する物又はこれらの物の研究開発段階のものの仕様、性能又は使用方法

リ 武器、弾薬、航空機その他の防衛の用に供する物又はこれらの物の研究開発段階のものの製作、検査、修理又は試験の方法

ヌ 防衛の用に供する施設の設計、性能又は内部の用途(ヘに掲げるものを除く。)

二 外交に関する事項

イ 外国の政府又は国際機関との交渉又は協力の方針又は内容のうち、国民の生命及び身体の保護、領域の保全その他の安全保障に関する重要なもの

ロ 安全保障のために我が国が実施する貨物の輸出若しくは輸入の禁止その他の措置又はその方針(第一号イ若しくはニ、第三号イ又は第四号イに掲げるものを除く。)

ハ 安全保障に関し収集した条約その他の国際約束に基づき保護することが必要な情報その他の重要な情報(第一号ロ、第三号ロ又は第四号ロに掲げるものを除く。)

ニ ハに掲げる情報の収集整理又はその能力

ホ 外務省本省と在外公館との間の通信その他の外交の用に供する暗号

三 特定有害活動の防止に関する事項

イ 特定有害活動による被害の発生若しくは拡大の防止(以下この号において「特定有害活動の防止」という。)のための措置又はこれに関する計画若しくは研究

ロ 特定有害活動の防止に関し収集した外国の政府又は国際機関からの情報その他の重要な情報

ハ ロに掲げる情報の収集整理又はその能力

ニ 特定有害活動の防止の用に供する暗号

四 テロリズムの防止に関する事項

イ テロリズムによる被害の発生若しくは拡大の防止(以下この号において「テロリズムの防止」という。)のための措置又はこれに関する計画若しくは研究

ロ テロリズムの防止に関し収集した外国の政府又は国際機関からの情報その他の重要な情報

ハ ロに掲げる情報の収集整理又はその能力

ニ テロリズムの防止の用に供する暗号

 ■理由

国際情勢の複雑化に伴い我が国及び国民の安全の確保に係る情報の重要性が増大するとともに、高度情報通信ネットワーク社会の発展に伴いその漏えいの危険性が懸念される中で、我が国の安全保障に関する情報のうち特に秘匿することが必要であるものについて、これを適確に保護する体制を確立した上で収集し、整理し、及び活用することが重要であることに鑑み、当該情報の保護に関し、特定秘密の指定及び取扱者の制限その他の必要な事項を定める必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。