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折々の記 2014 ⑧
【心に浮かぶよしなしごと】

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【 07 】10/08

  10 08 素顔の安倍政権 政治学者・豊永郁子さん   (インタビュー)
  10 08 ノーベル平和賞予測、「憲法9条保持する日本国民」浮上   
  10 09 糖尿病の原因抑えられた たんぱく質の働き、米大など解明   
  10 09 防衛(軍事)力のアメリカ追従が心配   

 10 08 (水) 素顔の安倍政権 政治学者・豊永郁子さん   (インタビュー)

2014年10月8日05時 朝日(インタビュー)
素顔の安倍政権 政治学者・豊永郁子さん
    http://digital.asahi.com/articles/DA3S11391078.html?iref=comtop_pickup_04

写真・図版 【10年後、20年後に安倍政権が『大きな災いの元になった』と言われないか。それが心配です=早坂元興撮影】

 「この道しかない」「やればできる」「皆さん、共に進もうではありませんか」。いずれも安倍晋三首相の決め言葉だが、三つ並ぶと不穏な感じもする。安倍政権が私たちに歩ませようとする「この道」とはどんな道か。総花的政策という「お化粧」の奥に透ける一貫した方向性、素顔を政治学者の豊永郁子さんに解き明かしてもらった。

 ――安倍政権の1年半あまりをどう見ますか。

 「少なくとも表面的には、『案外穏健で手堅い』という印象です」

 ――特定秘密保護法や集団的自衛権の行使容認、残業代ゼロという働き方の導入など、過激で危なっかしい政策ばかり目につきますが。

 「確かに人を驚かせる思い切った政策を打ち上げます。けれども、特定秘密法では国会にチェック機関を設けるなどして、一応のかたちを整えた。集団的自衛権でも行使条件をかなり限定した。残業代ゼロも、当面は年収1千万円以上の専門職が対象と強調する。あれこれ言われ、もまれる間に『結構おとなしい線に収まっている』との見方もできます」

 ――それは甘い見方では?

 「指摘したいのは、安倍政権の老獪(ろうかい)さです。派手な政策を次々と打ち上げるのは、指導力と実行力を印象づけ、政権への支持を保つため。政策はあくまで政権維持のための道具、という姿勢です。だから実は融通がきく。でも、思ったより穏健だからといって、安心はできません」

 ――どういうことでしょうか。

 「政策を打ち上げたこと自体の効果があなどれない、ということです。例えば、残業代ゼロ政策。当面の適用対象を限定しても、時間制限のない働き方を制度化すること自体のインパクトは大きい。ブラック企業の問題などが深刻化する中、政府は無給の長時間労働を認めている、というメッセージを出すに等しい」

 ――政策がもたらす社会的影響に鈍感、ということですか。

 「鈍感というより、政策への態度が安易なのでしょう。熱い要望のある政策や格好よく見える政策を取り上げる。だから、労働環境を悪化させるような政策を打ち出す一方で、出産・子育てと仕事の両立をうたうという矛盾も平気でやる。本当に両立を目指しているのなら、長時間労働の制限に力を注ぐでしょう。政権の本音は『職場でも家庭でも、もっと働け』ということなのでしょうか。現実を無視しているし、人権への配慮も感じられません」

 「『解雇特区』の構想にも驚きました。企業に対して解雇を規制する法律は、弱い立場にある個人を保護する重要な法です。解雇特区ができれば、その地域の人々は法の保護が受けられない。法の下の平等・法の支配に明らかに反します」

 ――安易に政策を打ち上げたことが矛盾を生じさせている、と。

 「だけど『政権を浮揚させ、首相の地位を盤石にする』という政治的な目的にはピタリ焦点が合っています。アベノミクスも、消費増税による増収の機会をうまく利用して一瞬、『大きな政府』の幻を見せている。短期的な景気てこ入れが名目だから、恣意(しい)的なバラマキができる」

 「成長戦略でも、官民ファンドなどを設立し、政府主導で民間への投資を進める政策が目白押しです。民間は政府の方針に翻弄(ほんろう)され、政府に近い業界や事業者が幅をきかせるでしょう。官民協働という手法も、政府との『お付き合い』を民間に強いるものです。民間が政権の顔色をうかがう傾向が強まるでしょう」

    ◆    ◆

 ――かつての「護送船団方式」を思い出させますね。

 「今や、様々な業界が安倍政権との関係づくりを競っている。経団連の政治献金呼びかけ再開は、象徴的です。環太平洋経済連携協定(TPP)を巡る『聖域なき』交渉も、農業団体を政権への接近に走らせた。かつて自民党の支持層だった業界・利益団体は、小泉政権下で『抵抗勢力』として切り捨てられ、一部は民主党に流れた。それらを安倍政権は政策の『アメとムチ』で再編成し、政権基盤を固めようとしています」

 「安倍政権は、まるで発展途上国で見られる『開発独裁』を夢見ているかのよう。経済発展のため、という名目で行政が主導権を握り、事業者に号令をかけ国民を働き詰めに働かせる。内政だけでなく、外交にも非民主主義的なトーンがあります」

 ――どういうことですか。

 「安倍首相はすでに49カ国を訪問していますが、欧州の民主主義国との関係が比較的薄い一方で、非民主的な国家との関係づくりに熱心です。市民への弾圧や独裁化が問題になっている海外の首脳との親密さをアピールする映像には、何度かぎょっとさせられました。今の世界で、経済外交に精を出す姿も異様です」

 「中国への牽制(けんせい)などの戦略的意図もちらつかせますが、『安倍政権は、非民主主義体制と親和性が高いのでは』という疑念が消えません。それを裏打ちしているのが、靖国神社や歴史認識の問題などで、首相が戦前・戦中の反自由主義・反民主主義の体制を肯定しているかのように見えることです」

    ◆    ◆

 ――安倍政権は米国との同盟関係も重視しています。「反民主主義」とは言い過ぎでは。

 「東西冷戦の時代には、共産主義でなければ、自由主義陣営の一員を名乗れた。でも今は、各国が『リベラル・デモクラシーの国なのか』が問われています。その前提となるのが、『法の支配』の徹底と『人権』の尊重です」

 「ここでいう『法』も『人権』も、その内容は一国、一議会、一内閣が好きに決められるものではありません。けれども、安倍政権は集団的自衛権の問題では、閣議決定が憲法の解釈を決められるかのように振る舞い、『法の支配』をないがしろにした。慰安婦問題でも『人権問題』という視点が不十分です。さらに雇用政策では、法も人権もあってなきが如(ごと)しです。安倍政権は果たしてリベラル・デモクラシーを理解しているのか。国内外の人々が安倍政権に感じている不安の大元には、この疑念があるように思います」

 ――日本が自由民主主義の国であることは、揺るがないのでは?

 「私だってそう信じたい。だけど、特定秘密保護法はどうか。いろいろ制度を付け足してうわべは整えても、条文がもつ効果はそのままです。特定秘密が『政府で働く人々を民主的統制も法も及ばないところにおく』怖さは変わっていない。そしてそのような秘密を決める権限が、各行政機関に大盤振る舞いされている。米国の同種の法律と比べても政府に甘い。安倍政権は信じろと言うが、信じるに足るだけのことをしていない」

 「安倍首相は『秘密が際限なく広がり、生活が脅かされることはあり得ない』と簡単に言います。でも、いつどこで『政府が秘密にしていること』にぶつかり、どんな不利益を受けるか分からない。私たちの行動はおのずと制約されてしまう」

 「暴力的なスローガンのデモをくり返す極右的な運動から支持を得ているかに見えることも、安倍政権への不信感を生んでいます。特定秘密法は、政権のおどしとさえ感じられた。そして、そうした社会で、急速に広がりかねないのが、『官僚制化』と呼ばれる現象です」

 ――誰もが官僚のようにしゃくし定規に振る舞うということですか。

 「その通りです。特定秘密法の問題に限らず、『何かすると、後で思わぬ形で責められる』という空気が広がっている。そんな状況では、人は決められたこと、言われたことしかしなくなる。誰かの指示や自らが属する集団の流れに従うのが安全だ、となる」

 「残業代ゼロの勤務を拒むと、リストラされるかもしれない。だから黙って受け入れる。事業者も政府の顔色をうかがい、号令されるだけになる。社会に自由はなく活力など生まれようがない。今の社会に息苦しさや閉塞(へいそく)感があるとすれば、原因はそんなところにあるのではないか。安倍政権はそうした傾向に乗じ、拍車をかけているように思えます」

    ◆    ◆

 ――私たちはそれに対して、どう向きあえばよいのでしょうか。

 「三権分立の基本に戻るようですが、司法と議会に鍵はあります。理不尽な法令や行政府の行為について、どんどん裁判が起きる、政党だけでなく個々の議員への働きかけもどんどん起こる。さらにメディアの役割も重要です。メディアが独立を保ち、問題点を伝え続ける。自由民主主義の国であれば、こうした方法で政権を抑制できるはずです」

 「政権が安易な政策を連発することへの対策としては、英国で行われてきた『ホワイトペーパー方式』が有効かもしれません。政策立案にあたって、現在は専門家や利害関係者からなる審議会が議論するのが建前ですが、この審議会の形骸化が甚だしい。代わりに、政府が政策提言を『ホワイトペーパー』という文書の形で公開し、それを野党や専門家などの団体が文書で批判する。公開された文書でのやりとりだから、論争もきちんとしたものになる。議論が蓄積し、次の政策、次の政権に生かされる。現実離れした軽はずみな政策は出しにくくなるでしょう」

 (聞き手・太田啓之)

     *

 とよながいくこ 66年生まれ。早稲田大国際学術院教授。著書「サッチャリズムの世紀」でサントリー学芸賞受賞。他の著書に「新保守主義の作用」。

 10 08 (水) ノーベル平和賞予測、「憲法9条保持する日本国民」浮上   


ロンドン=渡辺志帆 2014年10月4日 朝日新聞デジタル
ノーベル平和賞予測、「憲法9条保持する日本国民」浮上
    http://digital.asahi.com/articles/ASGB376G1GB3UHBI02C.html

 10日にノルウェー・オスロで発表される2014年のノーベル平和賞の受賞予測に、「憲法9条を保持する日本国民」が浮上した。受賞予測を毎年発表している民間研究機関、オスロ国際平和研究所(PRIO)が3日、ウェブサイト上の予測リストを更新し、それまで「欄外」だった「憲法9条」がトップに躍り出た。受賞への期待が高まりそうだ。

 受賞予測リストは、①フランシスコ・ローマ法王②エドワード・スノーデン氏③「ノーバヤ・ガゼータ」(ロシアの新聞)④ドニ・ムクウェゲ氏(コンゴ民主共和国の医師)⑤マララ・ユスフザイ氏(パキスタン出身の女性の教育の権利提唱者)が挙がっていたが、3日付でリストが更新され、フランシスコ法王が「憲法9条」に差し替わった。他の4候補は順位が入れ替わっただけだった。

 PRIOのハープウィケン所長(52)は3日、朝日新聞の取材に応じ、「中立や不可侵、平和主義につながる原則を掲げる憲法9条は、軍事的な紛争解決が多用される昨今において重要にもかかわらず、十分に光が当てられていない。領土問題などアジアがはらむ将来の紛争のおそれについても注目されるべきだ」と話した。

 サイト上の予測コメントでは、安倍内閣が今年7月に踏み切った憲法9条の解釈変更が「(アジア)地域で武力衝突の前触れになると懸念されている」とし、「今こそ初期のノーベル平和賞が掲げた原則に立ち返るべき時だろう」と評していた。

 PRIOの受賞予測は、特定の候補を推薦する目的や、賞を選定するノーベル委員会とのつながりを否定。ただ2007年にゴア元米副大統領の受賞を当てるなど的中例がいくつかあり、毎年、注目が集まる。今年のノーベル平和賞は2月1日までに世界中から推薦された278の人物と団体からノーベル委員会が選定し、10日午前11時(日本時間午後6時)に発表される。

 憲法9条をノーベル平和賞に推薦する運動は、神奈川県座間市の主婦鷹巣直美さんらが始めた。国会議員らも同調し、署名運動を進める「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会(事務局・神奈川県相模原市)のウェブサイトによると2日現在、40万人以上の署名が集まった。(ロンドン=渡辺志帆)




   

 10 09 (木) 糖尿病の原因抑えられた たんぱく質の働き、米大など解明   

2014年10月8日
糖尿病の原因抑えられた たんぱく質の働き、米大など解明
    http://digital.asahi.com/articles/DA3S11391113.html

写真・図版 【画像→糖尿病治療薬につながるたんぱく質】

 生活習慣が原因とされる2型糖尿病で、発症にかかわるたんぱく質「CD44」の働きを抑えると、血糖値を下げるだけでなく、脂肪細胞の炎症も抑えられるとする研究結果を、米スタンフォード大や北里研究所がまとめた。肥満の人は脂肪細胞が炎症を起こし、インスリンがうまく働かなくなると考えられており、糖尿病の根本的な治療薬の開発につながる可能性があるとしている。

 7日付の米糖尿病学会誌(電子版)に論文が掲載される。研究チームは、肥満のマウスを、CD44の働きを抑える物質を与える、糖尿病治療薬を与えるなど四つのグループに分け、観察した。その結果、CD44の働きを抑えたマウスは、治療薬を与えられたマウスと同じように血糖値を下げただけでなく、脂肪細胞の炎症や体重増加も抑えられたという。

 現在の糖尿病治療薬は、インスリンの分泌を促すことで血糖値を下げるタイプが主流だ。スタンフォード大上席研究員の児玉桂一さんは「糖尿病の原因となる脂肪細胞の炎症を抑えることができれば、糖尿病を治せるかもしれない」と話す。(岡崎明子)


cd44 - Google 検索
がん幹細胞と抗がん剤
    https://www.google.co.jp/search?q=cd44&hl=ja&biw=1149&bih=698&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=Bpc1VPSMHobz8gWT_YKADw&sqi=2&ved=0CDAQsAQ#facrc=_&imgdii=_&imgrc=Nmjn4VXAOKy95M%253A%3BOeuYxsS4FUNx1M%3Bhttp%253A%252F%252Fkouganzai.sub.jp%252Fimg%252Fcd44.png%3Bhttp%253A%252F%252Fkouganzai.sub.jp%252Fgankansaibou%252Fgankansaibou-kouganzai.html%3B594%3B298
  ↓
  ライフサイエンス 新着論文レビュー 2011年3月25日
  CD44のバリアントアイソフォームはシスチントランスポーターxCTを
  細胞表面に安定化することでがん細胞の活性酸素種を制御し腫瘍の形
  成を促進する

   http://first.lifesciencedb.jp/archives/2409
  ↓
  がん幹細胞と抗がん剤
   http://kouganzai.sub.jp/gankansaibou/gankansaibou-kouganzai.html
  ↓
  L-シスチン
  わかさの秘密
   http://www.wakasanohimitsu.jp/seibun/l-cystine/
  ↓
  抗がん剤治療と抗がん剤の副作用のすべて
   http://kouganzai.sub.jp/


日本経済新聞 10月9日
糖尿病発症にかかわる遺伝子特定 日米共同チーム
     インスリンの働き妨げ  2012/4/10 10:25

    http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG1000S_Q2A410C1CR0000/

 日米の共同チームは糖尿病の発症にかかわる遺伝子を発見した。糖尿病患者では「CD44」と呼ぶ遺伝子が通常の人とわずかに異なっていた。この遺伝子が強く働きすぎて、血糖値を下げるインスリンの効き目が悪くなるとみている。これまでも太りやすい体質の遺伝子と糖尿病との関連を疑う研究などがあったが、インスリンの働きに直接関係する遺伝子の特定は珍しいという。病気の早期診断や予防に役立ちそうだ。

 米スタンフォード大学と北里研究所病院、東京大学が研究し、米科学アカデミー紀要(電子版)に10日発表した。

 スタンフォード大や東大がそれぞれ遺伝情報データベースを調べ、糖尿病患者のCD44に特有の差異を見つけた。

 北里研究所病院がマウスを使って実験したところ、CD44の機能を抑えるとインスリンの効き目が良くなった。

 CD44は脂肪組織に多く、免疫細胞を引き寄せるなどしてインスリンの働きを妨げることが知られている。研究チームは、糖尿病患者の体ではCD44が強く働き、インスリンがうまく作用していない可能性があると分析している。

 10 09 (木) これでいいのか アメリカ主導の防衛(軍事)力強化   

2014年10月9日 朝日
① 米軍支援、平時から強化 「日本周辺」の制約外す 日米指針、中間報告
    http://digital.asahi.com/articles/DA3S11393062.html

 日米両政府は8日、防衛省で外務、防衛の局長級で構成する防衛協力小委員会を開き、日米防衛協力のための指針(ガイドライン)見直しの中間報告をまとめた。日本周辺に限定した地理的な制約をなくすなど、日米の防衛協力を、地理的にも機能的にも大きく拡大させる内容だ。両政府は、年内の指針改定を目指す。▼2面=いちからわかる、3面=協力拡大の一途、16面=社説、37面=要旨 〈+d〉デジタル版に中間報告全文

 今回の中間報告の大きな特徴は、日米協力の地理的な制約を外した点だ。

 1997年に改定された現在の指針は、(1)平時(2)日本有事(3)周辺事態、の3分野の事態に応じて米軍との協力事項を定めている。

 中間報告では、周辺事態を削除するなど、「日本」や「日本周辺」に限定していた従来の3分野の区切りをなくし、「切れ目のない形で、日本の安全が損なわれることを防ぐ」とした。

 尖閣諸島など離島防衛を念頭に、日本有事には至らないが警察権だけでは対応できない「グレーゾーン」事態でも新たな協力を構築する方針を打ち出した。

 さらに日本政府が7月に集団的自衛権の行使を容認し、自衛隊の海外での後方支援の拡大も認める閣議決定をしたことを受けて、自衛隊の対米協力で、新たに機能を強化している。

 その項目として、平時でも米軍の艦艇を防護する「装備品等の防護」や、ホルムズ海峡での機雷掃海などを念頭に置いた「海洋安全保障」などを挙げた。

 中間報告では「地域・グローバルな平和と安全のための協力」の項目も新設した。テロ・海賊対策などを想定し、米軍や多国籍軍を支援する「平和維持活動」や「後方支援」「海洋安全保障」なども取り上げた。

 安倍内閣は、7月の閣議決定や、指針の最終報告を踏まえ、安全保障関連法案を来年の通常国会に提出する予定だ。江渡聡徳防衛相は8日夕、「ガイドライン見直し作業と安保法制が適合するように議論が進んでいくものと思っている」と記者団に語った。(今野忍)

 ◆キーワード

 <日米防衛協力のための指針> 日本が他国に攻撃された時や、周辺国が有事(戦争)になった時の自衛隊と米軍の具体的な役割分担を決めた文書。初めて作られたのは冷戦下の1978年。97年の改定では、朝鮮半島有事など周辺事態での協力を盛り込んだ。

 ◆指針見直しの中間報告(骨子)

  ◆指針見直しはアジア太平洋を越えた地域の利益

  ◆切れ目なく日本の安全が損なわれることを防ぐ

  ◆日本政府の(集団的自衛権をめぐる)閣議決定に従い、日本の武力行使が許容される協力を詳述

  ◆同盟のグローバルな性質を反映し、協力範囲を拡大

  ◆宇宙・サイバー空間の安定・安全を強化する


2面=いちからわかる
② 17年ぶり見直し進む日米ガイドラインって?
    http://digital.asahi.com/articles/DA3S11393088.html

 ◇自衛隊と米軍の役割分担の文書。地球規模に協力を拡大

 アウルさん 見直しが進んでいる「日米ガイドライン」って何?

 A 日米両国は日本の安全を守るため、米軍の日本駐留などを定めた「日米安全保障条約」を結んでいる。この条約に基づき、日本が他国から攻撃されたときの自衛隊と米軍の役割分担を決めた文書のことだ。米国とソ連の間で「冷戦」とよぶ対立が続いていた1978年、ソ連の日本侵攻に備えてつくられた。正式名は「日米防衛協力のための指針だよ。

 ア 見直しは、17年ぶりと聞いたけど。

 A 97年に一度、見直したんだ。当時は朝鮮半島での有事(戦争)が想定されたので、日本が直接攻撃されない場合でも「周辺事態」と位置づけて日本周辺で協力すると決めた。周辺事態法をつくり、自衛隊が米軍に給油や修理・整備など前線から離れた場所で後方支援をしたり、戦闘で遭難した人を捜索・救助したりできるようにした。

 ア なぜまた見直すの?

 A 最近は中国が軍事力を強めて海洋に進出するなど、東アジアで緊張が高まっている。このため、日本はいま以上に米軍に協力してもらいたいと考えて、見直しを持ちかけたんだ。

 ア 米国は応じるの?

 A 2001年の米国での同時多発テロや03年のイラク戦争が起きたことで、米軍側も自衛隊との協力範囲を広げたいという思いがあった。そこで昨年10月、日米の担当閣僚会合で、「14年末までに見直す」と決めたんだ。

 ア いま想定しているのは、日本への攻撃や日本周辺での紛争だけなの?

 A その範囲にとどまらないよ。8日に公表したガイドラインの中間報告では地球規模で日米協力を進めていくことを盛り込んだ。さらに、宇宙空間やインターネットなどのサイバー空間の安全を守ることでも協力する考えだ。(三輪さち子)

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3面=協力拡大の一途
③ 米軍支援、拡大の一途 集団的自衛権の容認、背景 日米防衛指針見直し・中間報告
    http://digital.asahi.com/articles/DA3S11392990.html

 日米両政府は、日米防衛協力のための指針(ガイドライン)見直しの中間報告に、日米協力の拡大を盛り込んだ。集団的自衛権の行使容認を決めた閣議決定が背景にある。ただ、安倍政権内でも協力のあり方をめぐって認識のずれが残る。日米間にも中国への対応で考え方の違いがある。そのため、具体的な協力内容は年末の最終報告に先送りしている部分も多い。▼1面参照

 中間報告の最大の特徴は、日米による防衛協力の範囲を世界規模に広げた点だ。1997年に改定した現在のガイドラインでは、朝鮮半島有事を念頭に対米支援を可能とする「周辺事態」を新設した。これをもとに、99年に成立の周辺事態法で、小渕恵三首相(当時)は「中東、インド洋、ましてや地球の裏側は考えられない」と国会答弁するなど、米軍への協力に地理的な制約を課した。

 しかし中間報告では、その「周辺事態」の文言をなくした。集団的自衛権の行使を認める7月の閣議決定により、武力行使の新要件を満たせば、事実上地理的な制約はない、という政府の考え方を反映したものだ。実際、安倍晋三首相は国会答弁などで、中東ホルムズ海峡での機雷掃海で、集団的自衛権を行使する可能性に繰り返し言及するなど、中東から日本に向かう海上交通路(シーレーン)防衛の重要性を強調している。

 さらに、武力行使を伴わない範囲の対米支援を「グローバル」に広げると明記。これも7月の閣議決定を前提にしたものだ。これまで自衛隊が他国の軍隊を後方支援する場合、「武力行使との一体化」に当たらないよう「非戦闘地域」に限定するなど憲法上の制約を課してきた。閣議決定ではこの考え方をやめ、後方支援でも自衛隊の活動範囲を広げ、武器使用基準も緩めた。

 一方で、こうした日米協力の範囲を広げることは、米国の要請に対し際限なく自衛隊の活動を広げることにもつながる。これまで武力行使を伴わないイラクやインド洋への自衛隊派遣は、特別措置法を作って活動地域や期間を限定してきた。中間報告では地理的な制約は明記されていない。

 さらに日米で集団的自衛権を行使する場合は、米軍の在日基地を使った活動範囲を極東までに定めた日米安全保障条約を超越しかねない問題もはらむ。(三輪さち子)

 ■公明に配慮、詳細先送り

 中間報告では憲法解釈を変更した集団的自衛権を使って何をするかは、具体的に記されていない。政府・与党内で今も考え方が割れているからだ。

 自民党国防関係議員や外務・防衛両省は、周辺事態法に代わって対米支援を拡充する新法や、自衛隊の海外派遣を常時可能とする一般法(恒久法)を作るべきだと主張する。一方、公明党は自衛隊の対米支援や海外派遣の拡大には慎重だ。

 安倍内閣は7月の閣議決定の直後、米艦防護や中東での機雷掃海など集団的自衛権の行使事例を挙げ、秋の臨時国会で法整備に着手する考えだった。だが11月の沖縄県知事選や来春の統一地方選をにらみ、政府・自民党と公明党との間に隔たりが大きい安保法制の議論は選挙に悪影響を与えかねないとして、法整備を来春に先送りした。

 政府と自民、公明両党はこれから、年末のガイドラインの最終報告の作業と並行して、対米支援や自衛隊派遣の枠組みを盛り込んだ安全保障法制の全体像をまとめる作業を本格化させる。最終報告に書く内容は、法案にも反映させる。それ以前の中間報告段階では具体的な内容に踏み込むことを控え、最終報告に「詳述する」とした。(石松恒)

 ■対中国では温度差

 今回の改定では、日本と米国とで思惑の違いもある。日本側は、尖閣諸島周辺に船舶を出すなど、日本の領海を脅かそうとする中国に対抗するため、米軍との協力を一層強めたい。具体的には、他国から直接武力攻撃を受ける手前の「グレーゾーン事態」でいかに米軍を関与させるかを主眼に置く。

 だが、米国の思惑は別にある。デビッド・シアー国防次官補は8日夕、記者団の質問に、グレーゾーン事態での具体的な協力への言及を避け、「我々はあらゆる事態に柔軟で切れ目のない全政府的なアプローチに関心がある」と述べるにとどめた。米国は財政難による軍事費の削減もあり、米軍が世界で担ってきた役割の肩代わりを日本に期待している。地球規模での防衛協力強化を打ち出した背景には、こうした米側の思いがある。

 「中国対策」を改定に期待する日本だが、米国は日中関係悪化を懸念し、11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)での首脳会談実現を目指す日本も現段階で中国を刺激するのは得策ではない。そんなことから、中間報告では中国への直接的な言及を避けた。

 これに対し、中国外務省の洪磊副報道局長は8日の定例会見で、中間報告について「中国を含む第三国の利益を損ねるべきではない」と牽制(けんせい)した。(村松真次、ワシントン=大島隆)


16面=社説
④ 日米防衛指針 拡大解釈が過ぎないか
    http://digital.asahi.com/articles/DA3S11392960.html

 これは憲法や日米安保条約が許容する防衛協力の姿なのか。拡大解釈が過ぎないか。

 日米両政府がきのう、年内の改定をめざす新たな日米防衛協力のための指針(ガイドライン)の中間報告を発表し、自衛隊が世界規模で米軍を支援する方向性を示した。

 後方支援や情報収集、警戒監視、偵察などの分野で、自衛隊と米軍のグローバルな協力を進める内容である。

 米軍と肩を並べて攻撃に参加するわけではないが、平時から緊急事態まで「切れ目のない対応」を進め、有事に至る前の米艦防護も可能にする――。

 集団的自衛権の行使を認めた7月の閣議決定を受けて、できる限り同盟強化を進めたい政策当局者の本音だろう。

 だが日米安保体制は安保条約が基礎であり、ガイドラインは政府間の政策合意に過ぎない。

 1978年につくられた旧ガイドラインは、旧ソ連の日本への侵攻を想定していた。冷戦後の97年に改定された現行のガイドラインは「周辺事態」での対米支援の枠組みを整えた。

 新ガイドラインは、その周辺事態の概念を取り払い、地理的制約を外すという。

 安保条約の基本は、米国の対日防衛義務と、日本の基地提供にある。周辺事態は、安保条約の枠組みや憲法の歯止めと実際の防衛協力との整合性をとるぎりぎりの仕掛けだった。

 中間報告に書かれた中身が実現すれば、国会の承認が必要な条約の改正に匹敵する大転換と言える。

 安倍政権は憲法改正を避けて解釈を変更したうえ、ガイドラインの見直しで日米同盟を大きく変質させようとしている。

 政府・与党内では、閣議決定の中核をなす「武力行使の新3要件」の解釈について見解が食い違ったままだ。公明党は、新3要件を踏まえれば日本周辺の事態にしか対応できず、中東ホルムズ海峡での機雷除去などはできないと主張してきた。

 公明党はその主張をガイドラインの最終報告や関連法案に反映させるため与党内で強く働きかけるべきだ。法案審議を来春の統一地方選後に先送りし、日米合意を追認するような、なし崩しの変更は許されない。

 一方で注目されるのは、宇宙やサイバー空間での対応が中間報告に盛られたことだ。

 情報システムを守れなければ国の中枢が麻痺(まひ)しかねない。新しい安全保障の急所である。防衛協力のあり方を見直すというのなら、むしろこの分野を重視すべきではないか。

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37面=要旨 デジタル版では中間報告全文

    http://digital.asahi.com/articles/DA3S11393037.html

1.序文

 指針の見直しは、日米両国の戦略的な目標及び利益と完全に一致し、アジア太平洋及びこれを越えた地域の利益となる。米国にとって、指針の見直しは、米国政府全体としてのアジア太平洋地域へのリバランスと整合する。日本にとって、指針の見直しは、その領域と国民を守るための取組及び国際協調主義に基づく「積極的平和主義」に対応する。切れ目のない安全保障法制の整備のための2014年7月1日の日本政府の閣議決定は、日本国憲法に従った自衛隊の活動の拡大を視野に入れている。指針の見直しは、この閣議決定の内容を適切に反映し、同盟を強化し、抑止力を強化する。見直し後の指針はまた、日米両国が、国際の平和と安全に対し、より広く寄与することを可能とする。

(1)見直しプロセスの内容

 議論は、自衛隊及び米軍各々の適切な役割及び任務を検討するための運用レベルの協議から、防衛協力に焦点を当てた政策レベルの対話にまで及んでいる。

(2)中間報告の概観

 この中間報告は、見直し後の指針についての枠組み及び目的を明確にかつ透明性をもって示すためのものである。準備作業の過程で、日米両政府は、次の事項の重要性について共通認識に達した。

・切れ目のない、実効的な、政府全体にわたる同盟内の調整

・日本の安全が損なわれることを防ぐための措置

・より平和で安定した国際的な安全保障環境を醸成するための日米協力の強化

・同盟の文脈での宇宙及びサイバー空間における協力

・適時かつ実効的な相互支援

2.指針及び日米防衛協力の目的

 将来の日米防衛協力は次の事項を強調する。

・切れ目のない、力強い、柔軟かつ実効的な日米共同の対応

・日米同盟のグローバルな性質

・地域の他のパートナーとの協力

・日米両政府の国家安全保障政策間の相乗効果

・政府一体となっての同盟としての取組

3.基本的な前提及び考え方

 見直し後の指針及びその下で行われる取組は、次の基本的な前提及び考え方に従う。

・日米安全保障条約及びその関連取極に基づく権利及び義務並びに日米同盟関係の基本的な枠組みは変更されない。

・日米両国の全ての行為は、国際法の基本原則並びに国際連合憲章を始めとする国際約束に合致するものである。

・日米両国の全ての行為は、各々の憲法及びその時々において適用のある国内法令並びに国家安全保障政策の基本的な方針に従って行われる。日本の行為は、専守防衛、非核三原則等の日本の基本的な方針に従って行われる。

・指針及びその下で行われる取組は、いずれの政府にも立法上、予算上又は行政上の措置をとることを義務付けるものではなく、また、法的権利又は義務を生じさせるものではない。

4.強化された同盟内の調整

 日米両政府は、日本の平和と安全に影響を及ぼす状況、地域の及びグローバルな安定を脅かす状況、又は同盟の対応を必要とする可能性があるその他の状況に対処するため、全ての関係機関の関与を得る、切れ目のない、実効的な政府全体にわたる同盟内の調整を確保する。

5.日本の平和及び安全の切れ目のない確保

 日本に対する武力攻撃を伴わないときでも、日本の平和と安全を確保するために迅速で力強い対応が必要となる場合もある。このような複雑な安全保障環境に鑑み、日米両政府は、平時から緊急事態までのいかなる段階においても、切れ目のない形で、日本の安全が損なわれることを防ぐための措置をとる。見直し後の指針に記述されるそれらの措置は、次のものを含み得るが、これに限定されない。

・情報収集、警戒監視及び偵察

・訓練・演習

・施設・区域の使用

・後方支援

・アセット(装備品等)の防護

・防空及びミサイル防衛

・施設・区域の防護

・捜索・救難

・経済制裁の実効性を確保するための活動

・非戦闘員を退避させるための活動

・避難民への対応

・海洋安全保障

 見直し後の指針は、日本に対する武力攻撃を伴う状況及び、日本と密接な関係にある国に対する武力攻撃が発生し、7月1日の閣議決定の内容に従って日本の武力の行使が許容される場合における日米両政府間の協力について詳述する。

 東日本大震災への対応から得られた教訓に鑑み、日本における大規模災害の場合についての協力について記述する。

6.地域の及びグローバルな平和と安全のための協力

 地域の及びグローバルな変化する安全保障環境の影響を認識し、日米同盟のグローバルな性質を反映するため、協力の範囲を拡大する。日米両政府は、地域の同盟国やパートナーとの三か国間及び多国間の安全保障及び防衛協力を推進する。当該協力の対象分野は、次のものを含み得るが、これに限定されない。

・平和維持活動

・国際的な人道支援・災害救援

・海洋安全保障

・能力構築

・情報収集、警戒監視及び偵察

・後方支援

・非戦闘員を退避させるための活動

7.新たな戦略的領域における日米共同の対応

 近年、宇宙及びサイバー空間の利用及びこれらへの自由なアクセスを妨げ得るリスクが拡散し、より深刻になっている。日米両政府は、宇宙及びサイバー空間の安定及び安全を強化する決意を共有する。特に、自衛隊及び米軍は、それらの任務を達成するために依存している重要インフラのサイバーセキュリティを改善することを含め、宇宙及びサイバー空間の安全かつ安定的な利用を確保するための取組に寄与しつつ、関連する宇宙アセット並びに各々のネットワーク及びシステムの抗たん性を確保するよう取り組む。

 宇宙に関する協力は、宇宙の安全かつ安定的な利用を妨げかねない行動や事象及び宇宙における抗たん性を構築するための協力方法に関する情報共有を含む。サイバー空間に関する協力は、平時から緊急事態までのサイバー脅威及び脆弱性についての情報共有並びに任務保証のためのサイバーセキュリティの強化を含む。

8.日米共同の取組

 日米両政府は、様々な分野における緊密な協議を実施し、双方が関心を有する国際情勢についての情報共有を強化し、意見交換を継続する。日米両政府はまた、次のものを含み得るが、これに限定されない分野の安全保障及び防衛協力を強化し、発展させ続ける。

・防衛装備・技術協力

・情報保全

・教育・研究交流

9.見直しのための手順

 見直し後の指針は、将来の指針の見直し及び更新のための手順を記述する。

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