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折々の記 2015 ③
【心に浮かぶよしなしごと】

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  04 29 日米首脳 同盟強化確認しTPP早期妥結で一致   国内論議なしの日米防衛指針

 04 29 (水) 日米首脳 同盟強化確認しTPP早期妥結で一致    

日米首脳会談

          ① (NHK)日米首脳 同盟強化確認しTPP早期妥結で一致
          ② (NHK)野党「道義的責任免れず」追及強める
          ③ (インタビュー)防衛指針改定、米の視点
          ④ (時時刻刻)日米連携、念頭に中国 首脳会談
          ⑤ (社説)外務省の広報 報道の自由を損なう
          ⑥ (声)国内論議なしの日米防衛指針
          ⑦ (NHK)志位委員長「異常な対米従属の姿勢」と批判



4月29日 1時59分 NHK
① 日米首脳 同盟強化確認しTPP早期妥結で一致
   http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150429/k10010064551000.html

安倍総理大臣は、日本時間の28日夜遅くから、アメリカのオバマ大統領と首脳会談を行い、アジア太平洋地域のみならず世界の平和と安定に貢献するため、日米同盟を強化していくことを確認しました。また両首脳は、TPP=環太平洋パートナーシップ協定について、日米の2国間協議の進展を歓迎したうえで、TPP交渉の早期妥結に向けて協力していくことで一致しました。

アメリカを公式訪問している安倍総理大臣は日本時間の28日夜、11時前からオバマ大統領との日米首脳会談を行い、このあと両首脳は共同記者会見に臨みました。

この中で安倍総理大臣は、日米同盟について「平和と繁栄で満ちあふれた世界をつくり上げる夢をかなえるために日本とアメリカはともに新たな時代を切り開いていく強い決意を、戦後70年目の節目となる年に当たり、オバマ大統領と確認することができた」と述べました。そのうえで、安倍総理大臣は「半世紀を上回る日米同盟の歴史に新たな1ページを開いた。自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった基本的価値を共有するパートナーで、その揺るぎない絆で結ばれた日米同盟は、アジア太平洋地域のみならず、世界の平和と安定になくてはならないものとなっている」と述べました。

さらに、安倍総理大臣は「アメリカのアジア太平洋を重視するリバランスを歓迎し、オバマ大統領は日本の積極的平和主義への支持を表明した。この2つの政策が連携することで、日米同盟の抑止力は一層強化されるに違いない」と述べました。

一方、オバマ大統領は、「日米両国はともに力を合わせ、お互いのために尽くしている。日米同盟を通じてともに未来を築いていきたい。日米両国は戦後70年間、同盟国として成長した。地球規模のパートナーだ」と評価し、アジア太平洋地域のみならず、世界の平和と安定に貢献するため、日米同盟を強化していくことを確認しました。

また安倍総理大臣は、TPP=環太平洋パートナーシップ協定について、「オバマ大統領との間で、2国間の残された課題について大きな進展があったことを歓迎した。引き続きTPP交渉の最終局面を主導するために協力し、早期かつ成功裏の妥結に向けて、ともに取り組むことを確認した」と述べました。オバマ大統領も「私と同様、安倍総理大臣も交渉妥結を目指している。また、高い基準のルールを目指すTPPは日米両国にとってプラスになるだけでなく地域全体にとってもよいことだ。日米両国は速やかな交渉妥結に向け協力していく」と述べました。

一方、安倍総理大臣は、沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設計画に関連して、「在日アメリカ軍の再編を着実に進めていくという互いの決意を改めて確認した。住宅や学校に囲まれた普天間飛行場の危険性を、辺野古への移設によって1日も早く除去し、沖縄の基地負担の軽減を日米の強い信頼関係のもとで進めていく」と述べました。

さらに、安倍総理大臣は、いわゆる従軍慰安婦の問題について、「人身売買の犠牲となった、筆舌に尽くしがたい、つらい思いをされた方々のことを思い、非常に心が痛む。この点について、私は、歴代の総理大臣と変わらず、河野談話は継承し、見直す考えはない。このような観点から、日本は、慰安婦の方々の現実的救済の観点からさまざまな努力を行ってきた」と述べました。

また、安倍総理大臣は、AIIB=アジアインフラ投資銀行について、「アジアには膨大なインフラ需要があり、それに応える金融システムが重要であるという認識は、中国や多くの国々とも共有している。日本はAIIBに参加する決定はしていないが、大きな金融機関をつくり、アジアの国々に大きな影響を与える以上、公正なガバナンスが必要だ。今後とも日米が協力していくとともに、中国とも対話を行っていく考えだ」と述べました。


4月29日 4時58分 NHK
② 野党「道義的責任免れず」追及強める
   http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150429/k10010064581000.html

小渕前経済産業大臣の政治資金を巡る事件で東京地検特捜部は、いずれも小渕氏の元秘書の2人を政治資金規正法違反の罪で在宅起訴する一方、小渕氏本人については嫌疑不十分で不起訴にしました。民主党などは、道義的な責任は免れないとして、「政治とカネ」の問題での追及を強めていく構えです。

小渕前経済産業大臣は28日、コメントを発表し、「事務所関係者2人が在宅起訴されたことを重く受け止め、政治的、道義的責任を痛感している。去年の衆議院選挙では、もう一度、地元・群馬のために働けとの結果をいただいており、この温情に応えるべく、一からやり直す覚悟だ」として、議員辞職する考えはないことを明らかにしました。

これについて、与党側からは、捜査に結論が出たことで一定のけじめがついたという意見が出る一方、小渕氏が記者会見などを行って、経緯を説明すべきだという声もあります。

これに対し野党からは、民主党の枝野幹事長が「小渕氏は、政治的、道義的な責任は免れず、秘書が起訴されたことを機に、しっかりと説明していただかねばならない」と述べるなど、小渕氏への批判が強まっています。

民主党や維新の党などは、秘書が在宅起訴された責任は重大で、小渕氏本人が不起訴になったからといって、幕引きは許されないとして、小渕氏に、国会の政治倫理審査会などで、事実関係を説明するよう求めるとともに、自民党の対応も問題だとして、「政治とカネ」の問題での追及を強めていく構えです。



2015年4月29日05時00分 (インタビュー)米国防次官補、デビッド・シアーさん
③ 防衛指針改定、米の視点
   http://digital.asahi.com/articles/DA3S11729637.html?iref=comtop_pickup_03

 27日の日米外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)で正式に合意された日米防衛協力のための指針(ガイドライン)の改定は、米国から見るとどういう意味があったのか。文書に書かれることはないが、最大の課題である中国との関係をどうみているのか。米側で協議を担当したデビッド・シアー国防次官補に聞いた。

 ――米国から見たガイドライン改定の意義をどう考えますか。

 「今回のガイドライン改定は米国の『アジア回帰』の一部です。そもそも『アジア回帰』は、中国や東南アジア諸国の台頭をはじめとする東アジアの大きな変化を踏まえ、この地域における米国の影響力を最大化することを狙った米政府全体の取り組みです」

 「米国にとって今回のガイドライン改定は、安倍晋三首相が進めている、日本の役割や防衛政策を再構築しようというビジョンを受け入れようというものです。改定を通じて、地域でより大きな役割を果たしたいと考える日本の利益や、同盟内の影響力のバランスをより正しく反映できると確信します。人道支援、災害救援から集団自衛まで、両国は今後、1997年のガイドラインではできなかったより多くの活動をともに行うことができるようになります」

 ――日本政府は限定的ではありますが、集団的自衛権の行使を容認する決定を下しました。米国にとっての意味は。

 「我々の目標は、2013年の日米外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)の共同発表にあるように、よりバランスがとれ、効果的な同盟を構築することです。これまでより幅広い軍事協力ができることになり、この目標達成に役立つと思います」

 ――自衛隊の後方支援の活動範囲を、朝鮮半島など日本周辺に事実上限定していた「周辺事態」が削除されました。

 「これは非常に意味のある変更です。これまで両国の協力を阻んでいた、人工的な障害が取り除かれたので、日本はグローバルな福祉と安寧のために、これまでできなかったような貢献ができるようになります。世界がますます緊密につながり合うなか、国の存在を脅かすような脅威は、世界のどこからでも発生しうるのだと理解することが重要です」

 ――新たなガイドラインのもとで、安倍政権はペルシャ湾に海上自衛隊の掃海艇を派遣することを検討しています。受け止めは。

 「米国は、日本がアジア太平洋地域とそれを超えた地域で、安全と安定を確保するために貢献することを歓迎します。ただ、実際に日本が何をするかは、首相が決めることです」

 ――日本には、ガイドラインによって自らが望まない戦争に巻き込まれるのではないかとの懸念があります。どう答えますか。

 「どの活動に自衛隊を派遣するか、それを決めることができるのは、これまでと同様に、日本政府だけです。ガイドラインはいずれの政府に対しても、法的権利や義務を新たに付与することはありません。むしろ、日本防衛について選択の幅が広がり、国益を守る能力が向上するのです」

     ■     ■

 ――今回初めて、宇宙とサイバー空間が協力分野として追加されました。なぜですか。

 「前回、ガイドラインが書かれた97年当時、まだ米グーグルが存在していなかったことを考えれば、その後、サイバー世界がいかに変化したか想像できるでしょう。今回のガイドラインは、米軍と自衛隊のサイバーシステムへの依存がどんどん高まっているという認識のもと、双方が重要なサイバーインフラとサービスの防護で協力することにしたのです。サイバーセキュリティーに関する専門知識を教え合ったり、常時、即応態勢を維持するため、共同演習をしたりすることが考えられます」

 「宇宙について、いまや日本は軍事利用のための法的枠組み(『宇宙基本法』)を持つに至ったのですから、この分野での協力関係は大きな潜在力があります。ガイドラインはこの潜在力を認識したうえで、宇宙システムに対する新たな脅威に関する情報を共有したり、お互いの衛星を活用しあって宇宙での能力強化を一緒に追求したりすることを求めています」

 ――尖閣諸島に対するオバマ大統領の「安保条約5条適用」発言は、今後、どのように実行に移すのでしょう。

 「すでに実効が上がっています。あの発言の最も大きな価値は地域外交での効用なのです。ここのところ尖閣諸島周辺での日中間の緊張が弱まっているのは、もちろん日本政府の巧みな外交の成果ですが、大統領発言の効果もあるのです。(あの発言を受けて)日中両国は昨年秋に、(関係改善の糸口となった)4項目の合意に達することができました」

     ■     ■

 ――ガイドラインは特定の国家を対象にしたものではないというのが、両国政府の公式見解であることは知っています。しかし、今回の改定が主に中国の拡大する軍事力や高圧的行動を念頭に置いたものであることは明らかです。それなのに今回の文書には「中国」の文字は一切ありません。国民の不安、懸念にこたえる必要があるのでは。

 「ガイドラインが示すのは、同盟が何を達成しようとするかであって、何に対抗するか、ではありません。主な目的は、地域で起こりうるあらゆる緊急事態に際し、両国がともに計画、訓練、そして運用する能力を高めることです。緊急事態の相手がだれになるのか、推測することは控えます」

 ――南シナ海で中国の埋め立てが注目を集め、緊張が高まっています。現状をどう見ますか。

 「スプラトリー(南沙)諸島では、領有権を主張するいくつかの国が、埋め立てをしています。米国は現状を変更しようとするそうした一方的な行動に、強い懸念を持っています。しかし、そのなかでも中国の規模は、他のすべての国の分の合計をも上回るものです。米国だけでなく、南シナ海の沿岸諸国の間で深刻な懸念を生んでいます」

 ――中国の狙いは何でしょう。

 「中国は漁民に対するパトロールの改善、環境関係法令の施行、人道援助、災害救援の実施のためだと説明しています。それが本当であることを願いますが、本当かどうか疑わしいと思っています。もし中国が、埋め立て地に造った施設を、他国に何かを強制する影響力発揮のために使うのであれば、米国にとっても深刻な懸念となります。南シナ海では、領有権をめぐる争いが軍事紛争に発展する恐れがあるので、関係諸国に行動規範(COC)を協議するよう提起するとともに、当面の間は(埋め立てのような)挑発行為を凍結するよう求めています」

 ――韓国はかねてガイドラインの効用について懐疑的でした。自国の脅威になるという意見すら聞かれました。この懸念は払拭(ふっしょく)できたのでしょうか。

 「米国にとって同盟国である韓国が、ガイドラインにはアジア太平洋地域の安全を増進する潜在力があると理解することは重要です。実際、大きな利益を得ることができるのです。ガイドラインのもとであれば、日米両国に有事の際の支援を要請した場合、迅速かつ効果的な対応が期待できます」

     ■     ■

 ――ところで、米軍普天間飛行場の辺野古移設に反対が強まっています。このままでは、海兵隊や米軍全体の日本駐留の政治的持続可能性がかえって損なわれるのではありませんか。

 「基地に対する地元コミュニティーの要求には非常に注意を払っています。13年に公表した米軍基地返還計画の一環として、すでに空中給油機を普天間から岩国基地に移しました。さらにグアムに戦略的ハブ(拠点)を造りつつあり、完成すれば沖縄から海兵隊(の一部)が移転し、最終的に大量の土地も返還されます」

 ――米国はこの地域で、超大国の地位を維持できますか。

 「米国の国防予算の規模は大きいですが財政の健全性は保たれています。『アジア回帰』は地域の友好国や同盟国に向け、今後も長期にわたり責任を果たすという決意表明です。東アジアや西太平洋で米国の優位やプレゼンスが縮小するのは、はるかに遠い将来の話です」

     *

 David Shear 1954年生まれ。米国の外交官として日中などに勤務。国務次官補代理、ベトナム大使を歴任。2014年7月から現職。

 ■取材を終えて

 ガイドラインはいつも主役が不在だ。今回も、そもそも改定の理由となった中国が文書のなかに一度も出てこない。そこで協議の当事者に尋ねてみたのだが、いまひとつ歯切れのいい説明は聞かれなかった。日米間で、対中戦略はきちんとすり合わせができているのか。肝心のところが分からないまま「切れ目のない共同対応」、「弾道ミサイル攻撃対処」など、「方法」と「手段」が前面に躍る。無用な刺激は避けたいという理屈は分かるが、根本を語らなければ国民の不安は膨らむだけではないのか。取材を終えても釈然としない思いは消えなかった。

 (編集委員・加藤洋一、アメリカ総局・佐藤武嗣)

 ◆英文は朝日新聞の英語ニュースサイトAJWに掲載しています。
     http://ajw.asahi.com/別ウインドウで開きます



2015年4月29日 (時時刻刻)
④ 日米連携、念頭に中国 首脳会談
   http://digital.asahi.com/articles/DA3S11729782.html

 安倍晋三首相とオバマ米大統領は28日の首脳会談で、戦後70年を迎えた日米が安全保障と経済の両面で結びつきを強め、地球規模で連携する姿を打ち出す。被爆70年の広島、長崎に触れ、核軍縮の重要性でも足並みをそろえる。中国が台頭する国際社会で主導権を保つ狙いが透けるが、足元ではともに懸案も抱える。

以下省略 URLにジャンプしてみる。



2015年4月29日 (社説)
⑤ 外務省の広報 報道の自由を損なう
   http://digital.asahi.com/articles/DA3S11729659.html

 日本政府は外国メディアに不当な圧力をかけているのではないか。そう疑われても仕方のない事態が起きている。

 ドイツ紙フランクフルター・アルゲマイネの東京特派員カルステン・ゲルミス氏が5年余りの任期を終えるにあたって日本外国特派員協会の会報誌に回顧談を寄せ、「外務省からの攻撃にさらされるようになった」と振り返った。昨年夏、安倍政権を「歴史修正主義」と批判する記事をゲルミス氏が書いたところ、フランクフルトの日本総領事が同紙の本社を訪れ、編集幹部に抗議したのだという。

 その際、総領事は「中国が反日宣伝に利用している」「金が絡んでいると疑い始めざるを得ない」と侮辱したと、ゲルミス氏は書いている。この点について外務省は否定する。

 記事に対し外務省が反論するのなら、投稿などオープンな方法で伝えればいい。わざわざ本社に乗り込んで抗議するのが適切な方法だったのか。メディア側に圧力と受け止められれば、対外広報としては失策だ。

 報道の自由は民主政治の根幹のひとつである。このことを外務省はどれだけ理解しているのだろうか。

 米紙の東京特派員が、在米日本大使館幹部から圧力と疑われるメールを受け取っていたことも明らかになった。慰安婦問題で安倍政権批判のコメントを寄せた学者について「よく分からない人物」と評し、別の学者に取材するよう勧める内容だった。外務省は「あくまで個人的な意見」と釈明するが、特派員としては政府の圧力と受けとっても当然だ。

 フランスに本部を置く「国境なき記者団」が今年2月に公表した報告は、報道の自由度ランキングで日本の順位を昨年から二つ下げ61位とした。昨年12月に施行された特定秘密保護法によって、取材のやり方次第で記者が懲役刑を受ける可能性が生じた点を重くみたためだ。

 米国の非営利団体「フリーダムハウス」も同様の理由から、日本の報道の自由度が下がったと判断している。

 これらの見方がすべて妥当とは限らない。ただ欧米でそんな見方が広がっていることは、意識しておく必要があろう。

 外務省は外国の世論に直接働きかける「広報文化外交」を重視している。積極的に情報を発信し、日本の政策や文化への理解を深めてもらう狙いだ。しかし、いま起きているのは、外務省が率先して自国の印象を損なっているという倒錯である。根本的に考え直した方がいい。



2015年4月29日 (声)
⑥ 国内論議なしの日米防衛指針
   http://digital.asahi.com/articles/DA3S11729664.html?ref=pcviewpage

 無職 小野瀬良武(茨城県 71)

 日米両政府は「日米防衛協力のための指針」(ガイドライン)について、18年ぶりの改定に合意した。集団的自衛権を使うことを盛り込み、米軍への後方支援の地理的制約もなくした。安全保障法制の国会審議さえ始まっていないのに、米国への軍事協力を約束することは許されない。

 新ガイドラインは米国との国際約束になるため、日本の安全保障の枠組みに大きな影響を与える。米軍が行動を起こせば、いつでも、どこでも、自衛隊をあげて米軍を支援することになるのではないか。武器や弾薬、兵員の輸送などは、憲法9条が禁じる「武力の行使」そのものではないか。

 政府は、米国との約束を優先するための法律を一挙に作ろうとしている。しかし、国民は考える時間も十分な情報も与えられていないように思える。米国の戦争を共同で担うことが「積極的平和主義」であろうはずがない。国際紛争の平和的な解決は、平時の外交努力にかかっているはずだ。

 地球規模で米国に軍事協力する新ガイドラインを、戦争の放棄や戦力の不保持を定めた日本国憲法より上位に君臨させることはできない。



4月29日 17時43分 NHK
⑦ 志位委員長「異常な対米従属の姿勢」と批判
   http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150429/k10010065001000.html

共産党の志位委員長は、新たな日米防衛協力の指針、ガイドラインについて、「『海外で戦争する国』への大転換を国会での議論もないまま、まずアメリカに誓約するのは異常な対米従属の姿勢を示すものだ」などと批判する談話を発表しました。

この中で共産党の志位委員長は、日本時間の28日夜遅くから行われた日米首脳会談について、「安倍総理大臣は、アメリカとともに『海外で戦争する国』作りを推進する日米同盟の強化、沖縄・辺野古での米軍新基地建設の強行、日本の食と農を破壊し、経済主権を売り渡すTPP=環太平洋パートナーシップ協定の早期妥結など、安倍暴走政治の一層の推進をオバマ大統領に約束した」と指摘しています。

そして志位氏は、「これらはどれも国民多数が反対しているもので、民意を無視した暴走政治を対米公約としたことを厳しく批判する」としています。

そのうえで志位氏は、日米両政府が決定した新たな日米防衛協力の指針、ガイドラインについて、「集団的自衛権行使、地球規模で自衛隊が米軍に協力し、軍事支援することをうたっているが、『海外で戦争する国』への大転換を、国会での議論もないまま、まずアメリカに誓約するのは、日本の独立と主権をないがしろにする異常な対米従属の姿勢を示すものだ」と批判しています。