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折々の記 2016 ⑥
【心に浮かぶよしなしごと】
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【 09 】08/21
08 21 0曹洞宗の経典(修証義) 道元禅師
08 21 ユネスコ憲章の中核思想 温故知新の原則を外れるな
08 21 (日) 曹洞宗の経典(修証義) 道元禅師
経典としては次のものが良いと思う。
曹洞宗の経典(修証義)
http://www.osoushiki-plaza.com/library/kyouten/soutou-k.html
曹洞宗の葬儀は釈迦牟尼仏、達磨、道元禅師と伝わる「血脈」の中に、故人も連なることを明かにします。葬儀に用いられる経典には、『舎利礼文』『修証義』などがありますが、この『修証義』は、道元の著した『正法眼蔵』の教えを、一般の人にもわかりやすく明治23年に編集されたものです。
全部で5章、31節、3704文字からなり、在家を対象とした葬儀・法要に重用されています。
修証義(原文)
第一章 総序 原文には振仮名があり、縦書のためにコピーにした
意訳
生とは何か、死とは何かをを明かにすることは仏教者としてもっとも大事なことである。
生死の迷いの世界に仏にあうことが出来れば迷いはない。ただ生死も悟りの世界と心得えれば、生死を厭うこともなく、又悟りを願うこともなくなる。この時はじめて生死の迷いから離れることができるのだから、もっとも大事なこととして極めるべきである。
人は輪廻を繰り返すが、人として生まれることは難しく、まして仏の教えに出会うことはまれなことである。今私たちは前世の功徳によって、こうして受けがたい人間として生まれたばかりでなく、合うことが難しい仏法にも出会うことが出来た。これはまことに輪廻における良い生まれ方であり、すぐれた生まれ方である。幸いにこのように生まれ方をしたのだから、いたずらに人生を過ごすことがあってはならない。
世界は無常で頼りないものだから、どんな死に方をするかも知れない。自分の命は自分ではどうにもならず、年月は素早く移り変わっていく。若いときの力はすぐになくなり、済んでしまったことに再び合うことは不可能である。無常の時が到れば、国王、大臣、召使いから妻子、宝に到るまで何ら助けにはならない。一人で黄泉の世界に行くだけである。
自分がそこに持っていけるものといえば、ただ自分が作った善と悪の行ないの結果だけである。この世の因果の理を知らず、この世で行なった行為の報いを明かにせず、前世と今世と来世の因果を知らず、善と悪とを区別することも知らない人々には交わってはならない。
およそ因果の道理ははっきりとして公平である。悪をなした者は地獄に落ち、善行を積んだ者は善き世界に昇ることは全く間違いのないことである。もしこの因果の法則が無効であるならば、仏が世の中に出てきた意味も、祖師の達磨が西から仏法を伝えた意味も失ってしまう。
善悪の報いの法則に三つの時がある。一つは、行為をなした報いがその生涯の間に現われる順現報受、二つは、善悪の報いが来世に来る順次生受、三つは善悪の報いが再来世あるいはそれ以後に来る順後次受である。これを善悪の報いの三時という。
佛祖の道を修め習うのも、この三時の業報の法則を明かに知るためである。そうでなければ、多くの人は誤って間違った考え方を持ってしまう。ただ間違った考えを持つばかりでなく、悪道に堕ちて長い間苦しみを受けることになることを知らなければならない。
今の人生は二度とないので、空しく人生を過ごすことがあってはならない。悪を作りながら悪ではない、その報いはないと考えて、悪の報いを理解しないようではいけないのである。
第二章 懺悔滅罪 以下、原文には振仮名があり、縦書のためにコピー、意訳はついていない
第三章 受戒入位
第四章 発願利生
第五章 行持報恩
続いて 「曹洞宗 東海管区 教化センター」 > 「道元さまのお言葉」
http://soto-tokai.net/ok_syu02.html > http://soto-tokai.net/cgi-bin/kotobaview.cgi
00 はじめに
天童山如浄禅師より正しい法を継ぎ、曹洞宗を日本に伝え永平寺をお開きになられた道元禅師は、五十四年のご生涯の間に「正法眼蔵」「永平広録」「永平大清規」「学道用心集」「普勧坐禅儀」 など多くの教えを残されました。それらのいずれもが「真理」の教えであり、人生如何に生きるべきかということにつきお説き下さった珠玉の教えであります。01 教授戒文・帰依三宝より
この度は「正法眼蔵」を中心に、道元さまの言葉を紹介させていただきます。道元さまの教えは実に膨大なものであり、ここではその一端のみの紹介であります。しかもそれらが私なりの解説であり、独断と偏見のそしりをまぬがれません。この点につつきましては何卒ご容赦ください。
道元さまは「空手還郷」の言葉に代表されるように、文字による理論理屈の仏教を否定され、只管打坐を中心とした実践の仏道、すなわち佛道を標榜されたのであります。したがってこれはその意味からすれば月をさす指のようなものであります。また私自身のためのものでもあります。私たちは真実の教えを求め、己自身を見つめ直し、悔いなき人生を送りたいものであります。
東海管区教化センター前統監 神谷 道宣 老師
「次には佛法僧の三宝に帰依したてまつるべし。三宝に三種の功徳あり。いわゆる一体三宝、現前三宝、住持三宝なり。以下URLを参照すること
阿褥多羅三貘三菩提を称して佛宝となす。清浄離塵なるはすなわち法宝なり。和合の功徳は僧宝なり。これを一体三宝と名づく。
現前に菩提を証するを佛宝と名づけ、佛の証する所はこれ法宝なり。佛宝を学するはすなわち僧宝なり。これを現前三宝と名づく。
天上を化し、人間を化し、あるいは虚空に現じ、あるいは塵中に現ずるはすなわち佛宝なり。 あるいは海蔵に転じ、あるいは貝葉に転じ、物を化し、生を化するはこれ法宝なり。
一切の苦を度し、三界の宅を脱するはすなわち僧宝なり。これを住持三宝と名づく。佛法僧に帰依するとき諸佛の大戒を得ると称す。佛を称して師となし、余道を師とせざれ。」
佛法僧の三宝には三種の功徳があります。その三種の功徳とはこの三宝の一つひとつに功徳があり、それは一体三宝、現前三宝、住持三宝の三つであります。
「一体三宝」とは一切を包摂し、万物を一体包含する宇宙の真理としての三宝であります。「佛宝」とは阿褥多羅三貘三菩提のことであります。それはもはやこれ以上の真理はないという最上の真理であり、天地自然のありのままのあるべき姿であり、悟りそのものであります。この観点から見れば真理を悟り、それを体現した偉大なる覚者お釈迦さまは佛宝そのものと言うことが出来ます。そしてお釈迦さまの教えに従って生き、この境地に住したる者は身心無垢清浄にして一切の汚れを受けることがありません。この覚者釈迦の教えを「法宝」と言うことが出来ます。この真理と自己とが融合合体して、滞ることが無く和合相承されるならば、これを「僧宝」と言うことが出来るのであります。
「現前三宝」とは、二千五百年前この世にお出ましになった「生身のお釈迦さま」、そしてお釈迦さまがお説きになった「教え」、それを守りつづけ人に広め知らしめたのがお釈迦さまの「弟子である僧達」であります。そして時空を超越して正伝の仏道を継承された諸佛諸祖をたどり遡って行けば必ずお釈迦さまに到るのであります。
「住持三宝」とはお釈迦さまの掛け軸であるとか、仏像、経典等私たちが帰依信仰の対象として、私たちの心の丈が届くように形として具体的にあらわされたものであります。お釈迦さまの滅後は、生身のお釈迦さまに接することが出来ません。しかし、そのお姿を拝することによってお釈迦さまの覚られた真理に接し、それを体現するとすれば、お姿を拝することの意義が肯定されるのであります。
南無帰依佛と私たちが帰依する「佛」は一体三宝、現前三宝、住持三宝の「佛」であります。三十五歳になられたお釈迦さまは暁の明星の輝ける時、菩提樹下、石上にて「我与大地有情同時成道」と阿褥多羅三貘三菩提、最上の真理に目覚められたのであります。ここでいう真理とはもはやこれ以上の真理はないという最上の真理であり、真如であり天地自然のありのままのあるべき姿であり、悟りそのものであります。この観点から見れば真理を覚り、それを体現した偉大なる覚者お釈迦さまが「佛」と言うことが出来ます。「涅槃経」には「一切衆生悉有佛性」という言葉がありますが、一切の存在それ自体が真理であり、人は誰しもこれを覚る性「佛性」があります。道元さまは「一切は衆生なり、悉有は佛性なり」と読み説かれました。草木国土悉皆成仏ということであります。
天上を化し、人間を化し、あるいは虚空に現じ、あるいは塵中に現ずるはすなわち佛宝であり、その教えは海蔵に転じ、貝葉に転じ、物を化し、生を化するはこれ法宝であります。一切の苦を度し、三界の宅を脱するはすなわち僧宝であります。
いろいろ申しましたがまとめとして申すならば、三宝に帰依するということは天地自然のあるべき姿、そしてそれを覚り体現されたお釈迦さまに帰依し、その道理をお覚りになったお釈迦さまの教えたる仏法に帰依し、その教えを信奉し、真如と和合せんとする集団の人たちに帰依することが佛戒を受ける者の前提条件であるということであります。
(合掌)
02 教授戒文より
03 正法眼蔵諸弁道話の巻より
04 正法眼蔵諸法実相の巻より
05 正法眼蔵仏性の巻より
06 正法眼蔵随聞記より
07 正法眼蔵見佛の巻より
08 対大己法より
09 正法眼蔵梅華の巻より
10 正法眼蔵三昧王三昧の巻より
11 正法眼蔵弁道話より
12 正法眼蔵随聞記より
13 教授戒文より
14 正法眼蔵現成公案の巻より
15 正法眼蔵現成公案の巻より
16 正法眼蔵現成公案の巻より
17 正法眼蔵諸悪莫作の巻より
18 正法眼蔵道得の巻より
19 正法眼蔵洗浄の巻より
20 正法眼蔵仏向上事の巻より
21 正法眼蔵如来全身より
22 正法眼蔵坐禅儀より
23 正法眼蔵弁道話の巻より
24 正法眼蔵随聞記より (道元さまと良寛さま)
25 正法眼蔵随聞記より
26 普勧坐禅儀より
27 正法眼蔵諸法実相の巻より
28 正法眼蔵発無上心、諸悪莫作より
29 典座教訓より
30 普勧坐禅儀より
31 永平清規 赴粥飯法より
32 典座教訓より
33 正法眼蔵道心の巻より
34 正法眼蔵法華転法華の巻より
35 正法眼蔵佛教の巻より
36 正法眼蔵三界唯心の巻より
37 正法限蔵光明の巻より
38 正法限蔵全機の巻より
39 正法限蔵即心是仏の巻より
40 正法眼蔵帰依仏法僧宝の巻より
41 正法眼蔵嗣書の巻より
42 正法眼蔵生死の巻より
43 正法眼蔵山水経の巻
44 正法眼蔵有時の巻より
45 正法眼蔵生死の巻より
46 正法眼蔵即心是仏の巻より
47 正法眼蔵より
48 正法眼蔵即心是仏の巻より
49 正法眼蔵仏性の巻より
50 正法眼蔵弁道話より
51 正法眼蔵現成公案の巻より2
52 正法眼蔵現成公案より
08 21 (日) ユネスコ憲章の中核思想 温故知新の原則を外れるな
21世紀になっても、世界の政治指導者の間では言葉の上では「恒久平和」と言いながら、「戦争時代」を卒業できないでいる。 そのため、矛盾に満ちた諸々の問題にたいして、売買が横行している武器弾薬を使用した殺戮と破壊の手法がとられるようになってしまった。
第一次世界大戦後、その悲惨な結果をもたらす戦争をやめようとして「不戦条約」ができましたが、「死の商人」の凡欲を抑えることができなかった。
そして再び悲惨な第二次世界大戦をむかえました。
戦争根絶のために「無知と偏見」が戦争を引き起こすとして「ユネスコ憲章」の手法を採用しました。 不戦条約と同じように目指す目的をはずれた表現の不備を取り上げて、「戦争時代」を卒業できないままて現状をむかえました。
フランスのピケティは現状では所得格差は広がっていくことを、長いスパンの検証によって警告を発しました。 この手法は歴史を学ぶ目的の「温故知新」をみんなに知らしめてくれたことです。
さて、こんな風に考えを進めてみると、「恒久平和」の心の中核に据えていいものは何かを合理的な説明ができる根拠を定めなくてはなりません。 「戦争卒業」ということになると生死にかかわる一大事に相違ありません。
「戦争卒業」から「恒久平和」=「家族の和=絆(生綱=ヘソノヲ)」の確立 【平和原理】
「温故知新」の原則から導かれる道理として『平和原理』と位置づけようと思う。
問題はユネスコ憲章の理解如何にかかわる。
ユネスコ憲章
Since Wars began in the minds of men. It is in the minds from men that the defences of Peace must be constructed. (UNESCO CONSTITUTION)
戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和の砦を築かなくてはならない。
国際連合教育科学文化機関憲章(ユネスコ憲章)
前文
この憲章の当事国政府は、その国民に代って次のとおり宣言する。
戦争は人の心の中で生れるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない。
相互の風習と生活を知らないことは、人類の歴史を通じて世界の諸人民の間に疑惑(suspicion)と不信(mistrust)をおこした共通の原因であり、この疑惑と不信のために、諸人民の不一致があまりにもしばしば戦争となった。
<下平註>suspicion 疑い、疑惑 mistrust 不信、疑惑
ここに終りを告げた恐るべき大戦争は、人間の尊厳・平等・相互の尊重という民主主義の原理を否認し、これらの原理の代りに、無知(ignorance)と偏見(prejudice)を通じて人間と人種の不平等という教義をひろめることによって可能にされた戦争であった。
<下平註>ignorance 無知、知らないこと prejudice 偏見、先入観
文化の広い普及と正義・自由・平和のための人類の教育とは、人間の尊厳に欠くことのできないものであり、且つすべての国民が相互の援助及び相互の関心の精神をもって果さなければならない神聖な義務である。
政府の政治的及び経済的取極のみに基く平和は、世界の諸人民の、一致した、しかも永続する誠実な支持を確保できる平和ではない。よって平和は、失われないためには、人類の知的及び精神的連帯の上に築かなければならない。
これらの理由によって、この憲章の当事国は、すべての人に教育の充分で平等な機会が与えられ、客観的真理が拘束を受けずに探究され、且つ、思想と知識が自由に交換されるべきことを信じて、その国民の間における伝達の方法を発展させ及び増加させること並びに相互に理解し及び相互の生活を一層真実に一層完全に知るためにこの伝達の方法を用いることに一致し及び決意している。
その結果、当事国は、世界の諸人民の教育、科学及び文化上の関係を通じて、国際連合の設立の目的であり、且つその憲章が宣言している国際平和と人類の共通の福祉という目的を促進するために、ここに国際連合教育科学文化機関を創設する。
第1条 目的及び任務
1 この機関の目的は、国際連合憲章が世界の諸人民に対して人種、性、言語又は宗教の差別なく確認している正義、法の支配、人権及び基本的自由に対する普遍的な尊重を助長するために教育、科学及び文化を通じて諸国民の間の協力を促進することによって、平和及び安全に貢献することである。
2 この目的を実現するために、この機関は、次のことを行う。
(a) 大衆通報(マス・コミュニケーション)のあらゆる方法を通じて諸人民が相互に知り且つ理解することを促進する仕事に協力すること並びにこの目的で言語及び表象による思想の自由な交流を促進するために必要な国際協定を勧告すること。
(b) 次のようにして一般の教育と文化の普及とに新しい刺激を与えること。
加盟国の要請によって教育事業の発展のためにその国と協力すること。
人種、性又は経済的若しくは社会的な差別にかかわらない教育の機会均等の理想を進めるために、諸国民の間における協力の関係をつくること。 自由の責任に対して世界の児童を準備させるのに最も適した教育方法を示唆すること。
(c) 次のようにして知識を維持し、増進し、且つ、普及すること。
世界の遺産である図書、芸術作品並びに歴史及び科学の記念物の保存及び保護を確保し、且つ、関係諸国民に対して必要な国際条約を勧告すること。
教育、科学及び文化の分野で活動している人々との国際的交換並びに出版物、芸術的及び科学的に意義のある物その他の参考資料の交換を含む知的活動のすべての部門における諸国民の間の協力を奨励すること。
いずれの国で作成された印刷物及び刊行物でもすべての国の人民が利用できるようにする国際協力の方法を発案すること。
3 この機関の加盟国の文化及び教育制度の独立、統一性及び実りの多い多様性を維持するために、この機関は、加盟国の国内管轄権に本質的に属する事項に干渉することを禁止される。
第2条 加盟国の地位
1 国際連合の加盟国の地位は、国際連合教育科学文化機関の加盟国となる権利を伴う。
2 この憲章の第10条によって承認されるべきこの機関と国際連合との間の協定の条件に従うことを条件として、国際連合の加盟国でない国は、執行委員会の勧告に基き、総会の三分の二の多数の投票でこの機関の加盟国となることを認められることができる。
3 国際関係の処理について責任を負わない地域又は地域群は、その国際関係について責任を負う加盟国その他の当局が当該地域又は地域群に代って行った申請に基き、総会が、出席し且つ投票する加盟国の三分の二の多数によって準加盟国として認めることができる。準加盟国の権利及び義務の性質及び範囲は、総会が決定する。
4 この機関の加盟国で国際連合の加盟国の権利及び特権の行使を停止されたものは、国際連合の要請に基き、この機関の加盟国の権利及び特権を停止される。
5 この機関の加盟国で国際連合から除名されたものは、自動的にこの機関の加盟国ではなくなる。
6 機関の加盟国又は準加盟国は、事務局長にあてた通告により機関から脱退することができる。この通告は、それが行われた年の翌年の12月31日に効力を生ずる。このような脱退は、それが効力を生じた日に機関に対して負っている財政上の義務に影響を及ぼすものではない。準加盟国の脱退の勧告は、その準加盟国の国際関係について責任を負う加盟国その他の当局がその準加盟国に代って行う。
7 各加盟国は、この機関に対する常駐代表を任命する権利がある。
8 加盟国の常任代表は、この機関の事務局長に信任状を提出しなければならず、信任状提出の日から公式に職務を遂行する。
第3条 諸機関
この機関は、総会、執行委員会及び事務局をもつ。
第4条 総会
A 構成
1 総会は、この機関の加盟国の代表者で構成する。各加盟国の政府は、国内委員会が設立されているときはこれと、国内委員会が設立されていないときは教育、科学及び文化に関する諸団体と、それぞれ協議して選定する5人以内の代表を任命しなければならない。
B 任務
2 総会は、この機関の政策と事業の主要な方針を決定する。総会は、執行委員会が提出した計画についての決定をする。
3 総会は、望ましいと認めるときは、総会が定める規則に従い、教育、科学、人文学又は知識の普及に関する国家間の国際会議を召集する。同様の議題に関する非政府機関間の会議は、総会又は執行委員会が前記の規則に従い召集することができる。
4 総会は、加盟国に提出する提案の採択に当り、勧告と加盟国の承認を得るために提出される国際条約とを区別しなければならない。前者の場合には、過半数の投票で足りるが、後者の場合には、三分の二の多数を必要とする。各加盟国は、勧告又は条約が採択された総会の閉会後1年の期間内に、その勧告又は条約を自国の権限のある当局に提出しなければならない。
5 総会は、第5条6(c)の規定に従うことを条件として、国際連合が関心を有する事項の教育、科学及び文化に関する面について、この機関と国際連合との適当な当局の間で合意した条件及び手続に従い、国際連合に助言する。
6 総会は、加盟国が4に規定する勧告及び条約に基いてとった措置に関しこの機関に送付する報告書又は総会が決定するときはその報告書の分析的概要を受領し及び検討する。
7 総会は、執行委員会の委員を選挙し、且つ、執行委員会の勧告に基いて、事務局長を任命する。
C 表決
8
(a) 各加盟国は、総会において一の投票権を有する。決定は、この憲章又は総会の手続規則の規定によって三分の二の多数を必要とする場合を除き、単純過半数によって行う。過半数とは、出席し且つ投票する加盟国の過半数とする。
(b) 加盟国は、その国の未払分担金の総額が、当該年度及びその直前の暦年度についてその国が支払うべき分担金の総額をこえるときは、総会で投票権を有しない。
(c) もっとも、総会は、支払の不履行が加盟国にとってやむを得ない事情によるものであると認めたときは、当該加盟国に投票することを許すことができる。
D 手続
9
(a) 総会は、通常会期として二年ごとに会合する。総会は、自ら決定したとき、執行委員会が召集したとき、又は少なくとも加盟国の三分の一の要求があったときは、臨時会期として会合することができる。
(b) 各会期において、次回の通常会期の開催地は、総会が指定する。臨時会期の開催地は、総会がその会期を召集する場合には総会が決定し、その他の場合には執行委員会が決定する。
10 総会は、その手続規則を採択する。総会は、各会期において議長及び他の役員を選挙する。
11 総会は、特別委員会及び技術委員会その他総会の目的のために必要な補助機関を設ける。
12 総会は、その定める規則に従うことを条件として、会合が公開されるように措置しなければならない。
E オブザーヴァー
13 総会は、執行委員会の勧告に基づき、且つ、三分の二の多数によって、その手続規則に従うことを条件として、総会又はその委員会の特定の会期に第11条第4項に規定されているような国際機関の代表者をオブザーヴァーとして招請することができる。
14 執行委員会が民間の又は準政府的の国際諸機関のために協議に関する取極を第11条第4項に規定されている方法で承認したときは、これらの諸機関は、総会及びその委員会の会期にオブザーヴァーを送ることを勧誘される。
F 経過規定
15 9(a)の規定にかかわらず、総会は、その第22回会期をその第21回会期の後三年目の年に開催する。
第5条 執行委員会
A 構成
1
(a) 執行委員会は、総会が選挙した58人の加盟国で構成する。総会議長は、職権により助言的資格で列席する。
(b) 選挙された執行委員会の構成国は、以下「執行委員国」という。
2
(a) 各執行委員国は、一人の代表者を任命しなければならない。また、各執行委員国は、代表者代理を任命することが出来る。
(b) 執行委員会における代表者を選定するに当たり、執行委員国は、一又は二以上の国際連合教育科学文化機関の権限の分野において資格を有し、かつ、委員会の行政上及び執行上の任務をはたすために必要な経験及び能力を有する者を任命するように努力しなければならない。例外的な事情により代表者の交代が正当なものとなる場合を除くほか、選挙された各構成国の代表者は、継続性が重要であることに留意し、当該選挙された各構成国により任命された代表者代理は、代表者が不在の場合、代表者のすべての任務を行わなければならない。
3 執行委員国を選挙するに当たり、総会は、文化の多様性及び均衡のとれた地理的分布に考慮を払わなければならない。
4
(a) 執行委員会は、自国が選挙された総会の閉会の時からその選挙が行われた後第二回目の総会の通常会期の閉会の時まで在任する。総会は、各通常会期において、当該通常会期の終了の時に生ずる欠員を補充するために必要な数の構成国を選挙する。
(b) 執行委員会は、再選されることができる。再選された執行委員国は、執行委員会における自国の代表者を交代されるよう努力しなければならない。
5 執行委員国がこの機関から脱退する場合には、当該執行委員国の任期は、脱退が効力を生じた日に終了する。
B 任務
6
(a) 執行委員会は、総会の議事日程を準備する。執行委員会は、第6条3に従い事務局長が提出したこの機関の事業計画及びそれに対応する予算見積書を検討し、且つ、これらを望ましいと認める勧告を附して総会に提出する。
(b) 総会の権威の下に行動する執行委員会は、総会が採択した計画の実施につき責任を負う。執行委員会は、総会の決定に従い、且つ、通常会期との間に生じた事情を考慮して、事務局長がその計画を有効且つ合理的に実施することができるようにするために必要なすべての措置を執る。
(c) 執行委員会は、総会の通常会期と通常会期との間において、助言を求められた問題が総会により既に原則的に処理されているとき、又はその解決が総会の決定の中に含まれていると認められるときは、第4条第5に掲げる国際連合の助言者としての任務を遂行することができる。
7 執行委員会は、新加盟国がこの機関に加入することの承認を総会に勧告する。
8 総会の決定に従うことを条件として、執行委員会はその手続規則を採択する。執行委員会は、その委員の中からその役員を選挙する。
9 執行委員会は、定期会期として毎年少くとも2回会合するものとし、議長がその発意によって又は執行委員会の6人の委員の要請に基いて招集したときは、特別会期として会合することができる。
10 執行委員会議長は、執行委員会を代表して、事務局長が第6条3(b)の規定に従って準備しなければならない機関の活動に関する報告を、見解を付けて、又はこれを付けないで、総会の各通常会期に提出する。
11 執行委員会は、国際機関の代表者又は委員会の権限内の問題にたずさわっている専門家と協議するためのすべての必要な措置を執る。
12 執行委員会は、総会の会期と会期との間においては、この機関の活動の分野において生ずる法律的問題に関して国際司法裁判所の勧告的意見を要請することができる。
13 執行委員会の委員は、各自の政府の代表ではあるが、総会から委任された権限を総会全体に代って行使しなければならない。
C 経過規定
14 3の規定にかかわらず、
(a) 総会の第17回会期前に選挙された委員は、その任期の終了の時まで在任する。
(b) 総会の第17回会期前に4の規定に従い執行委員会が4年の任期を有する委員の後継者として任命した委員は、4年の任期で再選されることができる。
第6条 事務局
1 事務局は、事務局長及び必要な職員で構成する。
2 事務局長は、総会が承認する条件で、執行委員会が指名し、四年の任期で総会が任命するものとする。事務局長は、さらに四年の任期につき再任されることができるものとするが、その後は引き続き再任されることはできない。事務局長は、この機関の首席の行政上の役員とする。
3
(a) 事務局長又はその指定する代理者は、総会、執行委員会及びこの機関の諸委員会のすべての会合に投票権なしで参加する。事務局長は、総会及び執行委員会が適当な措置を執るための提案を作成し、並びにこの機関の事業計画案及びこれに対応する予算見積書を執行委員会に提出するため準備するものとする。
(b) 事務局長は、機関の活動に関する定期報告を準備し、且つ、加盟国及び執行委員会に送達する。総会は、これらの報告の対象となる期間を決定する。
4 事務局長は、総会が承認する職員規則に従い、事務局職員を任命する。職員の任命は、誠実、能率及び技術的能力の最高水準を確保することに最大の考慮を払うことを条件として、できる限り広い地理的基礎に基いて行わなければならない。
5 事務局長及び職員の責任は、性質上もっぱら国際的なものである。事務局長及び職員は、その任務の遂行に当って、いかなる政府からも又はこの機関外のいかなる権力からも訓令を求め、又は受けてはならない。事務局長及び職員は、国際的役員としての地位を損ずる虞のあるいかなる行動をも慎まなければならない。この機関の各加盟国は、事務局長及び職員の責任の国際的な性質を尊重すること並びにこれらの者の任務の遂行に当ってこれらの者を左右しようとしないことを約束する。
6 この条のいかなる規定も、国際連合内で、この機関が共通の業務及び兼任の職員並びに職員の交流のための特別の取極を締結することを妨げるものではない。
経過規定
7 2の規定にかかわらず、執行委員会が指名し、1980年の総会が任命する事務局長の任期は、7年とする。
第7条 国内協力団体
1 各加盟国は、教育、科学及び文化の事項にたずさわっている自国の主要な団体をこの機関の事業に参加させるために、その特殊事情に即する措置を執らなければならない。その措置としては、広く政府及びこれらの団体を代表する国内委員会の設立によることが望ましい。
2 国内委員会又は国内協力団体があるところでは、これらは、この機関に関係がある事項について総会における各自国の代表団、執行委員会における各自国の代表者及び代表者代理並びに自国の政府に対して、助言的資格で行動し、かつ、この機関に関係があるすべての事項について連絡機関としての任務を行う。
3 この機関は、加盟国の要請に基いて、その国の国内委員会に対し、その事業の発展を援助するために臨時的に又は恒久的に事務局員一人を派遣することができる。
第8条 加盟国による報告
各加盟国は、総会が決定する時期に及び様式で、自国の教育、科学及び文化の機関及び活動に関する法令、規則及び統計についての報告書並びに第4条4に規定する勧告及び条約に基いてとった措置についての報告書をこの機関に提出しなければならない。
第9条 予算
1 予算は、この機関の所管とする。
2 総会は、第10条に従って締結される協定で規定されることのある国際連合との取極に従うことを条件として、予算及びこの機関の加盟国に対する財政的負担の割当を承認し、且つ、これに最終的効力を与える。
3 事務局長は、財政規則に定める条件に従うことを条件として、政府、公私の機関、協会及び個人から直接に任意拠出金、贈与、遺贈及び補助金を受けることができる。
第10条 国際連合との関係
この機関は、国際連合憲章第57条に掲げた専門機関の一として、なるべくすみやかに国際連合と関係をもたされる。この関係は、国際連合憲章第63条に基く国際連合との協定によって設定し、この協定は、この機関の総会の承認を受けなければならない。この協定は、共通の目的を達成するための両機関の間における有効な協力を規定し、同時に、この憲章に定めた権限の範囲内におけるこの機関の自治を承認しなければならない。この協定は、特に国際連合総会によるこの機関の予算の承認及びその財源の提供について規定することができる。
第11条 他の国際専門諸機関との関係
1 この機関は、他の政府間専門諸機関でその関心及び活動がこの機関の目的と関係があるものと協力することができる。このために、執行委員会の全般的権威の下に行動する事務局長は、これらの諸機関と実効的な関係を設定することができ、且つ、有効な協力を確保するために必要な共同委員会を設けることができる。これらの諸機関と締結する正式の取極は、執行委員会の承認を受けなければならない。
2 この機関の総会並びに目的及び任務がこの機関の権限内にある他の政府間専門諸機関の権限のある当局がその資産及び活動をこの機関に移譲することを望ましいと認めるときはいつでも、事務局長は、総会の承認を条件として、この目的のための相互に受諾しうる取極を締結することができる。
3 この機関は、会合に相互に代表を出席させるために他の政府間諸機関と適当な取極をすることができる。
4 国際連合教育科学文化機関は、その権限内の事項にたずさわっている民間の国際諸機関と協議及び協力のための適当な取り極めをすることができ、並びにこれらの諸機関に特定の任務を引き受けるように勧誘することができる。また、このような協力は、総会が設立した助言委員会にこれらの機関の代表者が適当に参加することを含むことができる。
第12条 この機関の法的地位
国際連合の法的地位並びに特権及び免除に関する国際連合憲章第104条及び第105条の規定は、この機関にも同様に適用される。
第13条 改正
1 この憲章の改正提案は、総会の三分の二の多数によって承認を受けるときに効力を生ずる。但し、この機関の目的の根本的変更又は加盟国に対する新たな義務を伴う改正が効力を生ずるためには、その承認の後に加盟国の三分の二が受諾することを必要とする。改正の提案の案文は、総会による審議の少くとも6箇月前に、事務局長が加盟国に通報しなければならない。
2 総会は、この条の規定を実施するための手続規則を三分の二の多数によって採択する権限を有する。
第14条 解釈
1 この憲章のイギリス語及びフランス語の本文は、ひとしく正文とみなす。
2 この憲章の解釈に関する疑義又は紛争は、総会がその手続規則に基いて決定するところにより、国際司法裁判所又は仲裁裁判に決定のために付託する。
第15条 効力の発生
1 この憲章は、受託を受けなければならない。受諾書は、連合王国政府に寄託しなければならない。
2 この憲章は、連合王国政府の記録に署名のために開放しておく。署名は、受諾書の寄託の前でも後でも行うことができる。受諾は、署名が前に行われているか又は後に行われなければ効力を生じない。
3 この憲章は、署名国のうちの20が受諾したときに効力を生ずる。その後の受諾は、直ちに効力を生ずる。
4 連合王国政府は、すべての受諾書の受領及びこの憲章が前項に従って効力を生ずる日を、国際連合のすべての加盟国に通知する。
以上の証拠として、下名は、このために正当に委任を受け、イギリス語及びフランス語のこの憲章に署名した。両本文は、ひとしく正文とする。
1945年11月16日にロンドンにおいてイギリス語およびフランス語で本書一通を作成した。その認証謄本は、連合王国政府が国際連合のすべての加盟国に送付する。
(以下省略。)
(署名省略)
ここにいたって、生死の理解と感覚を深めたり、自分と自分と等しい他の人の理解と感覚を深め学ばなくてはならないことに気づくのです。
ユネスコの条文そのものよりも、リオ五輪のニュースを見て集団帰属の本能と皮膚の色の相違や言葉が分からないことや人の喜びと悲しみを知ることにより、「戦争という殺人行為」は20世紀の遺産として卒業しなければならないことに気づいたはずです。
手を取り合って喜ぶことは、家庭の中でも国際競技の中でも人種をこえ言葉をこえて心の中から手を取り合う喜びと悲しみを体験できました。
困った人に手を差し伸べた姿や他人の喜ぶ姿に拍手する姿は、幼い人も年寄りも国をこえて感動をあたえてくれました。 和の原点は愛の心情から生まれるものであり、その源は親の愛であり親の愛に報いる自分の持っている愛に違いはありません。 その愛の原点は絆とよばれており「へそのを」に違いないのです。
政治家や企業人はこの現状をどのように仕事の上で活かしていったらいいのか、「死の商人」によるプロパンダの手法から縁をきって悲惨な戦争をこの世から追い払っていただきたい。 凡人として最大の応援をしてまいります。
ユネスコによれば、戦争は無知と偏見による疑惑と不信に端を発していると表現しています。 それは一人ひとりの心の中に、相手に対して無知と偏見による疑惑と不信に端を発しているということであります。
その無知偏見、疑惑と不信の心の隙間に、金儲けの魂胆をもった「死の商人」の巧妙な言葉の誘導にのせられ、本来もっている集団帰属本能をも操作されて、有史以来の相手を倒す歴史を繰り返してきたのです。 私たちはもう、相手を殺戮し相手の生活を破滅に追いやる戦争を拒否して「戦争時代」を卒業しなければならないのです。
この心がけは、「不戦条約」や「ユネスコ憲章」の心をないがしろにして、今もまたとんでもない自分たちの望んでいない戦争をしなければならない風潮にさらさら続けているのです。
悲しいことに、戦争はなぜいけないのかについての検証が今でも行われていないことです。 時の総理大臣がその風潮をおしすすめています。 そして、その実体に私たちはさらされ続けているのです。 この実情に目覚め「戦争を心の奥深くで拒否」し、くい止めなければなりません。 相手を殺したくはありませんし、自分も死にたくありません。 孫子に、あいてを殺させたくありませんし、孫子を殺されたくもありません。
戦争によって利益を得るのはだれなのか、戦争によって被害を受けるのはだれなのか、この検証が一度も果たされていません。
この検証なくして平和を標榜していても、戦争という前車の轍を踏むだけであり、平和への新しい扉は開かれません。 戦争による利害の徹底的検証なくして、平和の道は開かれません。
この明らかな論理は温故知新の原則であり、この原則に添わないことは歴史を学ぶ責任を放棄するに等しいものなのです。