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続折々の記2017①
【心に浮かぶよしなしごと】

【 01 】02/11~     【 02 】02/13~     【 03 】02/15~
【 04 】02/16~     【 05 】02/17~     【 06 】02/21~
【 07 】02/23~     【 08 】02/28~     【 09 】03/01~


折々の記 2017①
【 01 】~【 09 】内容一覧
【01】 02/11 10日のニュース
         (1) (天声人語)フロリダの王宮
         (2) (共謀罪)治安維持法のような拡大解釈の恐れは?
    02/11 11日のニュース
         (1) 米一転「一つの中国尊重」 両首脳、互いに訪問招請
         (2) 米中歩み寄り、危うさ内在 「一つの中国」交渉材料に
         (3) (風 北京から)統計ほら吹き、透ける圧力 古谷浩一
         (4) 日米首脳、似た者同士? ゴルフ・肉好き・世襲・再起
         (5) 書籍を電子化→全文検索サービス、著作権者の許諾不要に
         (6) (社説)明治150年 歴史に向きあう誠実さ
         (7) (声)防衛相の言葉のすり替え許せぬ
    02 11 トランプがこれまでに出した14の大統領令
    02 12 舎利子見よ空即是色花ざかり
         (1) 長寿の魔性 兜の緒をほどく時
【02】 02/13 12日のニュース
         (1) 日曜に想う 武器という魔性への一閃
         (2) 日米共同声明(全文)
         (3) 政治断簡 幕末に見る立憲主義の芽生え
         (4) 南スーダン戦闘、停戦求める声明
         (5) 社説 日米首脳会談 「蜜月」演出が覆う危うさ
         (6) 「共謀罪」 自由と安全のバランス目指せ
         (7) 『応仁の乱』 呉座勇一〈著〉
         (8) (書評)『負債論 貨幣と暴力の5000年』
         (9) (書評)『言葉の贈り物』 若松英輔〈著〉
         (10) (書評)『絶滅の地球誌』 澤野雅樹〈著〉
         (11) (文化の扉)犬と人間 目と目で通じあう、特別な絆
【03】 02/15 豊洲市場の疑惑は石原慎太郎が震源か
         (1) 小池都知事は石原元知事を“瞬殺”する“失政”の証拠
         (2) 豊洲市場問題・極秘文書を入手
         (3) 豊洲移転きっかけは「小池派区長説」を追う
         (4) “逃走”した石原元都知事の側近・浜渦氏
         (5) 石原氏側近で元副知事の浜渦氏
         (6) 石原都政の議事録を入手、徹底検証
         (7) 豊洲市場の戦犯たちは優雅な再就職
         (8) 小池百合子に関する記事一覧
         (9) 百条委員会とは何か
         (特) 3/28 都議会自民、予算対案提出へ
【04】 02/16 14日のニュース
         (1) 活動家ら、反対連盟 中国、人権派弁護士拷問問題
         (2) 北朝鮮国民、逃げ場なく困窮 食糧難
         (3) 不協和音:上 鈍る成長、改革は「リスク」
    02/16 15日のニュース
         (1) 受精卵などゲノム編集、臨床容認
         (2) 不協和音:下 反腐敗に「軟らかな抵抗」
    02/16 16日のニュース
         (1) 天声人語:名門企業の巨額損失
         (2) 時時刻刻:狙われ続けた兄
         (3) 参院本会議答弁:「バイ・アメリカン」
         (4) インタビュー:北朝鮮、強硬の足元で
         (5) トランプ時代のアジア:発展のため知恵と連携を
【05】 02/17 オステオカルシン蛋白質の秘密
         (1) オステオカルシンのインスリン分泌にインクレチンが働く
         (2) 骨が作るタンパク質が血糖値を下げる
         (3) 脳を活性化!血糖値ダウン!新発見「骨ホルモン」
         (4) 創造された、それとも進化した?
    02/20 殺人兵器見本市が始まる 死の商人の店開き 発案者は誰だ !!
         (1) 中東最大の兵器見本市が始まる
         (2) 兵器の国際見本市 出展参加国 (検索)
             (1) ユーロサトリ - Wikipedia
             (2) 日本がパビリオン初出展
             (3) 武器輸出につき決算委員会答弁や議事録
【06】 02/21 田中宇がみたトランプの国際ニュース解説(2月中旬)
         (1) 米国を孤立させるトランプのイラン敵視策(2/11)
         (2) 従属先を軍産からトランプに替えた日本(2/14)
         (3) フリン辞任めぐるトランプの深謀(2/16)
【07】 02/23 GDP世界の順位    古い制度のままの成長
         (1) 世界の名目GDP(USドル)ランキング
         (2) 一人当たりの名目GDP(USドル)ランキング
         (3) 世界経済のネタ帳 週間アクセス数 TOP 10
    02/26 今日のニュースから   社会の断面
         (1) 公的マネーが大株主、980社
         (2) 2頭のクジラ」株高演出
         (3) 大宏池会構想のピンからキリ
【08】 02/28 26日のニュースから
         (1) 多数派のエゴ、その先は
         (2) 共謀罪「テロ対策」が隠すもの 社説
         (3) 子どもの貧困、どうする? ① (フォーラム)
         (4) 科学で見る人間の歴史 「20万年」見直す
         (5) 『キャスターという仕事』
         (1) (証言そのとき)新しいニッポンを求めて①
         (2) 「ルペン大統領」じわり現実味
【09】 03/01 28日のニュースから   治安維持法の前例
         (1) 「共謀罪」法案、自公了承へ 条文に「テロ」表記なし
              ・ 「共謀罪」法案、対象となる法律と罪名
              ・ 条文に「テロ」表記ない共謀罪、どう見る?
         (2) 蓮舫氏ピンチ「30年原発ゼロ」表明断念
              ・ 蓮舫氏、「2030年原発ゼロ」表明を断念
              ・ 「30年原発ゼロ」連合会長が批判



【 01 】02/11

  02 11 10日のニュース
        (1) (天声人語)フロリダの王宮
        (2) (教えて!「共謀罪」:7)治安維持法のような拡大解釈の恐れは?
  02 11 11日のニュース
        (1) 米一転「一つの中国尊重」 両首脳、互いに訪問招請 電話会談
        (2) 米中歩み寄り、危うさ内在 「一つの中国」交渉材料に
        (3) (風 北京から)統計ほら吹き、透ける圧力 古谷浩一
        (4) 日米首脳、似た者同士? ゴルフ・肉好き・世襲・再起
        (5) 書籍を電子化→全文検索サービス、著作権者の許諾不要に 文化庁、法改正へ
        (6) (社説)明治150年 歴史に向きあう誠実さ
        (7) (声)防衛相の言葉のすり替え許せぬ
  02 11 トランプがこれまでに出した14の大統領令
  02 12 舎利子見よ空即是色花ざかり
        (1) 長寿の魔性 兜の緒をほどく時



 02 11 (土) 10日のニュース      

今日のニュースにフロリダのトランプ別荘で、似た者同士の会食風景が報道されていた。

問題は、米中がどう変化していくかと、米ロがどう変化していくかだ。

そして、こうした激動する世界の中で、戦争のない平和の基礎固めをどう進めるかだ。

翻って私たちは、希望の翼を広げる子供たちをどのように育成したらいいかだ。

大きい変化が予期されそうな空気も感ずる。

朝刊[ 東京 ]2017年02月10日 金曜日

1面 荒れる国会 閣僚答弁乱れ、辞任要求続々
    日米首脳、あす会談 同盟強化・通商政策協議へ
   (天声人語)フロリダの王宮
2面 (時時刻刻)PKO日報、迷走開示 防衛省、発見1カ月後に報告
3面 (トランプの時代)日米首脳会談へ:下 「ゴルフ外交」狙う好発進
5面 (教えて!「共謀罪」:7)治安維持法のような拡大解釈の恐れは?
    日米FTAは「TPP土台に」 フロマン前米通商代表
7面 長期金利、抑制に苦心 日銀「未踏の領域」
11面 米中融和、道険しく トランプ氏、習氏に書簡で返礼
14面 (社説)日韓外交 双方の利益を考えよ
    (社説)軍事研究 大学も主体的に議論を
    (社説余滴)「内向き」なのは、だれか 沢村亙
15面 (NYタイムズ)ペテン師たちの春 金融業界による略奪、再び
31面 (寂聴 残された日々:21)流れる時 「鬼も内!」寂庵だもの
34面 「万引き画像」公開次々 店「悩んだ末」 「人権侵害」指摘も



◆(1)(天声人語)フロリダの王宮

▼今回の訪米で安倍晋三首相が首都ワシントンに続けて向かう先は、南部フロリダ州の高級リゾート施設「マール・ア・ラーゴ」である。トランプ米大統領が所有し、別荘としても使う。首相はここに泊まり、ゴルフをする予定だ

▼大西洋に面した広大な敷地に専用ビーチ、プール、舞踏場、ゴルフ場を備える。シャンデリアが輝き、寝室や洗面所では大理石が光沢を放つ。トランプ氏の肖像画もある。英紙に載った写真はさながら王宮のようだ。大統領はここを「冬のホワイトハウス」と呼ぶ

▼もとはシリアル食品で財をなした穀物王の娘が1920年代に建てた邸宅である。一目見て気に入ったトランプ氏はまず目の前の砂浜を買い取る。「壁を作って海を見えなくしてやる」と相続人らに迫り、豪邸を破格の安値で手に入れた。よほど壁が好きなのだろう

▼ふりかえれば、首相の祖父の岸信介氏も1957年の訪米でアイゼンハワー大統領とゴルフに興じた。プレー後は連れだってシャワーを浴びた。「緊張がほぐれて翌日からの会議がスムーズに運んだ」。得意げに回顧している

▼それから60年。就任わずか3週間で悪評を不動のものにした大統領といま親しげにコースを回れば、世界からどんな視線を浴びるのだろう

▼この施設は入会金2千万円、1泊20万円以上といわれる。首相一行の滞在費はいったいどちらの国のだれが払うのか。何はともあれ、この状況で心からゴルフを楽しめるとすれば、わが首相も相当な豪傑である。

◆(2)(教えて!「共謀罪」:7)治安維持法のような拡大解釈の恐れは?

写真・図版  【図表 ⇒ 治安維持法とテロ等準備罪(共謀罪)の政府答弁 】

 「共謀罪」の要件を変え「テロ等準備罪」として新設を目指す政府に対し、「個人の自由を奪う」などと批判が上がっている。

 「戦前に治安維持法の被害に遭った人はいまだに闘っている。こんな時に共謀罪をつくるのは愚の骨頂だ」。1月20日に都内で開かれた集会で、1967年の布川事件で再審無罪が確定した桜井昌司さん(70)はそう語気を強めた。

 続いて木村まきさん(67)が訴えた。「一般市民も巻き込まれるのは歴史が証明している。普通の人も、ひとごとではなくなる」

 戦時下最大の言論弾圧とされる「横浜事件」で逮捕された中央公論社の編集者、木村亨さん(故人)の妻。1925年に制定された治安維持法は、国体(天皇を中心とした国のあり方)の変革と私有財産制度の否認を目的とした組織や宣伝を禁じた。拡大解釈や法改正を経て、市民を弾圧する道具となった。

 今月2日の衆院予算委員会。「共謀罪」を治安維持法になぞらえた質問に対し、安倍晋三首相は「そもそも戦前の旧憲法下の法制。そういうイメージは間違っている」と反論した。

 しかし、「一般人は対象でないという今回の政府の説明は、治安維持法制定時の政府の言い分とそっくりだ」と、日本弁護士連合会で共謀罪法案対策本部の副本部長を務める海渡雄一弁護士は指摘する。

 政府は、以前に廃案となった共謀罪と比べて「要件を厳しくした」と説明する。たとえば、犯罪の計画だけでなく「準備行為」も必要とする点だ。

 これに対し、海渡弁護士は指摘する。「政府は、準備行為が構成要件になると明言していない。何が犯罪になるかあいまいだ。また、犯罪計画の前から捜査が始まれば、監視社会につながる」

 「処罰対象に歯止めがかからないのでは」という懸念は学者の間でも根強い。刑法学会の理事7人が呼びかけ、1日には「市民生活に重大な制約をもたらす」などとする「共謀罪反対声明」を発表。学者140人以上が賛同した。

 立命館大の松宮孝明教授(刑事法)も呼びかけ人の1人だ。「テロ対策なら銃刀法に予備、爆発物取締罰則に共謀など、実行の前段階を罰する規定があり今でも十分」と指摘。予備行為そのものに「共謀共同正犯」を認めれば実行前でも幅広く処罰され得るのが実情といい、「新たに共謀罪を設けるのは屋上屋を架す行為。広範囲に対象を広げたいならば、それこそ『現代版治安維持法』だ」。

 関西大の木下智史教授(憲法)は「テロ対策をするのであれば、憲法の定める人権保障といかにバランスをとるかが重要だ」と話す。「安全のために個人の自由を制限するなら、もっと明確な説明が必要だ。『危険人物に人権なし』という社会は、自由で多様な社会と言えない」 (後藤遼太)



朝刊[ 東京 ]2017年02月11日 金曜日

1面 日米首脳、同盟強化確認へ 車貿易や為替、焦点
   米一転「一つの中国尊重」 両首脳、互いに訪問招請 電話会談
   難民申請、初の1万人超 昨年、認定は横ばい28人
2面 (時時刻刻)日米、取引外交第1幕 首脳会談
   政権敗訴、証拠の差 米入国禁止令の停止維持 連邦控訴裁
3面 米中歩み寄り、危うさ内在 「一つの中国」交渉材料に
   書籍を電子化→全文検索サービス、著作権者の許諾不要に 文化庁、法改正へ
   復興庁発足5年、32兆円分の責任
4面 日米首脳、似た者同士? ゴルフ・肉好き・世襲・再起
   民進、典範改正が大勢 退位、自民との妥協案焦点 全議員懇談会
   (日米首脳会談を前に:上)カード出し過ぎ、要求さらに
   (日米首脳会談を前に:中)責任大国として米に意見を
   (日米首脳会談を前に:下)米のアジア戦略表明、注視 エバン・メデイロス氏
   日本企業の実績、経営者らに説明 首相、米商議所朝食会で
   岸田外相、TPPの意義訴え 米国務長官「二国間関係を発展」
   防衛相、関係者を注意 PKO日報問題
9面 「トランプ相場」乱高下 保護主義的で↓減税期待で↑ 東証470円超値上がり
   (けいざい+ 新話)変わる出版ビジネス:4 電子書籍で復刻 無料雑誌も
13面 米入国禁止、差し止め維持 トランプ氏、不満あらわ「法廷で会おう」
    メキシコ国境の壁、建設費2兆4500億円か ロイター報道
    南シナ海、米中軍機が急接近 スカボロー礁、米の監視妨害か
14面 (社説)明治150年 歴史に向きあう誠実さ
    (声)防衛相の言葉のすり替え許せぬ
15面 (ニッポンの宿題)一山当てたい? 山脇康嗣さん、ヒロシ・ヤングさん
    (風 北京から)統計ほら吹き、透ける圧力 古谷浩一
    (私の視点)ゲーム依存症 進む低年齢化、対策急げ 増田彰則



◆(1)米一転「一つの中国尊重」 両首脳、互いに訪問招請 電話会談

 トランプ米大統領は9日(日本時間10日)、就任後初めて中国の習近平(シーチンピン)国家主席と電話会談した。ホワイトハウスによると、トランプ氏は、習氏が認めるよう求める(中国と台湾がともに中国に属するという)「一つの中国」政策について、「尊重する」と初めて語った。習氏はこれを称賛。両首脳は、双方の国への訪問を招待した。▼3面=危うさ内在

 トランプ氏は大統領選に勝利後、これまでの慣例を破り、大統領や次期大統領として初めて外交関係のない台湾の蔡英文(ツァイインウェン)総統と電話で会談。「一つの中国」政策についても「なぜ縛られなければいけないのか」と発言し、中国が反発していた。1月にトランプ氏が就任後、各国首脳と会談を重ねるなか、習氏との電話会談は実現していなかった。

 ホワイトハウスによると、両首脳は会談で「両国にともに利益になる様々な分野」について話し合いと交渉を進めていくことで一致。トランプ政権が求めている対中貿易赤字の縮小のほか、中国による対米投資や雇用の拡大について協議するものとみられる。

 一方、中国国営の中央テレビは、会談でトランプ氏が「『一つの中国』政策の高度な重要性を十分理解している。米国政府はこの政策を堅持する」と述べたと伝えた。その上で習氏は、「『一つの中国』原則は中米関係の政治的な基礎だ。中国は米国とともに、意思疎通を強め、協力を拡大し、中米関係の健全で安定的な発展を推進していくよう努力したい」と応じた。

 今回の電話会談は、トランプ氏が8日に習氏へ書簡を送ったことを受けて開かれた。書簡では「両国にとって利益となる建設的な関係の構築」を呼びかけ、米政府高官によると、習氏と直接会談したい意向も伝えていたという。(ワシントン=峯村健司、北京=西村大輔)

◆(2)米中歩み寄り、危うさ内在 「一つの中国」交渉材料に

 トランプ米大統領が、見直しも示唆していた「一つの中国」政策について、一転して「尊重する」と表明した。くしくも日米首脳会談の直前に最大の対立の火種が取り除かれ、中国の存在感を見せつけた形だ。ただ中国や日本にとって、トランプ政権では「台湾」や「同盟」といった死活的な課題すら交渉材料になり得る危うさも浮き彫りとなった。▼1面参照

 「電話での会話は長時間にわたり、とても真心のこもったものだった」。ホワイトハウスが米中首脳の電話会談を発表した資料では、トランプ氏と習氏の会談が成功だったことを強調してみせた。両国関係の重要性を確認し、近く正式に会うことでも合意した。

 トランプ氏はこれまで、中国が人民元を米ドルに対して安く操作しているとして、「米企業は競争できていない」と批判。なかでも両国関係の最大のトゲだったのが、中国と台湾がともに中国に属するという「一つの中国」政策だった。米歴代政権は受け入れてきたが、トランプ氏は、為替や貿易面で中国側の譲歩がなければ見直す可能性を示唆。これに中国も反発していた。

 ただ、中国側は、対米関係の極端な悪化を避けようと昨年末から関係改善に動き出した。

 中国外交を統括する楊潔チー(ヤンチエチー)国務委員(副首相級)が昨年12月中旬、マイケル・フリン大統領補佐官(国家安全保障担当)と会談。今月3日にも電話で協議した。また崔天凱・駐米大使も水面下で、トランプ氏の娘婿で大統領上級顧問のクシュナー氏と接触を続け、関係改善の糸口を探った。

 だが、米政府元幹部によると、中国側は首脳会談の条件として「一つの中国」政策をトランプ政権が認めることを要求。一方のトランプ氏側も、中国が為替や貿易政策を見直さない限りは、この政策を受け入れない考えを譲らなかった。

 風向きが変わったのが、トランプ氏が習氏に関係構築を呼びかける書簡を送った8日。米中関係筋は「トランプ氏が求める貿易や雇用などについて、中国側が歩み寄りをみせれば(米中首脳は)接触する」と指摘していただけに、米中が水面下で経済協力の協議を進めていた可能性がある。

 ■日本、揺さぶり警戒

 別の見方もある。

 米中の電話会談は、安倍晋三首相が米国に到着したのとほぼ同じ時刻だった。事前に日本側には知らされておらず、日本政府関係者は「明らかにタイミングをぶつけてきた」。

 トランプ氏は、日本には「同盟」、中国には「台湾」という最重要な問題で揺さぶってきた。これまでの常識をひっくり返すような発言をし、それを元に戻す過程で経済的に得るものは得る。この日本政府関係者は警戒する。「米国は何も失うことなく、交渉を有利に進めてきた。今後、日中両国をてんびんにかけるディール(取引)をしかけてくる可能性がある」(ワシントン=峯村健司)

 ■中国「懸念消えぬ」

 「中米両国の発展は助け合いながら成り立つことが可能で、良いパートナーになりうる」

 習近平(シーチンピン)国家主席はトランプ大統領との電話会談で、米国との経済協力を積極的に進める意欲を強調した。台湾統一を目指す中国にとって、「一つの中国」原則は絶対に譲れない核心的利益。この見直しも示唆したトランプ氏を強く警戒していただけに、中国側に安心感が広がっている。

 これまで中国側はトランプ氏の名指し批判を避けるなど極めて抑制的な姿勢を続けてきた。メディア関係者は「トランプ氏を褒めても非難してもだめ。今年秋の共産党大会前に米中関係を安定させたいということだろう」と指摘する。

 北京大学国際関係学院の牛軍教授は、トランプ氏が「一つの中国」政策を尊重するとしたことについて「両国関係の安定には欠くことのできないことで、今後の両国関係にプラスに働くだろう。ただ、それは原点に戻ったにすぎず、それだけで中国側の懸念は消えない。トランプ氏の政策に従えば貿易摩擦は起きるだろう」と指摘している。

 一方、台湾総統府は10日夕、「台湾と米国は密接な連絡を維持している」などとするコメントを発表。「一つの中国」をめぐる米中会談の具体的中身については触れなかった。

 昨年12月、蔡英文(ツァイインウェン)総統とトランプ氏が電話会談した時、台湾世論は歓迎ムードだった。だが、トランプ氏が「一つの中国」政策に疑問を示して米中関係がきしみ始めると、台湾当局者にも「台湾が取引材料に使われてしまうのでは」との懸念も出ていた。別の当局者は、「どんな影響が出てくるのか見守る必要がある」と慎重な構えだ。(北京=西村大輔、台北=西本秀)

◆(3)(風 北京から)統計ほら吹き、透ける圧力 古谷浩一

 「過去において、経済統計のデータに水増しがあった」

 遼寧省の陳求発省長がそう明らかにしたのは、今年1月17日に開かれた同省の人民代表大会の場だった。

 昨年の同省の経済成長が目標値に届かなかった理由として、陳省長は「役人が出世のために数字を改ざんしていた」と弁明した。

 中国の経済統計の信頼性への疑念が裏打ちされたわけだが、共産党のある幹部は誇らしげに私に言った。

 「過ちをきちんと正すことができるのが、我々の党の優れた面である」

 でも、本当にそうなのだろうか。

 改ざんの詳細は今も公表されていない。そもそも問題は、目標が未達成ならば、失脚するかも、という共産党の仕組みではないか。そんな疑問を感じた。

 例えば、習近平(シーチンピン)国家主席の1月のダボス会議での演説。中国の経済成長率が発表される3日前なのに、習氏は「6・7%の成長が見込まれる」と言い切った。習氏は統計数字を事前に知っているのか。北京の記者の多くはこの時点で発表も「6・7」になると確信した。

 習氏は昨年12月にもほぼ同様の発言をしている。統計部門の役人たちはさぞ強い圧力を感じていたことだろう。

 改革の動きがなかったわけではない。

 1990年代末、朱鎔基首相は「目標値」の発表をやめ、「予測値」に改めた。役人への圧力を減らし、データ改ざんを防ぐ狙いだ。でも、目標を掲げなければ、役人を力ずくで動かすことはできない。定着はしなかった。

 経済統計が、党内の政治闘争と結びついてきた経緯もある。遼寧省で責任を問われる立場の王ミン・元書記は、江沢民元国家主席の妻、王冶坪さんの親族。汚職で摘発されたが、陰謀説もくすぶる。

 歴史を振り返れば、毛沢東時代の大躍進運動では、「15年で英国に追いつく」とのむちゃくちゃな生産目標が掲げられたが、「目標達成」との偽りの報告が相次いだ。経済は崩壊し、数千万人とも言われる餓死者を生んだ。

 朝鮮戦争で中国義勇軍の司令官を務めた彭徳懐将軍は、この過ちを毛沢東に手紙で直言し、失脚した。その下書きの写しを最近、見る機会があった。

 A4判のざら紙11枚。クネクネとした字が重なる推敲(すいこう)跡から、彭の悩みが伝わってくる。何度も書き直したうえで、彭は「ほら吹きの風潮」が広がっていると記した。今から見れば、極めて控えめな表現だが、毛は激怒した。

 医師らの回想録によると、彭の最期は悲惨である。軍の病院への事実上の幽閉。窓をふさがれた病室で、名前ではなく、番号で呼ばれながらの死だった。

 共産党がいかに彭の失脚は過ちだときちんと認めたと言っても、毛も彭も死んだ後のことだ。誇ることはできまい。

 データ改ざんをしていたのは遼寧省だけだったのか。経済統計への不信感は、習氏への権力集中の危うさに対する懸念にも重なる。共産党がこうした声を払拭(ふっしょく)したいなら、過去の教訓を本当の意味で学ぶべきだと思う。(中国総局長)

◆(4)日米首脳、似た者同士? ゴルフ・肉好き・世襲・再起

写真・図版  「2人はすごく波長が合う」――。安倍晋三首相とトランプ米大統領の関係を、首相周辺はこう評する。今回の訪米では、フロリダのトランプ氏の別荘に招かれて2泊するという「異例のおもてなし」を受ける。何が引き寄せ合うのだろうか。▼1面参照

 まず思いつくのが、「ゴルフ」だ。今回、両首脳は初めて手合わせする。トランプ氏は世界各地にゴルフ場を所有し、米ラジオのインタビューには「一緒に昼食をとるより、ゴルフコースを回った方が人をよく知ることができる」と語る。

 首相も第2次安倍政権発足後の約4年間で50回以上、ゴルフ場に足を運んでいる。腕前は「国家機密」と明かさないが、知人によると、スコアは平均で90前後。「トランプ氏の方が腕前は数段上」(政府関係者)のようだが、周辺は「首相はプレーが速いので、実力差は問題ない」と話す。

 訪米中、両首脳は食事を少なくとも3回以上共にする予定。料理の好みも似ているようだ。トランプ氏はハンバーガーやフライドチキンなどを飛行機での移動中に食べるなど、肉好きをうかがわせる写真をツイッターなどで公開してきた。首相の好物も肉料理。昨年の夏休みには静養先の山梨県で連日のように、串焼き店、ハンバーガー店、焼き肉店などを巡った。

 そんな2人は「生い立ち」にも共通点がある。

 ひとつは「世襲」。首相は祖父に岸信介元首相、父に安倍晋太郎元外相を持つ政治家一家。選挙の地盤を引き継ぎ、政策や思想の面でも影響を受けているとされる。「不動産王」として名を成したトランプ氏も、父の会社を引き継いだ。ビジネスマンとして「ディール(取引)」に強い自負心を持つが、父親から人の動かし方や仕事の手法を学んだという。

 「挫折」を経験していることも、2人に通じるキーワードだ。首相は2006年に戦後最年少で政権の座を射止めたものの、約1年で退陣。12年に返り咲き、戦後4位の長期政権を運営している。一方のトランプ氏は、自伝で得意なことに「困難を克服すること」を挙げた。80年代に「不動産王」の異名を得た後、少なくとも4回破綻(はたん)したが、再起を果たした。

 2人の会談は、首相が昨年11月にトランプタワーを訪れて以来。そのときは、「信頼できる指導者」(首相)、「素晴らしい友人関係を始められた」(トランプ氏)とたたえ合った。今回の訪米で、さらに関係を深めていくのか。(大久保貴裕)

◆(5)書籍を電子化→全文検索サービス、著作権者の許諾不要に 文化庁、法改正へ

 大量の書籍を電子化(スキャン)し、全文を対象に利用者が検索できるなど、作品を対象にした新しい検索サービスを始めやすくするため、文化庁は、著作権法を改正する方針を固めた。作家ら著作権者に不利益がほとんど生じないよう留意しつつ、著作物の電子化や配信を許諾なしにできる範囲を広げる。

 大量の書籍を電子化(スキャン)し、全文を対象に利用者が検索できるなど、作品を対象にした新しい検索サービスを始めやすくするため、文化庁は、著作権法を改正する方針を固めた。作家ら著作権者に不利益がほとんど生じないよう留意しつつ、著作物の電子化や配信を許諾なしにできる範囲を広げる。

 書籍の全文検索サービスは、米グーグルが世界各国の書籍を電子化し、利用者が検索した単語が含まれている本文の数行を読めるようにした。だが、日本ペンクラブなどが反発したため、グーグルは日本の書籍の大半について本文を読めないようにしている。

 日本の著作権法では、書籍のスキャンは、個人が家庭内で楽しむ範囲では自由だが、企業がする場合は小説家ら著作権者の許諾が必要。利用者が読めるように書籍の数行分をネット経由で送信するのも、著作権者の許諾が必要だ。

 文化庁は、文化審議会の著作権分科会の小委員会に有識者のワーキングチーム(WT)を設け、こうした新検索サービスでは著作権者の権利を弱め、許諾を不要とするかを検討してきた。その結果、本の売れ行きなど本来の市場への影響はないと推定される一方、新サービスが新たな情報を提供する社会的意義があると判断。13日のWTで権利を弱め、許諾を不要とすることを支持する結論が出る方向となった。  辞書の各項目や俳句などの短い著作物は全部表示を避けるなど著作権者の不利益が出ないようにする。

 他の検索サービスでは、過去に放送されたテレビ番組の映像や内容をサーバーに蓄積し、キーワードが登場する番組を検索できるようにするサービスや、論文盗用をチェックするために過去の論文をサーバーに蓄積し、類似の文や表現を見つけ出すサービスなどが実現する可能性がある。

 ■作家ら「悪影響ないように」

 日本新聞協会や日本書籍出版協会など7団体は、権利を弱める範囲を広く認める規定を作ることに反対してきた。日本文芸家協会の長尾玲子・著作権管理部長は「作家ら著作権者に悪影響がないよう留意した制度にしてほしい」と話す。

 WTのメンバーで、著作権法に詳しい上野達弘・早稲田大教授は「権利を弱める範囲を限定し、作家らの経済的損失がないようにしつつ、なおかつ新サービスの開発を妨げないような規定は可能だ」と話す。

 文化庁は早ければ今の通常国会に著作権法改正案を提出する方針で、来年1月以降の施行をめざす。(赤田康和、藤井裕介)

 書籍の全文検索サービスは、米グーグルが世界各国の書籍を電子化し、利用者が検索した単語が含まれている本文の数行を読めるようにした。だが、日本ペンクラブなどが反発したため、グーグルは日本の書籍の大半について本文を読めないようにしている。

 日本の著作権法では、書籍のスキャンは、個人が家庭内で楽しむ範囲では自由だが、企業がする場合は小説家ら著作権者の許諾が必要。利用者が読めるように書籍の数行分をネット経由で送信するのも、著作権者の許諾が必要だ。

 文化庁は、文化審議会の著作権分科会の小委員会に有識者のワーキングチーム(WT)を設け、こうした新検索サービスでは著作権者の権利を弱め、許諾を不要とするかを検討してきた。その結果、本の売れ行きなど本来の市場への影響はないと推定される一方、新サービスが新たな情報を提供する社会的意義があると判断。13日のWTで権利を弱め、許諾を不要とすることを支持する結論が出る方向となった。

 辞書の各項目や俳句などの短い著作物は全部表示を避けるなど著作権者の不利益が出ないようにする。

 他の検索サービスでは、過去に放送されたテレビ番組の映像や内容をサーバーに蓄積し、キーワードが登場する番組を検索できるようにするサービスや、論文盗用をチェックするために過去の論文をサーバーに蓄積し、類似の文や表現を見つけ出すサービスなどが実現する可能性がある。

 ■作家ら「悪影響ないように」

 日本新聞協会や日本書籍出版協会など7団体は、権利を弱める範囲を広く認める規定を作ることに反対してきた。日本文芸家協会の長尾玲子・著作権管理部長は「作家ら著作権者に悪影響がないよう留意した制度にしてほしい」と話す。

 WTのメンバーで、著作権法に詳しい上野達弘・早稲田大教授は「権利を弱める範囲を限定し、作家らの経済的損失がないようにしつつ、なおかつ新サービスの開発を妨げないような規定は可能だ」と話す。

 文化庁は早ければ今の通常国会に著作権法改正案を提出する方針で、来年1月以降の施行をめざす。(赤田康和、藤井裕介)

◆(6)(社説)明治150年 歴史に向きあう誠実さ

 来年は明治元年から数えて満150年にあたる。

 政府は記念の施策を行うことを決め、明治期に関する文書・写真の収集とデジタル化、活躍した若者や女性の発掘、ゆかりのある建築物の公開などにとり組むよう、各省庁に指示した。

 気になるのは、全体をつらぬく礼賛ムードだ。

 政府は「明治の精神に学び、更に飛躍する国へ」とうたう。「明治の精神」とは何か。列記されているのは機会の平等、チャレンジ精神、和魂洋才だ。

 たしかに江戸時代に比べ、人々の可能性は広がった。一方で富国強兵の国策の下、生命を失い人権を侵された内外の大勢の市民、破壊された自然、失われた文化があるのも事実だ。

 歴史の光の部分のみ見て、影から目を背けるのはごまかしであり、知的退廃に他ならない。

 復古色が批判を浴びた佐藤栄作内閣の明治100年記念の時でさえ、政府が行事などにのぞむ際の姿勢を記した文書には、「過去のあやまちについては謙虚に反省」の一文があった。

 だが今回、そうした言及は一切ない。「坂の上の雲」を追いかけ、近代化をなしとげた歩みだけが強調されている。

 関連で注意すべき動きもある。文化の日を「明治の日」に改称させようという運動だ。

 11月3日はもとは明治天皇の誕生日だ。文化の日などという「曖昧(あいまい)な祝日」はやめ、明治を追憶する日にしよう――。そう唱える人たちの集会に出席した稲田防衛相は、「神武天皇の偉業に立ち戻り、伝統を守りながら改革を進めるのが明治維新の精神。それを取り戻すべく頑張ろう」とあいさつした。

 文化の日は、憲法公布の日を記念し「自由と平和を愛し、文化をすすめる」として定められた。当時の国会の委員会会議録には、「戦争放棄を宣言した重大な日」と位置づけ、この日を文化の日とする意義を説く委員長の言葉が残されている。

 こうした経緯を踏まえず、神話の中の天皇を持ち出して「明治の栄光」を訴えるふるまいには、時代錯誤の一言で片づけられない危うさを感じる。

 昨年亡くなった三笠宮崇仁(たかひと)さまは、神武天皇即位の日とされた戦前の紀元節を復活させる動きを、学問的根拠がないと厳しく批判したことで知られる。

 歴史をひと色に塗り固め、科学や理屈を排し、美しい物語に酔った先にあるものは何か。

 曲折の末、旧紀元節の日に制定された51回目の建国記念の日を機に、歴史に誠実に向きあう大切さを改めて確認したい。

◆(7)(声)防衛相の言葉のすり替え許せぬ

 無職 山際泰男(三重県 66)

 南スーダンのPKOに参加する陸上自衛隊の日報で「戦闘」があったと報告されていたことが明らかになった。ところが稲田朋美防衛相は国会で、「憲法9条上の問題になる言葉は使うべきではないから『武力衝突』という言葉を使っている」と説明した。言葉のすり替えを認めつつ開き直ったわけで、これが許されるのだろうか。

 問題なのは、昨年7月の大統領派と前副大統領派の大規模な戦闘だ。安倍晋三首相や稲田氏は「戦闘行為ではない」と国会で言い続けてきた。だが日報には「戦車や迫撃砲を使用した激しい戦闘」とある。動かぬ証拠を突きつけられ、実態は戦闘だと稲田氏も認めざるをえなかったのだろう。

 本来なら、昨年時点で戦闘を認め、自衛隊を引き揚げるべきだった。PKO参加5原則で自衛隊派遣の条件としている停戦合意が破られていたからだ。

 憲法9条は国の交戦権を禁じている。言葉のすり替えで憲法や5原則を形骸化させてはならない。同様の戦闘がまた起き、自衛隊員の命が危険にさらされたら稲田氏はどう責任をとるつもりなのか。このような人物は防衛相にふさわしくない。交代させるべきだ。

 02 11 (土) トランプがこれまでに出した14の大統領令      大統領令の整理

2017年01月29日20:53  Market Hack
トランプがこれまでに出した14の大統領令
      Market Hack は 世界経済ならびにビジネス・シーンに関するニュース・サイトです
      http://markethack.net/archives/52034478.html

トランプ大統領は1月20日に大統領に就任して以来、これまでに14の大統領令(EO)を発令しました:

1. シリア難民の受け入れを120日凍結。その他、テロリスト・リスクの高い7か国の国民の入国を90日間凍結。

2. 米軍の見直し。国防相は2019年までに改善案を提出。長期戦略の策定、核ならびに弾道ミサイルによる防衛網の見直し。

3. メキシコ国境に壁を建設する。建設計画を下院に提出。

4. 不法入国者を国外退去させる。犯罪歴のある不法入国者から国外退去させる。新たに1万人の入国管理官を雇用。警察に入国管理官の代理として活動させる。従わない都市への連邦政府からの財政支援を断つ。

5. 製造業関係の法規制の簡素化。

6. 米国内に敷設されるパイプラインには米国製を使う事。

7. 優先順位の高いインフラストラクチャ・プロジェクトの環境影響調査をスピードアップすること。

8. ダコタ・アクセス・パイプラインの承認。

9. キーストンXLパイプラインの承認。

10. 連邦政府機関の新規雇用の凍結。

11. TPPからの離脱。

12. 堕胎手術をしている医療機関への連邦予算の割当の禁止。

13. 新規規制の導入の凍結。

14. アフォーダブル・ケア・アクト(オバマケア)の罰則規定の適用に際しては、最大限、ゆるくすること。

 02 12 (日) 舎利子見よ空即是色花ざかり      

 森羅万象すべて無常の現象であるからには、今回のトランプ大統領と安倍総理の話の内容及びその後の変化についても無常の一端に過ぎない。

 トランプ大統領の一言ひとことにより、世界中の人々がその成り行きを案じている。 米国はそれほどに世界の変化に影響力を持っている証拠である。

 だが、釈迦の考え方によれば、すべては変化の過程の断面に過ぎない。 空即是色としてその断面に対して最も賢い判断と案ずる方法をもって対処することになる。

 あるいは地動説で知られるガリレオの考え方によれば、トランプ大統領の一言ひとことにたいして「それでも地球は回る」という対処をすることになる。

 とすると、小笠原長生の一言「舎利子見よ空即是色花ざかり」

舎利子と空即是色について(萬福寺ホームページより)

 インドには、霊鷲山(りょうじゅせん)という山があります。お釈迦(しゃか)さまは、ここで多くの説法をしました。『般若心経』もこの山で説かれたと伝えられています。
 お釈迦さまの説法は、病気や病人の体力に応じて薬を与えるのと同じように、相手の悩みや能力に応じて教えを説くものでした。「対機説法(たいきせっぽう)」といいます。
 やがて、多くの人々がお釈迦さまの説法を聞くために、各地から集まってきました。

 『般若心経』に登場する「舎利子(しゃりし):シャーリプトラ」も、そんな人々のなかの一人です。
 もともと、舎利子はほかの人の弟子でした。ある日、舎利子が道を歩いていると、おだやかな表情で落ちついた人がいることに気づきました。ただ者ではないと思って「あなたはどんな修行をされてきたのですか。」と話しかけてみると、次のように答えました。
 「私はお釈迦さまの弟子です。この世は偶然で成り立っているのではなく、原因があって結果があると考えるのが、その教えです。」
 これを聞いた舎利子は、お釈迦さまの弟子になり、「智慧第一(ちえだいいち)」とよばれるまでになりました。

      *         *         *

 舎利子  シャーリプトラよ。

 色不異空  かたちのあるものは、いつか必ずこわれたり、なくなったりしてしまう意味では、実体のないものと同じであり、
 空不異色  実体のないものは、永遠にこわれることもなく、なくすこともないので、かたちあるものと同じように確かなものである。
 色即是空  すなわち、目に見えるものは、変わらないようで変わり続けており、
 空即是色  変わり続けるものは、実体のないままに、はっきりと存在しているものである。

 受想行識  感覚や感情、意志や知識、経験といった心のはたらきも、
 亦復如是  また同じように、実体のないもので、変わり続けるのである。

       *         *          *

 「色」は目に見えるもの、かたちのあるものを表し、「空」は実体のないもの、変わり続ける状態を表します。つまり、「色即是空」とは、「かたちあるものは変わり続けていくものだ」という意味です。これは理解しやすいと思います。どんなに大事にしていても、ものはこわれるし、若さや命も永遠ではありません。世の中のすべての現象は絶えず変わり続けています。

 難しいのは「空即是色」のほうで、これは「変わりゆくものこそ確かなものである」という意味です。
 たとえば、人は年をとり、病気になり、死んでいきます。例外はありません。つまり私たちは、変わり続けていくもの(空)です。しかし、生まれてから今までの自分は、どれも同じ「自分」です。年をとって、病気になって、死んでしまっても、自分であることに変わりはありません(色)。むしろ、同じであり続けるほうが不可能です。
 このように『般若心経』は、すべてのことは変化する存在であると示したあとで、その変化こそが、ものごとの本当の姿である、と説いていきます。


舎利子見よ空即是色花ざかり   小笠原長生ながなり

 昔、小笠原長生という、法華経にご縁の深かった海軍の将軍が、舎利子見よ空即是色花ざかりという句を作った。

 「般若心経」に「色即是空、空即是色」とある。

 「色即是空」とは、自分の考えていること、やっていることがみんな空しくなり、どうしようもなくなり、ぎりぎりと追いつめられて行く世界である。

 それがどんづまりまで行って、もう見栄も外聞もない、自我も我執もなにもかも持てないスッテンテンになったとき、くるりと引っくり返って「空即是色」とひるがえってくるのである。

 そのときの「空」は「仏のいのち」とでもいうべき世界である。一切が仏のいのちの中で動いていることが分る。
 さあそうなると、せつないも、悲しいも、苦しいも、一切が花ざかりとなる。ひとつひとつが面白い。

 ひとつひとつが生き甲斐になって来るのである。 (紀野一義著「いのちの風光」より)

 小笠原長生(慶応3年11月20日(1867年12月15日) - 昭和33年(1958年)9月20日)は、佐賀県出身の海軍軍人位階勲等は、海軍中将。

 逸話
 小笠原と東郷平八郎日露戦争後、東郷平八郎に傾倒し、持ち前の文才で「東郷元帥詳伝」を著し、その神格化につとめた。
 海軍部内では、「東郷さんの番頭」、「お太鼓の小笠原」などと蔑称されていたと伝わっている。
 東郷は長生を身近に置いて重用したが、一方で軍縮問題について加藤寛治と懇談した際には、「あの人は現役ではないから、こういう話に加えてはならない」と見下すような発言を残している。長生は戦後公開された加藤の手記によってこの事実を知りショックを受けたと伝わっている。

 分かっているところでは、

  昭和3年(1928年)6月4日 中華民国・奉天(現瀋陽市)近郊で、日本の関東軍によって奉天軍閥の指導者張作霖が暗殺された
              12月8日 下平(桐生)好上誕生
  昭和4年(1929年)アメリカに端を発した世界恐慌が火種となって世界歴史の大きい変化が始まってった
  昭和5年(1930年)不況対策の一つとしてのロンドン海軍軍縮会議が開かれた
  昭和6年(1931年)満鉄柳条湖付近で自作自演の小爆発、それに端を発した満州事変が始まる
  昭和7年(1932年)関東軍は清朝最後の皇帝溥儀を執政として満州国を建国した
  昭和7年(1932年)中華民国の提訴と日本の提案により連盟からリットン卿を団長とする調査団が派遣された
  昭和7年(1932年)軍縮会議で 5:5:3 の割合に不服だった海軍の将校たちによる五・一五事件が起きる
  昭和8年(1933年)国際連盟脱退
  昭和11年(1936年)こんどは陸軍の青年将校たちの先達によって二・二六事件が起きる

  憲法では陸海軍の統帥権は天皇にあるのに、頭越しの政治が行われていると主張。軍人の意見が強くなって
  軍人が大臣となる慣習となり政治上の発言力が強くなって帝国主義国家となっていった経緯が分かる。


 日露戦争で決定的戦果を得た東郷平八郎が神格化されて東郷神社神社を建てられ、住宅跡には聖将山東郷寺がたてられた。

 諸事成功した人に、その見識のレベルからの批判が強く出やすい。 人として謙虚さを逸脱しすぎてはならない。 影響も大きい。 流れに浮かぶ泡沫ウタカタを肝に銘じなれけばならない。



2017年2月2日
(ザ・コラム)長寿の魔性 兜の緒をほどく時
      駒野剛
      http://digital.asahi.com/articles/DA3S12776783.html

 帝国海軍、今は海上自衛隊の教育の中心地、広島県江田島。海の武人の歴史を今に伝える建物が並ぶ中、ギリシャ神殿のような外観で立つのは教育参考館である。

 1936(昭和11)年に、先人の遺業を思い、「自己修養と学術研鑽(けんさん)の資(もと)とする」(第1術科学校ホームページ)施設として設置。現在も隊員が「心の勉強をする場」(同)として、海軍関連の資料1万6千点を収蔵し、うち約千点を展示する。

 中央階段を上ると正面に日露戦争時の連合艦隊司令長官、東郷平八郎元帥の顕彰室がある。05(明治38)年5月の日本海海戦で、敵バルチック艦隊を破った。

 86歳の長寿を全うした元帥の遺髪を納めた部屋があり、扉に敵を撃破する場面や、連合艦隊を解散する際、元帥が述べた「勝って兜(かぶと)の緒を締めよ」の訓示が彫られたレリーフが貼られている。長崎平和祈念像で有名な彫刻家北村西望が作った。扉の中には入れないが、荘厳さを醸し出す。

 圧倒的な勝利に輝いた元帥は、江田島に学び巣立った人たちにとって、昔も今も、比類なき偉大な先輩なのだろう。          ◇

 どんな英雄も完全無欠ではない。とりわけ、老いて後、思考は柔軟さを欠いて頑固になり、過去の栄光で現在の課題を捉えがちになる。苦言を退け、甘言の輩(やから)を身近に置く。長寿が魔性を帯びる時だ。「聖将」と呼ばれた人も無縁でなかった。

 30(昭和5)年5月17日付の東京朝日新聞の2面に、羽織はかま姿の元帥と浜口雄幸首相が並んだ写真が掲載されている。

 海軍軍令部が反対するロンドン軍縮条約を受け入れるよう、元帥に働きかけを依頼するため首相が私邸を訪ねた、という記事に添えられた。元帥は「何事も申し上げない方がよい」とにべもなかった。

 金食い虫の軍艦の建造競争を抑えるため、日米英などは22(大正11)年、ワシントン海軍軍縮条約を結び、主力兵器、戦艦の保有比率を英米10に対し日本6とした。

 日本の経済力を考えれば妥当といえるが、英米と戦う可能性のある軍人には不満が残った。続くロンドンでは、巡洋艦や潜水艦など補助艦艇の比率が交渉されたが、軍令部は対英米7を求めた。

 結果は6・975で、ほぼ要求通りだったが、重視した重巡洋艦と潜水艦が希望以下に抑えられて不満が爆発する。条約推進の立場の財部彪(たからべたけし)海軍大臣の更迭を求め、反対派の加藤寛治軍令部長が、昭和天皇に直接辞表を提出する騒ぎとなった。

 混乱は与党民政党と野党政友会の政争に火をつけた。海軍が反対の政策を政府が行うのは、天皇が持つ軍の「統帥権を無視した」と、犬養毅政友会総裁や同党の鳩山一郎衆院議員が浜口内閣を非難した。

 騒動は日本が軍国主義と世界大戦への道をひた走る大きな節目になったように思える。軍の意に染まぬことに政治が踏み込めば「統帥権干犯」と非難され、政府や国会が無力化していく序章となった。

 「支那(中国)の排日激化、かような事態に反発した満州事変、五・一五事件など、いずれもロンドン条約の起こした波乱である」。海軍きっての「政治軍人」と言われ、日米開戦の下地作りに関わった石川信吾少将が、戦後、語っている。

 騒動に聖将は少なからず関与した。加藤軍令部長の遺稿「倫敦(ロンドン)海軍条約秘録」には多くの元帥の言葉が残されている。

 「日本の武力で畏敬(いけい)せらるべきものでなくなったら東洋の平和は忽(たちま)ち乱れる」「掛け値なしに7割の最小限度を提唱したのであるから一歩たりとも退くことはならぬ。英米が聴従せねば今度は会議に出ぬまでぢゃ」――。そう鼓舞されて加藤は戦い、要人にもこれらの言葉が伝えられた。

         ◇

 浜口は銃撃され、その傷がもとで命を失う。犬養も五・一五事件で海軍の青年士官に殺された。反乱者の公判が始まると、弁護に立った林逸郎氏に元帥の意向が伝えられた。「士官たちの志は十分わかっているから、彼らの志を国民に知らせると同時に足りないところは援助してやって欲しい」。テロリストの志とは何だろう。

 元帥は一生、兜の緒をほどかなかった。去るべき時を誤れば害をなすことがある。その教訓は無論、私にも当てはまる。(編集委員)