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続折々の記 ①
【心に浮かぶよしなしごと】

【 01 】02/11~     【 02 】02/13~     【 03 】02/15~
【 04 】02/16~     【 05 】02/17~     【 06 】02/21~
【 07 】02/23~     【 08 】02/28~     【 09 】03/01~

【 03 】02/15

  02/15 豊洲市場の疑惑は石原慎太郎が震源か
        (1) 小池都知事は石原元知事を“瞬殺”する“失政”の証拠 極秘文書を入手
        (2) 豊洲市場問題・極秘文書を入手 都「議会には『きれいな土地を購入する』と言ってしまった」
        (3) 豊洲移転きっかけは「小池派区長説」を追う 直撃に石川氏は「そんなことねぇ」
        (4) “逃走”した石原元都知事の側近・浜渦氏「悪い奴は他にいる」
        (5) 石原氏側近で元副知事の浜渦氏 豊洲の地下空間「石原氏は知っていたと思う」
        (6) 石原都政の議事録を入手、徹底検証 キーマンの元副知事が激白
        (7) 豊洲市場の戦犯たちは優雅な再就職 「年収1500万円もヒマ、やることない」
        (8) 小池百合子に関する記事一覧
        (9) 百条委員会とは何か
        (特) 3/28 都議会自民、予算対案提出へ 豊洲移転、知事と対決姿勢



 02 15 (水) 豊洲市場の疑惑は石原慎太郎か      あきれた欲張りたち

 東京都中央卸売市場を開いてみると、

    トップ > 豊洲市場について > 新市場Q&A なるほど納得!築地市場移転   と出ており、さらに

    なぜ移転整備が必要なの?  なぜ豊洲なの?  豊洲新市場予定地の土壌汚染はどうするの?
    どんな市場を作ろうとしているの?  費用は?  さまざまな疑問にお答えします!

    これらの疑問の項目を開いてみると、それぞれに解説が出ています。

 こうしたことをあまり知らずにいたので、歴代東京都知事を調べてみた。

 歴代東京都知事

代数
   名前       在任期間([]の中は当時の年齢) 在任期数
初代
 安井誠一郎  1947年4月14日[56歳]~1959年4月18日[68歳] 3期
2代
 東龍太郎  1959年4月23日[63歳]~1967年4月22日[71歳] 2期
3代
 美濃部亮吉  1967年4月23日[63歳]~1979年4月22日[75歳] 3期
4代
 鈴木俊一  1979年4月23日[68歳]~1995年4月22日[84歳] 4期
5代
 青島幸男  1995年4月23日[62歳]~1999年4月22日[66歳] 1期
6代
 石原慎太郎  1999年4月23日[66歳]~2012年10月31日[80歳] 4期
7代
 猪瀬直樹  2012年12月16日[66歳]~2013年12月24日[67歳] 1期
8代
 舛添要一  2014年2月11日[65歳]~2016年6月21日[67歳] 1期
9代
 小池百合子  2016年8月2日[64歳] 1期


 都知事の治世からすると、卸売市場移転の経過は石原慎太郎在任期間の出来事であったことが分かる。

 都民の目線で都政を進めるという旗を掲げて初めての女性知事であったが小池百合子さんは、元総務大臣・増田 寛也をおさえて見事当選したのである。 東京オリンピック(2020年)や豊洲市場移転の問題を抱えていたのである。 都民の意識がどのようだったのかは殆ど知らなかった。 だがいろいろとくすぶっていたに違いない。

 東京オリンピックの計画は予算面は杜撰なものだったようだし、豊洲市場移転も不可解なものがあったに違いない。

 ここで老生が見たずる賢い石原慎太郎のTV画像で見せたマスコミ記者への対応だった。 問題になったのは豊洲移転にかかわっては聞いたことはあるが私は知らんという記者への無責任に等しい対応であった。  

 ‘「NO」と言える日本’と勢いのいい啖呵を切り、尖閣諸島を買い取るとあらぬことを口ずさみ大阪維新の会の旗を振ったままで旗を投げ、更に今度は豊洲市場移転に関した隠ぺい、こんなことに目を通していると、ズゥーと前に田中真紀子さんが‘外務省は伏魔殿だ’と批判したことを思いだします。

 東京都庁もまた伏魔殿なのである。 日本の官僚組織もまた国会の予算審議で暴かれているように将に伏魔殿である。 自分の懐にお金を貯めたいという人が嫌がる醜い根性が渦巻いている。 国民の心配をよそに !!




(1) 小池都知事は石原元知事を“瞬殺”する“失政”の証拠 極秘文書を入手

https://dot.asahi.com/wa/2017021400047.html?page=1 ①

 泥沼の闘いが続く豊洲市場問題で、都議会は最高責任者だった石原慎太郎元都知事(84)の参考人招致を決定。石原氏も「喜んで応じる」と応酬し、小池百合子都知事(64)との頂上決戦にも意欲を見せる。本誌は“失政”の証拠となる極秘文書を入手。徹底分析した。

 小池知事は2月10日、石原氏の都議会での参考人招致について聞かれると、こう突き放した。

「『記憶にありません』と逃げる姿勢をみせることは、それも国民の方がしっかりご覧になるということになるだろうと思います」

 一方の石原氏は報道陣に対し、「小池さんに直接伝えたいこともある」と、小池氏との“直接対決”にも言及。両者がメラメラと闘志を燃え上がらせる展開になっている。

 石原氏は“失政”の責任をとらされるのか。本誌は、その重要な証拠となる「極秘資料」を入手した。資料は2003年4月から05年5月にかけての都と東京ガス(以下、東ガス)の交渉記録だ。豊洲への市場移転決定を受け、土壌汚染対策を巡り、両者が交渉した会話が詳細に記されている。

 会話からは交渉が難航した様子がうかがえる。都が求める汚染処理は東ガスがそれ以前に作成していた計画よりも厳しいもので、東ガスは強い口調で都にこう反論している。

<市場に土地を売却するまでに全部処理をするのは難しいとの話をずっとしてきたし、都もそれで了解していると理解している。つまり、売却時には汚染土壌が残るということである>

<覆土していれば安全であり、都の関係者もそれを納得した上で合意文書を交わしているはずだ>(03年4月3日 東ガス)

 驚くべきことに、東ガスの言い分では「売却時に汚染土壌が残る」ことを、都も了解して売買に合意したのだという。汚染処理は「覆土」、つまり汚染土の上に新たな土の層をかぶせてフタをすれば良いという“合意文書”があったとして、都の求める追加の汚染処理を拒否している。その根拠は、石原氏側近の浜渦武生副知事(当時)が東ガスと01年7月に交わした計2枚の文書(以下、「浜渦合意」)。これを盾に東ガスはこう主張する。

https://dot.asahi.com/wa/2017021400047.html?page=2 ②

<01年7月に市場移転に関する基本合意が締結され、原処理計画で対策を実施すると確認している>(同年4月3日文書) https://dot.asahi.com/wa/2017021400047.html?page=2

 しかし、浜渦氏が交わした文書には東ガスが「築地市場の豊洲移転に協力する」と記されているが、汚染処理についての直接の言及はなく、東ガス側が市場移転決定前に作成した開発計画の「基本的考え方を踏襲する」と書かれているのみだ。

 にもかかわらず、東ガスは「浜渦合意」を印籠のごとく重視し、同年5月29日の協議でも、繰り返しこう主張していた。

<01年7月の2者間合意(基本合意の内容を都と東ガスで確認したもの)で、土壌汚染処理対策は今の計画で良い旨確認しているし、当時の局長や部長も了解しているはずだ>

 一方、都は東ガスにこう畳みかけていた。

<環境基準の10倍を超えない(が汚染がある)39箇所の汚染処理をしたくないということか>(同年4月3日)

<その通り。(中略)全箇所を処理していては市場移転のスケジュールに間に合わない。市場も昨年全部処理すべきだと言ってきたが、こちらからそれは無理と説明している>(東ガス)

 しかし、不可思議なことに「浜渦合意」に至るまでの記録は一切、存在しない。浜渦氏は当初、土地の売却を拒んでいた東ガスを籠絡するため、石原氏に交渉担当を任されたが、00年10月に「水面下での作業を進めさせてもらいたい」と提案。以後の交渉記録はなく、01年7月にいきなり合意となるのだ。東ガス側はその水面下の作業について次のように説明している。

<文書で約束すると文書開示の話もあるからということで、口頭でいろいろ確認させてもらってきた事実もある。土壌汚染処理に対する世間の反応があるのはわかったうえで、基本合意なり地権者合意なりを行っているはずだ>(03年5月29日)

 世間の反応を気にして記録に残さなかった約束が存在するという。事実ならまさに“密約”ではないか。

「水面下」で何が話されたのか。本誌は浜渦氏が社長を務める都内の会社から出てきたところを直撃した。

https://dot.asahi.com/wa/2017021400047.html?page=3 ③

──東ガスが「汚染が残る前提で都に土地を売った」と主張した資料がある。

「誰が言ってるんだ、そんなこと。オレの時にそんな話はない」

──浜渦さんが交渉した時代に決めたことではない?

「そんな話はない」

──東京都で水面下で話し合った、という記録が残っている。

「それは勝手に共産党が言っているから、そんな話になっているんじゃないか」

──水面下で土壌汚染について何を話したんですか。

「そんなことはない。オレの時はないって言ってんだろうが。(大声で)ないって言ってんだろ!」

 浜渦氏は激高し、ドアを勢いよく閉めて会社に戻っていった。

 一方、石原都政下で浜渦氏とともに「豊洲移転を決めた」人物がいる。99年から01年6月まで都の市場長を務めた大矢實氏だ。浜渦氏が「水面下」の交渉を行っていた時期でもある。当時、東ガスと何を話したのか。大矢氏を直撃した。

「豊洲移転を決めたのは私の時だ。石原知事に話し、彼が決断した。当時の東ガスとの交渉は土地を売る、売らないの話で、汚染処理については話していないが、原則は汚染者負担が当然のことだから。ガス工場跡だからベンゼンが出るのは当たり前で、それは承知していた。専門家に聞いたら汚染は簡単に封じ込められる、覆土すれば十分使えますという提言があり、市場として移転可能という判断をした。使えない土地を買うわけがない。水面下の話? まったく知らない。浜渦さんに聞いてよ」(本誌・小泉耕平、上田耕司)

※ 以上は週刊朝日 2017年2月24日号より抜粋



(2) 豊洲市場問題・極秘文書を入手
       都「議会には『きれいな土地を購入する』と言ってしまった」


    https://dot.asahi.com/wa/2017021400048.html ①

 最高責任者だった石原慎太郎元都知事(84)の参考人招致が決定した豊洲市場問題。本誌は“失政”の証拠となる2003年4月から05年5月にかけての都と東京ガス(以下、東ガス)の交渉記録や石原氏側近の浜渦武生副知事(当時)が01年7月に交わした計2枚の文書(以下、「浜渦合意」)を手に入れた。しかし、そこに関わった浜渦氏と1999年から01年6月まで都の市場長を務めた大矢實氏を直撃するも否定された。

「疑惑」はその後も続く。「浜渦合意」の1年後、02年7月に都と東ガスが結んだ「豊洲地区開発整備に係る合意」(以下、「02年合意」)でようやく汚染処理についての言及が出てくる。押印したのは前川燿男(あきお)・知事本部長(04年4月から本局長)ら5人の局長などだ。前川氏は現・練馬区長で、昨年の都知事選では小池氏を応援した人物だが、皮肉なことに“戦犯”の一人でもある。本誌が以前報じた通り、東ガスとの交渉が05年5月に終わった直後の同年7月に退職し、9月には東ガスに“天下り”していた。

 前川氏らが結んだ「02年合意」は、交渉資料によれば「浜渦合意」の内容を再確認したもの。だが、汚染対策について初めて具体的に、<「環境確保条例」に基づき対応を行う>と書かれている。石原氏を相手取り、豊洲の用地売買について住民訴訟を起こしている原告団の一人、水谷和子氏はこの文言が「重要だ」と語る。

「この都条例の規定は汚染そのものを除去する義務がないゆるいもので、覆土でフタをするなどして、汚染の拡散を防止する措置をとればいい。汚染が残ることが前提とされています。あとは買ったものの自己責任となってしまうのです」

 前川氏は本誌の取材に「(交渉に)関与したことはありません」などと説明していた。だが、この主張を覆す証拠が今回、明らかになった。「02年合意」を受けて汚染対策を決める03年から05年の計11回の交渉の場には、すべてに前川氏がトップを務める知事本局の担当者が出席しており、同局が交渉の中心的な役割を担っていたことは明白だ。04年7月22日の記録では同局の参事が、「庁内では知事本局長までは話をしている」と、上司の前川氏へ報告をあげたとハッキリ言っているし、同年12月21日には東ガス側が前川氏のいる知事本局長室を訪れ、土壌汚染対策について意見交換した記録もある。自分は関係ないという前川氏の主張とは矛盾する。

https://dot.asahi.com/wa/2017021400048.html?page=2 ②

 ちなみに前川氏は本誌の取材に東ガスへ天下ったことについて、「問題ない」と答えていたが、在職中の職務に関連する企業への天下りを禁じた都の基準に抵触していた可能性がある。

 さらに資料から都側の無責任な「ダブルスタンダード」も露呈する。03年12月2日の会話だ。

  <都が(汚染処理費用を)負担するすべは本当にないのか。予算が通らないということなのか>(東ガス)

  <議会での説明がもたない>(都)〔以下中略〕

  <議会の中で、きれいになった土地を購入すると言っているのか。事実関係を知りたい>(東ガス)

  <市場が委員会のなかで発言をしている>(都)

  <委員会のなかで発言をしているので、先送りすることはできないということか>(東ガス)

 都は「汚染土壌が残る」という前提で東ガスと合意しておきながら、都議会には「きれいになった土地を購入する」と、真逆の説明をしていたことになる。実にいい加減である。

 すったもんだの末、05年5月に東ガス側は汚染にフタをするだけでなく、地表から2メートルまでの深さの環境基準を超える汚染物質を除去するなどの条件で都と合意し、対策工事を実行した。

「この時に両者が合意した汚染の調査方法は、30メートル四方につき1地点を調査すればよいという粗い基準で、結果的に多くの汚染が残されてしまったのです」(石原氏を相手取り、豊洲の用地売買について住民訴訟を起こしている原告団の一人、水谷和子氏)

 結局、08年には都の調査で環境基準の4万3千倍を超えるベンゼンなどの汚染が発見される。慌てた都は汚染処理費として858億円をつぎ込んだが、東ガスは78億円を負担したのみだった。なぜ、公金が一方的に使われたのか。本誌は08年当時に都の市場長だった比留間英人氏を直撃しようと自宅を訪ねた。しかし、本人は出てこず、妻が「取材には一切応じませんので、申し訳ありませんがお引き取りください」と語るのみだった。代わって移転を決めた当時の大矢市場長(前出)が、08年に高濃度のベンゼンが検出されたことについて、こう主張した。

「私は関知していないが、政争に巻き込まれたんだよ。ためにする議論もされている。覆土で問題なかった。地表から4メートルの深さまで対策したものを5メートルまで掘れば、そりゃあ、地下は汚染されている。問題は改善された土壌から出るかどうか。検査の仕方もある。深く掘れば掘るほど汚染は出るに決まっている。そんなことしても意味がない。地球の真ん中にマグマがあって熱が高いからいけない、というのと同じじゃないか?」

 17年1月にも豊洲市場の地下水から環境基準の79倍のベンゼンが検出されているが、“政争”で済む問題なのだろうか。(本誌・小泉耕平、上田耕司)

※週刊朝日 2017年2月24日号より抜粋



(3) 豊洲移転きっかけは「小池派区長説」を追う 直撃に石川氏は「そんなことねぇ」

https://dot.asahi.com/wa/2017012500189.html ①

 本誌は昨年10月14日号で前川燿男(あきお)練馬区長の「天下り」問題を取り上げた。

 元都職員の前川氏は東京都知事本部(局)長だった02年7月に「豊洲の土地を市場にすることの合意書」、05年5月に「豊洲における汚染土壌の処理方法についての確認書」に捺印。豊洲市場問題の責任者の一人だ。

 ところが05年7月に都を退職すると、2カ月後の同年9月に交渉相手の東京ガスに天下り。以後7年間、東ガスの執行役員を務めた後、14年4月、練馬区長に就任した。練馬区議会の会派「オンブズマン練馬」の土屋俊測(としひろ)区議がこう憤る。

「私は昨年の区議会で前川区長の天下りを追及する質問をしたんですが、途中で何度も自民党区議や議長からさえぎられ、議事録からも私の質問部分は抹消されてしまったんです」

 本誌は闇に葬られたこの質問文を入手。抹消された内容はこうだった。

「前川区長は、都在籍時代に、築地市場移転先である東京ガスの六価クロムなどの重金属で汚染された土地を購入した交渉責任者である。しかも、都を定年退職と同時に、その土地買収交渉相手である東京ガスに執行役員として天下りし、7年間の長きに渡って在籍した。一部に、公務員としてのモラルを疑われている」

https://dot.asahi.com/wa/2017012500189.html?page=2 ②

 土屋区議は都への情報公開請求で、前川氏が天下った当時の「職員の民間企業への再就職に関する取扱基準」を入手。そこには、局長クラスは「一定期間、民間企業のうち都と密接な関連のあるもの又は在職中の職務に関連するものに原則として就職しないものとする」という文面があった。「一定期間」とは「退職後2年間をいう」ともある。東ガスへの天下りは規定違反ではないのか。本誌は前川氏を自宅で直撃した。

──東ガスへの天下りについてうかがいたい。

「関係ない。天下りじゃない、そもそもそんなもの」

──今の豊洲市場への移転問題をどう考えますか。

「……」

──都の退職者の「取扱基準」をどうお考えですか。

「私に権限は何もありませんでした」

 そう言って車に乗って去っていった。東京都総務局に見解を聞くと、

「前川氏は知事本局長としての立場上、合意書などに印を押したわけで、東ガスとの契約の権限があったわけではない。あくまで中央卸売市場や港湾局が契約の所管。前川氏の再就職に問題はなかった」

 というのだが、権限のない人物が印を押すのはおかしくないか。池尻成二練馬区議はこう指摘する。

「前川氏はこの問題に触れられることをとても嫌がっている。こんなことが正当化されていいわけがない」(本誌・上田耕司)

※週刊朝日  2017年2月3日号



(4) “逃走”した石原元都知事の側近・浜渦氏「悪い奴は他にいる」

https://dot.asahi.com/wa/2016101100221.html ①

「実際に土壌汚染が残っていることがはっきりした土地に、一個人が『安全宣言』を出すのは難しい」

 こう話すのは、小池百合子都知事が立ち上げた「市場問題プロジェクトチーム」の委員で、建築エコノミストの森山高至氏だ。

 9月29日、都のモニタリング調査で、豊洲新市場の地下水から環境基準を超えるベンゼンとヒ素が検出され、森山氏は新たな“地雷”が発見されたと話す。そのわけは?

「土壌汚染対策に関する専門家会議が『安全』と言えればいいのですが、これだけ国民の注目を集めているなかで、慎重にならざるをえないでしょう。汚染物質が出ている限りは農林水産相から移転の認可が出るのも難しい。認可がなければ、豊洲移転はストップしてしまう」

 小池知事は10月5日、施設の下に盛り土がなかった問題で、「退職者も含め責任の所在を明確にし、懲戒処分などの対応をとる」と勇ましく語ったが、石原慎太郎元知事は公開ヒアリングを拒否。書面でなら応じると主張している。

 だが、この問題は汚染が予想された豊洲の東京ガスの工場跡地を買い、築地市場を移転させようとしたことから始まった。当時は石原都政時代、石原氏は〝A級戦犯〟ではないか?

 工場跡地は当時、大学などが誘致されていたが、2001年7月、都と東京ガスの間で市場として整備する「基本合意」が交わされた。当時の副知事だった浜渦武生氏を直撃した。

https://dot.asahi.com/wa/2016101100221.html?page=2 ②

「9月、石原さんから電話があり、『なんでお前が代表で東京ガスと基本合意を結んだんだ』と質問されたから、『何言ってるんですか、石原さんが私にやれと言ったんじゃないですか』と答えました。東京ガスとの交渉は前任者の福永(正通)副知事がやって断られた。次に私が任され、困難な交渉を実現した」

 なぜ、汚染が予想される土地に移転を決めたのか。

「私じゃない。都庁の役人が豊洲に移転候補先を絞り、石原さんに説明し、決まっていった。東京ガスの土地の汚染は知っていたが、築地の地下も汚れている。『基本合意』の時には、東京ガスが土壌をきれいにすることになっていた」

 だが、結局は都が土壌汚染対策費として850億円を支出し、浜渦氏は05年7月、副知事を辞職している。

「私の後任の悪い奴らがたくらみをしたんでしょうね。土地の金額も、全然、想定と違う話になっていた。メチャメチャになって、非常に心外です」

 本当に“悪い奴ら”は一体、誰なのか?(本誌・小泉耕平、上田耕司、村上新太郎、西岡千史)

※週刊朝日 2016年10月21日号



(5) 石原氏側近で元副知事の浜渦氏 豊洲の地下空間「石原氏は知っていたと思う」

https://dot.asahi.com/wa/2016101800214.html ①

 迷走する豊洲問題で真相を知る“キーマン”として注目される石原慎太郎元東京都知事(84)が10月12日、久々にメディアの前に姿を現した。

 石原氏はこの日、盟友の亀井静香衆院議員らとともに靖国神社を訪問。戊辰戦争や西南戦争で「賊軍」とされた人々の合祀を申し入れたのである。

 だがこの日、メディアの目は豊洲問題で「賊軍」となった石原氏に集まった。前週に小池百合子都知事(64)が豊洲の「盛り土問題」について石原氏に経緯を尋ねる文書を送っており、石原氏の反応が注目された。

 宮司との面会を終え、神職らに体を支えてもらいながら覚束ない足取りで靴を履き替えた石原氏は、玄関前に群がる報道陣の呼びかけを不快そうに手で振り払うと、無言で車に乗り込み、去っていった。

 そして14日、小池知事の元に届けられた石原氏の書簡は、まさかの「ゼロ回答」だった。

「自分は聞いていないとか、覚えていないという回答でした。(略)色々なご功績を無になさらないようにしていただきたい」(小池知事)

 当初は石原氏から小池知事に情報提供のための会談を申し入れていた経緯があるだけに不満げな様子。

 しかし、石原氏側近の副知事として都政で「剛腕」をふるった浜渦武生氏は驚くべき証言を本誌にした。

「地下の空洞については、石原さんも知っていたと思う。いちばん知っているのは中央卸売市場長で、歴代の市場長は塚本直之氏以外は『知らない』と言っているが、そんなはずはない」

 浜渦氏は2001年、豊洲を市場予定地として東京都が買い取ることを決めた「基本合意」を、土地の所有者だった東京ガスとの間で取り交わした。まさに、交渉の「当事者」である。そもそも豊洲の土地を買い取ることは、石原氏が知事になる前から決まっていたという。

「豊洲への移転案は青島幸男知事の時代に浮上していた。1999年に石原氏が都知事になると、当時の市場長や副知事ら都の役人が『豊洲しかありません』と説明し、もう決まっているような話でした」(浜渦氏)

 東京ガスとの交渉は当初は別の副知事らが窓口になっていたが、難航。浜渦氏に白羽の矢が立った。

https://dot.asahi.com/wa/2016101800214.html?page=2 ②

「石原さんから『汚れ役をやるのはお前しかいない』と言われ、東ガス役員を口説きました」

 浜渦氏によると当時は石原氏と副知事、知事本局次長らは密接に連絡を取りながら移転話を進めており、真相解明には石原氏の証言が欠かせないようだ。

 思えば、その豊洲移転の命運を決定づけたのは、都知事選最中に飛び出した石原氏の暴言だった。

「あの人(小池氏)はウソつきだと思います。私が今度の選挙に出たらいいなんて言ったという。そんなこと毛頭ありませんから」「大年増の厚化粧」(7月26日)

 しかし、浜渦氏はその真相をこう証言する。

「実を言うと、舛添(要一)さんが都知事になる前、石原さんは小池さんに『やる気ないか』と尋ねたというようなことも言っていたね。当時、小池さんは『石原さんに(都知事)どうかと言われたけど、結局、田母神(俊雄)さんを応援したのよ、あの人は』と言ってました」

(本誌・上田耕司、小泉耕平、村上新太郎)

※週刊朝日 2016年10月28日号より抜粋



(6) 石原都政の議事録を入手、徹底検証 キーマンの元副知事が激白

https://dot.asahi.com/wa/2017012500186.html ①

 地下空間の水から環境基準の79倍のベンゼンが検出されたことで騒然とする豊洲新市場。1月20日、小池知事は定例会見で意外な一手を打ち出した。

 東京都が費やした市場用地購入費用約578億円を石原慎太郎元都知事に払わせることを求めて都民から起こされている住民訴訟について、都の弁護団を入れ替えて方針転換を検討するというのである。

「石原元知事に責任があるかどうか、あるとすれば東京都に与えた損害の額が一体どのくらいか、その点を明確にしていくということでございます」(小池氏)

 都が石原氏を訴える衝撃の展開もあり得るのだ。

 それにしても不可解なのは、過去に出なかった高い数値が突如として検出されたことだ。元日本環境学会会長の畑明郎(あきお)・元大阪市立大大学院教授はこう語る。

「数値がここまで急上昇するとは考えづらく、過去の結果がおかしかったのでは。汚染は地下約10メートルまであったが、土をすべて入れ替えたのは深さ2メートルまで。深部の汚染は残り、地下水位の上昇などで地表近くが再汚染された疑いがあります」

 地下の汚染は市場の安全に影響しないという声もあるが、畑氏は反論する。

「ベンゼンやシアンは揮発性で建物の隙間から入ってくる。豊洲の地盤はもろく東日本大震災では液状化現象で泥水が噴出した。長い目で見て安全とは言えない」

 なぜ都はそんな土地を買ったのか。本誌は都への情報公開請求で1998年9月から2000年10月まで行われた、都と当時の地権者だった東京ガスの交渉の記録を入手。以下、交渉の経緯を振り返る。

 最初の交渉は青島幸男都知事時代の98年9月。豊洲が移転先候補だという都の説明に、地権者の東ガス側は〈土地を売る気はない〉と、強く拒絶していた。

https://dot.asahi.com/wa/2017012500186.html?page=2 ②

 だが、都も強気だ。知事が石原慎太郎氏に代わった99年11月には、当時の都の市場長がハッキリと移転の意思を表明している。

〈築地市場は、移転するしかない。40ヘクタールの用地について、候補地を挙げて検討した中で、豊洲が条件にかなう〉(都の市場長)

 都が望んだのは豊洲埠頭の西南側である「先端部」。ここは東ガスの工場跡地で、自社で利用する計画だった東ガスは「先端部」の売却に特に反論している。

〈先端部は、歴史的経緯や思い入れがある。(中略)先端部までこなくてもできるのではないか。先端部は、ガス操業していた場所で、土壌の問題もある〉(東ガス担当者)

 土壌汚染についても発言があったが、議論が深められた形跡はない。交渉は都が希望する「先端部」の6、7街区を取得するか、東ガスが提案する北東側の4、5街区で妥協するかのせめぎ合いが続いた。ちなみに今の豊洲市場が建つのは5、6、7街区で、土壌汚染が最もひどかったのは6街区。都は「先端部」にこだわって墓穴を掘ったことになる。

 こう着状態が続く中、00年5月には福永正通副知事(当時)がこう要請する。

〈豊洲地域が最適であり、ここしかないというのが東京都の結論です〉(福永氏)

 これを受けて、東ガスは妥協案などをさぐる質問書を都に送った。その中には、汚染について次のような問いもあった。

〈豊洲用地は工場跡地であり、土壌処理や地中埋設物の撤去等が必要です。弊社では、土壌の自浄作用を考慮したより合理的な方法を採用し、長期的に取組む予定でありますが、譲渡に当たりその時点で処理と言うことになれば、大変な改善費用を要することになります。これについては、どうお考えですか?〉(東ガス)

 だが、これに対する都の回答はそっけないものだ。

https://dot.asahi.com/wa/2017012500186.html?page=3 ③

〈土壌処理及び地中埋設物の撤去については、新市場の着工時期までには、その処理が完了することが必要です〉(都)

 00年10月には、東ガスとの交渉役は浜渦武生副知事(当時)に交代。都は01年7月、豊洲の「先端部」を確保することで東ガスと合意したが、汚染対策は不完全だった。08年に環境基準の4万3千倍のベンゼンが検出されて以後、都は対策に約850億円を出費した揚げ句、現在も汚染に苦しめられている。

 果たして、当時の都は汚染についてどう考えていたのか。交渉役の福永元副知事を電話で直撃した。

──土壌汚染については、どういう認識だった?

「当時は土壌の問題は、シビアなかたちではとらえていなかった。市場として対応できる範囲の中で、きちっと処理できるということで進めていたと思います」

──豊洲が移転候補地に決まった経緯は?

「鈴木俊一都知事のころからいろいろな所を選択肢に入れて考えた。大田市場への移転や築地の再整備などいろいろな案が出たが、みな帯に短し。豊洲しかないと決まったのは青島知事の時代です」

──青島氏が決断した?

「これだけの大きなプロジェクトだから、知事が言うからハイ、わかりましたというシステムではない。担当部局が候補地を比較検討し、究極的には豊洲しかありえない、というプロセスでここまできている。(後の混乱を)知りながらやった、ということではもちろんない。それだけ積み上げてきたわけですから」

 結局、移転は都職員による検討の積み重ねで決まった、という。混乱の「真犯人」を特定することは難しいが、当時の都職員たちが汚染を甘く見ていたことが失敗の「原点」だったのではないだろうか。(本誌・小泉耕平)

※週刊朝日  2017年2月3日号



(7) 豊洲市場の戦犯たちは優雅な再就職 「年収1500万円もヒマ、やることない」

https://dot.asahi.com/wa/2016100400201.html ①

 小池百合子知事は9月30日の定例会見で、豊洲の「地下空間」問題についての都庁職員による自己検証の結果を報告した。

 ところが、肝心の責任の所在については、いつもの歯切れの良い小池節は影をひそめた。「いつ、誰がという点についてはピンポイントで指し示すのは難しい」「それぞれの段階で、何か流れの中で、空気の中で進んでいったということ」と、実に曖昧だったのだ。仲卸業者はこう憤る。

「調査結果は信用できません。都庁幹部職員はこれまでの仲卸業者との交渉の場では、地下空間についてかなり詳細に知っているような口ぶりでした。本当は内部で責任者はわかっているのに、隠しているのではないかと疑ってしまいます」

 本当の“戦犯”は誰なのか。真っ先に疑われるのは、やはり移転を決めた石原都政時代の幹部たちだ。本誌が主要人物のその後の足跡を追っていくと、ある共通点に気づいた。疑惑の当事者らはみな、おいしい「天下り」の恩恵に浴していた。

 その一人は、現・練馬区長の前川燿男(あきお)氏(70)。東京都庁に34年間勤務し、知事本局(現・政策企画局)長を最後に2005年7月に退職。同年9月に東京ガス執行役員に天下り、7年間務めた。05年と言えば、東京都が東京ガスと豊洲の用地買収について話し合いをしていた時期で、前川氏はその責任者の一人、とされていた

 仲卸業者らが石原慎太郎元都知事を被告として東京地裁に起こした訴訟で、証人申請もされている。原告の一人で一級建築士の水谷和子氏がこう語る。

「東京都は05年、地表から2メートルまでの基準値以上の汚染土壌だけ処理すればいいなど汚染の残置を認める確認書を東京ガスと交わし、翌06年に土地の売買を行った。その結果、後に都が私たちの税金から土壌汚染対策に約850億円も支出することになった。前川氏は知事本局長としてこの書類に押印しており、経緯を知らないはずはない」

 都庁の実態に詳しいノンフィクションライターの七尾和晃氏はこう解説する。

https://dot.asahi.com/wa/2016100400201.html?page=2 ②

「前川氏は東大法学部出身で、副知事候補とも言われたエースだった。知事本局は石原氏が知事になってから鳴り物入りで作った知事の直轄組織で、局の中でも筆頭の総合部局。すべての局から上がってくる案件を調整したり、根回ししたりし、前川氏はそれらを差配する立場だったわけです」

 そんなキーマンが交渉先に天下りとは、どういうことだったのか。

 前川氏はこう回答した。

「(東京ガスと、土壌汚染対策の合意書と確認書は交わしたが)具体的な対策は中央卸売市場が担当し決定したものであり、関与したことはありません。(天下りは)都の基準に基づいており、全く問題はありません」

 石原氏の厚い信頼を受け「剛腕」副知事として知られた浜渦武生氏も豊洲移転の戦犯の一人とされる。

 都議会との対立から05年7月に副知事を辞職に追い込まれるが、それまで東京ガスとの交渉などでも主導的役割を担ったとされる。

石原氏の元秘書で鹿島建設幹部のK氏と二人三脚で豊洲移転などのビッグプロジェクトを仕切っていた。鹿島は豊洲市場の建設を予定価格の99%超で落札したゼネコン3社のうちの一つです」(石原元都知事の有力後援者)

 鹿島が深くかかわった秋葉原駅前の再開発などの「利権話」でも浜渦氏の名前が報じられた。

 官僚ではなく議員秘書出身の浜渦氏だが、しっかり「天下り」している。副知事辞任直後の05年9月、都と三菱地所が出資する第3セクターの東京交通会館の副社長に就任しているのだ(13年7月に辞任)。交通会館の総務部に役員報酬の年額を尋ねたが、「公開していません」と回答した。

「地下空間」問題の当事者とされる元・中央卸売市場長の比留間英人氏も同じく、“天下り+渡り”というおいしい生活を送っている。

 比留間氏は長く教育庁勤めが続いたが、06年に突然、中央卸売市場長に就任。もともと市場政策などとは無縁のズブの素人だったのだ。

11年に総務局長で退職すると、東京臨海ホールディングスの代表取締役社長に天下る。同社は、鉄道会社の「ゆりかもめ」や国際展示場を運営する「東京ビッグサイト」など5社を統括する持ち株会社だ。

 都庁関係者が説明する。

https://dot.asahi.com/wa/2016100400201.html?page=3 ③

「東京都の筆頭局は政策企画局だが、都の人事を掌握する総務局は、財務局とともに都の中枢機能として他局と一線を画している。東京臨海ホールディングスは最もおいしい天下り先の一つです」

 同社の役員報酬は、1400万円超に上る。比留間氏は1年足らずで退職し、都教育委員会の教育長に任命される。3年間の任期を終えると、今度は東京地下鉄(メトロ)の副会長に“渡り”、現在に至る。役員報酬は1800万円を超える

 石原都政下の12年、3人の副知事が同時に退任したが、うち佐藤広氏は東京信用保証協会理事長、村山寛司氏は日本自動車ターミナルの代表取締役社長に就いた。それから2年後、佐藤氏が東京信用保証協会の理事長職を退くと、その後任となったのが村山氏だったのである。要するに同協会の理事長職は、副知事に“見合った”天下りポストなのであろう。

 一方の佐藤氏は現在、公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会で常務理事の座に就いている。

 東京信用保証協会の理事長の報酬年額は、理事手当も含めて1560万円だ。ただし、上期と下期のボーナスは別途支払われており、その金額は「非公表」(同協会広報課)とのこと。

 ちなみに退職金は、2年間在任したとして試算すると、756万円にも上る。

 これまで国家公務員の“天下り+渡り”問題に対しては、厳しい視線が注がれてきた半面、東京都職員の天下りに焦点が当てられたことはほとんどなかった。しかし、東京都はあまたの“ファミリー企業”を抱えており、霞が関の高級官僚に引けを取らないほどおいしい天下りポストがワンサカあるのだ。  もちろん、高額報酬にふさわしい働きぶりならば、批判を受ける筋合いもないだろう。だが、別の東京都の“ファミリー企業”の理事に天下った元都幹部が実態をこう打ち明ける。

「年収は約1500万円ですが、職場に行ってもやることがありません。事務局から何もしなくてもいいと言われ、会議でも発言しません。よその団体の理事長を見ても、組織の上に乗っかって挨拶と決裁をやっているだけというのが多い」

(本誌・小泉耕平、亀井洋志、上田耕司、西岡千史) ※週刊朝日 2016年10月14日号より抜粋



(8) 小池百合子に関する記事一覧
      https://dot.asahi.com/keyword/小池百合子/

小池都知事は石原元知事を“瞬殺”する“失政”の証拠 極秘文書を入手   2017.2.15 7:00 週刊朝日

豊洲市場問題・極秘文書を入手 都「議会には『きれいな土地を購入する』と言ってしまった」   2017.2.15 7:00 週刊朝日

小池百合子都知事の“懐刀”激白「自民党はムラ社会。都議選は過半数取る」   2017.2.14 7:00 AERA

二階幹事長×菅官房長官対談「小池さんはわれわれと反対のことをすると思ってちょうどいい」   2017.2.10 11:30 週刊朝日

市場幹部ら激白「石川雅己氏は港湾局長時代、東京ガス側に“移転”を提案」   2017.2.8 7:00 週刊朝日

豊洲移転きっかけは「小池派区長説」を追う 直撃に石川氏は「そんなことねぇ」   2017.2.8 7:00 週刊朝日

千代田区長選も小池疾風か 気になるドン内田氏と“朝青龍”   2017.2.2 7:00 週刊朝日

小池都知事ブレーンが分裂 豊洲移転派VS.築地残留派   2017.1.25 11:30 週刊朝日

小池百合子都知事 ドン内田との「代理戦争」千代田区長選の行方   2017.1.18 7:00 週刊朝日

小池百合子都知事 最終目標は国政復帰して首相?   2017.1.18 7:00 週刊朝日



(9) 百条委員会とは何か
      https://kotobank.jp/word/%E7%99%BE%E6%9D%A1%E5%A7%94%E5%93%A1%E4%BC%9A-191655

① 朝日新聞掲載「キーワード」の解説
地方自治法100条に基づき、地方議会が設置する調査特別委員会。

自治体の長や議員に疑惑や不祥事が生じた場合、真相を究明するために開く。

関係者の出頭や証言、記録提出を請求する調査権限があり、通常の委員会よりも大きな強制力を持つ。

正当な理由がなく証言を拒否したり、虚偽の証言をしたりした場合は禁錮刑や罰金刑などの罰則もある。

昨年12月、医療法人徳洲会グループから東京都の猪瀬直樹知事(当時)が5千万円を受け取っていた問題で都議会は百条委の設置を決めたが、直後に知事が辞任したため見送られた。

(2014-09-12 朝日新聞 朝刊 石川全県 1地方)
② 地方自治法第100条
      https://ja.wikibooks.org/wiki/%E5%9C%B0%E6%96%B9%E8%87%AA%E6%B2%BB%E6%B3%95%E7%AC%AC100%E6%9D%A1

③ 地方自治法
      http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO067.html
第百条  普通地方公共団体の議会は、当該普通地方公共団体の事務(自治事務にあつては労働委員会及び収用委員会の権限に属する事務で政令で定めるものを除き、法定受託事務にあつては国の安全を害するおそれがあることその他の事由により議会の調査の対象とすることが適当でないものとして政令で定めるものを除く。次項において同じ。)に関する調査を行うことができる。この場合において、当該調査を行うため特に必要があると認めるときは、選挙人その他の関係人の出頭及び証言並びに記録の提出を請求することができる。

○2  民事訴訟に関する法令の規定中証人の訊問に関する規定は、この法律に特別の定めがあるものを除くほか、前項後段の規定により議会が当該普通地方公共団体の事務に関する調査のため選挙人その他の関係人の証言を請求する場合に、これを準用する。ただし、過料、罰金、拘留又は勾引に関する規定は、この限りでない。

○3  第一項後段の規定により出頭又は記録の提出の請求を受けた選挙人その他の関係人が、正当の理由がないのに、議会に出頭せず若しくは記録を提出しないとき又は証言を拒んだときは、六箇月以下の禁錮又は十万円以下の罰金に処する。

○4  議会は、選挙人その他の関係人が公務員たる地位において知り得た事実については、その者から職務上の秘密に属するものである旨の申立を受けたときは、当該官公署の承認がなければ、当該事実に関する証言又は記録の提出を請求することができない。この場合において当該官公署が承認を拒むときは、その理由を疏明しなければならない。

○5  議会が前項の規定による疏明を理由がないと認めるときは、当該官公署に対し、当該証言又は記録の提出が公の利益を害する旨の声明を要求することができる。

○6  当該官公署が前項の規定による要求を受けた日から二十日以内に声明をしないときは、選挙人その他の関係人は、証言又は記録の提出をしなければならない。

○7  第二項において準用する民事訴訟に関する法令の規定により宣誓した選挙人その他の関係人が虚偽の陳述をしたときは、これを三箇月以上五年以下の禁錮に処する。

○8  前項の罪を犯した者が議会において調査が終了した旨の議決がある前に自白したときは、その刑を減軽し又は免除することができる。

○9  議会は、選挙人その他の関係人が、第三項又は第七項の罪を犯したものと認めるときは、告発しなければならない。但し、虚偽の陳述をした選挙人その他の関係人が、議会の調査が終了した旨の議決がある前に自白したときは、告発しないことができる。

○10  議会が第一項の規定による調査を行うため当該普通地方公共団体の区域内の団体等に対し照会をし又は記録の送付を求めたときは、当該団体等は、その求めに応じなければならない。

○11  議会は、第一項の規定による調査を行う場合においては、予め、予算の定額の範囲内において、当該調査のため要する経費の額を定めて置かなければならない。その額を超えて経費の支出を必要とするときは、更に議決を経なければならない。

○12  議会は、会議規則の定めるところにより、議案の審査又は議会の運営に関し協議又は調整を行うための場を設けることができる。

○13  議会は、議案の審査又は当該普通地方公共団体の事務に関する調査のためその他議会において必要があると認めるときは、会議規則の定めるところにより、議員を派遣することができる。

○14  普通地方公共団体は、条例の定めるところにより、その議会の議員の調査研究その他の活動に資するため必要な経費の一部として、その議会における会派又は議員に対し、政務活動費を交付することができる。この場合において、当該政務活動費の交付の対象、額及び交付の方法並びに当該政務活動費を充てることができる経費の範囲は、条例で定めなければならない。

○15  前項の政務活動費の交付を受けた会派又は議員は、条例の定めるところにより、当該政務活動費に係る収入及び支出の報告書を議長に提出するものとする。

○16  議長は、第十四項の政務活動費については、その
使途の透明性の確保 に努めるものとする。

○17  政府は、都道府県の議会に官報及び政府の刊行物を、市町村の議会に官報及び市町村に特に関係があると認める政府の刊行物を送付しなければならない。

○18  都道府県は、当該都道府県の区域内の市町村の議会及び他の都道府県の議会に、公報及び適当と認める刊行物を送付しなければならない。

○19  議会は、議員の調査研究に資するため、図書室を附置し前二項の規定により送付を受けた官報、公報及び刊行物を保管して置かなければならない。 ○20  前項の図書室は、一般にこれを利用させることができる。

第百条の二  普通地方公共団体の議会は、議案の審査又は当該普通地方公共団体の事務に関する調査のために必要な専門的事項に係る調査を学識経験を有する者等にさせることができる。


(特) 3/28 都議会自民、予算対案提出へ 豊洲移転、知事と対決姿勢

 東京都の築地市場の豊洲への早期移転を求めて小池百合子知事と対立している都議会自民党は27日、市場に関する都の新年度予算案に対案を出す方針を明らかにした。30日の会期末をにらみ、「都民の最大関心事」と位置づける市場問題で対決姿勢を強めている。

 「移転が中断し、迷惑を被ったのは市場業者だけではない」。小池氏と一問一答の質疑があった27日の都議会特別委員会で、自民都議は移転延期が都道建設や関係する流通業者らにも影響を与えているとして、早期移転を迫った。新たな土壌汚染発覚や老朽化が問題になっている築地よりも、豊洲が安全という立場だ。

 一方、小池氏は、豊洲市場の地下水から環境基準を大きく超す有害物質が今年検出された事態を受け、「(昨夏の)移転延期後に出て来た様々な数値が、かつて(都議会の)付帯決議などで設けられた値に届いていない」と述べ、都議会自身が移転へのハードルを上げた過去があることを指摘して自民を牽制(けんせい)した。

 自民は2010年、豊洲市場について「無害化された安全な状態での開場を可能に」という付帯決議をして、民主(当時)や公明などと関連予算案に賛成した経緯がある。「自民は決議のことを忘れている」と小池氏周辺は批判する。

 自民の高木啓幹事長はこの日、「答弁がかみ合わなかった」と小池氏を批判し、市場の改修費や業者への補償費を積み増した予算案に組み替える動議を出す方針を明らかにした。自民だけでは過半数に満たず否決される見通しだが、7月の都議選を控え、対立をさらに強める構えだ。