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【 05 】検索語一覧(12)
 あ がん遺伝子治療 い 言霊
 う 言霊 実験 え 失われた20年
 お アベノミクスは失敗 か ヨガ 効果
 き フリーメイソン く ラニーニャ現象
 け 前立腺がん こ 温故知新
 さ 腸内菌と腸内免疫力 し ヒバマタ
 し 蝮の効能> す インパール作戦
 せ いのち・本能・環境 そ 日本人は世界をリードできるのか
 た 世界は日本化する ち 世界が日本人に注目している
 つ フーバー米大統領  て 時代の谷間で苦悩する小沢一郎
 と 「小沢一郎 600人訪中団」のどこが悪い? な 財務省が改ざんとは…動機が解せない
 に 天才を育てる楽しみ ぬ 首相、麻生氏続投の考え「責任を果たして」
 ね 財務省が改ざんとは…動機が解せない の 財務官僚「親分の奥さん、部下は守る」
 は 安倍首相や麻生氏の名前、削除 日本会議めぐる記載  ひ 麻生財務相「佐川の答弁に合わせ書き換え」 一問一答
 ふ 国民にうそ、意味なさぬ情報公開制度 へ 社説 3月になってから
 ほ 「文書、外部の目触れるのまずい」 ま 財務省、国会開示時に保有 改ざん前の文書、国交省から入手
 み 「財務省不信」財政再建や消費増税に影響も む 特集 森友学園問題
 め 公文書改ざん問題 新聞 3/15 も 公文書改ざん問題 新聞 3/16
 や 公文書改ざん問題 新聞 3/17 ※ 
 ※  ※ 
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 03 17 (土) 財務省 文書改ざん問題     

内閣府、財務省、国会議員、マスコミ関係者、取材や報道など入り乱れて急を告げている。

新聞記事以外のデータがかなり多くなり、これらのデータは翌日の新聞紙、それに週刊紙による活字で知らされている。

すべては網羅できない。 通常の新聞、週刊紙を見ているだけである。

水は方円の器に従い、雲は中空に遊ぶ。




  公文書改ざん問題 新聞 3/17

ア ごみ量算出、業者「虚偽」 「森友・財務局から働きかけ」 大阪地検に説明
    https://digital.asahi.com/articles/DA3S13406523.html?ref=pcviewer

 学校法人・森友学園(大阪市)への国有地売却で、8億円超の値引きの根拠とされたごみの撤去費の算出に関わった業者が、大阪地検特捜部の任意聴取に、積算は虚偽の写真が根拠になった、と説明していることが関係者への取材でわかった。学園と財務省近畿財務局からの働きかけがあったとも証言。ごみの量を過大に報告し、値引き額に影響を与えた可能性がある。

 ▼2面=佐川氏の責任前面、4面=焦点採録、15面=耕論、34面=行政の責任とは、39面=デモ「徹底究明を」

 ごみの量の積算に際し、業者は2016年3月下旬に試掘し、「深さ3・8メートルまでごみが混入」との結果を財務局に提出。その根拠として、掘った穴にメジャーが差し込まれた現場写真が添付された。

 しかし、関係者によると、業者は特捜部に、写真は実際には3メートルより浅い地点で撮られたものだったと証言。ごみの量は深さと面積などで算出される。ごみがある場所が深いほどごみの量は多いとみなされ、最終的な値引き額に影響する。業者は過大報告について、学園と国から働きかけられたとも説明しているという。

 財務局は最終的に、16年6月20日に更地の鑑定価格から8億1900万円を値引き。1億3400万円で売却した。

 特捜部は、国有地売買をめぐって背任容疑の告発を受理し、近畿財務局の担当者や学園側の関係者らから任意で事情聴取。学園と近畿財務局からの働きかけがどのようなものだったかや、差し込んだメジャーの位置に問題がなかったかなどについて、詳しく聴いているとみられる。

 16日の参院予算委員会では野党が「3・8メートルの地点でごみを確認したのか」と質問。石井啓一・国土交通相は「試掘の後、現場を確認したし、その後写真がついた報告書でも確認している」と従来の主張を繰り返した。

『佐川氏、改ざん把握か 太田理財局長が答弁 財務省内調査』の項は【 検索語一覧(11) 】に既出
朝以後デジタル①  改ざん「知っていたと思う」 佐川氏の認識巡り太田局長

イ (時時刻刻)佐川氏の責任、前面 自民、麻生氏を擁護
    https://digital.asahi.com/articles/DA3S13406457.html?ref=pcviewer

【解説】佐川宣寿・前国税庁長官(前財務省理財局長)をめぐる16日の国会答弁


財務省の評価(麻生太郎)
  ① 長官、また前の役職として大阪国税局長もしており、きちんと対応をしていた。
     国税庁長官としては適任だと判断をした。
  ② 懲戒処分を行い退職させた。他方、行政官としての能力はすべて否定される
     ものでもない

  ③ 国税庁長官はかなり責任の重たい仕事だ。やる意欲はなくなった人をそのまま
     留任させておくなんて考えられない

改ざんへの関与について(太田充理財局長)
  ① 佐川氏は資料を国会に提出しなければならない。書き換えを見る限り、それま
     での国会答弁が誤解を受けることがないように行なわれた。主として答弁をし
     ていたのは佐川氏。関与の度合いが大きかったと考えている
  ② (改ざんを)知っていたか知っていなかったかと言えば、知っていたと思っている


 財務省の佐川宣寿・前理財局長はどう関わったのか。森友学園との国有地取引をめぐる文書改ざんで16日、審議に復帰した野党は財務省を厳しく追及し、佐川氏の証人喚問を求めた。虚偽の疑いが指摘される答弁を重ねた佐川氏を国税庁長官に起用し、改ざん発覚後もなお、「適材適所」との考えを変えない麻生太郎財務相には辞任を要求。国会での攻防は一気に熱を帯びた。▼1面参照

 ■「水面下で改ざん。心中察する」

 「佐川氏の関与が大きかったのではないか。われわれが(職員の)聴取をした限りで、佐川氏は(書き換えを)知っていたというふうに認識している」

 16日午後の参院予算委員会。佐川氏の改ざんへの関与を問われた太田充理財局長は、職員への聞き取り調査も根拠の一つとして示し、関与の可能性を認めた。

 立憲民主党や民進党など野党6党が改ざん問題への政府の対応に反発して1週間空転した末、正常化したこの日の国会。衆参両院の本会議や委員会で、議論は改ざん問題に集中した。佐川氏以下、理財局の問題とすることで責任の拡大を防ぎたい与党と、安倍政権の責任を問おうとする野党の温度差もくっきり出た。

 「財務省の麻生財務相への極めて冒涜(ぼうとく)的な態度だ」「部下が水面下でやっていた。大臣の心中察するや、いかばかりか」。自民党の義家弘介氏は衆院財務金融委員会で、佐川氏をはじめとした事務方の責任を追及し、麻生氏を擁護した。

 一方、参院予算委では共産党の辰巳孝太郎氏が「公務員がだれの指示もなしに、メリットも特にないのにこんな大それたことをやるはずない」と指摘。政治の関与を解明すべきだと訴えた。民進の森本真治氏も参院本会議で「どこかからの圧力があったか、どうしても忖度(そんたく)せざるを得ない『本件の特殊性』があったとしか考えられない」とした。

 だが、政府側は具体的にだれがどう関与したのかは明らかにしなかった。不完全燃焼に終わった野党議員は「佐川氏を証人喚問すべきだ」と異口同音に訴えた。(山岸一生)

 ■野党、任命責任を追及

 改ざんの経緯がはっきりしないなか、野党が矛先を向けたのが、「適材適所」と言って、佐川氏を擁護してきた麻生財務相だ。「歴史的な改ざん事件だ。その部署の責任者が、どこが適材適所なのか」。民進の杉尾秀哉氏は参院予算委で麻生氏の任命責任を追及した。

 これに対して、麻生氏は「佐川前長官の行政官としての能力、経験がすべて全否定されるものではない」と答弁。「国税庁長官としては適任だ」とも語り、佐川氏を起用した判断自体に間違いはなかったという姿勢に終始した。

 では、なぜ、財務省は佐川氏が辞職した9日に減給処分としたのか。民進の白真勲氏はその矛盾を突いたが、麻生氏は「行政文書に関する信用を失墜させたことに関して何の責任もないというのは考えられない」とかわすばかりだった。

 そもそも佐川氏は長官就任前から、国有地の大幅値引き問題に絡む国会答弁の妥当性が問題視されていた。そして、公文書の改ざん。前代未聞の不祥事を防げなかった組織のトップとして、麻生氏の監督責任を問う声は高まるばかりだ。

 杉尾氏や共産の辰巳氏は「民間企業なら自分が知ろうが知るまいが、ふつうは辞める」との経済同友会の小林喜光代表幹事の発言まで引いて、麻生氏の辞任を要求した。ところが、麻生氏は「民間の会社と同列に扱うのはいかがなものか」と反論。再発防止の職責を理由に「今の段階で辞めるということを考えているわけではない」と述べ、改めて辞任を否定した。(栗林史子)

 ■早期の佐川氏喚問、与党内なお慎重論

 「真実を知る方は佐川さんのみ。改めて証人喚問を強く要求したい」。16日の参院予算委終了後の理事会で、民進の川合孝典氏は、19日の予算委集中審議で証人喚問を議決し、喚問日程を早く決めるよう求めた。共産の辰巳氏も同調した。

 これに対し、金子原二郎委員長(自民)は、19日に与野党の筆頭理事で調整するよう求めるにとどめた。川合氏は理事会後、記者団に「真相究明への与党の本気度が問われる」と与党側を牽制(けんせい)した。

 野党6党にとって、佐川氏の証人喚問が審議復帰の最低条件だった。参考人招致と異なり、証人喚問はうそをついた場合に偽証罪に問え、より正確な証言が期待できる。来週中に証人喚問できるよう、引き続き与党側に働きかける構えだ。

 一方の自民党内では、参考人招致にとどめるべきだという声すらくすぶっている。党幹部は「国会に呼ぶことは否定しないが、証人喚問はしない」。公明党の井上義久幹事長も16日の記者会見で「証人喚問は議院証言法に基づく罰則がつく極めて重い対応だ」と慎重姿勢を示した。

 背景には、早期に証人喚問に応じれば野党に主導権を握られるとの不安がある。安倍晋三首相の妻昭恵氏の国会招致の要求がさらに強まることは確実だ。

 ただ、自民も国会招致をいつまでも引き延ばせるわけではない。25日には、党大会が控える。党参院幹部は「党大会までに国会に佐川氏を呼びたい。そうしないと地方から何を言われるかわからない」と漏らした。(中崎太郎)

ウ 焦点採録 16日
    https://digital.asahi.com/articles/DA3S13406611.html?ref=pcviewer

 ■「民間なら辞める」指摘も 民進・杉尾氏/辞めること、考えていない 麻生財務相

 【衆院財務金融委】

 自民・義家弘介氏 財務省は現在、佐川宣寿前理財局長は書き換えを知っていたと考えているのか。

 太田充・財務省理財局長 書き換えられた文言を見る限り、当時、主として答弁をしていた佐川氏の関与の度合いは大きかったのではないか。知っていたか知らなかったかといえば、知っていたと思う。

 公明・遠山清彦氏 猛省したぐらいでは済まない。

 麻生太郎財務相 15日、事務次官以下を部屋に呼んで「一部の人たちによって」ということで逃げ切れる話ではないと訓示した。

 無所属の会・福田昭夫氏 1年にわたって問題になってきた事項を、佐川氏に詰問していないのか。ないとしたら、能力がない大臣ということになる。

 麻生氏 能力があるかないかに関しては、判断をそちらにお任せする。

 希望・今井雅人氏 佐川氏は改ざんを知っていたと言っていないか。

 麻生氏 本人から直接聞いたことはない。

 今井氏 確認しないと。

 麻生氏 9日付で退官しているので、なかなか難しいという感じが率直なところだ。

 【参院本会議】

 民進・森本真治氏 安倍晋三首相や麻生氏の周辺から圧力があったから、佐川氏が改ざんしたのか。

 麻生氏 私や官邸が、佐川氏の答弁に圧力を加えたとの事実はない。

 【参院予算委】

 民進・白真勲氏 (改ざん前の文書を)国土交通省が財務省と官邸に3月5日に報告した。麻生氏はいつ聞いたか。

 麻生氏 3月11日に聞いた。

 民進・杉尾秀哉氏 経済同友会の小林喜光代表幹事が「民間の社長なら、知ろうが知るまいが普通は辞める」と発言。麻生財務相は辞めるつもりはないか。

 麻生氏 議院内閣制の中で我々が行政官の上にたって、管理監督しなきゃいかん立場にあり、民間の会社と全然違う。職責を果たしていく。今の段階で辞めることは考えていない。

 杉尾氏 後々辞める可能性があるのか。

 麻生氏 仮定の質問の最たるもんだ。辞めるつもりはないと言っている。

 ■改ざん、首相答弁のためか 共産・辰巳氏/主に答弁したのは佐川氏 太田理財局長

 共産・辰巳孝太郎氏 歴史の改ざんだとの認識はあるか。

 麻生氏 歴史の改ざんかと言われたら、今それほどの認識はない。

 辰巳氏 (関与していたら辞めるとの)首相答弁の整合性をとるために消された可能性を否定できるか。

 太田氏 一つひとつの答弁で(改ざんを)やったとは思わない。答弁を主としてしていたのは佐川氏だ。ただ、首相や大臣も答弁があるので、政府全体の答弁は気にしていたということだろうと思う。

 社民・福島瑞穂氏 (報告のあった11日まで)一切どうなっているか聞かないのは大臣としてあり得ない。

 麻生氏 見解が違うだけだが、毎日毎日「どうなっている」と言われなきゃやらない組織ではない。

エ (耕論)政官不全の処方箋は 亀井静香さん、小黒一正さん、牧原出さん
    https://digital.asahi.com/articles/DA3S13406402.html?ref=pcviewer

 財務省が公文書を改ざんしていた問題には、国民のために働くはずの政治家と官僚の関係や、長期政権のゆがみが見え隠れしている。政官不全に、処方箋(せん)はあるのだろうか。

■官僚の能力、政治が生かせ 亀井静香さん(元自民党政調会長・元建設相) 

 民主主義の根本である、三権分立をゆるがす事態です。行政府が立法府にいい加減な書類を出し、司法がやるべきことをやらなくなったら、日本はどうなりますか。

 本当の政治主導とは、大臣をはじめとする政治家が、ポイント、ポイントでしっかりと官僚を掌握して、その能力を存分に発揮してもらうことなんです。優秀な官僚に、どれだけいい仕事をしてもらえるか、どれだけやる気になってもらえるかで、政治家、大臣もその価値が決まる。そう、使い方ですよ。

 自民党でも、いまの野党でも、たまに勘違いをしている政治家がいます。国民全体に仕えるのは、政治家だけでなく、役人も同じ。政治と行政はあくまでも役割分担で、役人は政治家の子分ではない。

 政治家も人間、役人も人間です。同じ人間同士、仕事がバンバン回るような関係をつくらないと。そして、独りよがりや思いつきではなく、歴史の検証に堪えうるかを考えないといけません。

 そのために、まずは内閣人事局を完全になくすべきです。

 人事を一元化する「官邸主導」なんぞは、霞が関の活力を奪い、国をおかしくするだけだと、前から指摘していました。まったく頭でっかちの発想で、官僚の使い方を勘違いしています。

 官邸が、あらゆる官庁の審議官や課長にまでいちいち指示を出していたら、国全体を見回した、本来やらんといかん仕事ができますか。普通はとてもできないことだし、やっていたらおかしくなる。だから、人事も大臣の専権事項で、いい。

 残念ながら、いまの政界を見回すと、財務省一つとっても、主計局、主税局、理財局など、全体をまとめて統治できる政治家はいなくなってしまった。官僚たちも、安倍政権が長く続いているためか、まるでこの政権が永遠に続くのだと、勘違いしている。国民の方を向き、恥ずかしくない仕事をすべきなのに、官邸の方を向き、おもねる人たちが出ていることは、嘆かわしい限りです。

 これは大変な危機です。

 橋本龍太郎内閣のような行政改革をもう一度やって、役所を分割して、出直すんです。財務省を解体するべきです。たったいま、電話で安倍晋三首相にも、そう進言したところです。一人でしっかりと掌握できる人物がいないのだから、それしかない。

 私も役人だったから、官僚の気持ちはわかっているつもりです。そりゃあ、出世したいと思うのは当然で、それはそれでいい。でも、もともとは金もうけよりも、国民のため、ふるさとをよくするために働きたいという気持ちで、公務員という道を選んだはず。結局は人間なんです。

 (聞き手・池田伸壹)

     *

 かめいしずか 1936年生まれ。警察官僚を経て、79年から2017年まで衆院議員。閣僚や国民新党代表などを歴任した。

■官邸主導人事に外の目を 小黒一正さん(法政大学教授) 

 決裁文書の書き換えをしたうえに、国会に提出していたとは。かつて財務省の行政官として公文書を作成し、管理してきた経験を持つ者として、信じがたい異常なできごとです。その渦中にある近畿財務局の職員が命を絶った悲劇には言葉もありません。

 財務官僚も人間です。数字のミスや事実関係の訂正がないとは言えません。しかし、決裁文書を書き換えることはあり得ません。

 決裁後の文書を変更すれば、虚偽公文書作成など刑法上の罪に問われる可能性がある。そんな危険を冒すことは、よほどの圧力でもない限り、あり得ないことです。

 「忖度(そんたく)」の領域をはるかに超えた行為です。行政は国民の信頼の上に成り立ちますが、その基盤を破壊する恐れをはらむ、深刻な事態です。

 麻生太郎財務相は、書き換えは当時の理財局の一部の職員によって行われ、その最終責任者が佐川宣寿前国税庁長官であるとしています。国民から税を徴収する組織のトップが、信頼を毀損(きそん)する行為をしていたとすれば、そうした人の起用は適切だったのか、疑問がわかざるを得ません。

 ところが、一連の行為が、政権中枢の意向を配慮したり、反映したりした結果だとするなら、どうでしょう。

 かつて霞が関には「人事は政治に介入させない」という一種の不文律がありました。そこへ、2014年5月、内閣人事局が設置されました。各省庁の審議官級以上の幹部約600人は、官房長官が適格性を審査します。そのうえで人事局が幹部候補名簿をつくり、首相と官房長官らが協議して決めるしくみができあがりました。

 人事局は、行政への政治主導を強めるしかけとして導入されました。でも、各省庁の幹部たちを、官邸の顔色をうかがう「イエスマン」集団にする契機にしてしまった。今回の事件がその一例と思うのは、私だけでしょうか。

 幹部人事に政権の意思が反映することは当然です。問題は、選択が透明で公正で納得性があるものかどうか、だと思います。英国では、課長以上の上級公務員の選任は公募が奨励され、さらにトップ約200人は外部の有識者を含む選考委員会が人選します。

 オーストラリアやニュージーランドでも、応募や第三者委員会の審査が組み込まれています。ニュージーランドの選考委は、選んだ人物を内閣に推薦しますが、拒否した場合、内閣はその理由を官報に開示しなくてはなりません。

 人事に人生すべてを委ねている日本の官僚にとって、人選のかじ取りは生殺与奪そのものです。それだけに第三者による公正な尺度が不可欠です。与野党は公正なしくみづくりを競い、行政の信頼回復につなげるべきです。

 (聞き手・編集委員 駒野剛)

     *

 おぐろかずまさ 1974年生まれ。京都大学理学部卒。大蔵省(現財務省)で大臣官房文書課法令審査官補などを経て、現職。

■国民も行政を育てる時代 牧原出さん(東京大学教授)

 現政権で、官邸による各省庁への強い統制が可能なのは、長期政権のもとで内閣人事局が幹部人事を握っているからだけではありません。選挙で大勝を続け、内閣支持率が高いという二つがセットになっているからです。

 安倍政権は、「短期政権型の長期政権」です。選挙と選挙の間を短くして、その間の実績を強調し、支持率を上げ、選挙で大勝する。これを繰り返しています。

 国民の支持が高くなければ、いくら官邸が圧力をかけても、官僚もこの政権は長くないと予想するから、面従腹背になる。しかし、あれだけ選挙に勝ち続けて、野党も分裂状態だと、政権がたがの外れたことをしても、官僚が萎縮してしまいます。忖度(そんたく)も起きるだろうし、非公式なコントロールが行われるのも、ある意味で必然です。

 しかし、今回の問題で見えてきたのは、「政」と「官」の関係がこれまでとは違った新しい段階に入っていることです。霞が関と永田町だけで完結しなくなった。そこで重要になるのが公文書です。

 55年体制下では、公文書は自民党と官僚のものでした。「公文書は国民の財産である」という発想はなかった。

 ところが、政権交代可能な政治体制では、国民の政権へのコミットメント(関与)が非常に強くなります。民主党政権ができたころから、国民が支持してつくった政権の公文書は、国民のものだという意識が出てきたのだと思います。今回の改ざんが強い反発を招いたのは、自分たちの財産である公文書を勝手に変えられたことに、国民が怒っているからでしょう。

 今後、国民やメディアが公文書の情報開示請求をすれば、各省庁はもはや抵抗できません。官邸が国民の支持を背景に官僚を強く統制する一方で、国民が情報開示請求を通じて官僚を縛るかたちになってきた、と言えます。

 官の側は、行政の透明性を高めることで、国民の信頼を得て、政治に対抗していくことが可能です。政治の側も積極的に情報を開示し、「見せていく政治」を実現していかなくてはならない。今回の問題の本質は、安倍政権がそうした変化を見通せず、隠せばすむと思ったことなのです。

 政治の透明化には制度改革も必要です。第三者的な独立機関による監視が重要です。会計検査院や公文書管理委員会の権限を強化し、政権の暴走に歯止めをかけるのです。

 今回驚いたのは、抗議デモで「官僚がんばれ」という言葉が出ていたことです。大蔵接待汚職で官僚バッシングが起きたころには考えられませんでした。行政が壊れては困るという意識を国民が持ち始めた。政治と国民の双方が行政をつくり、育てる時代に入りつつあります。

 (聞き手・編集委員 尾沢智史)

     *

 まきはらいづる 1967年生まれ。専門は行政学。著書に「『安倍一強』の謎」「内閣政治と『大蔵省支配』」など。

オ 公文書改ざん、行政の責任は 憲法と公文書運用の視点から再考
    https://digital.asahi.com/articles/DA3S13406455.html?ref=pcviewer

 森友学園(大阪市)に絡む公文書の改ざんが明るみに出た。国会に改ざん文書を出した政府、書き換えた官僚。震源は国家行政の中枢だった。行政の責任とは何か。憲法と公文書運用の視点から再考する。

 ■国会の追及権限、ないがしろ 「内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ」

 国税庁長官が辞任し、首相や財務相の責任に注目が集まる中、ネットなどで日本国憲法の第66条が注目されている。「内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ(う)」とする第3項だ。政府が国会に改ざん文書を出す異常事態を受け、行政府の「責任」に改めて関心が集まっている。

 「統治機構に関する憲法規定に照らしたとき最大の問題は、政府が改ざん資料を国会に出したことだ」。官僚制など統治機構に詳しい憲法学者の毛利透・京都大学教授はそう語った。

 憲法第66条第3項の意味を、こう解説する。内閣は行政権のトップとして、各省庁で行われている全ての行政行為について、国会に対して説明する責任を負っているのだ、と。

 「国会への説明責任を内閣が負い、信任が得られなければ辞任する。議院内閣制を採用している諸国では、この基本的な仕組みは変わりません」

 国税庁長官は内閣の一員ではない。

 具体的にどの問題についてどれだけの責任が内閣にあるのか。明確にする役割を担うのが国会だ。「もし国会が何かを批判すべき問題と考えたら、内閣は説明責任を果たさねばならない。つまり具体的に何が行政の責任であるのかは、主に議会の政治的意思に委ねられている」

 「今回起きたのは、内閣の責任を追及していた国会に偽りの情報が提供される事態だ。国会でウソが語られ、それを隠すウソが重ねられたと見られます。国会の追及権限がないがしろにされ、本来なら追及されるはずだった責任が追及されなかった恐れがある。実際に森友問題は一時、沈静化していた」

 官僚組織の末端が問題を起こした場合、責任はどうなるか。「内閣が国会への責任を負う規定なので、所管省庁で起きたことなら大臣は言い訳できない」と毛利さん。責任ある行政というものがなぜ不可欠なのか。「行政権を握るのは常に一部の人間だからです。だからこそ、その監督が重要になる」「昨秋の衆院選の段階では事実が隠されていた。その重大さも考えるべきだ」(編集委員・塩倉裕)

 ■揺らぐ国民共有の資源 「現在及び将来の国民に説明する責務が全うされるように」

 一方、公文書管理の歴史に詳しい瀬畑源(はじめ)・長野県短期大学准教授は「文書がない、処分してしまった、ということはこれまでにも繰り返しあった。だが、今回のような決裁文書の改ざんは、官僚自らが、自分たちの仕事を否定したことを意味する」と指摘する。

 官僚制と公文書の関係は深い。日本では明治維新以降、官僚制度の整備に伴って行政は文書に基づくようになっていった。とりわけ行政の意思決定の記録である決裁文書は、「官僚からすれば、自分たちの仕事の存立基盤。それは戦前から今まで一貫している」と説明する。

 戦前と戦後で変わったのが、公文書が「誰のために書かれているのか」という点だ。戦前の大日本帝国憲法では、公務員は天皇の官吏と位置づけられ、公文書は、天皇に説明するためのものという性格が強かった。

 戦後の日本国憲法下では、公務員は「全体の奉仕者」になった。公文書も、「国民に対する説明責任」を果たすためのものに変わっていった。

 この理念は、2001年施行の情報公開法と11年施行の公文書管理法の整備によってようやく制度化された。同法1条では「現在及び将来の国民に説明する責務が全うされるようにする」と、公文書の存在意義を明文化。さらに、原案には無かった「健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源」という文言も超党派の議員らによって加えられた。

 瀬畑氏は「今だけではなく、将来の国民にも責任を持つ。公文書管理の理念の発展は、行政の説明責任の発展をも意味してきた。だが今回の改ざんで、ほかに改ざんはないと言えるのかという疑問が生まれ、根幹が揺らいでしまった」と話す。(高久潤)

カ (社説)前川氏の講演 調査は明らかな介入だ ▼14面

 前次官の前川喜平氏が名古屋市の中学校で講演したことに対し、文部科学省が市教委に趣旨や内容を問いただしていた。

 電子メールを使った質問は、2度にわたって約30項目あり、録音データの提供まで求めた。問い合わせの範囲を明らかに超え、異様というほかない。さらに口頭で、氏を招くのは「慎重な検討が必要だったのではないか」とも伝えたという。

 「慎重な検討」をすべきだったのは文科省の方だ。

 前川氏の講演は先月、「総合的な学習の時間」の一環で行われた。以前、教員の研究大会などで話を聞き、講師として適任と思った校長が頼んだ。当日、前川氏は夜間中学や不登校について自身の経験も交えて語り、「生涯学ぶ力をつけてほしい」と説いたという。

 この教科の目標は、変化の激しい社会に対応して自ら考える「生きる力」を育むことだ。講演は、まさに学習指導要領の趣旨に沿う中身といえる。

 ところが文科省の担当者は、前川氏が天下り問題に関与して次官を辞め、懲戒処分相当とされたことや、「出会い系バー利用」が報道されたことを指摘。「この事実をご認識されていたか」「道徳教育が行われる学校の場に、どのような判断で依頼したのか、具体的かつ詳細にご教示下さい」などとただした。

 メールの文面には、前川氏の人格を非難する意図がにじむ。文科省は「事実の確認」だと強調するが、そんな生やさしいものとは到底いえない。

 今回の講演は不適切なものだったと断じているに等しい。文科省から教育現場への圧力と受け取るのが自然だ。

 林芳正文科相は記者会見で、「確認のしかた、表現ぶりはもう少し慎重にやった方がよかった」と述べ、担当局長を注意したと説明した。認識の甘さに驚く。過剰な介入をもっと厳しく戒めるべきだ。

 前川氏は加計学園の獣医学部新設問題で、「行政がゆがめられた」と政権を批判した。講演者がその前川氏でなければ、文科省もここまで執拗(しつよう)な行動には出なかったのではないか。

 これは前川氏とこの中学だけの問題ではない。他の学校や教員を萎縮させる効果は大きい。講師に呼びたい人物や計画している催しが、政府の気に障るものでないか、常に神経をとがらせることになりかねない。

 教育の目的にかなう内容であれば、どんな人を招くかは学校の見識と裁量に委ねるべきだ。子どもたちが多彩な大人から学ぶ機会を奪ってはならない。

キ 森友問題、徹底究明訴え 首相官邸前デモ ▼19面
    https://digital.asahi.com/articles/DA3S13406587.html?ref=pcviewpage

 財務省が森友学園との国有地取引に関する決裁文書を改ざんしていた問題を受け、首相官邸前で16日夜、徹底究明を訴えるデモがあった。安全保障関連法への抗議を展開した学生団体「SEALDs(シールズ)」の元メンバーらが呼びかけた。▼1面参照

 「ほんとのこと言え」。歩道から地下鉄の階段下まであふれた参加者らが言葉をつないだ。都内の男子高校生(16)は「『共謀罪』反対デモを超える熱気だ」と語った。(清水大輔)

      ◇

 警視庁は16日夜、デモに参加した20代と30代の男2人を警戒中の機動隊員に対する公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕した。同庁が明らかにした。

ク 改ざん前文書確認へ 検査院、報告書影響を検討 ▼19面
 財務省が森友学園(大阪市)との国有地取引に関する決裁文書を改ざんした問題で、会計検査院の河戸光彦院長は16日の参院予算委員会で、「一連の事実関係を確認する」と述べた。改ざん前の文書を調べ、昨年11月に国会に出した報告書に影響があるかどうか調べる。

 検査院は昨年、財務省から出された改ざん後の文書をもとに、学園への土地の売却額が適正だったかを検査。昨年11月、値引きの根拠になった地下のごみの量について「十分な根拠が確認できない」などとする報告書をまとめた。

 この日の予算委員会で野党は、国土交通省から改ざん前の文書が提出されていたのに、検査院の確認が不十分だったと批判。検査院の戸田直行・第3局長は「書類が書き換えられているとの思いには至らず、文書の真正性の検証は必ずしも最優先事項と位置づけられていなかった」と釈明した。

ケ 「虚偽公文書」、告発状を送付 高松市の男性 ▼19面

 財務省が森友学園との国有地取引に関する決裁文書を改ざんした問題で、高松市の男性(70)が16日、改ざん時に同省理財局長だった佐川宣寿・前国税庁長官(60)に対する虚偽公文書作成容疑などの告発状を東京地検に送った。東京地検は今後、受理や大阪地検への移送について検討するとみられる。

 男性は告発状で、改ざんが虚偽公文書作成、公文書偽造などの罪に当たると指摘している。

2018.03.16. TOCANA > 日本 > 陰謀社会学 > 【緊急速報】
森友問題で、新たな自殺者か?
   【緊急速報】森友問題で、新たな自殺者か? 各メディアが裏取り
    に奔走中「佐川氏の政府答弁を作成」との情報も
   http://tocana.jp/2018/03/post_16332_entry.html

 学校法人「森友学園」の国有地取引をめぐる決裁文書改ざん問題で、とんでもない情報が入ってきたので、お伝えしたい。朝日新聞が報じた疑惑について、当初煮え切らない態度だった政府が、一点して疑惑を認めるに至ったのは、今月9日に判明した近畿財務局勤務の森友担当職員A氏の自殺にあることは言うまでもない。その日のうちにキーマンである佐川宣寿国税庁長官は辞任を表明し、麻生太郎財務相は謝罪に追い込まれた。

 A氏は現場に遺書のようなメモを残しており、そこにはA氏の上司など複数の実名と「(文書を)改ざんするようい言われた」という主旨の記載があったという。「地元の神戸新聞は遺書に『森友に関する記述はなし』と報じていますが、ネタ元は近畿財務局。情報操作に“使われた”という印象です。警察幹部の情報だと、Aさんの妻は近畿財務局よりも本省(財務省)に怒り心頭のようです。つまり、改ざんを指示したのは本省であると見ているのです」とは政治部記者。

 そんななか、さらなる衝撃情報が永田町を駆け巡っている。別の政治部記者の証言。「実は森友関連でもう1人、財務省内に自殺者が出ているという情報なんです。自殺した時期はAさんより前で1月下旬。当初は森友の問題とは関係ないとみられていましたが、調べていくうちに『大いに関係アリ』ということが分かってきたんです」

 現在、一般紙、週刊誌が総力を挙げて裏取り中とのこと。週刊誌記者によると「亡くなった方をB氏としましょう。すでに実名と肩書きは各社把握しています。近畿財務局ではなく、本省理財局の職員です。一説には佐川長官の政府答弁を作成する担当だったと言われていますが…」という。

 依然として情報は錯綜しているが、永田町と霞ヶ関がザワついているのは間違いない。

 仮に「もう1人、犠牲者が…」ということになれば、政権へのダメージは計り知れず、一連の問題の闇がいかに深いかがわかる。元大阪地検特捜部主任検事だった前田恒彦氏はツイッターでこうつぶやいている。

「つらい話ですが、特捜部では『自殺者が出る事件は本物だ』と言われています」。

 まさにその通りの展開だ。続報を待ちたい――。

2018.03.09. TOCANA > 日本 > 陰謀社会学 > 【森友問題】
自殺と辞任の背後に潜む安倍政権の“黒い計算”
   【森友問題】自殺と辞任の背後に潜む安倍政権の“黒い計算”とは?
   識者「安倍は逃げ切る、倒閣は無理」
   http://tocana.jp/2018/03/post_16274_entry.html

 昨年から安倍政権最大のミステリーとして世間を騒がせてきた「森友学園問題」で、ついに最悪の事態が起きてしまった。9日、近畿財務局で学校法人「森友学園」への国有地売却を担当する部署に所属していた男性が神戸市内で自殺していることがわかったのだ。この男性は、学園側との交渉に当たっていた現場責任者の同省統括国有財産管理官(当時)の直属の部下だった。さらに、森友学園への国有地売却交渉の経緯を国会で説明していた佐川国税庁長官が9日、辞任の意向を固めた。

 ここまで問題が大きくなった以上、安倍政権の責任が問われるのは間違いないと思われるのだが、意外なことに、佐川氏の辞任によって一連の森友学園の問題に関してあっさりと幕引きになる可能性があると語るのは、有名政治ジャーナリストのA氏である。

「当然、野党は引き続き追求していくことが予想されますが、全責任をとるかたちで佐川長官が辞任することで、事態は急速に沈静化することが予想されます。というのも、佐川長官の辞任は男性職員の自殺報道が引き金となった側面はあるのですが、それ以上に、安倍政権にとって絶妙なタイミングの辞任なのです」

 絶妙なタイミングの辞任とは何だろうか?

「今、日本は大きな問題を3つ抱えています。1つは、大災害につながるかもしれない『新燃岳の噴火』。2つ目は、世界経済が崩壊する可能性もある『米国が仕掛ける貿易戦争』、そして核開発を巡る『北朝鮮問題』です。特に北朝鮮問題に関しては、12日に韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の特使団の一員として北朝鮮を訪問し、金正恩と面会した情報機関・国家情報院(国情院)の徐薫(ソ・フン)院長が訪日し、メディアの報道枠をさらっていくでしょう。その後、4月には安倍が渡米して北朝鮮問題をめぐりトランプ氏と協議する。そこで、拉致問題の話題にも再びスポットが当たるはずです。5月には米朝会談があり、またもや世間で話題になるでしょう。つまり、森友のニュースは重要度ランキングでいえば3位~4位という位置付けになっていくことが想定されるのです。そうなると、早い段階で世間から森友問題が忘れ去られる可能性があります。ゴールデンウィークが過ぎた頃には完全に沈静化し、その後は9月の総裁選に向けた報道も増えていくことになると思います」

 以前から一部で「安倍にピンチが来るとなぜか北朝鮮がミサイルを発射する」と揶揄されてきた安倍政権だが、今回も、国民の関心を逸らすための手法は万全のようだ。安倍政権倒閣かと思われたのも束の間、またもや逃げ切られてしまうのだろうか…。

2016.02.19. TOCANA > 日本 > 自殺した秘書が議員を刑事告訴する準備
安倍チルドレン議員の元秘書"自殺"に直前取材した記者が
「議員を刑事告訴する準備していたのに自殺は不可解」

   http://tocana.jp/2016/02/post_8944_entry.html

 先日、第一報として事実関係をお伝えした、安倍チルドレン議員元秘書の不審死。この人物は野田哲範氏といって、ネトウヨ発言連発で有名な自民党・山田賢司議員の元公設秘書を務めていたのだが、死の直前、ブログで山田議員の「政治と金」の問題を告発していた。それが2月11日、兵庫県西宮市で遺体となって発見されたのだ。

 警察は車中に練炭があったことから野田氏が練炭自殺をはかったと判断したようだが、関係者の間では野田氏http://tocana.jp/2016/02/post_8944_entry.htmlの死に疑問の声が上がっている。

 死の直前まで野田氏の告発を取材していた関西在住のジャーナリスト・今西憲之氏も「自殺とするのはあまりに不可解だ」と首をひねるひとりだ。

「遺体が発見される数日前にも野田氏と電話で話しましたが、いつもと変わった様子はありませんでした。野田氏は大きな社会問題となっている空き部屋マッチングのNPOを立ち上げてその活動も順調で多忙だと嬉しそうに話していましたし、体調にも問題があるようには見えませんでした。しかも、野田氏は先日、新たに山田議員を告発する準備までしていました。私にはどうしても、彼が自殺したとは思えません」

 たしかに、野田氏の死をめぐっては、たんなる自殺と片付けられないような不可解な点がいくつもある。

 たとえば、遺体発見時の状況。野田氏は西宮市久保町の路上に駐車してあった車の中で同日の午前11時頃遺体となって発見されたのだが、そのときの野田氏は運転席にいて、そこから後部座席の練炭の中に顔を突っ込む形の状態だったという。そのため野田氏の顔は遺族も確認できないほど破損していた。

 練炭自殺というのは珍しくないが、燃えている練炭の中に顔を突っ込んで自殺、などということがあるのだろうか。

 また、発見されたのが比較的人通りの多い場所だったことも不可解だ。すぐ近くの西宮大橋を渡れば、数分で人気のない西宮浜がある人工島に行けるのに、なぜわざわざこんなところで死んだのか。しかも、時間帯は人目につきやすい午前中である。

 さらに、わからないのは、自殺の動機だ。今西氏の証言にもあったように、野田氏は今年1月27日に弁護士と共に神戸地検に出向き、新たに山田議員を告発する相談までしていた。

「私は13年4月から山田氏の公設第一秘書を務めてきましたが、その間、給料から毎月10万円をやまだ氏に返還させられていたんです。いわゆる給料の『ピンハネ』です。その総額は1600万円以上になります」(「週刊現代」講談社/7月25日・8月1日合併号より)

 すでに昨年夏、野田氏は「週刊現代」で山田氏の"給与ピンハネ"をこう実名告発し、それ以前に、神戸地検に強要罪で山田氏を刑事告訴していた。

 だが、これが不起訴処分となったため、野田氏は今年に入って、新たに、政治資金規正法違反の虚偽記載での告発を決意。告訴のために神戸地検へ出向き、検事に「明らかな偽造がある」と説明していた。前出の今西氏もその時の様子をこう証言する。

「野田さんが刑事告訴を考えていたのは、自分が辞めた後も、山田議員の事務所の会計責任者にされていて、印鑑も勝手に使われて報告書が訂正されていたというものでした。筆跡も現在の秘書のものだと証明できるということでした。野田氏は山田氏への告発に向け着々と準備をしていて、検察に行った後も、『検事は自分の言い分を興味深く聞いてくれていたし、やる気を感じた』と嬉しそうに報告してくれました」

 そして、野田氏は死の数日前、2月6日になって突如、2日続けて山田議員を告発する記事を複数アップした。同時に「自分には、残された時間がない」などの死を覚悟したような記述もあった。

 関係者によると、これまで、野田氏が山田議員に関する発信をするときは弁護士や関係者と相談してからという約束になっていたというが、今回はまったく誰にも相談もなく独断で記事が投稿されたという。いったい野田氏に何が起きたのか。

 既に警察は自殺と断定したというが、このまま野田氏の死にまつわる疑惑、そして、野田氏が告発しようとした山田議員の「政治と金」の疑惑はこのまま闇に葬りさられてしまうのだろうか。 (編集部)

2018.03.12. TOCANA > 日本 > 陰謀社会学 > 昭恵夫人の異常行動6! 霊能者、中国人スパイ、船井スピ、大麻… .
【“安倍昭恵”の名前が!】森友文書よりヤバい!
   霊能者、中国人スパイ、船井スピ、大麻…夫人の異常行動6!

   http://tocana.jp/2018/03/post_16286_entry.html

 学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書を巡る疑惑で、財務省は12日午前、文書に書き換えがあったと認める調査結果を自民、公明両党に報告した。書き換えがあったのは、2016年6月に森友側と国有地の売買契約を結ぶ際の決裁文書に添付した調書など14件の文書。

 また安倍昭恵氏が問題の国有地を「いい土地ですね」と語り、学園を訪問した際に感動して泣いたなどと紹介した籠池氏の発言などが削除されていたという。書き換えに関与した職員を含め、かねてから求められている昭恵氏らの証人喚問や麻生太郎副総理兼財務相の辞任に対する要求が強まるのは言うまでもない。とはいえ、政治ジャーナリストによると「麻生氏を辞任に追いやるのは難しいのではないか。麻生が辞めることになれば、麻生派である50~60人を安倍首相は失うことになる。9月の総裁選に向けて岸田氏や石破氏などと組まれることを恐れ、なかなか辞めさせる決断には至らないのではないか」という。

 振り返れば、昭恵夫人の安請け合いから始まった森友学園問題だが、彼女のトラブルメーカーぶりは今に始まったことではない。それらをまとめた記事を再掲しよう。

 韓流ファンであることを公言し、中国人と南京に訪中するなど、親韓・親中だったはずの安倍昭恵夫人が、“嫌韓・反中教育”で有名な学校法人が運営予定だった小学校の名誉校長に就任していたことが話題になっている。だが、昭恵夫人の矛盾をはらんだ“無責任行動”は今に始まったことではない。今回は、トカナが複数の政府関係者に聞いた「昭恵夫人の後ろに潜む霊能者の存在」とともに、過去の異常行動(中国人スパイのハニートラップ、波動、大麻)など6つの問題をまとめて振り返りたい。

●1、学校法人「森友学園」問題

「嫌韓・反中教育」を指摘されている学校法人「森友学園」が、今年4月に開校予定の小学校「瑞穂の国記念小学院」(大阪府豊中市)において安倍晋三首相の妻・昭恵夫人を名誉校長として迎え、首相や夫人の名前を使い、大阪府豊中市の国有地を評価額の10分の1の激安価格で取得していたとして、その経緯に疑問の声が噴出している。

 さらに、同学園が運営する「塚本幼稚園」での極端な右翼教育についても、実際に児童を通わせていた保護者たちからの過激な告発を共同通信などが報じている。

・戦前の「教育勅語」を暗証させ、君が代や軍歌を歌わせていた。
・「よこしまな考え方を持った在日韓国人・支那人」といった内容の文書を保護者に配布していた。
・息子を『犬臭い』と非難され、飼い犬を処分しろと言われた。
・シリアルを食べた園児を、園内放送で『犬や猫が食べるもの』と辱めた。
・園内の混乱は「巧妙にもぐりこんだ韓国・中華人民共和国人などの元不良保護者」だと断じたケースがあった。
・大便を漏らした園児に、大便を下着で包み、幼稚園バッグに入れて持ち帰らせた。など

【写真画像】 moritomo.jpg 削除されたあいさつ文/「瑞穂の国記念小学院」より

「瑞穂の国記念小学院」HPで掲載された昭恵夫人の挨拶文には、

「瑞穂の國記念小學院は、優れた道徳教育を基として、日本人としての誇りを持つ、芯の通った子どもを育てます。 そこで備わった「やる気」や「達成感」、「プライド」や「勇気」が、子ども達の未来で大きく花開き、其々が日本のリーダーとして国際社会で活躍してくれることを期待しております」(現在は削除)

 とあり、その教育方針に賛同していることがうかがえる。 これについて、事情通はこう語る。

「昭恵夫人の行動に深い意味はないでしょうね。特に、土地の購入に関しては本当に知らず、立場を悪用されたということなのでしょう。ただし、政治的影響力をもつ一国のファーストレディが“自らの感性”だけで行動し、危険な状況を招いた事実には変わりない。“家庭内野党”などと茶化すだけではなく、もっと厳しい批判を浴びせるべきだと考えます」(事情通)

●2、“大麻・ニューエイジ繋がり?”三宅洋平と沖縄へ

 2016年7月には、安倍政権批判を繰り返し、参院選東京選挙区で落選したミュージシャン・三宅洋平(無所属)と突然“会合”。しかも会合中に直接安倍首相に電話を繋ぎ、独自の判断で“電話会談”を実現させた。その後、三宅氏とともに、沖縄・高江へ。米軍のヘリパッド建設予定に反対している住民らのテントを訪問し、世間を困惑させた。

【写真画像】 miyakeyohei.jpg大麻・マリファナ・ヘンプ専門店「大麻堂」ブログで紹介された三宅洋平氏に関する記事「大麻堂」より引用

「昭恵夫人は大の男好きですから、三宅洋平も好みだったのでしょう。また、2人には“大麻(ヘンプ)”という共通点もある。大麻解禁支持者であることを隠さない夫人と、『ガンを治す大麻』などとツイッターでもつぶやく三宅氏ですから、意気投合するのも当然です。また、夫人は無農薬米を扱った食材にこだわりのある居酒屋『UZU』や、山口県のゲストハウス『ウズハウス』を経営。これも、家庭菜園などを推奨する三宅氏との共通点のひとつでしょう。この、そこはかとない“ニューエイジ感”が2人を繋げているのは間違いないでしょうね。三宅氏とのこの行動で夫人は好感度を上げたようですから、結果的には安倍政権にとってプラスに働いたため、周りからも特にお咎めがなかったのかもしれません」(事情通)

 そんな三宅洋平氏はトカナのスクープでも報じたとおり、現在、かつて活動を共にしていた女性の告発によって「大麻所持疑惑」が浮上している。

2 3 4 へ続く

●3、パールハーバーへ単身慰霊訪問

 2016年8月、安倍昭恵首相夫人は、あくまでも“私的訪問”としたうえで、米ハワイ真珠湾のアリゾナ記念館を訪れ「お花と祈り」をささげている。その後、菅義偉官房長官が記者会見で「(夫人の訪問は)安倍晋三首相による真珠湾訪問の後押しでは?」との質問に「全く予定にない」と否定しているが、12月、安倍首相は、現職首相としては初めてハワイ・真珠湾を慰霊訪問した。

「政治と切り離して考えろといわれても無理な話。真珠湾をめぐっては、慰霊して謝罪をするべきかでこれまでも散々議論されてきたデリケートな問題なだけに、“私的訪問だから”といって勝手な行動をするのはいかがなものか。直接的ではなくても、彼女の行動が総理の決断に与える影響は大きいはず」(事情通)

●4、水の波動と原発

 昭恵夫人は大の波動支持者としても知られるが、過去には「水の結晶である氷から人類へのメッセージが読みとることができる」と提唱している波動水研究家(故人)を“先生”と崇めてブログで紹介。311東日本大震災が起きた際にも、自身のブログでこう書き綴っている。

“先生から「愛と感謝の祈りを福島原発の水たちに送ってください!!」というメッセージが届きました。未だ収束に向かう気配すら感じられない福島原発。江本先生も書かれていますが、放射能を防ぐのも水、広げるのも水・・・。そして津波による甚大な被害、水道水の汚染が懸念されミネラルウォーターを買いに走り回る人々・・・水は恐ろしくもあり、ありがたくもあることを改めて知らしめる出来事の数々です”(原文ママ/3月30日)

 これ以外にも、2014年6月に発売された「週刊新潮」(新潮社)によると、水を使って情報を伝達する「セラミックボール( 定価10,800円/1ヶ月あたり1,800円)」と呼ばれる謎めいた飲料水を昭恵夫人が首相に薦めていることが発覚。

 さらに2015年には、オフィスに大量の塩をまき“悪霊を祓う”などすることでも有名な宗教団体「慧光塾」代表の長男が社長をつとめる関連会社が販売している「神立の水」を首相が愛飲しており、政治団体の「事務所費」に計上していたことを「日刊ゲンダイ」が掲載している。ちなみに、この水については過去に「週刊文春」も報じており、この水を切らした安倍氏が「ダメだ、あの水じゃなくちゃ絶対ダメなんだ」とスタッフに怒鳴ったという話がある。

「水の力を信じること自体は悪いとは思いませんが、非科学的とされる波動やら水の情報やらをファーストレディが堂々とブログで紹介するのはいかがなものか。神立の水と昭恵夫人との直接的な関係は不明ですが、彼女の“水信仰”が首相にも影響していると捉えられても仕方がない。また、トランプ大統領の長女が自身のブランドを身につけて公の場に出席することが咎められているが、悪徳スピリチュアル産業が巣食う“水のチカラ”を公のブログで支持するのはそれ以上の危険をはらんでいる」(事情通)

●5、絶句! 特定の霊能者との密会、スピリチュアル全般への傾倒

 韓国大統領パク・クネ氏が機密文書を彼女の40年来の友人であり霊能者のチェ・スンシル氏に不正流出させた件で糾弾されたのは記憶に新しいが、それと似たようなことが日本でも起きているかもしれない。今回はトカナに寄せられた複数の情報筋からの告発を紹介する。

「水への信仰からもわかるとおり、昭恵夫人はとても信じやすい人物です。中でも特に信頼しているのが、霊能者であるA氏です。A氏は群馬県の霊能者ですが、その霊能者と度々接触し、様々なことを相談しています。政治的タブーをどこまで理解しているか不安が残る彼女が、特定の人物に何でも相談しているというのは、空恐ろしい状況だと感じている者は多い。1人の霊能者の言葉の影響が安倍首相にまで及ぶ可能性があると思うとゾッとする」(事情通)

「『未来への言霊』などを執筆し、オカルト・スピリチュアル界のドンといわれる船井幸雄(故人)が設立した船井総研の月1万円のメールクラブでも、2012年6月14日配信分において昭恵夫人が執筆者として名を連ねています。ちなみに、昭恵夫人の翌週には『聖書の暗号解析ソフトの開発者』、その翌週にはベンジャミン・フルフォード氏が執筆しています。さらに、つい最近『ザ・フナイ』2017年2月号の「巻頭座談会」にも登場。『安倍昭恵(現内閣総理大臣令夫人)×赤塚 高仁(赤塚建設株式会社 代表取締役)× 二枝たかはる(Anny Group代表/国内最大のストーンスパを運営)×舩井 勝仁』というメンバーで構成され、表紙にも掲載されています。このことから、未だにスピリチュアルへの傾倒は続いているとみて間違いありません」(事情通)

●6、中国人スパイとの密会

 昭恵夫人といえば、韓国ドラマ「冬のソナタ」を見て韓国語の勉強を始め「完全にはまった」として、韓国語を習得、日韓友好を推進してきた。もちろん、日中友好活動にも余念がない。2013年7月の「週刊文春」では「鳩山由紀夫 安倍昭恵総理夫人を操る中国人スパイ」というタイトルで、昭恵夫人が謎のイケメン音楽家「呉汝俊(ウールーチン)」と頻繁に会い、何度も訪中していることが暴露された。この記事やその後の情報によると、呉汝俊はスパイ養成機関出身のエリート工作員であり、表向きは弦楽器「京胡」の奏者であるが、国家案全部所属の工作員である可能性があるという。

 出会いは1996年に呉が大分県の湯布院でソロコンサートを開き、そこに夫人を招待したのがきっかけとなり、安倍家と家族ぐるみの付き合いをしているという。安倍首相が官房長官だった2006年には夫人と2人で訪中し、南京にまで赴いていることがわかっている。それ以外にも、さまざまな節目で2人は目撃されているため、“ハニートラップ”ともいわれていた。

「夫人の言い分としては“日中友好のため”の行動なのでしょうが、それをうまく利用されたかたちです。尖閣諸島をめぐる問題で軍事衝突も危ぶまれる日中関係において、たとえ政治的な話をしていなかったとしても、何らかの貴重な情報が知らずに漏れている可能性はあるでしょう。相手はスパイなのですから。そうでなければ10何年も“友好関係”が続いていないでしょうね」(事情通)

 その憎めないキャラクターから、今まで数々の“おイタ”が許されてきた昭恵夫人。しかし、「森友問題」でついに安倍政権に直接的影響をもたらす事態を引き起こしたところを見るに、彼女の一貫性のない迂闊な行動が日本に大きな被害をもたらす可能性も本気で考えなければならない時期にきている。森友学園に簡単に立場を悪用されるということは、他国のスパイや悪徳オカルト関係者のワナにも簡単にはめられる可能性があるということだろう。しかも、安倍首相も「神立の水」を大切に飲んでいたというのだから、少々ブッ飛んだ内容でも夫人の話を真に受けるかもしれない。永田町のウワサによると、岸信介が毎晩安倍首相の枕元に立っているらしいが、窮地に追い込まれた孫の姿をどのように見ているのだろうか? 今一度、ファーストレディに望まれる行動や配慮とは何かを国民が議論すべきだろう。