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続折々の記 2019⑤
【心に浮かぶよしなしごと】

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            親がわが子を殺した悲しい事件(その二)
            ゲップを直したい 
            「戦争をしない国」
            
【 07 】06/06~

 06 06 (木) 親がわが子を殺した悲しい事件
          こくな悲しいことはどうし起こった、それを直そう

なんともいたたまれない思いだ。 こんなことがあってはならない !!

どうしたらいいのだ !! なんだもんでこんなことが起こるんだ !! ニュースでも、PCを調べていても、文科省からの発言にしても、対策について抜本的な意見が出ていない。 こんなことでいい筈がない !!

解決する方法は一つ。 なんだもんでこんなことが起こるのか?(Why……?) どんなことについても、この “Why……?” の追求、究明の発想が欠ける。

まず第一にはこの疑問 “Why……?” 続いていえば、何をどうする “What to do ?” “How to do ……?” となるだろう。

今度のニュースで “Why……?” のアンサーは何かといえば……。

子育てがまずかったのだ !! そのことに尽きる。

学齢前の子育てがまずかったのだ !!  子育ての本質をわきまえない親が多い。

その本質とは何か?

親が愛をもって、見られてもいい 聞かれてもいい その子の成長に全力を尽くすことが本質なんだ。

親の高貴な方とか、貧富など、全く関係はありません。

間違っちゃいません。

野菜を作るにも、その野菜の成長に全力を尽くすしかいい方法はないのです。

鳥や(ケモノ)を見てみよ。 全力を尽くして我が子の成長に立ち向かっているではないか。
キタキツネを見よ。  巣立ちの時は、噛みついて一匹ひとりで生きられるように追い払うではないか。

見られてもいい 聞かれてもいい その子の成長に全力を尽くす

人の成長はすべて見て学びまねて学ぶそれが本質じゃありませんか。

口でいくら言っても、言われた通りにする子はいません。

自分のことを考えてみなさい。 他人ひとから言われて、その通りにする人はいないじゃありませんか。 それが本質です。 他人の成長は、見て学び、まねて学ぶ、それが本質なのです。

見て学ぶものがなければ成長はありません。 何回もまねて学ばなければ成長はありません。

幼児期の養育はその子供にとっては、繰り返してもらうことは出ない。 誰でもわかるはずです。 この幼児期にこそ、人としての知識も、行動のしかたも、礼儀や態度すべてにわたって、自分のものにして自分を築いているのです。

今回の親が子供をあやめる悲しいできごとは、なんだもんで起こったのか?

親が愛をもって、見られてもいい 聞かれてもいい その子の成長に全力を尽くすこと、それをしなかったからです。

誰でも自分の子が夜中に泣きだしたら、どうしたのか心配して頭に手のひらを当て熱がなければ、おしっこかなと思ってオシメにさわって湿っていればすぐ、オムツを取り換えすだろう。 それが親の愛の行動です。

この泣き方はオッパイが欲しいのか、オムツを取り替えてほしいのか、母親はわかるようになるといいます。 それがわかるのは親の愛情と感覚です。

幼児期は二度と帰っては来ません。 この時期にやらなければならないことを省いてしまうと、二度とその機会はなくなってしまいます。



今度、二つの殺傷事件が発生し、内閣府2018年度の調査によれば、「中高年の引きこもり」調査結果と対応の仕方や意見がまとめられています。

けれども、一番大事な「なんだもんで、こんな事件が起きちゃうの?」という原因追及の方法親子の在り方の検討についての方向が触れられていません。 ニュースだから仕方がないと言うけれど、いつも根本原因や具体的な対策へすすむことがない。

調査で検出されたものは次のとおりである。

全国61万人…深刻化する「中高年引きこもり」
   急がれる正しい理解と適切なケア
   2019.6.5 20:00
   https://www.iza.ne.jp/kiji/life/news/190605/lif19060520000016-n1.html

 児童ら20人を殺傷し自殺した51歳の岩崎隆一容疑者と、元農水次官の父親に殺害された44歳の熊沢英一郎さんはともに長期間の引きこもり生活を送っていたとみられる。中高年の引きこもりは全国に61万人とされ、80代の親が引きこもる50代の子の面倒をみる「8050(ハチマルゴーマル)問題」も深刻だ。正しい理解と適切なケアが急務だが、現実はどうなっているのか。

 内閣府の2018年度の調査では、半年以上にわたり家族以外とほとんど交流せず、自宅にいる40~64歳の引きこもりが全国で61万3000人と推計される。子とともに親も高齢化し、80代の親とひきこもる50代の子の家庭も増えている。

 「35歳を超えた中高年は、脳の組成が完成していて、今から考え方を変えるということは難しい」と指摘するのは、ヒガノクリニックの日向野春総院長だ。

 中高年の引きこもりについて「比較的多くみられる特徴は、兄弟が少なく、幼少期から自分の個室が与えられるなど経済的にも豊かな家庭で育ってきていること」という日向野氏。

 「病気が理由で引きこもりがちな場合には、薬を用いた治療を行い、自分にあった働き方を見つけることで社会復帰の後押しができるが、健康な状態で引きこもりが続いている場合には、急に『働け』と言っても逆効果で、本人を刺激する起爆剤になりかねない」と引きこもりから抜け出すことの難しさを語る。

 現場ではどのように中高年の引きこもりに対するケアが行われているのか。

 「20~30代と比べても、中高年の引きこもりには粘り強い呼びかけが必要だ」と話すのは、40~50代の引きこもり家庭支援組織「市民の会 エスポワール京都」を主宰する山田孝明氏。

 『親の「死体」と生きる若者たち』(青林堂)の著書もある山田氏は、「引きこもり当事者は、家族の意見はあまり聞かず、自分と同じ目線で話を聴いてくれる相手を求めていることが多い。何回も手紙を送ったり、訪問を続けたりすることで『自分の仲間に会ってみたい』などと自発的に会に参加しようと思うまで待つことが大切だ」と話す。

 もちろん中高年の引きこもりが全て岩崎容疑者のような考えや行動に出るわけではない。筑波大学人間系の原田隆之教授(犯罪心理学)は「引きこもりという状況が岩崎容疑者の自己中心的で身勝手なパーソナリティーの形成に影響を与えた可能性はあるが、中高年の引きこもりが全員凶行に走る可能性を持つわけではない」と強調する。

 短期間で解決する問題ではないが、前出の山田氏はこう呼びかける。

 「“ゴール”は就労することだけではなく、別の形でも自分にできることを見つけて一歩踏み出すことが重要だ」

【批判】

日向野春総院長の現状認知は問題ない。 山田孝明氏、引きこもりの当事者と家族ではもともと当事者の心の奥深いどろどろの中に不信という根っこがあるから、考えの手口を変える必要がある。 原田隆之教授のとらえはその通り。 個々の場合にまで踏み込まないと問題の所在は明らかにはならない。



もっと広い視野に立って、おおらかにとらえなおす切り口が必要だと思う。

たとえば、北欧の国々は平和そのものにウエイトを置いて生活全般を考えているように思える。 家族の中にわだかまりがないようだ。 家族の絆は和をもつてまとまっている。

彼らの日常の価値観とか、家族全体の調和であるとか、実体験を通して学ぶことが必要だと思う。

早い話が、北欧に数年は居住した人たちの意見を聴く会をもつとか、居住体験記などを紹介して読み合わせするのも一つの方法ではないだろうか。

 06 08 (土) ゲップを直したい  孫の指摘は大事なことだった

   医療健康大特集 … 新しい「国民病」、あなたは大丈夫か
   「逆流性食道炎」と食道がん、
      胃がん、肺がんの相関関係

         「週刊現代」2019/06/15発行号掲載記事

孫が小さいころ「じいちゃ、‘ウッ’」と、ゲップを指摘されていた。 今考えてみれば、孫は大事なことを言っていたことに気づく。 ゲップなど当たり前と思って過ごしてしまった。 ところが、これはトンデモナイことだったことが、この年になってわかったのである。

思うところがあって日帰り人間ドックの検査を受け、この「逆流性食道炎」の指摘を受けたのである。 事の次第は説明によって納得できた。

「なんだもんで?」ゲップは食事後よくするが、空気も一緒に胃へ入るから、出るのだとお医者さんから聞いていた。 だが、この雑誌の記事をよんでただ事ではないことが分かった。

学者の説明によれば、推定患者数は1500万人で食生活の欧米化により内臓脂肪が増え胃が圧迫され胃酸が逆流しやすくなるという。 加えて高齢者は逆流を防ぐ筋肉が緩くなって逆流を起こしやすくなるというのだ。

この強い胃酸の逆流が胃の組織と異なる食道下部に炎症を起こし、食道がんになったり、繰り返し胃酸にさらされ胃と同じ粘膜へ変質して行くのだといいます。 欧米の食道がんの6~7割はこの症状(パレット食道)が原因とする食道腺がんだといいます。 パレット食道になると元に戻ることはないので、できるだけ早く「逆流性食道炎」を治療する必要があるという。

寝ている間に胃酸の逆流が肺に入ると、突発性肺線維症になったり肺がんの原因にもなるという。 また驚くなかれピロリ菌がいなくなった人のほうが「逆流性食道炎」がより強く出るともいう。

治療法の第一は、PPI(プロトンポンプ阻害剤)という胃酸を抑制する薬(ネキシウムやタケプロンなど)がつかわれる。

PPIを飲めば、大概の人は胃酸の逆流を抑えることができるという。
ただし、5年10年と飲み続けると、認知症や骨粗鬆症、大腸炎のリスクが増えるという報告も複数あるので、ある程度症状が治まったら食生活や習慣を見直す必要があるという。

生活様式、食事内容の改善

   寝るスタイル 上半身を少し上げる方法 を改善する。

   脂肪分の多い肉や香辛料を避ける。

   ネバネバ食材、乳製品をとる。



プロトンポンプ阻害薬(PPI)の解説
   https://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/drugdic/article/556e7e5c83815011bdcf82b8.html

薬の解説 薬の効果と作用機序

胃内において胃酸分泌を抑え、胃潰瘍などを治療し逆流性食道炎に伴う痛みや胸やけなどを和らげる薬 胃酸が過多に放出されると胃粘膜や食道の粘膜を壊し、胃潰瘍や逆流性食道炎などがおこりやすくなる
胃内において胃酸分泌の最終段階にプロトンポンプというものがある
本剤は胃内のプロトンポンプを阻害することで胃酸を抑える作用をあらわす

ヘリコバクター・ピロリの除菌治療にも使用される場合がある
本剤とH2受容体拮抗薬(胃酸分泌抑制薬のひとつ)の胃酸分泌抑制作用の比較 通常、本剤の方がH2受容体拮抗薬より胃酸分泌抑制作用は強い

詳しい薬理作用

胃酸は強力な酸であり体内で過多に放出されると胃粘膜を壊したり、胃酸が逆流して食道の粘膜がただれる原因となり、胃潰瘍などの消化性潰瘍や逆流性食道炎などがおこりやすくなる。

胃粘膜の壁細胞というところに胃酸分泌を行う最終段階のプロトンポンプというものがある。プロトンポンプを抑えると胃酸分泌が強力に抑えられる。

本剤は胃内のプロトンポンプを阻害することで胃酸分泌を抑え、消化性潰瘍や逆流性食道炎などによる胃痛や胸やけなどの症状を改善したり再発を抑える効果をあらわす。

また本剤は低用量アスピリン(バイアスピリンなど)服用中の胃潰瘍・十二指腸潰瘍の発生を抑える目的で使用する場合や、ヘリコバクター・ピロリの除菌治療の薬剤の一つとして使用する場合もある。なお、本剤をあらわすPPIは「Proton Pump Inhibitor(プロトンポンプ阻害薬)」の略称。

主な副作用や注意点

過敏症 頻度は稀であるが、発疹などの症状があらわれる場合がある

消化器症状 便秘、下痢、吐き気などの症状があらわれる場合がある

肝機能障害 頻度は非常に稀である

倦怠感、食欲不振、黄疸などの症状が続く場合は放置せず、医師や薬剤師に連絡する

一般的な商品とその特徴

オメプラール、オメプラゾン
オメプラゾール製剤
世界で最初のプロトンポンプ阻害薬
オメプラールには注射剤もあり、用途などに合わせて選択が可能

タケプロン
ランソプラゾール製剤
OD錠(口腔内崩壊錠)や注射剤もあり、用途などに合わせて選択が可能
本剤の成分(ランソプラゾール)をアスピリン(低用量アスピリン)に配合した抗血小板薬(タケルダ配合錠)がある

パリエット
ラベプラゾール製剤
比較的、他の薬剤との相互作用が少なく薬の相互作用(飲み合わせ)に対する懸念が少ない
本剤の規格(5mg、10mg、20mg)の中でも5mg(パリエット錠5mg)は低用量アスピリン投与時における消化性潰瘍の発生を抑える目的で使用されることが多い

ネキシウム
エソメプラゾール製剤
オメプラゾール(オメプラールやオメプラゾンなどの成分)を元に造られた薬剤 オメプラゾールより患者個々の体質などによる薬の効果の差が少ないとされる
成人だけでなく、小児に対しての使用も承認されている
カプセル剤の他、顆粒剤(懸濁用顆粒)があり、嚥下能力の低下している患者などへのメリットも考えられる

タケキャブ
ボノプラザン製剤
他のプロトンポンプ阻害薬とは異なる作用でプロトンポンプを阻害する薬剤 他のプロトンポンプ阻害薬に比べ、比較的早い段階で高い効果が得られるとされる

タケプロン
 06 10 (月) きょうは6月10日  「戦争をしない国」を読む

総理大臣のあまりにも勝手な考え方が、私の胸には積もり積もっている。 日本はこんなことでいいのか?

ごく最近では農水次官がわが子を殺傷している。 日本全般に親子関係に関する殺傷事件が頻発している。 学校でのいじめは困ったことに10数年も前から始まっており、それがやむ気配はない。 物質文化に目を奪われて、精神文化がないがしろにされているからだろう。

私がパソコンを始めたのは、そのタイトルを示したページにきちんと示した。


高校でも大学でも、親子の絆がどう結ばれるのか、知徳体ことに知的発達はどのように仕組まれているのか、全く教育されていません。 この事実に直面し「このままではいけない」という思いを痛烈に感じ0歳教育を立ち上げることにした。
 物質文化はますます高度化して夢はひろがるのに、精神文化は影をおとし続け、絆の希薄さもてつだって心の孤立化はますます進みました。 このような世情の移り変わりを見てきて、わたしたちは知性を豊かにし、人柄をみがき、健康に気をつけて、 『真理(合理的なほんとうのこと)』 を求めなくてはならないと思います。
 日常の生活は、そのためのエネルギー燃焼にしたいものです。 今更、漱石を引き合いにだすまでもなく、金と名誉と異性を求めず、まっとうな 『真理』 を求めたい。


私が願っていた方向にはなってきていない。 むしろ激しくなってきている。

政治家は識者の現状分析や国の方向についての識見を耳にしなくて行政を進めてきた。 このことが根本的に国の方針を誤って進めてきたのではないだろうか。

ヨーロッパが、第二次大戦後平和への方向転換をぎくしゃくしながらでも進めてきているのは、伝統的なといえるような論理を重視した考え方を貫いてきているからではないか。

アメリカの一国覇権をいまは自分で崩そうとしている。 経済を中心に貿易摩擦にそれが表れ始めたが、根底にあるのは国益という言葉であり、言い換えれば守銭奴の心から発していると見抜いたほうが間違いない。

この守銭奴という我が身中心の考えは、日本でも国民の間に蔓延し、理想を求め論理を正す勇気を弱めてきているとみていい。


そんな気持ちが強まってきたのです。 それで机に座る前に書棚を見ていて、この本が目にまったのです。

   「戦争をしない国」明仁天皇メッセージ

矢部宏治著 小学館 定価 1000円+税

表表紙には

   あなたは、天皇の言葉に耳を傾けたことがありますか?

裏表紙には
衝撃のベストセラー『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』の著者・矢部宏治は、なぜいま、明仁天皇の言葉に注目したのか。

戦後日本最大の矛盾である「沖縄問題」と真正面から向かい合い、その苦闘のなかから「声なき人びとの苦しみに寄り添う」という、象徴天皇のあるべき姿を築きあげていった明仁天皇。 その平和への思いと珠玉のメッセージの数々を、写真家・須田慎太郎の美しい写真とともに紹介します。

サイパン、パラオ、中国、沖縄、広島、長崎、福島…。 明仁天皇の足跡をたどり、空前の海外&国内ロケを敢行!

という眼を引く刊行解説のついた本を取り出して机上に置いた。

読み進めていって驚いた。 著者が長年、本の編集という仕事を続けたというだけに、表現に遺漏がないのはもちろんのこと、内容の精選と編集の順序だて、筆の運び方に心を気持ちよく引き込んでくれました。

本の内容の過程にそって、私自身の実体験や考え方にマッチすることを発見して、驚くとともに一気に読み進みました。

大事な書籍であり、自分の成長に沿った内容でもあることから、本に直接書き込みをして残しておこうと考えました。 そしてこれからしばらくは、自分の思考過程も検討し、書き込み内容を進めようと思います。

自分が生きてきた足跡ともなります。


お釈迦様がなくなってからあと、お釈迦様を慕う人たちが多く涅槃図を残してくれました。 その涅槃図の中に素敵なことだなと思う涅槃図に私は惹きよせられてきました。

それは勿論お釈迦様が左をむいて横たわった姿勢のもので、その周りは人ではなくいろいろな動物が描かれた図でした。 「この爺さんが死んじゃった」「この爺さんはいい爺さんだったのに」というお釈迦様に寄せる気持ちを強く受け取ったのです。

人ではなく、ほかの生きものたちがお釈迦様に寄せた気持を表したものと受け止めます。 ひとの生き方としてすべてのものに対しての優しさと愛情を、これほどまでにした絵はないと思いました。

こんなことを書いておくとおかしいと思うかもしれないが、皇太子というものはやがて一国の天皇になると周囲の人たちが考え、その知恵によって小さい時から、帝王学に沿った内容で導かれたのだろうと思っています。 

お釈迦様は自ら自らの立場を離れ、自らの修業をしたのだと気息きました。 私の息子が西江孝之さんと知り合い、その奥さんが不慮の状況になってから描いた「出家のお釈迦さまの絵」は、奥さんが求めた出発点か旦那の孝之さんが求めた出発点を共有していたのか、どちらかに違いないと思っています。

こうした人が求める最上のものに関しては、拈華微笑もそういうものの一つだったのだと思う。 芥川龍之介の「蜘蛛の糸」にしても弱い人に対する与奪のふるまいに駆られるカンダタとお釈迦様を扱った小説だった。

さて、明仁皇太子が学んだ帝王学には誰があたったのだろうか。 小泉信三だけではあるまい。 けれども、皇太子妃を迎えることについては、相当の配慮尽力があったことが検索によって読み取れる。

「戦争をしない国」をじっくり読んでみると、戦後長野で歴史を学ぶなか一番自分の腑におちて続いているのは 「歴史を学ぶ目的は将来を考えるためにある」 という大類おおるいのぶる著から読みとった言葉ですが、その言葉を実証するような生涯だったと感じとれました。

過去を知り、新しい道を模索する、それは将に 「温故知新」 そのもののことでした。 大類伸という人はどんな人なのか、ちっとも知らずにいました。 退職後になってPCで調べて驚いた。

温故知新は論語からとられた教えであると学んできていた。 改めて驚くことではなかった。 ところが大類伸さんは、 明治17年生れ 昭和50年(91才)没 東京帝大史学科卒大学院卒の博学多才の人だったことが検索して分かったのである。

それはそれとして、明仁皇太子がどのように取り巻きの人たちから学び、それを自分のものとして身に着け、自分を築きあげ、何を願って生きてきたのか、 「戦争をしない国」を読んできてひしひしと胸に響きて来たのです。

この本を書き残してくれた矢部宏治さんに感謝します。 本の表表紙にある

   あなたは、天皇の言葉に耳を傾けたことがありますか?

この言葉が改めて、私を揺さぶってくれました。