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続折々の記 2019⑪
【心に浮かぶよしなしごと】
【 01 】11/28~     【 02 】時事news     【 03 】時事news
【 04 】時事news     【 05 】12/20~     【 06 】12/21~
【 07 】12/21~     【 08 】12/26~     【 09 】12/27~
――――――――――――――――――――――――――――――
【 01 】11/28~
        Something greatの願い<7>  種(=命)の残し方 ; 赤ちゃんの育て方
          細胞の不思議な能力
           ・子どもの脳はどう育つ?
           ・日常こころすべきこと
           ・成功の秘訣は今の実行
           ・脳の世界

 11 28 (木) Something greatの願い<7>  命のすべて

子育て
子どもの脳はどう育つ? クリックし利用

4月に出産した息子は首が座り、寝返りもし始めたところです。日々どんどん成長していく子どもの脳の発達について、詳しく知りたいなと思っていたのですが、ぴったりな本が出たのでさっそく読みました。
脳研究者の池谷裕二さんの新刊パパは脳研究者 です。
パパは脳研究者子どもを育てる脳科学  出版社 クレヨンハウス
本書は、脳研究者の池谷さんが、第一子である娘さんの 誕生から4歳までの成長を脳科学の観点から綴った、育児記録&脳の働きについての解説書 です。

1つのコラムで1ヶ月分なのですが、1コラムが3〜4ページと短いので、子育て中で細切れ時間しかないパパママにも嬉しい構成。専門用語は少なく、出てきても解説がついているので、脳科学の予備知識がなくてもスラスラと読めます。

池谷さんは、お子さんの教育方針について以下のように書かれていました。
私が家庭教育で一貫して気を使ってきたのは、
 ① 物事の本質や規則を見抜く「理解力」
 ② 先を見越して準備する「対応力」
 ③ 未来の自分に投資する「忍耐力」
など、社会人にも必要な能力を、本人が自らの力で身につけるように導くことです。
また、単に知識を詰め込むだけの早期教育には懐疑的で、長期的にはほぼ効果がないと考えているとのこと。私も同感です。こういった教育方針に共感する方は特に本書から学ぶところが多いと思います。

子どもの脳の成長のために多様な経験を

子育てをするようになって、自分が子どもの時はどんな風に過ごしていたかな?と考えることが増えました。でも、3歳より前のことってほとんど思い出せないんですよね。

子どもにはいろんな経験をさせたいけど、どのくらい意味があるんだろう?とモヤモヤしていたのですが、この本にまさにこのテーマが出てきました。
確かに脳は発達中で、まだエピソード記憶が上手くできませんから、大人になった後、意識の上では経験を覚えていませんが、それは表面上のことで、幼児の体験は、体感として無意識の神経回路に残り、直感力や反射力を育むことにつながっています。
言われてみれば、私たち大人にも無意識の領域があって、自分では思い出せない経験も実は無意識に蓄積されていて、直感を作り出しているということは近年よく知られるようになってきました。

子どもも同じで、というよりむしろ大人以上に、まだ空白の多い無意識の領域に何を入れるか、というところが重要なんでしょうね。
プロ棋士が次の一手を思いついたり、ベテランの骨董屋が茶碗の価値を見抜いたり、そうした「直感」も、長年の経験から生じる自動的な反射です。経験が優れていれば、自然と優れた反射ができる人間になります。

だから、子育てにおいて大切なことは、子どもたちに「よい経験をさせる」ことだと言いきってよいと思います。例えば、恐竜の図鑑だけなく、博物館に足を運んで化石の実物を見せたり、プールだけなく、森林の渓流で水浴びさせたり、デジタル視聴ソフトだけでなく、本物の舞台や演奏、美術作品に触れさせたり、などなど……。
また本書によると、人間は生まれた時がいちばん脳細胞の数が多く、3歳になるまでにその70%がなくなってしまうそうです。その後、残った30%を一生使うことになるんだとか。

つまり赤ちゃんの時は、単純計算で一日あたり5000万個以上の神経細胞を捨てているということになります。脳細胞の大規模な取捨選択を行う大切な時期だということですね。

これを知ると、ますます幼児期に何に触れるかが大切だと感じます。私も子どもには多様な経験をさせてあげたいと思います。

脳科学的には、インプットよりアウトプット

池谷さんによると、脳科学的には読んだり聞いたりする「入力」より、しゃべったり書いたりする「出力」の方が重要だそうです。これは大人にとってもあてはまり、テスト勉強でも教科書や参考書を読むより、模擬テストを解いたり覚えたことを思い出したりする方がいいとのこと。
勉強において一番重要なことは知識の「出力」ー。これは脳研究者の間では有名な事実です。ところが、「出力」の訓練は、意外と皆さんしていない。どちらかと言えば、再読重視。
なので池谷さんはお子さんの教育においても、絵本を読み聞かせする「入力」より、自分で読む「出力」を重視していました。

お子さんは2歳になった頃から文字を読み始めていて、3歳からは毎日、日記を書いているそう。文字に強い興味があるお子さんで、自発的に覚えたそうです。さすが池谷さんのお子さん、賢いですね。

子どもが生まれて、時間の流れるスピードが変わった

脳科学とは関係ないのですが、池谷さんが書かれている、子育てと時間に関する記述もとても共感しました。
いよいよ2歳になろうとしています。2年間を振り返ると、子どもが産まれる前と後では、時間の流れるスピードが全く違います。よく、子どもの頃は時間がゆっくりと流れ、年をとるほど早く流れるようになるといいますが、娘と生活することで、私自身がまた子どもの時間間隔に戻ったようです。一日一日が輝くように充実していて、何より子育ての楽しさを実感しています。
子どもが1年を長く感じるのは、毎日新しい出来事がたくさん起こるから、という話を聞いたことがあります。私もまだ子どもが生まれて5ヶ月なんですが、なんだか子どもともう1年くらい一緒にいたような感じがします。

子育てをすることで新鮮な経験をたくさんするので、時間の感覚が変わったんでしょうね。なんだか得した気分です(笑)

その他、赤ちゃんが自分の鼻を絶対的な空間座標の原点として世界の見え方を理解していく話や、積み木遊びが脳の成長に有効な理由など、なるほどなぁと思うネタが満載でした。

本書は、イクメンパパによる子育ての記録であると同時に、脳の働きについての解説書でもあり、子育て中の方もそうでない方も楽しめる一冊だと思います。

出産祝いのプレゼントとしてもおすすめです。
パパは脳研究者 子どもを育てる脳科学
私は10代の頃、池谷さんのデビュー作「記憶力を強くする」を読んで脳科学のおもしろさを知り、脳研究者を目指したことがありました。結局、研究者にはならなかったのですが、大学では神経言語学を専攻したりと、大きな影響を受けています。出版社は講談社

あれから10年以上が経ち、池谷さんが書いた育児書を自分の子育ての参考にしているというも、なんだか感慨深いです。

また、今回の本がきっかけで、15年位まえにベストセラーになった池谷さんと糸井重里さんの対談海馬 脳は疲れないを読み返したのですが、これも脳の働きが分かりやすく書かれていて、とてもおもしろかったです。

糸井さんの感性と仕事の経験、池谷さんの脳科学の知見のハーモニーが素晴らしい一冊でした。
海馬―脳は疲れない (新潮文庫)

子育て
日常こころすべきこと  クリックし利用
元気創造塾 物凄い分量があります

元気創造塾のタイトルか小項目が、どこで出合ったか覚えていないが、内容が豊富だし取り上げるのも大変でした。 それで、見たい小項目のURLを開いてノートに取っていってそれを一読してほしいと思う。

テーマ別記事
 ①子育て (172) ②育児 (115) ③子供 (103) - ④成功する子育て法 (66) -
 ⑤成功する育児 (20) - ⑥元気創造塾 (10) - ⑦magic (1) ―

テーマ別記事としているが、「①子育て(172)」は「子育て」関係が「(115)」あり、同様に「育児」関係が「(115)」、「子供(103)」、「成功する子育て法」が「(66)」、「成功する育児」が「(20)」、「元気創造塾」が「(10)」あるという意味です。

ここでは、「①子育て(172)」が 172項目 であり、他のテーマ別にもほとんど関係するので、他のテーマは省略している。

小項目は、項目名と元気創造塾をつけて検索し、それで見る方法がいいと思います。

 ① 子育て (172) 

   「子育てに絶対的マニュアルはあるのか」他  2019年06月03日 新➡旧順
   「まる暗記だけでは本当の学力は付かない」他
   「認められた行為は強化される」他
   「ほめて育てるの注意点」他
   「否定的な言葉は使わない」他
   「命の大切さを育てる」他
   「自立、自律を促す子育て」 」他
   「 安心できる穏やかな家庭づくり」他
   「セルフモチベーションの意識を養う」他
   「集中している時は遮断しない」他
     ――――――――――――――――――――――――――― 10
   「いい人間関係作りのできる子育て」他
   「継続こそが能力を引き出す」他
   「プラス思考できる子どもに」他
   「自分で考え解決できる子に」他
   「子育ては時代の大きな曲がり角」他
   子供の睡眠時間の重要性
   アグネスの子育てに学ぶ No.2 息子さん3人がスタンフォード大学へ
   アグネスの子育てに学ぶ No.1 息子さん3人がスタンフォード大学へ
   小学校全国学力テスト8年連続No1に学ぶ
   子育て法 今と昔の違い No2
     ――――――――――――――――――――――――――― 20
   子育て法 今と昔の違い No1
   子育てを楽しむ  No2
   子育てを楽しむ  No1
   未来に向かって伸びる子育てヒント  No3
   未来に向かって伸びる子育てヒント  No2
   未来に向かって伸びる子育てヒント No1
   赤ちゃんの脳を健康に育てるために No2 怒鳴る事の弊害
   脳を健康に育てるためにやってはいけないこと No1
   子育ての未来は生後1000日で決まる  No4
   子育ての未来は生後1000日で決まる  No3
     ――――――――――――――――――――――――――― 30
   子育ての未来は生後1000日で決まる  No2
   子育ての未来は生後1000日で決まる  No1
   後悔しない乳幼児期の子育て
   共稼ぎ、片親家庭の子どもとの接し方  2
   共稼ぎ、片親家庭の子どもとの接し方  1
   共稼ぎ、片親家庭環境の現実について
   子育てにおける時間管理の重要性 3
   子育てにおける時間管理の重要性 2
   子育てにおける時間管理の重要性 1
   いい子育てのできる親、できない親 3
     ――――――――――――――――――――――――――― 40
   いい子育てのできる親、できない親 3
   いい子育てのできる親、できない親 3
   子どもの脳力をより引き出す子育て
     子ども時代に時間の大切さを教える
     習慣の重要性
     目標達成した時にはご褒美がある
     親子が対等の立場にある重要性
     明確な夢、目標を意識している
     更新が遅くなり申し訳ありません。
     その4 自分で自分の成長を実感している
     責任感
     ――――――――――――――――――――――――――― 50
     頑張りを親が認めている
     小さな成功体験
   親の習慣が子どもの未来を決める
     Part4
     Part3  Part2 はあると思う
     Part1
     幼児期の読み聞かせの重要性
     我が子の素晴らしい能力を信じる
     子どもの上手な褒め方、叱り方
   小学生の学力を伸ばす秘訣
     その4
     その3
     ――――――――――――――――――――――――――― 60
     その2
     その1
   子どもと対等な立場で子育てをする
   子どもの能力はどれだけ伸びるか分からない事を信じる
   10歳までは親自身の手で子育てを
   習慣の重要性に気付く
   自ら挑戦する、何事にも疑問を持つ子育てをする
   後天的遺伝の重要性(生後の環境の重要性)
   環境は子どもの未来の全てを決める
   健康な体、優しい心、学ぶ力のバランスを考える重要性
     ――――――――――――――――――――――――――― 70
   3歳までの知的刺激は重要
   親は早期教育の為の十分な知識を学ぶ
   早期幼児教育は親が中心となってやる
   早期幼児教育の是非について(専門家の意見)
   お父さん、育児8つの心得
   誕生から3歳までの子育てポイント
     (NO3)
     (NO2)
     (NO1) 優秀な脳は出産前から
   能力は環境か遺伝か
   人に上手く頼ることができる、、、子育て
     ――――――――――――――――――――――――――― 80
   自分の気持ちを伝えるのが上手い   子育て
   夢・目標を持っている 子育て
   努力の後の喜びを知っている子育て
   謙虚な心を持つ子育て
   人の気持ちを考える事ができる子育て
   家族間の信頼関係のできる子育て
   子育て10個の重要ポイント 
   中学生向け学習のヒント
   家庭学習の習慣つくり
     NO5
     NO4
     ――――――――――――――――――――――――――― 90
     NO3
     NO2
     NO1
   優秀な脳を育てるには
   脳は妊娠初期から成長する
   子育ての基本 トピックス
   今の子どもの体と心の発達
   時間管理重要性
   子育てに関係した心の偉大な力
   真の知識は体験から生まれる
     ――――――――――――――――――――――――――― 100
   恵まれた時代だからこそ厳しく
   やる気、元気、本気を育てる
   スキンシップの重要性 Ⅲ
   スキンシップの重要性 Ⅱ
   スキンシップの重要性 Ⅰ
   子育てを振り返る Ⅲ
   子育てを振り返る Ⅱ
   子育てを振り返る Ⅰ
   本物の幸せを伝える
   習慣はすべてを可能にする
     ――――――――――――――――――――――――――― 110
   環境がすべての能力を引き出す
   未来を切り開く子育て
   子供は親を映す鏡
   未来設計図 6歳からの子育て
   友達作りの大変さ
   3才以上の褒め方
   丸投げ子育て
   いたずらっ子への対応は?
   子供の無限の力
   理想の子育て法
     ――――――――――――――――――――――――――― 120
   習い事を続ける為には
   これからの時代で大切なもの
   目的を間違わないで   
   子供がやる気を起こす時
   幸せを見つめる目
   夢を信じるには  
   心に素直に生きる 
   一人の世界
   自分で自分を苦しめる愚かさ 
   他人のせい、、、
     ――――――――――――――――――――――――――― 130
   チャンスは何度もある
   母が死にたいって言ってた時送った詩
   人の意見が素直に聞けなくて、、
   91才で個展?
   夢は本当に達成できるの?
   自分自身の為に生きる  エゴ?
   来年も宜しくお願いします 
   幸せの原点って何?
   幸せは義務か?
   時間は与えられた命の長さ
     ――――――――――――――――――――――――――― 140
   夢は自分が作り、夢が自分を育てる
   体験に勝るものはない
   優秀に育ってくれたらなー
   子供能力に気付いていない
   勉強をしろって叱れば、、、
   子どもの困難につい手を出してしまう
   何の為に生まれたの?生きてるの?
   子どもを駄目にしたければ
   ベストを尽くした結果は?
   辛い日々に作った詩
     ――――――――――――――――――――――――――― 150
   こんなお母さんでいて欲しい 
   死んでできる事は何一つない 
   子どもの考えを認める 
   夢を目指して頑張れ
   最も大切な基礎つくりって何?
   子どもは従属物?
   習慣の大切さ
   夢、目標つくり 
   努力なんて無
   行動の原点
     ――――――――――――――――――――――――――― 160
   春の来ない冬はない
   心の中の花
   ベストを尽くす 
   こんな人間に
   子どもに送る詩
   子どもに送る詩
   試練の中のご褒美
   失敗も褒める 
   子どもたちの未来なくして 
     Part9 親だって、、
     Part8 忘れないで欲しい
     ――――――――――――――――――――――――――― 170
     Part7 素敵な我が家とは  
     Part6 読み聞かせ
     Part5 3歳以降の子育て..
     Part4 3歳以降の子育てアドバイス
     Part3 3歳以降の子育てアドバス
     Part2 3歳以降の子育てアドバイス
     Part1 子育ては貴方にかかっている        2007年07月25日

特に気をつけて見ておきたい小項目

  胎教の大切さ | 幼児教育革命『天才児研究所』
  成功する育児 子育てヒント 1~16
  親にしかできない優秀な子育てⅠ(能力は環境か遺伝か)
  親にしかできない優秀な子育てⅡ (脳の発育)
  大切なシナプスの理解 3歳までの子育て
  シナプスの微量物質が心と体のバランスを支配する
  抑制性シナプス形成に重要なタンパク質を発見 (Takahashi et al., 2012)

成功の秘訣は今の実行


成功の為には、集中して物事を行うのは不可欠である。成功できない要因の1つに本当に必要でない他の事をしている事がある。
人間は「一時に一事」しかできない。もし、自分が人生の成功者を目指すなら。今、行っている行動が成功の為に繋がっている「一事」であるか常に点検すべきである。

●●親にしかできない優秀な子育て

●●一流の育て方

印刷して利用  クリックして利用
   1 2017/09/25 NHKスペシャル「人体」 臓器たちは“会話”している!
   2 2017/09/30 NHKスペシャル「人体」 命を支える“神秘の巨大ネットワーク”
   3 2017/10/01 NHKスペシャル「人体」“腎臓”があなたの寿命を決める
   4 2017/11/05 NHKスペシャル「人体」 驚きのパワー!“脂肪と筋肉”が命を守る
   5 2018/01/07 NHKスペシャル「人体」“骨”が出す!最高の若返り物質
   6 2018/01/14 NHKスペシャル「人体」 万病撃退!“腸”が免疫の鍵だった
   7 2018/02/04 NHKスペシャル「人体」“脳”すごいぞ!ひらめきと記憶の正体
   8 2018/03/18 NHKスペシャル「人体」“生命誕生”見えた!母と子 ミクロの会話
   9 2018/03/25 NHKスペシャル「人体」“健康長寿" 究極の挑戦
  10 2018/05/12 NHKスペシャル シリーズ人体の第二弾!「人体Ⅱ遺伝子」
NHKスペシャル「人体」“生命誕生”見えた!母と子 ミクロの会話
新生児と海馬の働き(検索)
nhk健康
健康長寿の検索結果 30件
生活習慣病(1/5ページ)

脳の世界
脳の世界・脳のかたち脳の細胞・感覚・運動・連合野・研究手法・
討論・論文紹介・体験する・WEB 研究室(三上章允)・その他

脳の進化 クリックして利用

◆◆脳は新たな機能を加えながら進化する
生物の進化とともに、脳も進化してきた。そして、脳は、基本構造が変化するのではなく、新しい機能が付け加わるように進化してきた。つまり、ヒトの脳の進化を知ることは、生物の進化を知ることにつながるのだ。高度な情報処理が可能なヒトの脳ができるまでには、どのような進化の道のりを歩んできたのだろうか。

◆はじまりは、小さなチューブ
【脳の進化の様子】
脳の形成は、長さ2mm、直径0.2mmほどのチューブである「神経管」から始まる。神経管の内側で多くの細胞がつくられ、神経管が膨らむことにより、脳がつくられるのだ。この神経管はどの脊椎動物でも共通に出現する。脊椎動物の脳は、どの生物種でも基本構造は同じで、「脳幹」「小脳」「大脳」から成る。
◇魚類・両生類・爬虫類
魚類、両生類、爬虫類では、脳幹が脳の大部分を占めている。脳幹は反射や、摂食、交尾のような本能的な行動をつかさどる。魚類と両生類では、大脳には、生きていくために必要な本能や感情をつかさどる「大脳辺縁系」しかない。進化的に古い大脳辺縁系は「古皮質」と呼ばれる。
◇鳥類・哺乳類
鳥類や哺乳類になると、小脳と大脳が大きくなり、特に大脳が発達し「感覚野」「運動野」といった「新皮質」が出現する。
◇霊長類
霊長類になると、新皮質がさらに発達して大きくなり、「連合野」が出現し、高度な認知や行動ができるようになる。ヒトでは、新皮質が大脳の90%以上をも占める。

【脳は新たな機能を加えながら進化してきた】
赤色:大脳、黄色:小脳、緑色:間脳、青色:中脳、茶色:延髄、オレンジ:嗅脳(嗅球など)
間脳と中脳、延髄を合わせて脳幹と呼ぶ。ニホンザル、チンパンジー、ヒトでは、大きく発達した大脳が間脳と中脳を覆っている。

脳の構造 クリックして利用

◆神経細胞の巨大なネットワーク
【神経細胞の構造】
脳は「脳(神経)細胞」から構成されている。その数は、大脳で数百億個、小脳で千億個、脳全体では千数百億個にもなる。その脳細胞たちは、電気信号を発してお互いに情報をやりとりしているのだ。
一つの脳細胞からは、長い「軸索」と、木の枝のように分岐した短い「樹状突起」が伸びている。これらの突起は、別の脳細胞とつながり、「神経回路」を形成する。細胞体と軸索と樹状突起からなる脳細胞は、「ニューロン」とも呼ばれている。
◇ニューロン
細胞体の大きさは、0.1mm~0.005mmで、大脳では1mm3に10万個ものニューロンが詰まっている。脳全体のニューロンの軸索や樹状突起を一直線につなげた場合、100万kmにもなる。この巨大なニューロンのネットワークに電気信号が常時駆け巡り、我われ人間の高度な機能が可能になる。ニューロンの細胞体の構造は、ほかの細胞と変わらない。遺伝情報が書かれたDNAを含む「核」、エネルギーをつくり出す「ミトコンドリア」などだ。1点、ほかの細胞との大きな違いは、細胞体から突起が出ていることだ。
細胞体から出て複雑に枝分かれしている「樹状突起」は、ほかのニューロンから電気信号の情報を受け取る“入力アンテナ”の役割を果たす。「軸索」が“出力装置”の役割を果たし、樹状突起が受け取った電気信号は、軸索を通り、次のニューロンに伝達される。
◇グリア
ニューロンとともに脳を構成しているもう一つの細胞が「グリア」である。ヒトではューロンの数の10倍のグリアが存在する。グリアは、ニューロンに栄養を供給し、その働きを助けている。最近の研究で、グリアは神経成長因子や栄養因子などを分泌し、ニューロンの維持や再生に重要な役割を演じていることがわかってきた。

◆6つに分かれた層構造
【神経細胞の層構造】
脳の巨大なネットワークは、一見、無秩序に張り巡らされているように思われるが決してそうではない。大脳皮質には、10種類ほどニューロンがあり、そのなかでも細胞体がピラミッドのような形をした大きな「錐体細胞」は、長い軸索を持ち、情報を脳のほかの部分へ伝達している。
また、小さく丸い「顆粒細胞」は、局所的な情報処理を仕事とする。小脳皮質では、プルキンエ細胞など5種類のニューロンが3層の層構造を作る。
つまり、ニューロンは種類ごとに同じ階層に集まり、全部で6層の層構造を形作る。この秩序だった神経回路により、情報の伝達はより効率的となり、学習、記憶、運動、認知などの高度な情報処理が可能となる。

◆すき間を飛び越える電気信号
【シナプス】
さらに詳しくみていこう。
“出力装置”である軸索の末端は「シナプス」と呼ばれている。このシナプスには数万分の1mmほどのすき間「シナプス間隙」があり、軸索を伝わってきた電気信号は、実は、このすき間を飛び越えることはできない。
では、どのようにして、電気信号はシナプスを伝わるのだろうか。
電気信号が伝わってくると、シナプスにある小胞から「神経伝達物質」という化学物質が、シナプス間隙に分泌される。神経伝達物質が、次のニューロンの細胞膜にある受容体に結合すると、電気信号が生まれ情報が伝達される。このシナプス間隙の伝達にかかる時間は、0.1~0.2ミリ秒ほど。神経伝達物質は、グルタミン酸、アセチルコリン、ノルアドレナリン、ドーパミンなど、現在までに数十種類が発見されている。

脳研究の成果 クリックして利用

最近の脳神経科学研究の様々な分野で大きな進展が見られた。そのいくつかを紹介しよう。

◆遺伝子
【遺伝子】
パーキンソン病やアルツハイマー病などの進行性の神経疾患のなかには遺伝する症例があることは以前より知られていた。最近になって科学者たちは、その原因遺伝子をいくつか同定した。その成果をもとに、遺伝子導入技術をはじめ、治療に結びつく可能性のある方法を開発している。
◆機能イメージング
【機能イメージング】
臨床医学では、MRI(磁気共鳴画像)やCT(断層撮影装置)スキャンによる脳の構造解析の方法が開発され、応用されている。現在では、脳の構造だけでなく、脳が実際に活動する様子を、いくつもの異なる脳部位で見ることが可能になった。

◆先端基盤技術開発
レチノイン酸の受容体からレチノイン酸の結合部に蛍光タンパク質を連結したプローブを開発し、ゼブラフィッシュの胚の頭尾軸に沿ってレチノイン酸濃度の可視化に成功。これにより小脳と延髄(えんずい)の形成にレチノイン酸が重要であることを検証できた。
動物の体作りに重要なレチノイン酸の可視化に成功(プレスリリース)
【レチノイン酸】
GEPRAで可視化した胚のレチノイン酸濃度

◆疾患における脳機能と行動の解明研究
血管内投与により脳の神経細胞だけに遺伝子を発現させる方法を開発。アミロイドβ ぺプチド(Aβ)を分解するネプリライシンの遺伝子を組み込んだウイルスベクターをアルツハイマー病モデルマウスに投与し、脳のアミロイドやAβの量を減少させることにより、マウスの学習・記憶能力の回復に成功。
アルツハイマー病の血管からの投与による遺伝子治療実験に成功(プレスリリース)
【遺伝子治療後のアルツハイマー病モデルマウスの脳内アミロイドの減少】
遺伝子治療後のアルツハイマー病モデルマウスの脳内アミロイドの減少

◆神経回路機能の解明研究
マウスの父性行動に、フェロモンの情報伝達抑制が重要であることを発見。独身の雄マウスでは、仔が発するフェロモンが鋤鼻器(じょびき)の神経回路を活性化させることにより仔への攻撃行動が生じるが、父マウスでは、そのフェロモンの情報伝達が抑制され父性行動が出現することが分かった。
マウスが父性行動を発現する神経機構の一端が明らかに(プレスリリース)
【雄マウスを子育てに協力させる脳機構】
雄マウスを子育てに協力させる脳機構

◆健康状態における脳機能と行動の解明研究
将棋の素人に4カ月間詰め将棋を訓練し、訓練前後の脳の働きをfMRIで比較。素人でも詰め将棋を解く直観能力が上達すると、プロ棋士と同じように尾状核が活性化され、一定期間集中的に訓練すればプロ棋士と同じ直観の神経回路が活動することが判明した。
素人でも訓練によりプロ棋士と同じ直観的思考回路を持てる(プレスリリース)
【詰め将棋を解いているときのプロ棋士の脳活動】
詰め将棋を解いているときのプロ棋士の脳活動

脳科学とは クリックして利用

重さ1400グラム足らずの脳が、ヒトの生命活動を支える循環、呼吸、消化といった機能をつかさどる。脳の働きは生命維持の基本的な機能だけではない。日々の出来事をいくつか思い出してみよう。昼ごはんは美味しかったか、最近見たドラマで一番感動したのは、学校や職場から家へ帰るとき、寄り道をした?
感動する自分、判断する自分、行動する自分は全て脳の機能のなせる業なのだ。また、経験から学び、言葉を話し、友人とコミュニケーションを取り、抽象的なことを考えるのも、脳あってのことなのだ。つまり、進化してきた脳があるから人間であるのだ。
BSIの脳科学者たちは、脳の仕組みを解明するために、次のような基本的な課題への答えを見つけようとしている。
  •脳の中にある遺伝子およびタンパク質はどのような機能を演じているのか
  •脳細胞は、どのようにしてお互いに対話しているのか
  •脳はどのようにして成長し、また私たちが学ぶ時には脳のなかで何が起きているか
  •老化を回復し、脳の損傷を修復することは可能か
  •私たちの持つ脳の機能の知識を適用し、人工知能をもつ機械を作り出せるか
これらを解明するために、様々な実験的な方法を用いて研究をしている。次に紹介するのが、理研BSIの脳科学者が用いている研究方法の数例だ。

●分子生物学
脳細胞のなかに見られる様々な分子の構造、機能およびそれらの相互作用を分析することにより、脳細胞の成長、機能および老化のもとになる分子機構とその機能を研究している。

●遺伝学
脳の発達は遺伝子により決定されている。脳科学者たちは、脳の発達期間中にどの遺伝子が発現し活性化されるか、遺伝子の変化がどのように発達に影響し、時には疾病に導くのかを研究している。最近の技術革新は、強力な研究の方法を与えてくれた。今では、選択的に特定の遺伝子をネズミから取り除いたり、反対に特定の遺伝子をネズミに挿入したりすることが可能になった。そして、それらの遺伝子によって産生されたタンパク質の機能を調べることを可能にした。

●神経生理学
脳細胞が活動する時は、電気信号が発生する。この電気信号や、脳の活動によって生じる脳の代謝活性を計測すると、脳細胞がどのように情報を処理しているか、あるいはどのように相互に対話しているかを知ることができる。
●神経解剖学
脳全体には、千数百億個の、様々な形・サイズの脳細胞が生きている。一つの脳細胞の形態を分析することで、その機能や、ほかのどの脳細胞と対話しているか、あるいはこれらの対話がどんな役割を果たすのかについて、多くの情報を得ることができるのだ。
●コンピュータ模擬実験
脳科学者たちは、脳の機能を模倣するコンピュータのプログラムや機械を作成し、理論的な脳科学の研究をしている。脳がどのように働くかのモデルを構築することは、脳の機能と特性を理解する手助けとなるのだ。

大脳旧皮質と人間の進化の関係 クリックして利用

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ゆるく、笑って
赤ちゃんは生まれる前からママのもとに「来たい」と強く願っている
(生命科学➡検索<1~5>より)
脳と心は同じもの?人類最大の謎「意識のハードプロブレム」とは何か
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