THE HOUSE OF TERROR

篭手（GAUNTLETS）

カーター・ディクスン『弓弦城殺人事件』に登場した甲冑の篭手。幽霊が出るという弓弦城での怪奇演出の一つに使われました。

ロボットの手ではありません。

全身を金属で覆う甲冑は、ヨーロッパの戦乱の歴史の後半あたりで現れました。……よほど血塗られた歴史だったとみえます。鎧は無数の金属板で作られ、各部で取り外しがきくほか、関節の部分に継ぎ目を作ってスムーズに動けるようになっていました。篭手はその手首から先の部分です。大雑把な作りのものだと指が剥き出しだったりしたようですが、C・ディクスンが作中で描いたのは、たぶんこういう指まできちんと作りこまれたタイプのものでしょう。