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02 03 日本最大級の富裕層向け情報専門メディア ― YUCASEE media(ゆかしメディア)
(1) 日本の富裕層ピラミッド 上位14人、下位200万人
(2) 日本の富裕層人口232万人に、伸び率世界最大22.3%増
(3) ヘッジファンド報酬ランキング、テッパー氏が2年連続3度目
(4) 2016年ヘッジファンド総括と2017年の展望
(5) アメリカのTPP離脱は日本にこう影響する
(6) 日本はアメリカよりもロシアを警戒せよ!
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02 03 (金) 日本最大級の富裕層限定クラブ “YUCASEE(ゆかし)”
http://media.yucasee.jp/posts/index/14846
(1) 日本の富裕層ピラミッド 上位14人、下位200万人
最終更新:2015年10月20日 16時35分
2015年の日本の富裕層人口は約212万人であることが、クレディ・スイスの「グローバル・ウェルス・レポート 2015」で明らかになったが、各種データを基に、富裕層ヒエラルキーをまとめた。トップは14人、最下層は200万人というピラミッドを形成している。
富裕層
まず、この調査は有価証券などの換金性の高い金融資産だけでなく、アートなどの動産や、不動産も資産として含んで集計している。日本は資産1000万円以上の人は5079万人、1億円以上の人は約212万人となる。富裕層は全人口の約2%にあたるが、2020年には現在の212万人から69%増加し359万人になる見通し。
世界の富裕層人口は3371万7000人で、ここで定義している上位層となる資産5000万ドル以上の超富裕層は12万3800人になる。そのうちの2468人は日本人となる。日本の富裕層ヒエラルキーの分布は次のようになる。
◆資産別分布人数と主な構成プレイヤー(敬称略)
・1000億円以上 14人(15人) (累計 14人) 総人口の 0.00001%
柳井正、孫正義、三木谷浩史
・500億円~1000億円未満 33人(36人) (累計 47人) 総人口の 0.00004%
稲盛和夫、國分勘兵衛、金沢要求
・100億円~500億円未満 702人(806人) (累計 749人) 総人口の 0.0006%
石橋寛、宮内義彦、多田勝美、ビートたけし、イチロー
・50億円~100億円未満 1719人(2029人) (累計 2468人) 総人口の 0.002%
秋元康、鳩山由紀夫、鳩山邦夫、マックスむらい、松浦勝人
・10億円~50億円未満 3万7169人(4万5463人) (累計 3万9637人) 総人口の 0.031%
ダルビッシュ有、浜崎あゆみ
・5億円~10億円未満 9万1969人(11万4518人) (累計 13万1606人) 総人口の 0.103%
多数
・1億円~5億円未満 199万4004人(256万4942人) (累計 212万5610人) 総人口の 1.670%(約2割が富裕層の人達)
多数
・0円~1億円未満 1億2517万人 (累計 1億2729万5610人) 総人口の 98.327%
日本の総人口 1.273億 (2013年)
()内は前年2014年
資産50億円以上にそれほど大きな変動はなく、50億円以下で毎年大きな動きが出ている。特に変動しやすいのは最下層の1億~5億円で、日本には約200万人いるが、こうした調査では、その時々の為替、株価といった要因で1億円以上にも以下にもなりえる。
国情は違うものの、英ファミリーオフィス大手オラクルキャピタルの調査結果によると、富裕層の中で富裕層だと見られる資産額は1億ポンド(約184億円)は必要だという。この階層の中に入るために上っていくよりも、この階層を上っていく方がしんどい。
ちなみに、日本全体の成人の中での資産分布の割合にすれば次のようになる。
1億円以上 2.0%
1000万円~1億円未満 46.7%
100万円~1000万円未満 42.3%
100万円未満 9.0%
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(2) 日本の富裕層人口232万人に、伸び率世界最大22.3%増
2013年の日本の富裕層人口は、対前年比22.3%増の232万7000人となったことがわかった。伸び率は世界最大で、人口は米国に次いで世界2位だった。キャップジェミニ&RBSによるワールドウエルスリポート2014が集計した。2013年は世界全体で富裕層人口は、15%増加し1370万人で、資産総額も52兆6200億ドルに増加している。
世界の富裕層人口は日米でほぼ過半数を占め、また、米国、日本、ドイツ、中国で世界の富裕層人口の約7割を占める。富裕層人口と前年比割合は次のとおり(上位10カ国)。
米国 400.6万人 16.6%
日本 232.7万人 22.3%
ドイツ 113万人 11.4%
中国 75.8万人 17.8%
英国 52.7万人 13.4%
フランス 47.2万人 9.7%
スイス 33.0万人 16.8%
カナダ 32.0万人 7.2%
豪州 21.9万人 5.8%
イタリア 20.3万人 15.6%
伸びが大きな国の特徴としては、産油国のノルウェー、クウェート、金融センターの香港、シンガポールなどだった。他には中国、インド、ロシア、台湾も増加した。一方で、南米は停滞気味だった。これは株式市場によるところも大きい。
MSCIベンチマークインデックスによると、やはり日米が目立ち、南米の不振が著しい。北米27.6%、日本24.9%、世界24.1%、欧州21.7%、南米-15.7%となった。
また資産規模別の階層の人口は次のとおり。
超富裕層(3000万ドル以上) 12万8300人
アッパー富裕層(500万~3000万ドル未満) 123万人
富裕層(100万~500万ドル未満) 1237万1500人
超富裕層が資産総額52兆6200億ドルうち34.6%を占め、アッパー富裕層が22.3%、富裕層が43.1%を占めた。
次いで、富裕層の投資の志向を見てみる。
日本はやはり現預金
日本の富裕層たちの資産クラスは、現預金が圧倒的に多く、43.8%。次いで株式20.7%、オルタナティブ12.4%となる。これは株式を利益確定して現金化したのか、元々の現金のままなのかは不明だが、現金比率はやはり多い。
【図表】
2014年第1四半期のオルタナティブ投資の内訳は次のとおり。
・ FX 33.6%
・ ヘッジファンド 15.4%
・ プライベートエクイティ 14.9%
FXの割合が他地域と比べて圧倒的に多く、ヘッジファンドも相対的に多く、リスク選好者は意外にいるようだ。ストラクチャード、プライベートエクイティなどは相対的に低くなっている。
【図表】
また、投資地域だが、最も株式市場の恩恵を受けた北米の富裕層たちは、中東・アフリカ、欧州、アジアなど他地域に徐々にではあるが、投資先を移転させている。他の地域の富裕層たちも、海外投資に自国から海外への割合を少しずつ増やしてきているようだ。
さらに、超富裕層ほど今年は前年以上に投資意欲を出している傾向もあるなど、投資動向が来年のレポートにどう反映されているのか見どころでもある。
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(3) ヘッジファンド報酬ランキング、テッパー氏が2年連続3度目
更新日:2014年05月08日 ヘッジファンドマネージャーの2013年の報酬ランキングが、アブソリュートリターン+から発表され、1位は前年に引き続き2年連続でアパルーサ・マネジメントのデビッド・テッパー氏となった。報酬額は35億ドル(約3555億円)で、ここ5年間でこのランキングで3回の1位に輝いている。
2013年は12年よりも好況であったヘッジファンド業界で、上位25位の報酬総額は211億ドルで過去4番目に高額であった。要因はNY、東京の株式市場が好況だっただめで、特にS&P500は年率32.4%で、それを上回るリターンをあげるのは難しかった。ロング&ショート戦略、もっと言えば、ロングが好成績をあげた年でもあった。
そうした中で、テッパー氏は40%以上のリターンをあげ、2位以下に11億ドルの大差をつけての2連覇となった。
1 デビッド・テッパー 35億ドル アパルーサ・マネジメント
2 スティーブ・コーエン 24億ドル SACキャピタル
3 ジョン・ポールソン 23億ドル ポールソン&カンパニー
4 ジェームズ・シモンズ 22億ドル ルネサンス・テクノロジーズ
5 ケネス・グリフィン 9.5億ドル シタデル・インベストメント
6 イスラエル・イングランダー 8.5億ドル ミレニアム・マネージメント
7 レオン・クーパーマン 8.25億ドル オメガ・キャピタル
8 ローレンス・ロビンス 7.5億ドル グレンビュー・キャピタル・マネジメント
9 ダニエル・ローブ 7億ドル サード・ポイント・キャピタル
10 レイモンド・ダリオ 6億ドル ブリッジ・ウォーター・アソシエイツ
10 ポール・チューダー・ジョーンズ 6億ドル チューダー・インベストメント
※敬称略
デビッド・テッパー
テッパー氏はディストレス投資、債券トレードを得意とする運用者だが、2008年のリーマンショック以降はほとんどの年で好成績を残しており、一昨年は投資家に対してボーナスを行うなどしている。
昨年は、低迷し再編期待から仕込んでいた航空株のアメリカン航空、デルタ航空などを中心にリターンをあげている。「アパルーサ1」「パロニモ」などのファンドは30%以上のリターンをあげる好調ぶりだった。
業界史上もっとも成功したヘッジファンドと言われる、ピュア・アルファファンドを運用するレイモンド・ダリオ氏、サブプライム王ジョン・ポールソン氏と並んで新たな業界の盟主になったと言っても良いだろう。
昨年、最もリターンが高かったファンドであるグレンビュー・キャピタル・オポチュニティ(84.2%)を擁した、若手のローレンス・ロビンス氏(44)が8位に入った。上位十傑でただ一人の40代となる。
ヘルスマネジメント・アソシエイツ、ライフポイント・ホスピタルズ、コミュニティ・ヘルス・システムズなどの病院運営会社による投資で昨年は大きなリターンを得た。ロビンス氏は30歳をすぎたあたりから、ヘルスケア関連への投資をずっと考えていた。
ブッシュ政権時の2003年から、メディケア改革はすでにスタートしており、国民皆保険制度の導入も医師をはじめ医療現場では歓迎されている現状に、ヘルスケア関連銘柄への投資を決心した。特に病院再編に長期で賭け、じっと結果出るのを待った。昨年、「オバマケア」政策の発表によって、ヘルスケア関連銘柄は急騰し、ようやく投資が10年で実を結んだ。
ロビンス氏は、幼いころ、父に連れられていった競馬場通いが、現在の投資にも役立っているそうだ。
他では、離婚した妻からのタレコミを一つのきっかけに発覚したインサイダー取引でここ数年揺れていたSACキャピタルのスティーブ・コーエン氏は2位に入った。SECとは和解金を支払うことで一応の解決を見た。現状では、ファミリーオフィスとして、親族や従業員の資金の運用を行っている。
最近では、コンテンポラリーアートコレクションの売却、NYのコンドミニアムの高値売却など、本業以外のニュースにもよく登場している。
以下はフォーブスが発表している報酬ランキング(敬称略)
1 ジョージ・ソロス 4億ドル
2 デビッド・テッパー 35億ドル
3 スティーブ・コーエン 23億ドル
4 ジョン・ポールソン 19億ドル
5 カール・アイカーン 17億ドル
6 ジェームズ・シモンズ 11億ドル
7 レイモンド・ダリオ 9億ドル
8 ケネス・グリフイン 9億ドル
9 ローレンス・ロビンス 7.5億ドル
10 レオン・クーパーマン 7.3億ドル
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(4) 2016年ヘッジファンド総括と2017年の展望
最終更新:2016年12月22日 09時30分
2016年、ヘッジファンドで運用している投資家は、気が気ではなかったのではないだろうか。
年間を通して聞いたのは、いかに運用に失敗しリターンはマイナスになっているかという報道がほとんどで、ヘッジファンドの解約が相次いでどんどん資金が引き上げられている、ヘッジファンドマネジャー自身も自分の能力を信じられなくなっているといった、ネガティブなものばかりだったという人も多い。
著名ヘッジファンドマネジャーのファンドも、多くが低調なパフォーマンスに終わった。
レイ・ダリオ氏が率いる世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエイツのほか、ジョン・ポールソン氏のファンドなども2ケタのマイナスに沈んだ。
ヘッジファンドの世界でトップに君臨する人々の苦戦ぶりが、「ヘッジファンドがダメ」の空気に拍車をかけた。
特にリターンが最悪だったのは、マクロトレンドと株式ヘッジに注力する戦略だ。膨張する株式市場の評価と超低金利により、今までも低い運用成績に留まっていた。
運用成績が伴わないと、その高い手数料もネックとなる。ヘッジ・ファンド・リサーチ(HFR)社によると、ヘッジファンドの解約額は150億ドル(約1.6兆円)となり、運用総資産額は2.9兆ドルから2.86兆ドル(約310兆円)に減った。
全体の額の多さに比べると小さいようにも思えるが、約400億ドル(4.7兆円)のマイナスであり、この解約額は、リーマンショック時2009年の4~6月期に記録した430億ドル以来の規模となった。
実はよかったものも多かった
HFR社の発表した数字は厳しいものだが、その一方で、クレディ・スイスはヘッジファンドに関して異なる見解を示している。
同社は2016年にその運用成績から多くのヘッジファンドが解約されたことを事実を認めながらも、同社が調査した200以上の機関投資家のうち、89%がヘッジファンドへの追加投資を考えていることに言及している。
クレディ・スイスは「ヘッジファンドの解約は個別のファンドのパフォーマンス低迷が原因で行われたもので、解約されたヘッジファンドの資産はほとんどが別のヘッジファンドに投資されている」としている。
2016年はヘッジファンドに関して暗いニュースの飛び交う年となったが、全体がダメでも調子のよいところが存在するのは世の常で、ヘッジファンドも同じだ。 よい話は広がらず、悪い話ばかりが拡散していくのまた世の常だ。
ジェイソン・マドリック氏らディストレスト債投資家の一部は、商品価格の上昇から恩恵を受けた。
それまでの運用成績が最悪でも、アメリカ大統領選の結果を受けて持ち直したヘッジファンドもある。
ブレバン・ハワード・アセット・マネジメントのマスター・ファンドや、ルビコン・ファンド・マネジメントのグローバル・ファンドはいずれも11月に好成績を挙げ、年初来マイナスの続いていたパフォーマンスをプラスに転じさせた。
株式ロング・ショート戦略のプロキシマ・キャピタル・マネジメントは年初来好調なパフォーマンスをキープし、11月にはその月だけでプラス14%のリターンを上げ、プラス44%まで伸ばした。
大統領選に勝利したトランプ氏が大統領に就任後、公約に掲げている政策が実行され、成果が伴っていけばアメリカは好景気になると考えられている。
市場に積極的に介入するよりも民間の自発的な動きや自然の流れに任せるタイプゆえ、市場の活性化に伴い金利の上昇、企業間の利益格差拡大が進み、その結果さらなる企業の合併・買収(M&A)活動が促されていくと見られている。
そうなればヘッジファンドの成績はマイナスのところもプラスに、プラスのところは追い風が望める。
特にディストレスト債はすでにプラスが大きかったことからも、この流れは好都合だ。
ブルームバーグが発表した、2016年のメジャーなヘッジファンドの運用成績と、好調だったところ、不調だったところは以下の図の通りとなる。
2016年運用成績がマイナスのメジャーヘッジファンド
ファンド名 運用資産額 リターン 戦略 パーシング・スクエア・ホールディングス 116億ドル -13.5% イベント・ドリブン ポールソン・アドバンテージ 120億ドル -16.0% イベント・ドリブン パスポート・グローバル・ストラテジー 31億ドル -15.2% ロング・ショート ホースマン・グローバル・ファンド 20億ドル -17.6% ロング・ショート オディ・ユーロピアン 80億ドル -48.0% ロング・ショート
年間の運用成績は11月30日現在
ブルームバーグの資料をもとに、ゆかしメディア編集部が作成
2016年運用成績がプラスのメジャーヘッジファンド
ファンド名 運用資産額 リターン 戦略 プロキシマ・キャピタル・LP 440億ドル 44.2% ロング・ショート マドリック・ディストレスト・オポチュニティ・ファンド 15億ドル 35.5% デイストレスト CQS ディレクショナル・オポチュニティーズ 120億ドル 30.0% マルチ・ストラテジー ロネッサンス・インステチューショナル・エクティテイーズ・ファンド 320億ドル 19.3% クオンツ分析 マラソン・スペシャル・オポチュニティ・ファンド 130億ドル 18.5% デイストレスト BFAM アジアン・オポチュニティーズ・マスター・ファンド 20億ドル 16.0% マルチ・ストラテジー パイン・リバー・リキッド・レーツ・ファンド 107億ドル 16.0% レラティブバリュー エレメント・キャピタル・マネジメント 90億ドル 15.0% マクロ オウル・クリーク・オーバーシーズ・ファンド 24億ドル 14.5% イベント・ドリブン OCP アジアズ・オーチャード・ランドマーク・ファンド 12億ドル 13.0% クレジット ダイモン・アジア・マクロ・ファンド 52億ドル 12.0% マクロ ポールソン・クレジット・オポチュニティーズ 120億ドル 11.0% クレジット ツーシグマ・コンパス・ケイマン・ファンド 380億ドル 10.4% クオンツ分析
年間の運用成績は11月30日現在
ブルームバーグの資料をもとに、ゆかしメディア編集部が作成
著名ヘッジファンドマネジャーで「金融史に残る最高のトレードを成功させた人物」と言われるジョン・ポールソン氏の今年の運用成績は散々だったが、その理由は今年の政治の動きが彼にマイナスだったことも大きい。
彼は医薬品株が上がると読み、保有数を増やすも、ヒラリー・クリントン氏が大統領選の演説で「製薬会社の薬価は高すぎる」と槍玉に挙げ、保有していた医薬品株が軒並み下落した。
彼にとって天敵とも言えるヒラリー氏が敗れ、彼が支持するトランプ氏はオバマケアの継続を明言していることからも、彼の読み通り医薬品やヘルスケア関連は今後上がる可能性もある。
2017年、ヘッジファンドの反攻の機会は十分にあると言えるだろう。
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(5) アメリカのTPP離脱は日本にこう影響する
最終更新:2016年11月22日 15時00分
ドナルド・トランプ氏がアメリカ次期大統領に決定し、各分野の大臣の選定を行うなど、新しいアメリカが船出の準備を着々と整えている。
日本も、安倍晋三首相が訪米しトランプ氏と会談を行うなど、新たな関係性構築を急ぐ。
トランプ氏は「大統領就任初日にTPP離脱を他の参加国に通告する」と明言した。
アメリカがTPPを離脱することでどのような影響があるか、このほかにもトランプ政権でアメリカはどのようになる、そして気になる日本との関係はどう変わり得るかを、経済評論家の加谷珪一氏に解説していただいた。
アメリカのTPP離脱で政治的、経済的に難しい選択を迫られることに
「トランプ氏が大統領になって、1つ確実に影響があると考えられるのがTPPです。この度、彼はTPP離脱を改めて明言したので、既定路線になったと言っていいでしょう。
ヒラリー氏も大統領になったらTPPは見直すと言っており、その意味では同じではありますが、トランプ政権のほうが、そこに重みが加わります。
『メキシコとの国境に壁をつくれ』などの発言をしてきたトランプ氏は、北米自由貿易協定(NAFTA)からの離脱を主張してきました。彼の掲げる『強いアメリカ』の実現、アメリカの労働者によい環境を整えるために、メキシコやカナダなど北米経済圏での自由な貿易を可能にしているこの協定に関しても、見直し、合意が得られなければ脱退するということです。
ですが、脱退は現実的に考えにくいと言えます。アメリカ国内にはメキシコやカナダ産のものがたくさん出回っています。ビール、菓子、車など、日常的に使うもの、価格の安いものから高価格なもの、嗜好品まで幅広くです。これらの流通がストップすることは、アメリカにとってデメリットしかありません。
そうすると、ほかに貿易に関する公約と言えるのはTPPです。公約のすべてを反故にするわけにもいかないでしょうから、そのとき槍玉にあげやすいのが日本との交渉です。
のちほど詳しくお話ししますが、アメリカは日本と距離を置く政策を取っており、今のTPPに関してもアメリカに不利な部分も多いとされることから、TPPには反対、日本とはもっと厳しく貿易交渉をする、と話すのは、『公約を守っているアピール』のうえでも効果が高いでしょう。
TPPはそのルール上、GDPの85%を占める国が批准しないと成立しませんから、アメリカが交渉のテーブルを降りると成立しません。
そうなることを見越して、アメリカを除いたアジア地域だけでTPPを結び直そうという考えが出てきています。
かつてのASEANを中心とした貿易圏の再構築ですね。近隣の国々を中心として行うわけですから、地政学的にも非常にオーソドックスと言えるアイディアです。そこで交渉がまとまったうえで、個別にアメリカと交渉することになるでしょう。
ただし、そのときに日本がリーダーシップを発揮できるかは疑問です。日本が存在感を発揮するのを、中国が妨害してくる可能性は高いと言えます。
アメリカの反対でTPPが白紙となると、貿易交渉に関してアジア各国がアメリカと個別に交渉する、ということになるかもしれません。そうなるとどんな問題が起こるのか? 製造業の中には、アジアで部品を製造し、違う国で組み立ててアメリカに送るという形をとっている会社がたくさんあります。
たとえば、ベトナムやタイで基本となる部品を製造、中国で組み立て、最後はアメリカに送って完成という形です。
アジアが個別交渉となって、たとえばベトナムとアメリカは契約を結べたがタイは契約がまとまらなかったというような場合、タイ経由での生産ラインはストップしてしまうかもしれません。
そうなると、1つのメーカーで、アメリカに送れるものと送れないものができてしまうでしょう。製造業への打撃も大きくなります。
日本はこの先政治的にも、経済的にも、難しいかじ取りが求められると言えます」
対日本のトランプ路線に目新しいものはない?
「トランプ氏のこれまでの発言から、在日米軍が日本から引き上げる、日本に核武装が求められる、非核三原則はどうなるといったことが言われるようになりましたが、私はアメリカの対日本に対する方針は、これまでとあまり変わらないのではないかと考えています。
まず、アメリカの長年の考えについて説明します。アメリカは戦争が好きでしょっちゅう戦争を起こしているイメージがありますが、元々アメリカは孤立主義をとり、外国にあまり関与しない姿勢でした。
第一次世界大戦ではヨーロッパが主戦場になりましたが、アメリカは積極的に動くこともなく多少関わった程度で、これがアメリカの本来の姿です。
なぜ第二次世界大戦後にアメリカは世界の警察官という役割を果たしていくのかというと、アメリカ国内で使用する石油の安定確保が目的でした。そのために中東に関与したり、戦争を起こしたりしてきたのです。
現在、アメリカはサウジアラビアとならんで世界第1位の産油国であり、石油に代わるシェールガスの開発も盛んで、国内で使用するエネルギー源は、自国で賄えるようになっています。
そのため、今のアメリカは海外に出ていく必要がなく、その姿勢は今後も変わらないと考えられます。
日米同盟は存在しますが、アメリカにしてみれば現在この同盟に対し積極的な理由は存在しません。沖縄にいる海兵隊は、現在すごい勢いで引き上げられています。
オバマ大統領も、日本とは距離を置いています。安倍首相と日本の寿司店に行ったりしていますが、それはパフォーマンスに過ぎず、安倍首相の迎え方もどこか冷淡です。
アメリカはオバマ大統領の頃から『世界の問題に関わるのはやめる』という方針で、トランプ氏も、その方向を踏襲していくに過ぎないのです。
なお、ヒラリー氏はシリアの内戦やクリミアの問題に関与していくことを謳っていましたので、その流れを逆にしようという動きが起きていたでしょう。
トランプ氏の大統領就任で、すでに起こりつつあった新たな動きが、一気に加速すると言えます」
「国益」を国民1人ひとりが考える必要がある
「日本は今後、どうしていくのがよいのか。小泉政権の頃のような、アメリカと親密になり、協同していくことは考えられません。アメリカは内向きで、日米同盟も形骸化しています。
国防に関しても、今まではアメリカの言うことを聞いていればよかったのが、今後は自分たちでどう国を守るかを真剣に考えなければならなくなりました。
これまで威勢のいいことを言っていた保守派の人たちも、日米同盟があるからと安全な立場にいたから言えたことも多いでしょう。リベラル派も、米軍がいなくても自衛隊は要らないと本当に言っていられるのか?
勇ましいことを言うだけが国益ではありません。実利を取っていかなければならないのです。
フィリピンのドゥテルテ大統領は、過激な発言ばかりが取り沙汰されますが、実はいろいろなところに対し、水面下ではきちんと握手を交わし、実利をしっかりと取っています。中国とは敵対していると見せかけながらも、実際のところは仲良くしたほうが得策と考え、実質的には親中政権になっています。
トランプ氏も、その言い方には好き嫌いがあると思いますが、実はきちんと国益になるポイントを押さえてくるでしょう。彼自身は都会のニューヨーク出身であり、不動産王といわれた一流のビジネスマンですから、共和党の政治の世界を勝ち抜いたようにパフォーマンスをしながらも実利を取っていくのではないかと考えています。 彼は演出のうまい、超一流の政治家です。
EUを離脱するイギリスはオーストラリア、インドなど英語圏国家との関係強化を目指しています。目指すは英連邦グル―プの再構築です。
英連邦グループと、ドイツやフランスなど発足当時のコア国家が中心となるEU、そしてアメリカのブロック経済ができていくでしょう。
日本はそのとき、どこに位置するのか?中国を中心とした中華経済圏に入るのか、今の国民感情から言って、中華経済圏に入ることは考えにくいでしょう。
ではアジアで存在感を発揮するのか? 果たしてリーダーシップは取れるのか?
日本はどこかに飲み込まれるよりも、どことも等距離を保っておきたいところですが、そのような外交は日本人がもっとも苦手とするところです。
もし、日本が独自の経済圏を確立するとなると、一国の経済圏として捨てるべきものを捨て、取るべきものを取ることを決めなければなりません。
これは政治家や官僚だけに任せておけばよい話ではありません。私たち1人ひとりも、目先の利益だけでなく、国家のグランドデザインを考えるべきときに来ているのではないか、そう考えています」
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【加谷珪一】(かや・けいいち)経済評論家 1969年仙台市生まれ。東北大学工学部原子核工学科卒業後、日経BP社に記者として入社。
野村證券グループの投資ファンド運用会社に転じ、企業評価や投資業務を担当。独立後は、中央省庁や政府系金融機関など対するコンサルティング業務に従事。現在は、経済、金融、ビジネス、ITなど多方面の分野で執筆活動を行っている。
著書に「ポスト・アベノミクス時代の新しいお金の増やし方」(ビジネス社)、「新富裕層の研究-日本経済を変えるあらたな仕組み」(祥伝社新書)、「お金持ちはなぜ「教養」を必死に学ぶのか」(朝日新聞出版)、「お金持ちの教科書」(CCCメディアハウス)、「教養として身につけたい戦争と経済の本質」(総合法令出版)などがある。
(6) 日本はアメリカよりもロシアを警戒せよ!
日刊アメーバニュース 2016年11月28日 09時30分 提供:ゆかしメディア
http://news.ameba.jp/20161128-229/
トランプ次期大統領のTPP離脱明言など、国際政治の世界では新たな動きが見えてきている「アメリカのTPP離脱は日本にこう影響する」。
日本はアメリカとの新たな関係性構築を急ぐ一方で、同じかそれ以上に注意を払わなければならない存在がいる。ロシアだ。
最近、ロシアのプーチン大統領が来日したり、安倍首相と握手を交わす様子などが報道され、「ロシアは日本に対し好意的」「北方領土も近々返還されるかもしれない」といった期待が高まっている。
だが、経済評論家の加谷珪一氏は「とんでもないこと。むしろ今一番警戒すべきはロシア」と語る。加谷氏が昨今の国際情勢を解説する。
■ロシアはトランプ大歓迎
「トランプ氏が大統領になって、プーチン大統領はさっそく祝福のメッセージを送っています。当選した候補に対し外国の首脳が何かしら言うのはごく普通のことにも感じられますが、私はこれは、大きなメッセージではないかと考えています。
ロシアにとっては、次の大統領がヒラリー氏になるよりもトランプ氏のほうがはるかにありがたいことでした。ヒラリー氏はクリミアやシリアの内戦に介入していくと言っていましたが、トランプ氏は関与しないことを匂わす発言をしていたからです。
前回も述べたとおり、トランプ氏が目指す『強いアメリカ』は、『アメリカ国内の景気を回復する』といった内的な強さであり、あの国がこれまでしてきた世界の警察官的な、対外的な、武力的な強さではありません。
ロシアはこれまでも、国境問題に関しては武力行使も辞さない、民間人の犠牲もやむを得ないという力づくの解決をしてきました。今回のクリミアやシリアに関してもそのようなやり方をとっており、非人道的だと国際社会から非難が集中し、経済制裁が課されています。
経済制裁に加えて外貨を稼ぐ手段であった原油価格も暴落し、ロシアは景気の低迷に苦しんでいます。
アメリカが引いて経済制裁が解除されれば、ロシアは苦しい局面から解放されます。
ロシアはあらゆる面で強気な交渉ができるようになるでしょう。
クリミアやシリアに関しては、ヨーロッパは「あまり無理なことをすると、アメリカが出てくるぞ!」とその影をチラつかせることでロシアの力をそぐことができていました。しかし、これからはそうはいかない可能性があります。
一方、アメリカはクリミア問題などから手を引く見返りに何らかのメリットを享受することになるかもしれません」
■ロシアは日本をダシに中国と交渉
「ロシアとその周りの国々の関係は、図のようになります。
トランプ政権の誕生によってロシアは、対ヨーロッパ外交、対中東外交で大きなメリットを享受します。一方、東アジアについてはアメリカが手を引くと、ロシアには不利になる可能性があります。
アメリカの影響力が落ちれば、中国がアジアでの影響力を高めようとするでしょう。私たちはロシアをなんとなく『ヨーロッパの国』と思っていますが、国境問題を抱えるくらいの、隣の国と言える存在であり、ロシアもアジアに対し力を持ちたいと思っています。
アメリカが引いて中国が大きな顔をすると、ロシアは面白くない。そこで目をつけているのが日本です。
ロシアと日本が協調路線を取ることで、中国をけん制する、そのような目的で、ロシアは日本に近づいてきています。そのようにして、ロシアは自国にいい形で中国との力関係を構築することを目指しているのです。
そういったことを理解せずに『ロシアは歩み寄ってくれるみたいだ』『北方領土もそのうち返してもらえるだろう』などと考えるのはあまりに早計です。
ロシアが『仲良くしましょう。ほら、北方領土とか、話し合いたいこともあるし』と近づいてきても、中国との関係をロシアの望む形でつくることができたなら、日本からはもらうものをもらえるだけもらって『君たちに用はない。北方領土? 何の話だ?』とはしごを外される危険もあるのです。
『日本からもらえるだけもらえるもの』として私が危惧しているのが、現在日本とロシアの間で進んでいる『経済協力プラン8項目』です。日本とロシアが協力して、シベリア鉄道の北海道までの延伸、サハリンからの送電網、ハバロフスク空港の改修などを行うことが検討されています。
このような形は、地政学的に大変危険です。
地政学の世界には「シーパワー」と「ランドパワー」という言葉があります。日本はこれまで日米同盟が基軸でしたから、米国の海洋覇権を基盤とするシーパワーに属していると見なされてきました。しかし鉄道1本であってもロシア側とつながってしまうと、日本はユーラシア大陸側に入ってしまい、ランドパワーの影響を受けることになります。これは政治的・経済的に大きなバランスの変化をもたらします。
シベリア鉄道がつながるとなると、ものすごい投資額になるでしょうから、関係者は色めき立っているかもしれませんが、ここは慎重に「それは国のためになるのか?」を考える、グランドデザインを持って物事を進めていただきたいですね。
まず急ぐべきは、日米の新たな関係性ですね。それが固まらないうちに、歩み寄ってくるロシアとの交渉を急がないほうがよいでしょう。
ロシアと日本は地政学的に見て基本的利害が一致しない国です。いくらにこやかに近づいてきても、本質的な意味での友好関係は構築しにくい。そのことを前提で付き合わなければならないでしょう」
■ロシアは最恐の独裁国家
「肝心の北方領土についてはどうなるのか? ロシアの本音は、おそらく「4島とも返したくない」というところでしょう。領土問題に関して、下手な譲渡は国民の反発を招きます。日本でも尖閣諸島をめぐって世論は熱くなっていました。渡すなど許さん、というスタンスです。日本でもそうですから、世界も反応は同じです。
日本の『元々自分たちの島だったのだから返してもらうのは当然』という考えはその通りであり、故郷を追われた島の人たちの心情も慮る必要がありますが、それとは別に、ロシアの狙いを考えながら政治決断をしていく必要があります。
返還をめぐる交渉プロセスでロシアとの関係をどう再構築できるのか。そこが問われています。
今のロシアは、交渉相手としてもっとも手ごわい存在です。プーチン大統領のスタイルは『21世紀の独裁』と言えるものです。彼自身選挙で選ばれていますし、議会も存在するので、歴史の教科書に出てくるような独裁とは全く異なります。ですが、彼を選んだ国民からは圧倒的な支持を得ていて、議会も彼の決めた考えを成立させるために存在しています。東京都の小池都知事と都議会のような、力の綱引きといったこともありません。
独裁は、力がマイナスに働いたときは誰もブレーキをかけられずに暴走することもありますが、プラスに働いているときは大変強い力を発揮します。
プーチン大統領は、大変優秀な政治家です。リアリストで、物事を動かすのは“力関係”であるとよくわかっています。そのためその関係の構築に、入念に時間と労力をかけるのです。
彼は独裁者にふさわしく、あらゆることをきちんと把握しています。ロシアの国営テレビを見ていると、プーチン大統領が執務室などに企業の経営者、軍人などいろいろな人を呼び、話を聞いている様が放送されています。
いろいろなことを報告に来させ、状況を把握し、そして細かい指示を出しているのです。
権力者がすべてのことを把握し、迅速に具体的で正確な指示を出す。彼の決定であらゆることが決まる。その強さは、いちいち決定に時間がかかり、それぞれの担当者が話をする日本とは比べ物になりません。
日本は、極めてやっかいな相手と交渉する必要があるのです」
■「失敗したら死刑」の国の交渉術
「また、旧共産圏は交渉で相手を翻弄するのが得意です。昔の話ですが、田中角栄氏が総理として日中国交回復のために中国を訪問したとき、宿泊した中国のホテルに、彼の大好物の木村屋のあんパンがテーブルに山盛りで置いてあったそうです。これには角栄氏もびっくりしたようです。
これは歓迎のしるしであるとともに『お前のことはぜんぶわかっているんだぞ』という脅しでもありました。
周恩来首相との交渉もなかなかまとまらず、期限がギリギリのところで、これ以上遅れたら交渉は決裂という日の夜にいきなり毛沢東主席から呼び出しがかかり、会うことになる。このように常に相手をアウェイの状態に置き、相手を翻弄し交渉を有利に運ぼうとする。
期限内に交渉をまとめたいのは中国の側も同じでしたが、あえて普通の状態ではなく相手を追い込んで交渉に臨んでくるのです。
旧共産圏に振り回されてきたのは、日本だけではありません。2000年、アメリカのオルブライト国務長官が北朝鮮を訪問したとき、夜中に呼び出され、行った先で予定になかったマスゲームが始まり、その様子を写真に撮られ『北朝鮮とアメリカ、仲良くマスゲームを鑑賞』という体で通信社に配信されました。
オルブライト氏ならびにアメリカは核開発を進める北朝鮮に対し友好的ととらえられ、批判を浴びたのです。
旧共産圏は『失敗したら担当者は命がない』の世界ですから、命がけで『何が何でも勝つ』という姿勢で臨んできます。
旧共産圏の独裁国家という、とんでもない強敵を相手に日本は交渉していかなければなりません。その道は前途多難ですが、最後に、民間レベルでいい話をしておきます。
ロシアは、投資先として高いポテンシャルを秘めています。通貨ルーブルは価値が不安定で、一部では人権も保障されないような国ですが、ロシア国内に対してうまく『アメとムチ』を使い分けています。
圧政だけでは不満、反発が募るばかりですが、その分起業に関しては、天国と言えるくらい寛容なのです。会社の設立は簡単で税金は安く、規制もほとんどありません。
自由な発想で物事を考え、行っていける環境があるためロシア国内には面白い会社がたくさんあり、それらの会社は伸びていくかもしれません。
IT企業や、UBERのようなシェアリングサービスも発達しています。『アプリでタクシーを呼ぶ』なんてことはロシアではもう普通で、『複数のタクシー会社からもっとも安い車を選ぶアプリ』もすでに存在しています。
『ロシアに投資』は可能性があると思います。日本政府は中小企業のロシア進出を支援したいと明言しており、環境が整えば、ロシアに投資しやすい形ができてきたり、カントリーリスクをうまく回避する形などが整ってくるのではないでしょうか。
ロシアは日本からもらえるものをもらえるだけ得ようとしているのですから、日本もしっかりロシアからもらえるものを引き出す関係を築いていきたいものです」
(7) ゆかしメディア 「ニュース 記事一覧」
01 トランプの暴走にレイ・ダリオの心境も変化? 最終更新:2017年02月03日 11時00分
アメリカのトランプ大統領が連日繰り出す大統領令により、経済だけでなく世界全体に混乱が生じている。 ヘッジファンドの世界でも、長年民主党を支持し、トランプ政権に懐疑的だったジョージ・ソロス氏が巨額の損失を出すなどしている。 そんななか、トランプ氏支持を強く打ち出していたヘッジファンド界の巨人、レイ・ダリオ氏の発言にも変化が生じた模様だ。
02 報酬1位 グリフィンのヘッジファンドに2260万ドルの罰金 最終更新:2017年01月25日 09時45分
巨大ヘッジファンドのシタデルが、顧客に保証する利益をもたらしていなかったとして罰金を科されていたことがわかった。ウォール・ストリート・ジャーナルが報じたもので、シタデルは処分を受け入れる方針だとしている。
03 若い富裕層はなぜ出版に力を入れるのか 最終更新:2017年01月24日 10時00分
現在、若い富裕層の間で増えているのが「出版」だ。 金川顕教氏は、立命館大学在学中に公認会計士試験に合格し、デロイト・トウシュ・トーマツに勤務後独立、起業し、30歳で年収1億円を突破、ダイナースのブラックカードを最年少で取得するなど、若くして成功した人物だ。 その金川氏が、『チェンジ』『年収1億円はお金と時間が増える人』を出版した。その理由を語る。
04 ホリエモンもやっている 急増する男性の脱毛 最終更新:2017年01月18日 10時00分
現在、男性の脱毛がひそかに人気を博している。 「そんなもの誰がやっているんだ?」と思う人も多いだろう。2つのニーズから、実は行っている人がたくさんいるのだ。
05 トランプの資産39億ドル 内訳はこうなっている 最終更新:2017年01月16日 15時30分
アメリカ次期大統領に就任するトランプ氏。 不動産王としてビジネスの世界ではすでに有名な存在で、その純資産総額は39億ドルとされている。 トランプ氏の手がけてきた事業や資産の内訳を、アメリカのファイナンスに関するウェブメディア、インベストペディアが報じている。
06 トランプ相場でソロスが10億ドルの損失 最終更新:2017年01月13日 11時00分
アメリカのカリスマヘッジファンドマネジャー、ジョージ・ソロス氏がアメリカ大統領選後、約10億ドル(1140億円相当)の損失を出していると、ウォール・ストリート・ジャーナルが報じた。
07 トランプ顧問のヘッジファンド創業者はこんな人物 最終更新:2017年01月12日 11時30分
アメリカ時期大統領に就任するトランプ氏が、顧問にヘッジファンドのスカイブリッジ・キャピタルの創業者、アンソニー・スカラムッチ氏(53)を起用する見通しであると発表された。ウォール・ストリート・ジャーナルの報道によると、12日にも正式発表の可能性がある。
08 2017年、原油価格は一体いくらになる? 最終更新:2017年01月10日 10時00分
JALとANAの国内大手航空会社2社が昨年、燃油サーチャージを発表した。2月以降、数千円程度の燃油料金が航空券代に追加される。 昨年、OPEC(石油輸出国機構)が石油の減産を発表したことで、早くも今後の石油の品薄感が高まり、値上がりが始まったのか? 石油は今後、どんどん値上がりしていくのか? ゆかしメディア編集部は、その分野の第一人者に取材し、今年の石油価格に関する予想を固めた。
09 築地マグロ初競り 史上2番目の7420万円 最終更新:2017年01月06日 13時00分
東京都・築地の都中央卸売市場で初競りが行われ、大間産クロマグロの1匹あたりの最高値が7420万円(212キロ)で取り引きされた。2013年の1億5540万円(222キロ)に次ぐ過去2番目の価格となった。 落札者はその時と同じく「つきじ喜代村」で6年連続となる。価格はここ数年ライバルもおらず落ち着いていたが、今年は大きく値を上げた。
10 好景気は東京五輪以降も? 建設業界見通しレポート 最終更新:2017年01月06日 12時20分
クレディスイスが「Tokyo 2020 and Beyond」を発表した。建設業界の現状と今後の見通しについてのレポートだ。 「2020年までは好景気が続くが、その後は不景気まっしぐら」といった不安の声も多い建設業界だが、同社はどのような見解を示しているか解説する。
11 2017年、ヘッジファンドの帝王レイ・ダリオが吼える! 最終更新:2017年01月05日 12時00分
2017年が始まった。大発会では4年ぶりの上昇、終値は前年末比479円79銭高の1万9594円16銭で1年1カ月ぶりの高値と、景気のよいスタートを切った日経平均。 ヘッジファンドではどのような動きがあるか。さっそく年末年始にかけて、早くもその動きに注目が集まっている人物がいる。 ヘッジファンド界の帝王、「ブリッジウォーター・アソシエーツ」のレイ・ダリオ氏だ。
12 全部損!? ファンドラップサービス、リターン率ランキング 最終更新:2017年01月04日 10時00分
投資に関する形が時代により変化するなかで、ここ数年、契約件数を増やしているのが、ファンドラップと呼ばれる投資商品だ。「ラップ(包む)」という名前の通り、金融機関に運用に関わる手間などあらゆることを任せるもので、投資家それぞれの目的やリスク許容度に合った運用が可能になるという。
13 2016年ヘッジファンド総括と2017年の展望 最終更新:2016年12月22日 09時30分
2016年、ヘッジファンドで運用している投資家は、気が気ではなかったのではないだろうか。 年間を通して聞いたのは、いかに運用に失敗しリターンはマイナスになっているかという報道がほとんどで、ヘッジファンドの解約が相次いでどんどん資金が引き上げられている、ヘッジファンドマネジャー自身も自分の能力を信じられなくなっているといった、ネガティブなものばかりだったという人も多い。
14 経営者が年末年始に考えたい“会社のノリ”問題 最終更新:2016年12月21日 10時00分
「会社のノリ」は実は根深い問題であり、経営者が真剣に考えたいことだ。 会社には「社風」がある。社風はいつの間にかできあがっているもの、と思われているが、実は社風をつくり上げる大きな要素がある。それが「ノリ」だ。「ノリがいい」「ノリが悪い」といわれるそれだ。
15 ガムはNG 報道されない本当は歯を悪くする習慣 最終更新:2016年12月20日 09時30分
歯によいとされること、悪いとされることは時代により異なる。医学が進歩した結果、最新の研究結果が明らかにした事実もあるからだ。 また、本当は歯によくないことでも、メディアの広告主にとって都合の悪い内容なために報道されないこともある。 ゆかしメディアでは、複数の歯科医師に取材し、彼ら彼女らから「匿名を条件に」歯によい習慣、悪い習慣を聞いた。
16 2017年世界、日本の政治、経済はこう動く 最終更新:2016年12月19日 09時00分
2016年は非常に大きな変化が起こった年となった。イギリスのEU離脱に、アメリカの大統領選挙など、大方の予想を裏切る結果が次々に起きた。 来年はイギリスのEU離脱交渉が進んだほか、トランプ大統領が正式に誕生する。 2017年はどのような年になるかを、経済評論家の加谷珪一氏に予測していただいた。
17 日本の富裕層人口 280万人超で世界2位に 最終更新:2016年12月15日 11時30分
クレディ・スイスはこのたび、世界の富裕層の動向をまとめたレポート「グローバルウエルスレポート2016」を発表した。 同レポートによると、日本の100万ドル以上の資産を持つ富裕層の数は、2015年の208万8000人から73万8000人増加し、282万6000人になったという。 同レポートの2015年版では、日本の富裕層は2020年には359万人に達する見込みであるとしている。
18 セブ島1日留学でTOEICスコア100点アップ 最終更新:2016年12月14日 11時00分
以前の記事でお伝えしてきた「セブ島英語留学」 1日だけではあるが、英語留学をし、みっちりトレーニングを受けた。 英語留学に行く前とあとでちょうど直近のTOEICを受験しており、その結果が送られてきたので、公開する。
19 夢や目標が次々実現する「大富豪マインド」を身につける3つの方法 最終更新:2016年12月13日 10時30分
前回記事「大手広告マンが見つけた年収1000万円と大富豪の違い」でインタビューをした高田晋一氏は、大富豪の伝記を数多く読み、実際によい影響を受けてきたという。 著書『大富豪の電気で見つけた1億稼ぐ50の教え』から、いくつかご紹介いただく。
20 税制改正、注意すべきポイントはここだけ! 最終更新:2016年12月12日 09時30分
2017年度税制改正大綱が発表された。大きな注目を集めたのが所得税の配偶者控除だが、その部分の解説はほかのメディアで行われているので、富裕層に直接関係する部分の大きい相続税に関する部分を、相続税を専門にするさいたま新都心税理士法人の名護税理士に解説いただいた。
21 前途は多難 女医の婚活パーティーに潜入 最終更新:2016年12月09日 09時30分
「女性の高収入な仕事」といえば、多くの人が思いつくのが「医師」だろう。 高収入な半面、とにかく激務でもある。病院勤務であれば、夜勤、休日勤務などはしょっちゅうで、緊急で呼び出されることもある。失敗すれば人の命にかかわる仕事のため、非常に神経を使う職業だ。 その激務ぶりゆえ、なかなか出会いもない。さらに、女医と聞くと男性が引くこともよくあるという。 今回ゆかしメディア編集部は、参加女性は全員医師の婚活パーティーに潜入し、出会いを求める女医たちに話を聞いてきた。
22 誰も本当はわかっていない、長時間労働が悪の本当の理由 最終更新:2016年12月08日 09時30分
ここ最近よく言われるようになった「働き方改革」。長時間労働をやめて、生産性を上げようという考えだ。 「長時間労働は悪いこと」と多くの人が思っているが、問題の本質をきちんと理解できている人は少ない。たとえば「どうして長時間労働は悪いことなのですか?」と聞かれて、誰もが納得できる理由を持ち合わせている人はどれだけいるだろうか。
23 大手広告マンが見つけた年収1000万円と大富豪の違い 最終更新:2016年12月07日 09時00分
「お金持ち」と一口に言っても、その種類はたくさんだ。稼いでいる、持っているお金の額によって、その生態はまったく異なる。 年収が1000万円を超えるくらいの「そこそこのお金持ち」と、「大富豪」といわれる、超富裕層な人たちはどんな風に違うのかを、大手広告代理店グループで市場調査やデータ分析を行う傍ら、大富豪の実態や行動についても分析している成功データアナリストの高田晋一氏に語っていただいた。
24 安倍首相の真珠湾訪問 この先どう影響する? 最終更新:2016年12月06日 11時00分
安倍晋三首相が12月26、27日でハワイ島の真珠湾を訪問することが決まった。アメリカのオバマ大統領とともに犠牲者を慰霊し、最後となる日米首脳会談も行う予定だ。日本の現職首相が真珠湾を訪れるのは初めてとなる。
25 ふるさと納税の魅力を味わうための“駆け込み”寄附HOW TO 最終更新:2016年12月05日 10時00分
2016年も残り1カ月となった。 今年のうちにぜひ済ませておきたいことの1つが、ふるさと納税だ。 収入のある人ほど有利な制度ゆえ、富裕層にはかなり知られているため、今さら説明は不要だろう。 実質負担額が2000円で、寄附をした自治体から様々なお礼の品をもらうことができ、地域を応援することができる。平成27年度は約1653億円がふるさと納税により全国の自治体に寄附された。総務省の発表によると、件数は約726万件、これをふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」の過去のデータ等から試算すると納税者人口の3%程度と想像できる。
26 減産決定で原油価格はどうなるのか? 最終更新:2016年12月01日 01時00分
石油輸出国機構(OPEC)が30日、ウィーンで開かれている総会で、石油の減産で合意したと報道された。減産は2008年以降初めてとなる。それを受けて、WTI、北海ブレント先物ともに価格は上昇し、1バレル50ドル前後で推移している。 原油の価格やその原因については、ゆかしメディアでも何度も取り上げてきた。極めて地理的、政治的な理由が関係しており、サウジアラビアをはじめ、当事者たちも苦しい状態にある。 今回の決定でどのような動きが起こるかを検証する。
27 原因不明の不調は「舌」が原因だった 最終更新:2016年11月30日 13時00分
富裕層はデンタルIQが高く、歯に非常に高い関心を払い、投資もしていることを前回記事で書いた。 歯は人の健康に、非常に大きな役割を果たしている。 そこで、歯が健康に大きな影響を与えているもう1つの例を紹介したい。 近年様々な研究で、原因不明の体の不調を、歯の調整で改善できることがわかってきたという。
28 経済協力で日本はロシアに乗っ取られる? 最終更新:2016年11月28日 09時30分
トランプ次期大統領のTPP離脱明言など、国際政治の世界では新たな動きが見えてきている。 日本はアメリカとの新たな関係性構築を急ぐ一方で、同じかそれ以上に注意を払わなければならない存在がいる。ロシアだ。
29 アメリカのTPP離脱は日本にこう影響する 最終更新:2016年11月22日 15時00分
ドナルド・トランプ氏がアメリカ次期大統領に決定し、各分野の大臣の選定を行うなど、新しいアメリカが船出の準備を着々と整えている。日本も、安倍晋三首相が訪米しトランプ氏と会談を行うなど、新たな関係性構築を急ぐ。 トランプ氏は「大統領就任初日にTPP離脱を他の参加国に通告する」と明言した。 アメリカがTPPを離脱することでどのような影響があるか、このほかにもトランプ政権でアメリカはどのようになる、そして気になる日本との関係はどう変わり得るかを、経済評論家の加谷珪一氏に解説していただいた。
30 ニュージーランドで地震が起きると日本でも? 最終更新:2016年11月22日 09時30分
11月22日午前5時59分ごろに発生した、福島県沖を震源とする地震。午前9時現在、津波警報も発令されている。「東日本大震災のことを思い出して、すぐに逃げてください」というアナウンスが繰り返しされており、津波には十分に気をつけたい。 2016年も残り40日ほど。今年は、熊本、鳥取、東北と、日本全国を巨大地震が襲った年となった。
以下「トランプ」に関するもののみとする。 トランプ大統領でアメリカはロシアの属国に? 最終更新:2016年11月14日 11時50分 トランプ氏の大統領選出の理由についていろいろ調査してみてわかったのは「アメリカ人は決してバカではない。きちんと考えてトランプを選んでいる」ということだ。 今回の選挙から、世界の潮流のようなものが見えてきた。加えて、実は根深い「クリントン財団」問題について触れるほか、トランプ大統領で考えられるアメリカの今後の動きについて述べる。 トランプなぜ勝てた 戦略とメディアの自殺 最終更新:2016年11月11日 12時06分 未だ衝撃の収まらないトランプ氏の大統領選出。前回記事「大統領選トランプの勝利を当てた人、外した人」で、トランプ氏当選を予言した人々の言葉から、メディアのつくり上げたトランプ氏支持者の像が実態と異なっていたことを明らかにした。 大統領選トランプの勝利を当てた人、外した人 最終更新:2016年11月10日 16時00分 多くの人が驚いた、トランプ氏の当選。 一部の懐疑的な声はありながらも、日本のマスコミや知識人のほぼすべてが、クリントン氏当選と予想していた。 そのなかで、選挙の前から「トランプ氏当選で間違いなし!」と断言していた人物が2人いる。 トランプ大統領でアメリカが原点回帰? 最終更新:2016年11月10日 10時00分 11月8日に行われた選挙で共和党のドナルド・トランプ候補がアメリカ合衆国大統領になることが決まり、昨日の市場は騒然となった。9日の終わりの段階の、日本に直接影響しそうな数字は以下だ。 大統領選スタート。トランプに賭けるカリスマヘッジファンドマネジャー 最終更新:2016年11月09日 10時30分 いよいよ始まったアメリカ大統領選挙の投票。現地時間で11月8日夜8時54分現在、獲得投票数はクリントン候補が約1300万票、トランプ候補が約1500万票となっている。 このままいくとトランプ大統領ということになるが、後半で離脱が残留を上回ったイギリスの国民投票のこともあり、まったく状況は読めない。 世界一稼いだヘッジファンドマネジャーのテッパー氏、トランプ候補を痛烈非難 最終更新:2016年11月08日 11時00分 年間報酬額1位に何度も輝いたヘッジファンドマネジャーのデビッド・テッパー氏が、今回の大統領選ではヒラリー・クリントン候補を支持すると公式に発表したと、ビジネスインサイダーが報じた。 テッパー氏は大統領選に限らず、これまで特定の政党や候補に対する支持を表明してこなかった。今回の発表が初めてのこととなる。 迫るアメリカ大統領選。ヘッジファンドはこう動く 最終更新:2016年11月07日 10時30分 間近に迫ったアメリカ大統領選挙。その結果がアメリカのみならず世界の市場にも大きな影響を与えることが予想され、市場の関係者はその行方に非常に注目している。 大統領選を見越したヘッジファンドの動きはどうか。資産総額26億ドルの著名ヘッジファンドマネジャー、ダニエル・ローブ氏が、大統領選を前にリスクを最小に抑え、情報公開等は制限する方向であると、フォーブス誌が明かした。 今まで 123 これから 456 と進む
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トランプの資産39億ドル 内訳はこうなっている Tweet 友人に紹介 . 最終更新:2017年01月16日 15時30分 アメリカ次期大統領に就任するトランプ氏。 不動産王としてビジネスの世界ではすでに有名な存在で、その純資産総額は39億ドルとされている。 トランプ氏は、この度の大統領就任にあたり、これまで築いてきたビジネスの経営権をすべて手放し、息子を後継者とすることを決めた。 トランプ氏の手がけてきた事業や資産の内訳を、アメリカのファイナンスに関するウェブメディア、インベストペディアが報じている。 トランプタワーのほか、アメリカの高価な不動産を売買 トランプ氏は世界で一番有名な不動産王だ。 ニューヨークの派手な「トランプタワー」のほかにも、バージニア州、イリノイ州、フロリダ州、ニュージャージー州、ネバダ州、カリフォルニア州、コネチカット州、ハワイ州などに自身の所有する不動産があり、多くがその州で最も高い建物となっている。 アメリカ以外ではカナダ、トルコ、パナマ、韓国、フィリピン、インド、ウルグアイに不動産がある。 トランプホテルもイリノイ州、ネバダ州、フロリダ州、ニューヨークのほか、ハワイにある。アメリカ国外ではアイルランドやパナマなどにもあるほか、バンクーバー、リオデジャネイロなどで新たな建設が進んでいる。 シカゴ、ロサンゼルスなどのホテルは5つ星評価で、「部屋から出たくないほど豪華」といった声を集めている。 ハワイにあるトランプインターナショナルホテル&タワーワイキキビーチウォークは、ハワイ州初のラグジュアリーなホテルで、客室数は462と大きいものだ。 ハワイのトランプインターナショナルホテル ゴルフコースも17ほど所有する。PGA、LPGAなど数々のトップクラスの大会が行われた歴史あるゴルフコースを買収している一方で、ドバイなどに新たなコースの建設も行っている。 ホテルやゴルフコースの堅調な経営とは別に、苦戦しているのがカジノだ。「トランプ・ホテルズ・アンド・カジノリゾート」として、3つのカジノを中心に90年代までは大きく業績を伸ばしていたが、その後会社はホテルとカジノ事業を分離させ、カジノも相次ぎ閉鎖、現在は1つのみとなっている。 トランプ・エンターテインメント・リゾーツは1991年、2004年、2009年、2014年と繰り返し倒産するなど、経営は順調とは言えない。 ・モデルマネジメント トランプ氏はモデルのマネジメント会社「トランプ・モデル・マネジメント」も設立している。その会社の事業を通じてトランプ氏がミス・ユニバースといったイベントにも関わっていたことから、オバマ大統領はかつて「外交の場にいなくても、彼(トランプ氏)は世界中の指導者と会談を重ねているじゃないか。ミス・スウェーデンやミス・アルゼンチンとね」といったブラックジョークを飛ばしたこともある。 以上のような事業は、トランプ氏の事業でも知られているものだが、以下はあまり知られていなかったり、撤退したものだ。 ・プライベートジェットサービス 「トランプジェット」として知られるプライベートフライトの会社だ。顧客はプライベートジェットの運行時間を1時間単位で購入できる。プライベートジェットを持たない人たちがプライベートジェットをシェアするビジネスだ。 民間の航空会社の便に搭乗するよりも、短い時間でのフライトが可能になる。 ・教育事業 大学や高校などの公的機関ではないが、教育ビジネスに乗り出したこともある。トランプ氏が立ち上げたのは、不動産やアセットマネジメント、起業家精神や資産創造の方法に関して学ぶことのできる場だったが、需要は少なく、違法な業務があったとして訴訟沙汰になり、ニューヨークの裁判官はトランプ氏が個人的な責任を負うことを命じる判決を下すなど、散々だった。 ・ペットボトル入りの水 様々な「トランプ~」が今も存在するが、そのブランドには「トランプアイス」という水も存在した。トランプ氏はアメリカNBCで放送されていた「アプレンティス」という番組でホストを務めていた。 これは、応募者が課題に取り組み、成績の悪い者が1人ずつ脱落していくなかで、最後まで勝ち残った参加者はホストが経営する会社の社員として採用されるというもので、販売にはその番組の勝者を起用するなどしたが、売上は振るわなかった。 トランプ氏のプライベートジェット Getty Images トランプ氏は、ペットボトル入りの水からラグジュアリーなホテルまで、幅広いビジネスを手掛けてきた。 大統領就任にあたっての財務情報開示レポートは広範囲にわたり、彼の役職も管財人、会長など様々で、その数は530以上に上る。 その約半分の会社が、社名に「トランプ」と入っている。すべてが成功しているわけではなく、撤退したもの、訴訟など争いを生んでいるものもある。 トランプ氏はことあるごとに、総資産は100億ドル近くあると言っていたが、報じているメディアにより多少の差はあるものの、実際の資産は35億~45億ドルと予想される。 額の大きい資産は以下だ。 14億ドル以上:ニューヨークのトランプタワー、フロリダやニューヨークなどのゴルフコース 5億ドル以上:飛行機 3億ドル以上:ゴルフコースやリゾートからの収入 1億ドル以上:不動産の賃料や販売収入 2500万ドル:ヘッジファンド「ブラックロックス・オブシディアン・ファンド」
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